【読】日本の図書館事情
きのう図書館から借りてきた本が面白かった。
ざっと流し読みしただけだが。
『まちの図書館でしらべる』
まちの図書館で調べる 編集委員会編
柏書房 2002/1/25発行
204ページ 2,000円(税別)
巻末、「日本のまちの図書館は」(第5章 図書館は進化する)に、諸外国との比較があった。
2000年頃の公共図書館数の統計。
本書が依拠している資料は、
『日本の図書館―統計と名簿―2000年』 日本図書館協会
『現代アメリカデータ総覧』 1999年 アメリカ合衆国商務省編/2000年 東洋書林
『ユネスコ文化統計年鑑』 1999年 ユネスコ編/2000年 原書房
など。
比較年度が微妙にずれているため、概算と捉えるべき数字。
日本…2,639館/人口 1億3,000万人/人口比 4万9,000人に1館
ノルウェー…1,108館/438万人/3,900人に1館 (日本の12倍強)
アメリカ…1万6,047館/2億6,000万人/1万6,000人に1館 (日本の3倍)
イタリア…2,155館/5,739万人/2万6,000人に1館 (日本の1.9倍)
イタリアが、この中でもっとも人口比で館数が少ない国。
それでも日本の1.9倍。
他の国も含めると、ノルウェー、オーストリア、フィンランド、ドイツ、スウェーデン、ベルギー、カナダ、イギリス、アメリカ、フランス、イタリアの順で、日本と比べて人口比で公共図書館数が多い。 (本書P.174)
また、本書出版時点で、図書館のない市が3%近くあり、半分以上の町と8割以上の村には図書館がない、という現状。
そうか。
日本の図書館事情は、諸外国に比べてこんなにも淋しいのか。
「社会事情が異なるから単純な比較はできないにしても」と、断っているが、「図書館事情については、先進国どころかまだまだ発展途上国」なのだ。
裏を返せば、日本の公共図書館は発展の可能性を秘めている、ということでもある。
それこそ、市民参加で図書館事情の改善を(館数もそうだが、その内容も)、目指したいものだ。
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