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2011年10月31日 (月)

【楽】【演】講談・浪曲・歌のゆうべ 「琴瑞」 10/28

もう三日たってしまったけれど。
私には最高のイベントだったな。

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2011年10月28日(金)
 江東区深川江戸資料館・小劇場
市川俊夫プロデュース
  第一回 「琴瑞(ことたま)」

 講談 宝井琴調 (二席)
 浪曲 瑞姫
 歌 西川郷子 (上々颱風)

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「琴瑞」(ことたま)とは、変わったタイトルだが、理由があった。
宝井琴調(たからい・きんちょう)さんの「琴」+瑞姫(たまき)さんの「瑞」。
「琴」を「きん」と読ませるとタイヘンなことになるので、やむなく「こと」と振りがなを振った。
――という裏話を、琴調さんと瑞姫さんが共にしゃべって、笑わせてくれた。

会場は、深川江戸資料館の二階にある小劇場。
定員300名(固定席232)という小さなホールは、そこそこの観客で埋まっていた。
客席には、和服姿のご婦人もちらほら。

 深川江戸資料館
  http://www.kcf.or.jp/fukagawa/

 ※以下、当日の進行は下記のブログを参考にさせていただいた。
  (私の記憶のあいまいなところを補うためにも)
  当日の番組(演目)についても、詳しく書かれている。
  (ちょいと辛口の批評だけれど)
  ネット検索で、たまたま見つけたサイトである。

  稲田和浩/演芸作家が行く:琴瑞の会 - livedoor Blog(ブログ)
  http://blog.livedoor.jp/ganbaresinsaku/archives/52012486.html

定刻の午後6時半に幕があいた。
プログラムに載っていない女性の浪曲は、前座の人だった。
一龍斎貞鏡。美形である。

いったん幕がおりて、次は、宝井琴調さんの講談。
浪曲とは舞台セットが大きく変わって、釈台(昔の勉強机のような小さな座り机)を前にして正座し、張り扇と拍子木を使う。
上方落語でも、演者や演目によっては使われる小道具だ。
張り扇で一発、バチンと釈台を叩いて一礼するのが、はじめの挨拶のスタイル。
これが私には新鮮だった。

講談を生で聴くのは初めての体験。
落語のようで落語とはまたちがう、ストーリー性がたまらない。
聴衆をぐいぐい引きこんでいく話術には、ただただ敬服する。
落語のように「枕」があって、これまた笑わせてくれる。

また幕がおり、セットが変わって瑞姫(たまき)さんの浪曲。
華のある女性浪曲師だ。
バックの三味線(この日は二丁)が、これまた、たまらない。
シブい。

この後、中入り(小休憩)。
いよいよ待望の西川郷子さん(伴奏:小沢あきさんのギター)のステージ開幕。

ステージのセットが、いかにもこの日の催しの雰囲気。
金屏風に緋毛氈というもの。
西川さん(以後、郷ちゃんと書く)用のマイクと譜面台がステージ中央に。
その後ろに、小道具(さとちゃんの楽器)を置いた台。
左側に、ギターの小沢さん用の椅子とマイク、譜面台。

郷ちゃんではなく宝井琴調さんが上手から登場。
郷ちゃんと琴調さんの、なれそめを話す。
私は知らなかったが、上々颱風と本牧亭で共演して以来のつきあいだとか。
なるほど。郷ちゃんの歌が講談・浪曲の集いとジョイントしたわけだ。

琴調さんが兄弟子・金柳さん(この日、たまたま見えていたとか、普段着)を呼び、ひとしきり昔話やら宣伝やら。
ここで、琴調さんが郷ちゃんを呼び、上手から郷ちゃん、ひょこひょこと登場。
ステージに合わせてか、シックな衣装と履物。
いつものように少し緊張している様子が感じられたものの、堂々としている。
琴調さん、金柳さん、退場。
郷ちゃんが、ギターの小沢あきさんを呼び、ライブが始まった。

一曲目は新曲。
「夢よひそかに」(仮題)という曲だという。
ときどき譜面台の歌詞カードを見ていたので、まだできて間もないのかも。
すてきな歌だ。

全部で6曲(だったと思う)。
アルバム未収録だが、「つんてれれ」という歌が江戸風味で、面白い。
いかにも郷ちゃんらしい軽妙洒脱な歌で、いつものように「振り」というか「踊り」がまた、いい。

「鉄塔とグラヂオラス」「道の果て月の、転がる」「傾いた人」「朝まだき」 の4曲は、アルバム「郷音(hibiki)」収録曲。
会場には上々颱風ファン、郷ちゃんファンもいたが、おそらく西川郷子を初めて聴く、という人も多かったはず。
私の前の席のご婦人は、「きれいな声ねぇ」とおっしゃっていた。
会場を魅了したことだろう。

ある人が、「お内裏様とお雛様」と評していたが、西川郷子・小沢あきの「チーム」(郷ちゃんの表現)は、すてきな舞台で、すてきな音楽を聴かせてくれた。
音響のいい小屋だったな。

郷ちゃんのステージの後、琴調さんがもう一席。
市川俊夫さん作の新作。
これも面白かった。

また、第二回もやるそうなので(来年か?)、楽しみにしたい。

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