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2015年6月27日 (土)

【読】「裕仁天皇五つの決断」を読む

隣接市の東村山市立図書館から借りてきた本を読んでいる。

秦郁彦 『裕仁天皇五つの決断』
 講談社 1984/4/20発行 286ページ 1,200円(税別)
 のちに文春文庫 『昭和天皇五つの決断』 1994年5月

 

いずれも、現在入手できないのは残念(Amazonは別)。

― e-honサイトより ―
[要旨]
歴代の中で昭和天皇ほど重大な決断を何度も迫られた天皇はいなかった。2・26事件、降伏、連合軍による占領、いずれのときも天皇の決断に日本と皇室の運命は全面的に委ねられたのである。専横をきわめる陸軍、また新しい支配者として君臨するマッカーサー元帥を相手に、昭和天皇がどのように闘ったかを克明に追求した力作。
[目次]
第1章 裕仁天皇と二・二六事件―朕みずから近衛師団をひきいて…
第2章 裕仁天皇と終戦の聖断―万世のために太平を
第3章 極秘指令「皇統を護持せよ!」―我々は死よりも重大な任務に今からつく
第4章 天皇を救った千通の手紙―天皇の裁判はお許し下さいますよう
第5章 裕仁天皇退位せず―このあとに何が起こるか予見できない
第6章 占領史上の裕仁天皇―マッカーサーとの対決

第4章までしか読んでいないが、第3章に私の知らなかった事実が書かれていて興味深い。

敗戦直後、海軍の源田実のグループと陸軍中野学校のグループが、天皇家の行く末を案じて「皇統護持工作」を真剣に実行していたという話。
当時まだ幼かった北白川宮道久王を、占領軍の眼の届かない場所で秘かに擁護しようとしたのだ。
この秘密工作はGHQの知るところとなったが、誰一人処罰されなかった。
裏には複雑な事情があり、その詳細も筆者自ら調べて書いている。

ちなみに、「五つの決断」とは――二・二六事件、終戦、新憲法、退位中止、講和を指す。
昭和天皇裕仁が敗戦直後に退位を真剣に考えていたことは、今や周知の事実。
仮に退位していたら、その後の歴史は大きく変わっていたことだろう。


東村山市立図書館からは、あと二冊借りているが、読めるかどうか。
たんに備忘録として書いておこう。

先日読んだ孫崎亨 『戦後史の正体 1945-2012』(創元社)で知った本だったと思う。

マイケル・シャラー/市川洋一(訳) 『「日米関係」とは何だったのか』
 草思社 2004/7/2発行  533ページ
マイケル・シャラー/豊島哲(訳) 『マッカーサーの時代』
 恒文社  1996/1/18発行 380ページ

 

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