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2016年2月の17件の記事

2016年2月29日 (月)

【読】曇りがちの日

朝から、どんより曇り空。
午後には雨もぱらついた。

午前中、車で立川の病院へ。
腹部CTスキャンだったが、造影剤の注射針が途中で血管から抜けてしまい、あせった。
病院の人は、よくあることなのか、平然と針を射しなおして事なきを得た。


検査の前に、病院近くの新古書店を覗く。
古山高麗雄の本を探したものの、文庫、新書、文芸書コーナーには、古山高麗雄の本は一冊もなかった。
思いついて戦記もののコーナー(この店は戦記ものがなぜかたくさんある)を探すと、『フーコン戦記』 の単行本があった。

ごていねいにパラフィン紙をかぶせた、新品同様の本が750円(定価1,714円)。
絶版本をありがたく購入。

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午後、申請手続きのために市役所へ。
ついでに、隣りの中央図書館に寄り、古山高麗雄の小説を借りた。

『断作戦』(1982年/文藝春秋)、『龍陵会戦』(1985年/文藝春秋)、それに、『妻の部屋』(遺作12篇、2002年/文藝春秋)の三冊。
いずれも単行本。
借りる人が少ないせいか、開架にはなく、書庫にあった。

こんなにたくさん借りて、いちどに読めそうもないが、ざっと中身だけでも追ってみよう。
貸出期限は二週間後。
さらに二週間の貸出延長ができるので、がんばって読もうと思う。


今夜から、なでしこジャパンのオリンピック最終予選が始まる。
楽しみだ。

今日は2月29日、うるう日。
そういえば、四年前の今頃、引越しの準備で大童だったが、29日に大雪が降ったのだった。
あれから四年たったのか。

【雑】雪かき: やまおじさんの流されゆく日々
2012年2月29日(水)
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-afe5.html

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2016年2月28日 (日)

【読】古山高麗雄

古山高麗雄という、14年前に亡くなった作家の作品を読んでいる。

なんとなく気になっていた人なのだが、これまで読んだことがなかった。

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(KKベストセラーズ ベスト新書 『反時代的、反教養的、反叙情的』 2001年刊 カバーより)


朴裕河(パク・ユハ)という韓国の大学教授が書いた 『帝国の慰安婦 植民地支配と記憶の闘い』 (朝日新聞出版/2014年刊)を読み、そこに古山高麗雄の小説が引用されていたので、この作家の作品を読んでみようという気になったのだ。

古山高麗雄、Wikipediaには――

<1920年(大正9年)8月6日 - 2002年(平成14年)3月11日)は、日本の小説家、随筆家、編集者。芥川賞作家。/主として太平洋戦争での従軍体験や戦後の生活を舞台にした小説を発表し、いかなる場においても変わることのない人間のありかたを描き出した。>

――と、ある。

また、日本大百科全書(ニッポニカ)には――

<小説家。朝鮮新義州生まれ。旧制三高中退。第二次世界大戦中は一兵卒として転戦。戦後は編集者となったが、その間、1969年(昭和44)短編『墓地で』でデビューし、翌年には戦争体験を素材にした『プレオー8(ユイット)の夜明け』で芥川(あくたがわ)賞を受賞した。苦いユーモアとさりげない平常心に潜む虚無を、平明な文体でつづる作品が多い。『小さな市街図』(1972。芸術選奨新人賞)、『点鬼簿』(1979)、『蛍の宿』(1980)などに、その面目がうかがえる。その後、『日本好戦詩集』(1979)を発表、そして『断作戦』(1982)、『龍陵(りゅうりょう)会戦』(1985)、『フーコン戦記』(1999)は、著者の過酷な戦争体験をもとにして、戦争に巻き込まれた人々への鎮魂の思いをつづった、渾身(こんしん)の三部作で、2000年(平成12)の菊池寛(かん)賞受賞作となった。ほかに『岸田国士(くにお)と私』(1976)、『セミの追憶』(1994。川端康成文学賞)などがある。[金子昌夫]
『『小さな市街図』(1972・河出書房新社) ▽『断作戦』(1982・文芸春秋) ▽『龍陵会戦』(1985・文芸春秋) ▽『セミの追憶』(1994・新潮社) ▽『フーコン戦記』(1999・文芸春秋) ▽『二十三の戦争短編小説』(2001・文芸春秋) ▽『プレオー8の夜明け 古山高麗雄作品選』(講談社文芸文庫)』 >

