【読】読了 「エンデュアランス号漂流」
本を読むのが遅い私にしては珍しく、三日間で一気に読みおえた。
波瀾万丈、手に汗握る、ドラマチックっで感動的な漂流記だった。
17ケ月に及ぶ極限の漂流から、隊員28名全員が生還した奇跡的な実話。
息つくひまもない、というのだろうか。
星野道夫さんは、アラスカのテントの中で、ひとりオーロラの出現を待ちながら、ランタンの灯りの下でこの本の原書を読んだという。
その時の感動はいかばかりか。
― 本書帯より ―
アムンゼンVSスコットの南極点到達の戦いに続いてイギリス人探検家シャクルトンは南極大陸横断に挑戦した。しかしその途上で船は氷に押し潰され、絶望的な状況での漂流が始まる。食糧不足、極寒、疲労、そして、病気。過酷な試練を乗り越えながら、前向きで陽気な28人の隊員たちは、17ケ月に及ぶ極限の旅を経て、ついに奇跡的な生還を果たす――。その旅の全貌
「シャクルトンの旅は失敗に終わり、輝かしい南極探検史の中で埋もれてしまった。しかし、このすさまじい生存への脱出行は、読む者に生きる勇気を与えてくれる」 星野道夫
下は文庫版(新潮文庫)
本書表紙裏の地図
この実話は、2001年に映画化されているようだ。
(Shackleton's Antarctic Adventure 監督 ジョージ・バトラー)
私はこの映画の存在を知らなかった。
映像で見たい気もするが、これまでの経験では、作り物っぽい映像よりも文章から想像する方がいいと思う。
いちおう、参考まで。
シャクルトン奇跡の生還 - 映画作品紹介- CINEMA TOPICS ONLIN
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=3418
Shackleton's Antarctic Adventure (英文サイト)
http://main.wgbh.org/imax/shackleton/
シャクルトン奇跡の生還とは - 映画情報 Weblio辞書
http://www.weblio.jp/content/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%B3%E5%A5%87%E8%B7%A1%E3%81%AE%E7%94%9F%E9%82%84
【追記】
シャクルトンを隊長とする28名の南極横断探検隊だが、じつは、南極大陸の反対側から事前に食料をデポする任務を与えられた別働隊(ロス海支隊)があった。
そこでも悲劇が起き、犠牲者がでているそうだ。
ちょっと興味がある。
『シャクルトンに消された男たち―南極横断隊の悲劇』
ケリー・テイラー=ルイス/著 奥田祐士/訳 文藝春秋 2007年8月
― e-honサイトより ―
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000031941199&Action_id=121&Sza_id=C0
[要旨]
本隊の食糧基地設営のため南極を逆から極点にむかった男たちがいた。ロス海支隊―。彼らは任務完遂の後、その帰路で力尽きた。英雄伝説の陰に消えた男たちの極限ドラマ。
[目次]
安らぎとは無縁な魂―1902年~1913年/大英帝国南極横断隊―1913年12月31日~1914年9月18日/オーロラ号―1914年10月8日~12月23日/南へ―1914年12月24日~1915年1月24日/グレート・バリア―1915年1月25日~3月11日/南緯八〇度―1915年2月11日~3月25日/ハット・ポイント―1915年3月25日~6月2日/置き去り―1915年5月7日~8月31日/再びバリアへ―1915年9月1日~1916年1月1日/ホープ山―1916年1月6日~1月27日/「早く家に帰りたい」1916年1月25日~3月18日/「彼らが遭難しているのは間違いない」1916年3月19日~5月12日/「シャクルトンの行方は?」1916年3月24日~5月31日/ポートチャルマーズ1916年6月1日~12月20日/救出1916年12月20日~1917年2月8日/「はぐれ者」1917年2月9日~1985年5月8日
[出版社商品紹介]
隊員を1人も死なせなかった──シャクルトンの伝説は本当か。本隊の食料基地設営のために、南極を逆から上陸、遭難していった悲劇。
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