【読】「ハルハ河幻想」が面白い
終日曇天、蒸し暑い日。
午前中、近くの眼科医で検診。
緑内障がゆっくり進んでいるらしい。
眼圧を下げる目薬を変えてくれた。
二種類になった。
これまで片目だけだったが、両目に、一日二回と一回。
まあ、一種の老化現象なので、つきあっていくしかないか。
■
塩見鮮一郎さんの 『ハルハ河幻想』 (せきた書房、1983年)を読んでいる。
導入部、登場人物たちの関係がわかりにくかったが、読みすすめるうちに引き込まれてきた。
ミステリー的な要素もあり、謎解きの面白さがある。
この小説について、ある人がウェブ・サイトに詳しく書いている。
「歴史の中の賤民と貧民 ―作家、塩見鮮一郎研究―」 というサイト。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/study-shiomi/
最近発見したサイトだ。
作者の自己紹介ページを見たところ、「わかけん」というハンドル・ネームで、そういえば塩見さんの掲示板の常連さんだった(ご本名は知らないが)。
そうだったのか。
上のサイトの ”第六章 作家塩見鮮一郎の「ふるさと」” に、この小説について詳しく書かれている。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/study-shiomi/connected/ep6.htm
私にはとても書けそうにない、気合のはいった「研究論文」だ。
(これは皮肉ではなく、塩見さんについて、じつに深く「研究」されている)
教えられることが多い。
そのサイトを読んで知ったのだ――そうだったのか、塩見さんはノモンハンと深いつながりがあったのか、と。
一般に「ノモンハン事件」と呼ばれているが、あれは戦闘、戦争だった(宣戦布告がなかっただけで)。
そんなことも書かれていて、我が意を得た。
船戸与一さんの 『満州国演義』(全九巻)にも、この戦闘のことが詳しく描かれていた。
その影響で、この塩見さんの小説を読みはじめたのだった。
全体の四割にさしかかったところ。
ひさしぶりに、小説を読むことの醍醐味にひたっている。
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コメント
読みづらいサイトですいません。
出来れば活字にしたいのですが。
塩見さんの新書「貧民シリーズ」第四弾が夏に出るそうです。
刊行後、毎回読書会を開いています。
投稿: わかけん | 2015年5月19日 (火) 11時48分
>わかけんさん
紹介させていただいた、わかけんさんのサイトやブログ、勉強になることばかりです。読みづらいということはありません。
塩見さんの新刊、楽しみです。よろしくお伝えください。
投稿: やまおじさん | 2015年5月19日 (火) 12時49分