« 【読】興味深い新書二冊(東京新聞書評) | トップページ | 【遊】江戸東京博物館へ »

2015年11月 9日 (月)

【読】読書ノート、なんちゃって

10/23~11/3 瀬川拓郎 『アイヌ学入門』 講談社現代新書 2304 (2015/2/20) 311ページ

ひさしぶりに、読書ノートをとってみた。
数日前に読み終えたばかりなのに、本の内容が頭から抜け落ちている。
時間が経てば経つほど、読後の印象しか残らないので、ノートをとることはたいせつだな、とあらためて思う。

なかなかできないことだけれど。

201511090001

[目次]
はじめに
 グローバリズムでも民族主義でもなく
 シンフォニア・タプカーラ
 相乗の世界へ
 鏡のなかの私たちとしてのアイヌ
序章 アイヌとはどのような人びとか
 アイヌの人びととの出会い
 アイヌの歴史を掘る 他
第1章 縄文―一万年の伝統を継ぐ
 孤立するアイヌ語
 縄文語との関係 他
第2章 交易―沈黙交易とエスニシティ
 武者姿のアイヌ
 千島アイヌの奇妙な習俗 他
第3章 伝説―古代ローマからアイヌへ
 子どもだましの作り話
 古代ローマとアイヌ伝説 他
第4章 呪術―行進する人びとと陰陽道
 アイヌの呪術と日本
 ケガレと行進呪術 他
第5章 疫病―アイヌの疱瘡神と蘇民将来
 アイヌ文化の陰影
 アイヌ蘇民将来 他
第6章 祭祀―狩猟民と山の神の農耕儀礼
 カムイと神
 アイヌの祭祀と古代日本 他
第7章 黄金―アイヌは黄金の民だったか
 黄金を知らない黄金島の人びと
 渡海する和人の金堀りたち 他
第8章 現代―アイヌとして生きる
 Aさんへのインタビュー
 アイヌの開拓団 他

冒頭、アイヌのミュージシャン(トンコリ奏者)、OKI(オキ)が写真入りで紹介されている。
OKIさんのファンとしては、この冒頭だけでうれしくなった。

「自然と共生するアイヌ」という古くからの固定観念から脱して、異民族との生々しい交流を生きぬいてきたアイヌ(交易民としてのアイヌ)――OKIの音楽に流れているものがこれだ。

「オレはサンタン交易でアンプを手に入れたアイヌだ。プラグにつないだトンコリでアイヌはいったいどんな演奏をはじめるのか。そこにどのような可能性が広がるのか。それがオレの音楽なんだ」 ― 本書P.7 OKIと瀬川さんとの会話 ―

CHIKAR STUDIO
http://www.tonkori.com/

OKI DUB AINU BAND (Facebookページ)
https://www.facebook.com/pages/OKI-DUB-AINU-BAND/156555957713812

Marewrew (Facebookページ)
https://www.facebook.com/pages/Marewrew/219401038125307

         

全編、気鋭の考古学者らしく、ユニークな視点からの大胆な仮説に満ちていて、説得力があり、刺激的だった。
視界がパーッと広がったような、読後感をもった。

| |

« 【読】興味深い新書二冊(東京新聞書評) | トップページ | 【遊】江戸東京博物館へ »

【読】読書日誌」カテゴリの記事

【楽】音楽日誌」カテゴリの記事

こんな本を読んだ」カテゴリの記事

アイヌ民族・アイヌ語」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 【読】興味深い新書二冊(東京新聞書評) | トップページ | 【遊】江戸東京博物館へ »