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2014年7月 6日 (日)

【読】内田樹 「私家版・ユダヤ文化論」

図書館から借りて、半分ほど読んだところ。

これまで読んだ内田樹さんの本とちがって、学術的な内容だが、すこぶる面白い。

内田樹 『私家版・ユダヤ文化論』
 文春新書 2006/7/20発行 241ページ 750円(税別)

いったい、ユダヤ人とは何か?

<ユダヤ人は国民ではない。ユダヤ人は人種ではない。ユダヤ人はユダヤ教徒のことでもない。ユダヤ人を統合しているはずの「ユダヤ的本質」を実定的なことばで確定しようとしたすべての試みが放棄されたあと、ユダヤ人の定義はもうこれしか残されなかったのである。>
(P.40 第一章 ユダヤ人とは誰のことか?)

― e-honサイトより ―
 ノーベル賞受賞者を多数輩出するように、ユダヤ人はどうして知性的なのか。そして「なぜ、ユダヤ人は迫害されるのか」。サルトル、レヴィナスらの思想を検討しながら人類史上の難問に挑む。
[目次]
 
 はじめに
 第1章 ユダヤ人とは誰のことか?
  ユダヤ人を結びつけるもの
  ユダヤ人は誰ではないのか?
  ユダヤ人は反ユダヤ主義者が「創造」したという定説について
 第2章 日本人とユダヤ人
  日猶同祖論
  『シオン賢者の議定書』と日本人
 第3章 反ユダヤ主義の生理と病理
  善人の陰謀史観
  フランス革命と陰謀史観
  ほか
 終章 終わらない反ユダヤ主義
  「わけのわからない話」
  未来学者の描く不思議な未来
  ほか
 新書版のためのあとがき

第3章の途中、ちょうど全体の半分ぐらいまで読んだところだが、第2章がとくに面白かった。

「日猶同祖論」というものが、1918-22年のシベリア出兵の頃から、わが国でも流行ったらしい。
シベリア出兵のときに、赤軍と戦った日本の軍人たちが、白軍兵士に配布されたパンフレットを通じて「ソビエト政府はユダヤ人の傀儡政権である」というプロパガンダに接した――これが、ことの起こりだという。
『シオン賢者の議定書(プロトコル)』という名で知られる一種の怪文書(トンデモ本)が、この頃、世界的に流布したとも。

ちなみに、この文書の普及版の全文を、今、邦訳で読むことができるそうだ。
『シオン賢者の議定書――ユダヤ人世界征服陰謀の神話』 (ノーマン・コーン著/1986年/ダイナミックセラーズ)。
邦訳者が、なんと内田樹氏本人。

ちょっと読んでみたい気もする。
私の地元の図書館でも収蔵している。

 

【追記】
一日で読み終えたものの、終章の結論にあたる「結語」は私には難解だった。
内田樹さんが師と仰ぐ、エマニュエル・レヴィナスに関する本(多数出版されている)を読まないと理解できないのかも。というか、読んでも私には理解できないと思うが。

エマニュエル・レヴィナス(Emmanuel Lévinas、1906年1月12日 - 1995年12月25日)は、フランスの哲学者。独自の倫理学、エトムント・フッサールやマルティン・ハイデッガーの現象学に関する研究の他、タルムードの研究などでも知られる。ロシア帝国、現リトアニア、カウナス出身のユダヤ人。……現象学や実存主義、ユダヤ思想を背景にした独自の倫理学思想を展開した。 ― Wikipedia ―

タルムード(ヘブライ語: תלמוד‎ Talmud、「研究」の意)は、モーセが伝えたもう一つの律法とされる「口伝律法」を収めた文書群である。6部構成、63編から成り、ラビの教えを中心とした現代のユダヤ教の主要教派の多くが聖典として認めており、ユダヤ教徒の生活・信仰の基となっている。ただし、聖典として認められるのはあくまでヘブライ語で記述されたもののみであり、他の言語に翻訳されたものについては意味を正確に伝えていない可能性があるとして聖典とはみなされない。 ― Wikipedia ―

    

まあ、これ以上の深入りはやめておこう。
目が疲れたな。

それでも、なかなか刺激的で面白い本だった。

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