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2014年4月19日 (土)

【読】「靖国」―この本が面白い

図書館から借りて読んでいる、この本が面白い。

坪内祐三 『靖国』
 新潮文庫 2001年発行 349ページ 590円(税別)

靖国神社の歴史を扱った本だが、「靖国」=「軍国主義の象徴」=「悪」 という観念的で一面的な捉え方をしていないところに、好感が持てる。
つまり、著者の視点は柔軟。
まだ三分の一しか読んでいないが、あたらしい発見が多い。

残念ながら、新刊書は入手不可。
Amazon購入は自粛中。

<「軍国主義の象徴」か、あるいは「英霊の瞑る整地」か。八月がくるたびに、閣僚の公式参拝の是非が論じられる靖国神社。しかし、そもそも靖国は、建立当初はどのような貌をした場所だったのか――イデオロギーにまみれ、リアルな場として語られることのなかった空間の意外な姿を膨大な史料を駆使して再現し、近代化を経て現在に引き継がれる、日本人の精神性を発見する痛快な評論。> (本書カバー裏より)

目次より
 招魂斎庭が駐車場に変わる時
 「英霊」たちを祀る空間
 大村益次郎はなぜその場所を選んだのか
 嘉仁親王は靖国神社がお好き
 招魂社から靖国神社へ、そして大鳥居
 河竹黙阿弥『島鵆月白浪』の「招魂社鳥居前の場」
 遊就館と勧工場
 日露戦争という巨大な見世物
 九段坂を上る二人の男
 軍人会館と野々宮アパート 〔ほか〕

歯がゆいのは、このところ読書に割ける時間の少ないことだ。
この本も、借りてきてからすでに一週間たっている。

なのに、懲りずにまだ他の本も借りていたりする。

広瀬洋一 『西荻窪の古本屋さん ―音羽館の日々と仕事』
 本の雑誌社 2013/9/20発行 213ページ 1,500円(税別)

これは、新刊書を買おうと思ったほどだが、まずは中身拝見ということで借りてみた。
西荻窪の「古書音羽館」を扱ったもの。
カバー裏表に、音羽館の店舗外の書棚が写っている。
いい古書店なのだ。

もう一冊。
Facebookで参加している本好きグループで知った本。
これも、中身拝見ということで借りた。

『ビジュアル 1001の出来事でわかる世界史』
 日経ナショナル ジオグラフィック社 2012/2/27発行
 419ページ 3,800円

手もとに置いておきたい、小百科事典のような本だが、値が張る。
本の造りからみれば、けっして高くはないのかもしれないが。

あと二冊借りている。
以前にも借りたことがあり、内容をざっと見ている本。
いい本だが、品切れか絶版で、入手できないもの。
よほどAmazonで中古品を買おうかと思ったが、踏みとどまっている。
いつか、どこかの古本屋で出会えればラッキー。

『天皇百話』 (上・下) 鶴見俊輔・中川六平 編
 ちくま文庫 1989年発行
 (上巻) 782ページ 1,068円(税別)
 (下巻) 830ページ 1,165円(税別)

 

どうして、こんなにいい本が新刊書店で買えないのだろう。
この国の出版界は、どこかおかしい。

復刊を、強く希望する。

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