――と、紹介されている。

陸軍一等兵として、南方(マニラ、マライ、ビルマ、カンボジア、ベトナムなど)を転戦し、日本の敗戦後も戦犯容疑者としてサイゴンの監獄に収監された。
俘虜収容所に勤務していたときの捕虜虐待容疑だった(捕虜を一度、軽く殴っただけだったというが)。

1947年4月、禁錮八ヶ月の判決を受けたものの、未決通算によって裁判の翌日釈放され、現地のキャンプで過ごしたあと、同年11月に復員。

復員後、自らの戦争体験を反芻し続けながら、私小説やエッセイを書き続けた。
死ぬまでずっと、“あの戦争”にこだわって生き続けた人だった。


いま、エッセイ集 『反時代的、反教養的、反叙情的』 (ベスト新書/2001年刊) を読んでいる。
著作の大部分が絶版となっていることが、残念。

自身が「三部作」と言い、ライフワークと呼ぶべき長編小説 ―― 『断作戦』(1982・文芸春秋)、『龍陵会戦』(1985・文芸春秋)、『フーコン戦記』(1999・文芸春秋) ―― を読んでみたいと思う。
さいわい、図書館にあるので。

     

図書館から借りて、昨日読み終えたばかりの 『二十三の戦争短編小説』 (文藝春秋/2001年刊)』 は、文庫版がAmazonに出品されていたので、購入することにした。

この短編集からは、深い感銘を受けた。


この人は、大上段に振りかぶった「正義」を嫌う。
戦後の日本国憲法を「平和憲法」と呼ぶ、「反戦平和」の人たちに対しても手厳しい。

いっぽうで、あの戦争の愚かさを痛烈に批判する。

文章の柔らかさの裏に、硬骨漢の風貌――などと言われることを、ご当人は嫌っていただろうが――が感じられ、私には好ましい。

<八月は、原爆と終戦と高校野球の月で、この国は、正義や涙に埋めつくされる。水戸黄門の印籠のような言葉をふんだんに聞かされる。二度と戦争の悲惨を繰り返さないために戦争を風化させるな、などと言う。戦争の風化を繰り返さないために、というのは、黄門の印籠のような言葉の一つである。ハハアとひれ伏すしかないが、しかし、だからといって、戦争の風化は止めようがない。二度と戦争を起こさないために戦争を語り継ぐ会の人などがどんなに頑張って語ってみても、戦争は風化する。……>

 (『反時代的、反教養的、反叙情的』  P.44 「八月六日に生まれて」 1990年 より)

<……敗戦を経験したからといって、民族性が変わるものではない。戦前戦中、軍人や、軍人に劣らず軍人風のことを言っていた民間一般人たちの体質が、戦後変わったわけではない。>

<……戦争に負けて教科書に墨を塗った人々は、厭なことに耐えてそれをしたのかどうか。……/……あのような恥しいことはなかったのに、わが民族は、それを恥とも屈辱とも思わなかったのである。日本人は恥を知る民族だ、と言っていたが、私たちは何を恥だとして来たのか。中国や朝鮮や東南アジアでいばりちらすことは、私は恥だと思うが、わが国は恥だと思わない。帝国軍隊のお偉方には、敗戦を恥じて自殺した人もいるが、彼らにとって恥とは何だったのだろうか。戦争に勝てなかったということだろうか。第二次大戦で、フィリピンでは約七割、ビルマでは約六割の日本兵が死んだ。そのほとんどは、栄養失調とそれにともなう病気で死んだのである。飢えて死んだのである。人をそんな状態にするとは、同じ人間として恥ではないか。勝とうが負けようが恥ではないか。……>

 (『反時代的、反教養的、反叙情的』  P.34-36 「懐かしい懐かしい戦争」 1988年 より)

