【読】沖縄
ひょんなことから、この秋、石垣島へ行くことになりそう。
石垣島はおろか、沖縄本島にもまだ行ったことのない私。
羽田から石垣空港まで直行便もあるのだけれど、もったいないので、行きは那覇空港で降りて一泊する予定。
沖縄本島だけでも数日かけてゆっくり回りたいところだが、そうもいかない。
今日、本屋で沖縄の地図を購入。
ガイドブックは、グルメ記事や土産物情報ばかりで読む気がしないため、買わなかった。
そのかわり、こんな本を発見。
あいうえお順に、沖縄のいろいろな情報が事典ふうに満載されていて、じつに面白い。
あ行
アイスワーラー、アカバナー(赤花)、アガリ・イリ・フェー・ニシ、アキサミヨー、字誌(あざし)、アバサー、あまがし、アマミキョ、アワビタケ、泡盛、アンガマ、アンダ、イザイホー、石敢當(いしがんとう)、1号線、糸満、……
こんな感じで、沖縄情報が興味ぶかい角度からとりあげられている。
ひとつひとつが上質のエッセイのようで、ざっと目を通してみたが、へたなガイドブックよりもよほどいい。
項目ごとに執筆者が記載されているのだが、その執筆陣がまたすごい。
すぐ目についたのは、池澤夏樹さんがたくさん書いていること。
彼は北海道生まれだが、沖縄に入れこんで一時期住んでいたはずだ。
椎名誠さんや沢野ひとしさんの名前もある。
吉本隆明さんの名前があったので何かと思ったら、「おもろさうし」の記事だった。
巻末の執筆者一覧から、私が知っている名前だけでも拾ってみると――
足立倫行、池澤夏樹、佐木隆三、沢野ひとし、椎名誠、高樹のぶ子、立松和平、筑紫哲也、陳舜臣、津村節子、鶴見良行、中村征夫、橋口譲二、藤本義一、水木しげる、吉村昭、吉本隆明、……。
どうです?
すごいでしょ?
『沖縄いろいろ事典』 ナイチャーズ編/垂見健吾
新潮社 とんぼの本
1992年2月20日発行 (2008年4月30日 20刷)
143ページ 1600円(税別)
Amazonリンクに表紙画像のないのが残念。
それにしても、琉球圏は異文化の臭いが強烈だ。
北海道も異国情緒が漂う土地だと思っていたが、どちらかというと大陸風の乾いた空気を感じる。
大陸には行ったことがないが。
それにくらべると、南方の琉球・沖縄圏は私が生まれ育った北海道とまったくちがうようだ。
ひとことで言うと「熱い」のだ。
共通しているのは、じぶんたちの土地の外(本土)を、「内地」と呼ぶところぐらいか。
いまから楽しみにしている。
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