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2014年7月28日 (月)

【読】読了、「謎の独立国家ソマリランド」

四日で読了。
私にしては早かった。
いやあ、面白かったな。

高野秀行
 『謎の独立国家ソマリランド ――そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア』

 本の雑誌社 2013/2/20発行 509ページ 2,200円(税別)

「ソマリランド」は、アフリカ東部、エチオピアの東にある国なんだが、一般に「ソマリア」の名前で知られている国の北部である。
ただし、「ソマリア連邦共和国」じたいが、内乱による無政府状態が続いていて、国の体をなしていない。
そんな状況のなかで、この「ソマリランド共和国」は、まさに「謎の独立国家」なのだった。

― Wikipedia ―
<ソマリア連邦共和国(ソマリアれんぽうきょうわこく)、通称ソマリアは、東アフリカのアフリカの角と呼ばれる地域を領域とする国家。ジブチ、エチオピア、ケニアと国境を接し、インド洋とアデン湾に面する。
 1991年勃発の内戦により国土は分断され、事実上の無政府状態が続き、エチオピアの軍事支援を受けた暫定政権が首都を制圧したものの、依然として内戦状態が続いている。現在の国土は暫定政権の南部と、1998年7月に自治宣言したプントランド(首都ガローウェ、暫定政権との連邦制に肯定的)の北東部、91年に独立宣言した旧英領のソマリランド共和国(首都ハルゲイサ、国際的に未承認、東部に分離の動き)の北部に大きく3分割されている。>

「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、誰も知らないものを探す」(本書著者略歴)、探検家・高野秀行さんの面目躍如。

現地では誰もがやっている、覚醒植物「カート」(ニシキギ科の植物、和名はアラビアチャノキ)の葉っぱをムシャムシャ噛みながら、現地の人々のなかに分け入っていく。

そんな高野さんのおかげで、謎の独立国家ソマリランドの内実が明かされていく。

ソマリは「氏族社会」だという。
「部族」とも「民族」とも違う「氏族」。
人類学ではclanと呼ばれるそうだ。
こういうことも、私にとっては発見だった。

ソマリランドとその周辺(プントランド、南部ソマリア)の氏族があまりにも複雑多岐にわたるため、この本では、日本の歴史上の氏族名を便宜的に割り振っている。

イサック「奥州藤原氏」、その分家のハバル・アワル「伊達氏」、ハバル・ユニス「武田氏」、ハバル・ジャロ「上杉氏」、といったぐあいに。
他には、ダロッド「平氏」、その分家の東国ダロッド「平氏」、さらにその分分家……。

読んでいると、どうしても混乱してわからなくなってくる。
そういう個所は流して読んだ。

おっ、これは、という発見のあったページに付箋を付けながら読んだので、付箋だらけになってしまった。

巻末に「ソマリランドとソマリア近現代史年表」という詳細な年表が付けられている。
身体を張った「探検旅行」のノンフィクションだ。
「梅棹忠夫・山と探検文学賞」を受賞したことも頷ける。

高野秀行さんの本を、ひと頃むさぼるように読んだ時期があったが、また、高野熱が再燃。
何冊か最近の本をネット注文してしまった。

     

しばらく見ないうちに、たくさんの著作が出ているのだった。

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