【遊】沖縄訪問記 (5) 石垣市内散策
11月16日(金) 晴れ。
石垣島のバスターミナルを起点に、ガイドブックを見ながら市内を歩く。
散策といえば聞こえはいいが、右も左もわからず、彷徨というか徘徊というか……。
デイパックの荷物は、バスターミナルのコインロッカーに預けた。
バスターミナルに手ごろな案内書(石垣島タウンガイド)があり、中の地図が役にたった。
石垣の市街は、島の南端・石垣港のあたりに集中している。
離島桟橋、バスターミナル、市役所、市民会館、図書館、八重山郵便局、八重山博物館、等々。
港町特有の道路は入り組んでいて、すぐには把握できなかった。
何度も地図と見比べながら、行きたかった場所を探す。
石垣市立 八重山博物館
石垣市字登野城4-1
http://www.city.ishigaki.okinawa.jp/400000/410000/410500/index.html
上の写真は、博物館の手前。
石造り、赤瓦の建造物が多く、歩いていても気分が落ち着く。
道路も広く、何もかもがゆったりしている。
博物館の展示室は、一階のフロアーのみ。
入口の受付窓口で入館料200円を払って中にはいる。
大阪のみんぱく(国立民族学博物館)をうんと小さくした感じで、民具等がぎっしり展示されている。
使っていた人々の息吹が感じられる。
見学者は、私の他にだれもいない。
静かだ。
左上の写真は、葬連に使う輿(何と呼ぶのか忘れたが)と、手前に並ぶ骨壺。
琉球では亀甲墓(かめこうばか)をあちこちで見かける。
骨を洗う、洗骨という風習もあるという。
いつまでも見ていたかったが、そうもいかず、外に出る。
宮良殿内
石垣市大川178番地
みやらどぅんち、めーらどうぬじい、など、読み方はいろいろ。
国の重要文化財。
以下、Wikipediaより。
<宮良殿内(みやらどぅんち、めーらどうぬじい)は沖縄県石垣市にある琉球王国時代の邸宅。国の重要文化財で、石垣港の北400メートルほどに位置する。メーラヤラドゥヌジィとも呼んだ。
殿内とは地頭職の者の邸宅の敬称であり、宮良殿内は首里の士族屋敷をまねた建築とされる。宮良家8世の宮良当演が宮良間切の地頭職(八重山頭職)にあった嘉慶24年(1819年)頃に建造された。
琉球王国時代の住宅は階級により厳重な規格があったため、この住宅も八重山の頭職(かしらしょく)には不相応として、5回にわたって取り壊しを命じられたが従わず、光緒元年(1875年)、検使の譴責により茅葺への葺替えが命じられた。1893年(明治26年)には石垣島を訪れた笹森儀助が宿泊し、家屋や庭園は沖縄県下で希である、と記している。1899年(明治32年)には再び瓦葺となった。宮良家に残されていた『万書付集』などの関連する古文書(『宮良殿内文書』)は、琉球大学に寄贈され、現在も保管されている。
462坪の屋敷を石垣で囲い、南面には四脚門と、瓦と土を積んだ仕切り屏(ヒンプン)がある。ヒンプン中央の中門は、重要な祭事や慶事、凶事の際のみに用いた。
母屋はイヌマキを主材とした木造瓦葺・平屋建で、部屋数は12間。一番座と呼ぶ客間の東側には、石灰岩などで構築した、首里の庭師・城間親雲上の作という和風の枯山水庭園があり、国の名勝に指定されている。>
おお、あの笹森儀助ではないか。
宮本常一の本で読んだことがある。
門の中に入ると、いかにも古そうな建物の奥に、おじいさんが一人、本を読んでいた。
声をかけて、見学料200円を払う。
すこし聴きとりにくい島言葉で、建物のいわれ、戦災をまぬがれた貴重な建造物であることなどを、数分間しゃべってくれた。
その熱意はよく伝わってきた。
立派な建物である。
ここも、見学者は私ひとり。
静かだ。
八重山博物館もそうだが、この宮良殿内は、再び石垣に来たときには、あらためてゆっくり過ごしたい場所だ。
(つづく)
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