そうだよな、と頷ける、含蓄のある言葉が他にもたくさんあって、まだまだ書き写したいのだが、これぐらいにしておこうか。

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2016年2月25日 (木)

【読】満州と沖縄の本を入手

読むスピードが追いつかないのだけれど、また本を買ってしまった。

一冊は、これ。
以前、小平に住んでいた頃、図書館から借りて読んだもの。
その後、東村山の図書館で放出本(いわゆる“ブックリサイクル”)のなかにあるのを発見したのだが、もらってこなかった。
そのことを、ずっと後悔していた。

てっきり絶版本だと思いこんでいたところ、新本が入手できることを知り、購入したしだい。

『ぼくの満州――漫画家たちの敗戦体験』 中国引揚げ漫画家の会 編
 亜紀書房 1995/7/26発行 (2014/9/9 第1版第7刷)
 243ページ 1,505円(税別)

― e-honサイトより ―
[目次]
祖国はなれて
「メーファーズ」―これでいいのだ!!
中国原体験の光と影
ぼくの満州放浪記
ぼくの満引き(満州引き揚げ)物語
記憶の糸をたぐり寄せて
わが故郷、大連
豆チョロさんの戦争体験記
上海に生きて
座談会 ボクの満州・中国

おすすめコメント
赤塚不二夫、ちばてつや、森田拳次、古谷三敏、北見けんいち達旧満州育ちの漫画家9人による画文集。戦争の悲惨さと、時代に翻弄されながらも逞しくしたたかに生きた人々の姿を、少年の眼を通して描いた。

九人の漫画家は、次のとおり(掲載順)。

上田トシ子/赤塚不二夫/古谷三敏/ちばてつや/森田拳次/北見けんいち/山内ジョージ/横山孝雄/高井研一郎
(あとがき:石子順)

それぞれの個性がでていて、おもしろい。
再読がたのしみだ。


もう一冊。
これは、つい最近、東京新聞で紹介されているのを読み、知った新刊。

沖縄の硬派新聞 「琉球新報」 の最近の社説をあつめたもの。
厳しい内容だが、沖縄の歴史を思えば当然だと思える論説がぎっしり。

『沖縄は「不正義」を問う――第二の“島ぐるみ闘争”の渦中から』
 琉球新報社論説委員会 編著/高文研 2016/2/15発行
 221ページ 1,600円(税別)

― e-honサイトより ―
[要旨]
断じて認められない!
ガッティンならん!
「オール沖縄」の決意と主張を情理を尽くして訴える!
[目次]
特別評論―2014~15年
 慰霊の日―不戦のための言論守りたい(社会部長・松永勝利/2014年6月23日)
 翁長・菅会談―沖縄に民主主義を適用せよ(編集局長・潮平芳和/2015年4月5日)
 再点検・普天間問題―今こそ「足跡」消す時だ(報道本部長・松元剛/2015年4月26日)
 ほか
琉球新報社説―2014年
 沖縄の自己決定権―民意の力で尊厳回復を(1月3日)
 名護市長選挙、稲嶺氏再選―誇り高い歴史的審判(1月20日)
 「建白書」を破棄するのか―沖縄の総意を後世に残せ(2月9日)
 ほか
琉球新報社説―2015年
 対話拒否―安倍政権は知事と向き合え(1月8日)
 海上保安官「馬乗り」―決して許されない行為だ(1月25日)
 辺野古検証委員会―作業阻止へあらゆる手段を(2月8日)
 ほか
辺野古代執行訴訟第1回口頭弁論 翁長雄志沖縄県知事「陳述書」全文

沖縄の基地の現状を知るためにも、読んでみたいと思う。

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【雑】うっすら、雪

肌寒い日が続く。

朝、起きて外を見ると、うっすら雪が積もっていたので、驚いた。
まだまだ油断できない。

撮影 2016/2/25(木) 東京都東大和市

20160225074709

咲き始めていた梅ノ木も、雪化粧。

きれいな光景にみとれたものの、昼前にはすっかり融けてしまった。

午前中、ひさしぶりに、ちょっとした仕事。
帰宅後、スーパーへ買い物に行き、あとは家で過ごす。


読んでいる本の話をすこし。

ここにも何度か書いたが、市内の図書館から借りている。
本文560ページほどの分量は、読みでがある。

この人の作品、前から気になっていたが、読むのは初めてだ。

古山高麗雄 『二十三の戦争短編小説』
 文藝春秋 2001/5/15発行 574ページ 2,857円(税別)

