【読】遠野物語の奥に広がる世界
きのう、梅雨入りが発表されて、さっそく今日は梅雨空。
午前中、BS放送で女子サッカーワールドカップの試合を見る。
一次予選リーグ、アメリカとオーストラリアの試合が面白かった。
なでしこジャパンの初戦、対スイス戦もなんとか勝った。
■
少し前からはまり込んでいる、柳田国男「遠野物語」の世界。
その奥には遠野の地に広がる世界が垣間見えて、面白い。
赤坂憲雄さんの 『遠野/物語考』 (ちくま学芸文庫)を読んでいて、そこに興味ぶかい本が紹介されていた。
<……遠野に生まれ育った一人の民俗研究者、菊池照雄さんの『山深き遠野の里の物語せよ』と『遠野物語をゆく』(ともに梟社)という二冊の本が、わたしたちの眼前に切り拓いて見せたのは、『遠野物語』という閉ざされた文学作品(テキスト)の向こうに横たわる、息を呑むほどに鮮烈な、遠野の生きられた伝承世界の豊穣にして、深々と昏い闇を孕んだ時間=空間の拡がりでした。それは遠野とかぎらず、この列島のあらゆるムラがかつてみずからの胎内に蔵していた、豊かな時間であり、空間でもありました。わたしには、ここからあらたなる遠野/物語の世界への道行きがはじまる、という予感があります。>
(赤坂憲雄 『遠野/物語考』 第一章 P.19-20)
この二冊が隣接市の図書館にあったので、予約しておいたものを受けとってきた。
隣接市・東村山市立図書館には、私の住んでいる市の図書館にない本が多く、ときどき利用させてもらっている。
図書館の相互貸出はありがたいものだ。
菊池照雄 『遠野物語をゆく』
梟社 1991/7/20発行 260ページ 2,000円(税別)
菊池照雄 『山深き遠野の里の物語せよ』
梟社 1989/6/20発行 253ページ 1,680円(税別)
思いきってAmazonで注文した 『注釈 遠野物語』(筑摩書房)も、今日届いた。
ほとんど新品同様、読まれた形跡のない、きれいな状態の本だった。
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