【遊】沖縄訪問記 (12) 竹富島(その2)
石垣島からのフェリーが着く竹富東港(竹富島の北東岸に)から南西へ、集落に向かう道路(ホーシーミチ)をしばらく歩く。
やがて、道路は島の環状線(がんじゅ道)と交差し、さらに進めば東集落(アイノタ)にはいる。
ここまで来て、ようやく、観光客の姿をちらほら見かけるようになった。
それにしても、島の地名はおもしろい。
竹富郵便局
あいにく日曜日のため、閉まっていた。
年賀はがきの無粋な幟さえなければ、趣のある、島らしい建物なのに。
高那(たかにゃ)旅館
こんど来たときには、こういう旅館に泊まってゆっくりしたいものだ。
東パイザーシ御嶽 (あいパイザーシおん)
島の人々の聖地である「御嶽(うたき)」が、島内に点在する。は
八重山地方では「おん」あるいは「わん」というらしい。
部外者がずかずかと踏み込むのはいけないので、遠慮しながら写真を撮らせてもらう。
御嶽(うたき)
<沖縄には古くから、創造神のキミマモン、火の神ヒヌカン、海の彼方からやって来るニライカナイの神、祖霊などを崇信する信仰があり、人びとの日常生活に深く根づいている。
その神々が下って来る聖地が御嶽(八重山地方では、オン、あるいはワンという)で、各集落の森や高い丘、岬などにあり、神女ノロたちが祈願を行ったり、正月(旧暦)の初御願(ウガン)ウグヮンや節祭しつぃなどの村落祭祀が行われる。
御嶽の形態はさまざまだが、中心にイビと呼ばれる神の依りましの岩や神木(くば、ガジュマルなど)があり、その前に石の香炉が置かれている。御神体や建造物はないのが本来のかたちで、地面に正座をして線香、塩、花米ウグヮンなどを捧げて拝んでいる人がいれば、おおむね御嶽と思ってよい。
近年はコンクリートの小さな拝所をつくり、内部に拳大の自然石を三つ置いて竈を表し、その彼方の火の神を拝む御嶽も少なくない。……>
(池澤夏樹 編 『オキナワなんでも事典』 新潮文庫より)
旧与那国家住宅 (よなぐにけじゅうたく)
旧与那国家住宅 文化遺産オンライン
http://bunka.nii.ac.jp/SearchDetail.do?heritageId=177442
文化財オンライン http://bunka.nii.ac.jp/Index.do 内
フーヤ(主屋)とトーラ(炊事棟)、それに豚小屋があることを後で知った。
右上写真のフーヤを一周して戻ろうとしたら、隣り(今思えばトーラ)に人の気配があって、びっくりした。
てっきり無人の展示物と思っていたのだ。
この島のほかの場所でもそうだったが、部外者である観光客(私)が、どこまで足を踏み込んでいいものか、迷った。
ちなみに、島で会った一般の島民はごくわずかだった。
ラジオをつけながら散歩していた老婆に、この先ですれちがった。
こちらから遠慮がちに「こんにちは」と挨拶すると、「こんにちは」と返ってきて、ほっとした。
沿道の民家は、どれも赤瓦と石垣が美しい。
赤瓦にはシーサーが乗っている。
竹富小中学校
日曜日だったので子どもたちの姿はなく、静かだった。
ここも、島らしい趣きのある建築だ。
校門の内側、左手が中学校(左上写真)、右手が小学校(右上写真)。
(つづく)
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