 

単行本(図書館から借りているのは、こちら)も、文庫版も、新本では手に入らないようだ。

古山高麗雄(ふるやま・こまお)
 1920年~2002年。小説家。朝鮮(新義州)生まれ。
 医師の子として育ち、受験に失敗して予備校(城北高等補習学校)などに通い、1940年に三高に入学。軍国主義的教育に反発して翌年に中退。42年には召集され、フィリピン、カンボジアなどを転戦。収容所に勤務したことなどから戦犯として収監される。この戦争体験が後の文学の核となる。
 50年には河出書房に入社。以後、編集者として出版社を移り、67年からは『季刊芸術』の編集長を務める。
 編集者を続ける中で、江藤淳らに出会い、執筆を勧められる。
 69年に短編『墓地で』を発表し、文壇にデビュー。70年の『プレオー8(ユイット)の夜明け』で芥川賞、72年の『小さな市街図』で芸術選奨文部大臣新人賞を受賞し、その地位を確実なものとする。……
 芥川賞受賞時は五十歳であったことから、「遅れてきた新人」と呼ばれる。重いテーマなどを独特の虚無的ユーモアを含む文体で描くところに特徴がある。……

 ― 『この一冊で日本の作家がわかる!』
  (奥野建男監修/知的生き方文庫/1997年)に、一部加筆 ―

と、まあ、略歴を書いてみたが、なかなか興味ぶかい作家。

平易な文体で、好感がもてる。
私の肌にあっている。

今読んでいる、戦争体験を描いた短編集の中には、いわゆる“従軍慰安婦”や、南京での虐殺事件をテーマにしたものもある。

深刻で“重い”体験を、「独特の虚無的ユーモア」が感じられる文体で描いていることで、かえって「あの戦争」の実態を伝えているように思う。

引き続き、この作家の遺した文章を読んでみようかとも思う。
さいわい、図書館にはたくさんあるようなので。

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2016年2月24日 (水)

【遊】えどはくカルチャーへ

一日中くもり空。
北風が吹いて、気温も6、7度ぐらいまでしかあがらず、寒い日だった。

昼前に家を出て、図書館に寄って本を返却してから、バスと電車を乗り継いで両国へ。

江戸東京博物館の一階ホールで開かれた、えどはくカルチャーを聴講した。

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えどはくカルチャー
  たてもの鑑賞基礎の基礎 II

 講師 米山 勇 氏 (江戸東京博物館研究員)

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一月から始まったこのシリーズの二回目。
屋根・小屋組・組物について、事例をあげて講義していただいた。

いつもながら、米山先生の、わかりやすくユーモラスなお話だった。

行きがけ、両国駅のふだん使っていないホームの階段に、雛人形が飾られていた。
毎年、この時期に展示されている。
ひなまつりが近いのだ。

20160224130802

行き帰りの乗り物のなかで、読みかけの短編集を読み続ける。

古山高麗雄の戦争短編集。
570ページの大部だが、400ページまで読んだ。

平易な表現で、淡々と「あの戦争」の体験を綴っている。
これまで、この作家のものを読んだことがなかったが、私の肌にあうようだ。
すいすい読める。
描かれている世界は重いのだが。

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2016年2月22日 (月)

【読】9ポはつらいな

このところ、図書館から借りてきた本を読み続けている。

この分厚い本も、そのうちの一冊。
古山高麗雄という作家の本を、まだ読んだことがなかった。
わけあって、読んでみようと思いたち、借りてきたのだが……。

活字が小さい。
たぶん9ポだろう。

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老眼がすすみ、専用のめがねを使わないと本を読むのがつらくなっている。
それに、この分量を読みとおせるかどうかが疑問。
内容には興味津々なのだが。

