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2011年12月15日 (木)

【読】【震】原発労働者

新聞の投書欄を読むことはめったにないのだが、昨日の東京新聞投書欄にあった投稿が気になった。
投稿者は足立区の高校生(18歳)。

「上手に原発の利用を」
<私は原発を造るということに、どちらかといえば賛成だ。なぜなら、今まで原発を利用していたのに、いきなりなくなっては、不便になるし、これまで利用してきたのに、事故で原発の恐ろしさを知った途端に、原発はいらないと運動をしている人を見て、それはどうなんだろうと思う。>

こういう書き出しで、「対策をしっかりしていれば、3・11のような大地震で起きたようなことにはならなかったと思う」 「もっともっと、原発のことを知って、上手に原発を利用していけばいいと思う」 と言っている。

新聞社の意図として、原発反対の意見ばかりでなく賛成派の意見も掲載することで、「公正さ」をアピールしたいのかもしれない。
が、この投稿者の考え方は、とても危うい。

<テレビで、なぜ日本に原発が多いのかやっていた。それによると理由は二つ。一つは、一度につくる電力量が他の方法よりも多いから。二つは、原発がコストが一番かからないという。この理由が本当なら確実に原発が多くなると思う。>

――というが、この高校生には 「もっともっと、原発のことを知って」 もらいたい、と言いたい。テレビの報道を鵜呑みにしないで。

膨大な電力量(エネルギー)を生みだす原子力発電は、その仕組みゆえに危険なものだ。
また、コスト面からも、他の発電に比べて安い、というのはマヤカシ。
何よりも困ったことに、使用済み核燃料をはじめとする「放射能で汚染されたゴミ」の始末は、この先、いくら科学技術が「進歩」しても不可能と思われるからだ。
そのあたりを、もっと「自分で」勉強してもらいたい。
こういう考え方に安易に陥ってしまう若者がいるんだな、と思うと、怖い。

今読んでいる本。
『原発ジプシー』 という題名で出版されていた本で(1979年/現代書館、1984年/講談社文庫)、今年5月に加筆修正・改題されたものだ。
原発労働者の過酷な体験記。
1978年~79年、美浜原発・福島第一原発・敦賀原発での実体験が綴られている。
空恐ろしい原発労働の実態に、慄然とする。


堀江邦夫 著 『原発労働記』
 講談社文庫 2011/5/13発行
 364ページ 648円(税別)/680円(税込)

 

もう一冊、福島第一原発事故の被害実態が綴られたこの本も、次に読んでみようと思う。

粟野仁雄 著 『ルポ 原発難民』
 潮出版社 2011/9/15発行
 254ページ 1300円(税別)

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