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2013年12月 7日 (土)

【読】福島原発関連本、2冊

なかなか読めないが、図書館から借りてきている二冊。
一冊目は、だいぶん前に新聞の書評を読んで気になっていたもの。
読みやすい。

安冨 歩 『原発危機と「東大話法」――傍観者の論理・欺瞞の言語』
 明石書店 2012/1/15発行
 270ページ 1,600円(税別)

[内容紹介]
 福島第一原発事故に大きな衝撃を受けた著者は、その後の国や東京電力の対応、そして一般の人々のふるまいに唖然とする。いったい原発で何が起こっているのか、事故はどの程度のものなのか。放射能はどこまで広がったのか。いっこうに情報が出てこない。枝野官房長官は「ただちに影響はありません」を繰り返すばかり。多くの人たちは、放射能がまき散らされたのを知っても、パニックにもならず、以前と変わらぬ生活を送っているように見える。いったいこれはどうしてなんだ!そこから著者が感じたのは、現代日本人と原発との関係は、戦前の日本人と戦争との関係によく似ているということ。勝ち目のない戦争を続け、原爆を投下されてもなお戦争をやめることのできなかった戦前の日本と同様の何かがあるのではないか。そう感じ、そのような視点で日本社会を眺めてみると、そこに共通して浮かび上がってきたのは欺瞞的な言語体系だった。
 社会が暴走を始めるとき、きまって言葉の空転が起こるというのは、著者がこれまでの研究で確信していることで、今回の福島第一原発事故でも同様に、欺瞞的な言葉があふれだした。そもそも、欺瞞的言語は、原子力を推進する側が多用してきたものであり、原子力は安全と言い換えられ、事故は起こらないとされ、それを私たちが信じてきた結果、今回の事故が起こったのだ。あれほどの事故後も、その欺瞞的言語は使われ続けた。
 その欺瞞的言語体系の代表が「東大話法」である。もう二度とあのような事故を繰り返さないためには、欺瞞的言語と決別しなければならない。そのような問題意識のもとで、著者が欺瞞に満ち溢れたと思われる原発をめぐっての言説を取り上げ、徹底解析。御用学者の発言や東大話法を駆使する池田信夫氏のブログを検証し、欺瞞的言語の悪質性を明らかにするとともに、欺瞞的言語を生みだす日本社会の構造を明らかにする。
[著者について]
 1963年大阪府生まれ。京都大学大学院経済学研究科修士課程修了。京都大学人文科学研究所助手、ロンドン大学政治経済学校(LSE)滞在研究員、名古屋大学情報文化学部助教授、東京大学大学院総合文化研究科・情報学環助教授を経て、東京大学東洋文化研究所准教授、2009年より同教授。博士(経済学)。著書に、『「満洲国」の金融』『貨幣の複雑性』(以上、創文社)、『複雑さを生きる』(岩波書店)、『ハラスメントは連鎖する』(共著、光文社新書)、『生きるための経済学』(NHKブックス)ほか。

もう一冊は、地元福島の新聞社によって詳細にまとめられたもの。
こちらは、ちょっとボリューム感がある。

福島民報社編集局 『福島と原発――誘致から大震災への五十年』
 早稲田大学出版部 2013/6/30発行
 451ページ 2,800円(税別)

地元紙が見た人々の期待と現実。新聞協会賞《2012年度》受賞の執念の報道を再現。
《全国学校図書館協議会選定図書》《日本図書館協会選定図書》
 …古里を奪はれ帰る場所もない棄民の群れの痛みも判らずにひたすら国の繁栄を唱える施政者とこの国の国民は、もはや人間失格である。福島の人々が懸命に取り組み続ける地方の現実の厳しさを今一度更めて凝視し直してほしい。――倉本 聰

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