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2012年3月25日 (日)

【読】古本市の掘り出し物

チャリティー古本市にボランティア・スタッフとして参加していたが、会場に気になる本があった。
目立つところに置いていたのに、手に取る人は多かったものの、とうとう最後まで売れずに残ってしまった。
何冊かの本といっしょに、終了間際、私自身が購入した。

「中国木版画展」 という題名の、縦横25センチ、厚さ1センチほどの冊子だ。
展覧会でよく販売される、いわゆる「図録」(目録)である。

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昭和50年7月29日~9月25日、富士美術館で開催されたらしい 「魯迅と中国版画展」 の図録。
モノクロ(一部カラー)の木版画の写真が340点ほど掲載されていて、美しい。

私自身もこういうものが大好きだが、私以上に中国に関心をもっている友人に、いずれプレゼントしようと思う。

会場でも何度かパラパラと中を見ていた時に気づいていたが、色あせた一枚のメモ書きが挟みこまれていた。

201203250043

「不良品」 と書かれている。
そのわけは、すぐにわかった。
巻末の「出品目録」の部分が12ページにわたって、そっくり逆さ綴じになっているのだ。

201203250044

こういうものも珍しい。
誰が書いたのかわからないメモ書きを挟んだままにして、たいせつにしたい本だ。

そして、たった今気づいたのだが、裏表紙に鉛筆で「1,000」と書かれている。
たぶん、古本屋で1000円で売られていたものだろう。
私の手元にたどりつくまでの経緯を想像してみると、なにやら楽しい。


【2012/4/10追記】
この図録に収録されている木版画群は、神奈川県立近代美術館にあるらしい、ということがわかった。
魯迅と木版画のつながりも。

 神奈川県立近代美術館
  http://www.moma.pref.kanagawa.jp/index.html
   → 特徴あるコレクション:神奈川県立近代美術館
       http://www.moma.pref.kanagawa.jp/museum/collection_particulars.html

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コメント

不良品、それに1000円。やはり、古本には固有のドラマがありますね。こちらは、まともな古本屋はどんどん消えています。もっぱら、日本の古本屋とAMAZON,さびしいです。その点東京はまだ古本屋も多いし、古本市もあるので羨ましいです。3月も下旬、まだこちらは雪が多いです。
新しい住まい、慣れましたか?

投稿: 玄柊 | 2012年3月26日 (月) 05時36分

>玄柊さん
古本屋、古本市には、ネットでは味わえない「現物」とのふれあいがあって、良いものです。
こちらは梅が盛りです。そろそろ桜の開花でしょうか。
今日からまた、引越の後片づけを再開します。
だいぶん落ち着いてきましたが、住み慣れるまで時間が必要でしょうね、やはり。

投稿: やまおじさん | 2012年3月26日 (月) 08時25分

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