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2012年10月12日 (金)

【読】「社会を変えるには」

とても面白い本を読んだ。
すこし前、東京新聞の日曜版書評欄で知り、書店で手にして読んでみようと購入したもの。

小熊英二 著 『社会を変えるには』
 
 講談社現代新書 2012/8/20発行
 517ページ 1300円(税別)

2センチもある分厚い本だが、構成がしっかりしていて、語り口が平易で読みやすかった。

<いま日本でおきていることは、どういうことか。
 社会を変えるというのは、どういうことなのか。
 歴史的、社会構造的、思想的に考え、社会運動の新しい可能性を探る論考。>
 (本書帯より)


昨年の3月11日、いわゆる3・11(東日本大震災)の後、この国は大きく変わろうとしている――誰もがそう感じていることだろう。

私たちは何をすればいいのか。
そんな漠然としたきもちを持ちながら、どうすればいいかわからない。
そういう人が多いのだろう(私もそうだ)。

発売以来、この本がずいぶん売れているらしいが、それもうなづける。

全7章からなる。

第1章 日本社会はいまどこにいるか
第2章 社会運動の変遷
第3章 戦後日本の社会運動
第4章 民主主義とは
第5章 近代自由民主主義とその限界
第6章 異なるあり方への思索
第7章 社会を変えるには


私は、著者のまえがきの言葉にしたがって、最初に第4章から第6章までを読み、それから第1章に戻って読んでみた。
この読み方が、私にとってはよかったのかもしれない。

<第4章から第6章は、そもそも民主主義とはなにか、代表を選ぶとはどういうことなのか、それがどう行き詰まっているのか、を考えます。第4章では古代ギリシャ思想、第5章では近代政治哲学、第6章では現代思想の、それぞれ一部ずつをあつかいます。……意外と読んでみればおもしろいと思います。>

<第4章から第6章までは、独立して読むこともできます。そもそも民主主義ってなんだ、ということに関心のある人は、そこからながめてもいいでしょう。>
 (本書 「はじめに」 より)


じっさいに、面白かった。
高校のときに倫理社会の授業で耳にした、アリストテレス、プラトン、ソクラテス、デカルト、ニュートン、等々といった思想家たちが考えていたことが、わかりやすく解説されていて、あらためて勉強になった。

人名索引がついていれば、もっとよかったのに。

第1章から第3章では、日本社会の現状と、そこに至るまでの戦後日本の社会運動の特徴が語られている。

最後の第7章で、現代の日本社会を変えたいと思っている人が、どういう行動(運動)をとればいいのだろうか、という指針が示されている。

著者がいうように、この本は「教科書」ではない。
社会を変えたい、このままではイヤだ、と思う人たち(私もそうだ)へのヒントがたくさん詰まっている本だ。

興味をもたれた方は、読んでみるといいと思う。
Amazonの書評なども参考になるだろう。

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