【読】沢木耕太郎 「ポーカー・フェース」
昨年11月に、沢木耕太郎さんのこんな本が出ていたことを知った。
さっそく近くの図書館から借りてきて読んでいる。
沢木耕太郎 『ポーカー・フェース』
新潮社 2011年11月発行
296ページ 1600円(税別)
沢木耕太郎さんの書いたものが好きで、一時期、ずいぶん読んだものだ。
この本に似た味わいのエッセイ集である、『バーボン・ストリート』、『チェーン・スモーキング』も私の愛読書だった。
もう、手もとにはないけれど。
本のタイトルが、なぜ「ポーカー・フェイス」ではなく、「ポーカー・フェース」なのか。
そのワケはあとがきに書かれていて、いかにも沢木さんらしい、と、ニヤリ。
全部で13話、味わいぶかいエッセイがつまっているのだが、私は、まんなかあたりの「恐怖の報酬」をまっ先に読んだ。
というのは、そこに、私が敬愛するクライマー、山野井泰史・妙子夫妻の逸話が書かれていたから。
(この本を知ったのも、山野井さんに関するネット記事からだった)
以前(二年ほど前)、このブログにも書いたのだが、沢木さんは『凍』というノンフィクションで山野井夫妻を描いていて、これにはずいぶんと感銘を受けたのだった。
2010年6月2日(水) 【山】【読】沢木耕太郎 「凍」
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/post-f010.html
2010年6月3日 (木) 【山】【読】沢木耕太郎 「凍」 (文庫版)
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/post-1aad.html
2010年6月4日 (金) 【山】【読】沢木耕太郎 「凍」 読了
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/post-c039.html
それはさておき、沢木さんのエッセイは、とてもいい。
私の感覚では、まるで美味しい葡萄を食べた後のように、さわやかな充足感がある。
なぜ「葡萄」なのかといえば、私は下戸なので。
人によっては美味しいワインのような、という形容がいいのかもしれない。
『ポーカー・フェース』は読みやすい本なので、明日にでも読み終えてしまいそうだ。
読書の秋というけれど、たしかに秋は本が読める―― 気がする。
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