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2013年9月 5日 (木)

【読】本を買ふそばへ古本売りに来る

本を買ふそばへ古本売りに来る  雉子郎

吉川英治の川柳だそうだ。

昨日、立川の本屋で二冊ほど購入。
そのうちの一冊、岡崎武志さんの新書を読みはじめている。
これが、すこぶる面白い。
古本屋の光景を詠んだ上の句が紹介されていた。

岡崎武志 『蔵書の苦しみ』 光文社新書652
 2013/7/20発行 251ページ 780円(税込)

<多少は蔵書の「整理術」として役立つように心掛けたつもりだが、なんだか本が増えて困っていると、ぼやいてばかりのところもある。ブームになった「断捨離」とは、しょせん縁なき衆生だから仕方がない。/いちばん問題なのは、当の私が、蔵書を減らしてすっきりしたいと思っているのかどうか、本当のところは、よくわからないということだ。いや、このままではいけないと思っている。そのために、この本を書いたのだ。同じ悩みを持つ方々へ向けて筆を執ってはいるが、半ば以上、自分に言い聞かせるために書いたようなところがある。> (本書 あとがきより)

書評家で、膨大な蔵書を抱える岡崎さんとは比較にならないが、私も「何とかしたい」と思っているので、身につまされる。

当今古本屋事情、「ブの付くチェーンの新古書店」(ブックオフことだ)の買値の不当さ、処分(売却)してしまった本を懲りずにまた買ってしまうこと、等々、思い当たることが多い。
思わず声をあげて笑ってしまうことも。

初出は光文社新書のメールマガジン(2010年10月~2012年9月)に連載した読み物。
蔵書の苦しみ 岡崎武志 | 光文社新書 | 光文社
http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334037550

全14話のタイトルを見るだけでも、本好きはニヤリとしてしまうかも。

第一話 蔵書が家を破壊する
第二話 蔵書は健全で賢明でなければならない
第三話 蔵書買い取りのウラ側
第四話 本棚が書斎を堕落させる
第五話 本棚のない蔵書生活
第六話 谷沢永一の場合
第七話 蔵書が燃えた人々
第八話 蔵書のために家を建てました
第九話 トランクルームは役にたつか?
第十話 理想は五百冊
第十一話 男は集める生き物
第十二話 「自炊」は蔵書を解決するか?
第十三話 図書館があれば蔵書はいらない?
第十四話 蔵書処分の最終手段

【参考サイト】
『蔵書の苦しみ』リスト - 100光年ダイアリー
http://d.hatena.ne.jp/Ditty/20130130/1359535869
岡崎武志さんのブログ okatakeの日記
http://d.hatena.ne.jp/okatake/

ちなみに、昨日買ったもう一冊の本はこれ。

白井 聡 『永続敗戦論――戦後日本の核心 』 太田出版(atプラス叢書04)
 2013/3/8発行 224ページ 1,700円(税別)

池澤夏樹さん推奨の本。
私が行った書店では平積みになっていた。

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