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2012年9月 9日 (日)

【雑】わがルーツ

この夏、母が遠いところへ旅立っていった。

その後の手続きのため、必要にせまられてとりよせた戸籍や、遺品の整理をしてみつけた古い戸籍によって、いろんなことがわかってきた。

どうやら父方の祖母のルーツは「佐渡」らしい。

 佐渡市ホームページ(新潟県佐渡市)
  http://www.city.sado.niigata.jp/

北海道に明治以前から住み続けていたのは、松前藩を除けばアイヌの人たちぐらいだから、いずれどこかの「内地」から渡った人物が先祖だとは思っていた。
母からも、先祖は四国と佐渡らしい、と聞いていた。

しかし、戸籍に書かれた現実の地名を目の当たりにして、私の先祖の姿がにわかに現実味をおびてきた。

新潟県加茂郡上新穂村(新潟県佐渡郡新穂村大字上新穂)、現在の佐渡市。
そこに、私から四代前の「吉蔵」という人物がいた。
文政四年(1821年)生まれ、その娘たちは安政生まれと記載されている。
吉蔵の三男が私の曽祖父、「八蔵」という男で、慶応三年(1867年)生まれ。

おそらく、この八蔵の代、明治三十年頃北海道に渡ったのだろう。
転籍後の戸籍は、北海道石狩国上川郡愛別村字アンタロマとなっている。
八蔵の姉の名も北海道の戸籍に載っているので、一族引き連れて移住したのかもしれない。

 美しい田園ときのこの里 愛 いっぱいのまち 愛別町
  http://www.town.aibetsu.hokkaido.jp/index.jsp

いったいどんな人物で、なぜ北海道に渡ったのだろう。
そんなことを、ぼんやり考えているが、これ以上の詮索は難しそうだ。
父も祖母も、ずっと前に他界しているので、事情を知る人はもう誰も生存しないだろうから。


話はかわるが、池澤夏樹さんがご自身の先祖たちをモデルにして書いた小説 『静かな大地』 は、私の愛読書だ。
池澤さんは、どのようにして自分のルーツを探ったのだろうか。

池澤夏樹 静かな大地(朝日新聞社) 2003年

池澤夏樹 静かな大地 (朝日文庫 い 38-5)  2007年

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コメント

ご無沙汰しております。
6月頃から、こちらの日記の更新が止まっておられたので、もしや体調を崩されたのかと心配しておりました。
(そう思いつつ、日記が再開されたのに気付くのが随分経ってからですが)
お母様がお亡くなりになられたのですね。
お悔みを申し上げます。

自分のルーツ。
ふとしたきっかけで、過去から繋がっている不思議を実感します。
(私の場合は、行ったこともない四国のとある自治体から山道を整備するために山の土地を売ってくれという書類でした。そこには、相続人として、初めて目にする親戚達の名前と住所が並んでおりました。)
が、色々と尋ねたくなった時には、祖父母や曾祖母は故人。
残念です。

池澤夏樹さんの「静かな大地」、私も愛読書の一冊です。
アイヌ神謡集と一緒に本棚に並べてあります。

投稿: ゆうこ | 2012年9月12日 (水) 02時12分

>ゆうこさん
コメント、ありがとうございます。
6月初めに母が入院したため、北海道を何度も往復していました。ご心配かけましたね。

今度のことで、戸籍もそうですが、叔父・叔母たちから私の知らなかったことをたくさん聞きました。
相続手続も実際にやってみると、たいへんなことだと知りました。

『アイヌ神謡集』と池澤さんの『静かな大地』が並んでいる書棚はいいですね。
池澤夏樹著『世界文学を読みほどく』(新潮選書)のなかに、『静かな大地』を執筆した経緯が書かれています(講演録です)。
私も、可能ならもう少し自分のルーツを探ってみたいところです。

投稿: やまおじさん | 2012年9月12日 (水) 08時10分

やまおじさん、愛別町愛山、つまり安足間は父の赴任地で、小学校4年から中学2年までいたところです。佐渡の八蔵さんが安足間に縁があったとしたら、あの村もわたしとやまおじさんを結びつけるものがあったのですね。
佐渡は20年ほど前に一度だけ行きました。想像より大きな島でした。

投稿: 玄柊 | 2012年9月16日 (日) 14時42分

>玄柊さん
佐渡の新穂村の村史を入手しましたが、これといった手がかりは得られませんでした。
佐渡からは、愛別に集団入植(屯田兵と思われます)した様子もないので(他県から集団入植)、私の先祖の八蔵(たぶん農民、苗字もなかった家系と想像)が、何故、どのようにして愛別に行ったのか、今のところ謎です。
愛別町史をネットで入手でき、もうすぐ手元に届く予定です。そこから何かわかるかもしれません。

佐渡へは、私も一度だけ行ったことがあります。
新潟からフェリーで行き、車でまわったはずですが、銀山ぐらいしか記憶に残っていません。
新穂村は、両津の奥あたりの土地。「新穂村史」によれば、私の祖先が居たと思われる「上新穂」は厳しい土地だったようですので、故郷に見切りをつけて北海道に渡ったのかも。

いつか、佐渡の先祖がいたあたりを訪ね歩きたいと考えています。

投稿: やまおじさん | 2012年9月16日 (日) 15時55分

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