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2013年9月25日 (水)

【読】間宮林蔵追跡の旅

今日は朝から雨模様、肌寒い一日。
午前中、小平図書館友の会の印刷作業参加のため、小平へ。

帰宅後、すこし本を読む。
間宮林蔵がらみ。
この新書が、なかなか面白い。

高橋大輔 『間宮林蔵・探検家一代 ――海峡発見と北方民族』
 中公新書ラクレ 297
 2008/11/10発行 268ページ 880円(税別)

200年前の間宮林蔵の探検を追跡する紀行文の体裁。
サハリン島南部(樺太)から、極東シベリア(黒龍江=アムール川下流、林蔵が訪ねたデレンという土地)まで、足かけ10年、さまざまな準備を重ねて林蔵の足跡を訪ねる。

―目次―
プロローグ
第一章 探検家の揺りかご
第二章 サハリン追跡
第三章 失われたデレンを求めて
第四章 アムール漂流
第五章 持ち去られた古地図
第六章 血族
エピローグ
年表、参考文献

興味ぶかいのは、第六章「血族」。
間宮林蔵が北海道でアイヌの女性との間に遺した実子がいるという話。
著者は、林蔵直系の子孫を北海道に訪ねている。

間宮林蔵は、蝦夷地でも、樺太でも、現地の人たち(アイヌ、樺太アイヌ、ウイルタ、ニヴフ、ウリチ、ナナイなどの先住民)にとけ込み、彼らの信頼を得ながら探検をすすめている。
なんだか、とても魅力的な人物に思えてきた。

【参考サイト】
間宮林蔵の世界へようこそ
http://www.asahi-net.or.jp/~xc8m-mmy/

このサイトは、間宮林蔵の血縁、間宮正孝氏が主宰している。
正孝氏は、林蔵の生家を継いだ林蔵の叔父の次男の末裔。
この本の著者・高橋大輔さんは、正孝氏にも会って教示を受けている。
(第一章 「探検家の揺りかご」)

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コメント

 さっそく参考サイトを拝見。測量しながらの当時の旅は大冒険だったでしょうね。北の地は夏は蚊が多くて難儀だったろうと、今日、油断して秋の蚊に刺されてしまったので身につまされるおもいでした。今、我家のだんなさんが沖縄に半月ほど採集旅行に行っておりまして、本島北部から開始し石垣に渡って今頃は西表のはずです。わたしは近くの山をよく歩いています。昨日は近くの川でヌートリアを見ました。

投稿: みやこ | 2013年9月27日 (金) 21時02分

>みやこさん
おひさしぶりです。
石垣、西表への旅、いいですね。
私も、次回はぜひ西表まで足を伸ばしたいと考えています。

東洋文庫の『東韃地方紀行 他』を図書館から借りて、パラパラ拾い読みしています。松浦武四郎『アイヌ人物誌』(平凡社ライブラリー)も。
私の先祖探しの一環でもあります。アイヌの人たちと血のつながりがあるのかどうか謎ですが、祖父母の親の代(明治期)には、少なくとも交流があったはずなので。

投稿: やまおじさん | 2013年9月27日 (金) 22時04分

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