古山高麗雄 『二十三の戦争短編小説』
 文藝春秋 2001/5/15発行 574ページ 2,857円(税別)

 

私が借りたのは、単行本の方。

― Amazonより ―
処女作「墓地で」、芥川賞受賞作品「プレオー8の夜明け」から晩年の名品「真吾の恋人」まで、戦争の記憶をつむぐ全短編二十三。三十年にわたるこの作家の貴重ないとなみを一巻集成。戦後はすでに半世紀をこえ、戦下の記憶は風化するにまかされる。名もなく声なき兵士たちは、何を考え死んでゆき、生き残った者たちは何を問うのか。

著者略歴  古山高麗雄
1920年、旧朝鮮新義州生まれ。旧制三高中退後、応召。ビルマ、雲南、サイゴンなど万年一等兵として大東亜をまさに転々。1970年「プレオー8の夜明け」で第63回芥川賞受賞。1973年「小さな市街図」で第23回芸術選奨文部大臣新人賞受賞。1994年「セミの追憶」で第21回川端康成文学賞受賞。2000年「断作戦」「龍陵会戦」「フーコン戦記」の三部作により第48回菊池寛賞を受賞する。2002年3月逝去。享年81。

収録作品
墓地で/プレオー8の夜明け/白い田圃/蟻の自由/今夜、死ぬ/水筒・飯盒・雑嚢/退散じゃ/戦友/優勝記略/元憲兵/日本好戦詩集/7・7・7/ムショ仲間/子守り/チリ紙の住所録/三年/マルタンの金魚売り/日常/草の挿し木/セミの追憶/思うだけ/過去/真吾の恋人
年譜、あとがき

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2016年2月18日 (木)

【読】私の「戦後民主主義」

これも図書館にリクエストして届いた本。
次の予約がはいっているそうなので、さっさと読んでしまいたい。

『私の「戦後民主主義」』 岩波書店編集部
 岩波書店 2016/1/28発行 256ページ 1,728円(税込)

この本については、少し前にこのブログに書いた。

2016/2/8
【読】読んでみたい本 『私の「戦後民主主義」』: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/post-f193.html

久米宏のラジオ番組 「ラジオなんですけど」 (TBSラジオ、2016/1/30放送) で知った本。

各回の38人の短い文章が並ぶ。
錚々たる執筆陣だ。

【執筆者】(五十音順、掲載順とは異なる)
赤川次郎、赤松良子、池内紀、池辺晋一郎、石川好、石原信雄、糸数慶子、植田紳爾、上野千鶴子、内田樹、江田五月、大田昌秀、尾木直樹、加藤登紀子、柄谷行人、川村隆、姜尚中、きたやまおさむ、久米宏、小林信彦、斎藤惇夫、篠田正浩、髙樹のぶ子、田中秀征、田原総一朗、津島佑子、出口治明、寺島実郎、鳥越俊太郎、中村哲、羽鳥操、原一男、三谷太一郎、宮崎学、無着成恭、湯川れい子、米沢富美子、若松丈太郎

すこしだけ読んだが、さっそく、なるほどなと感じることがあった。

上野千鶴子センセイの、「主権者になる」という文章。

<告白するが、わたしは長いあいだ投票に行かなかった。若いころ、「ポツダム民主主義粉砕!」と叫んだ者が、今さらどのツラ下げて投票所へ行かれようか、と粋がったからだった。 (中略) だがあるときから、棄権は権力への「暗黙の同意」を意味するというあたりまえの事実に気がつき、無力感にさいなまれながら投票所に足を運ぶようになった。選びたい候補者がいるからではなく、選ばれてほしくない候補者がいるからというだけの理由で。 (後略)> (P.35)

山口治明さんという人(ライフネット生命保険株式会社会長兼CEO)も、同じようなことを書いている。

<「投票所に行ったところで何も変わらない」と言う人がいますが、それは全く違うのです。「投票に行かない」ということは棄権ではなく、今のシステムのもとでは、優勢な候補に票を入れたことと同じことになる。今の与党は少ない支持率であれだけの議席をとっているわけですから、選挙に対するリテラシーの問題はすごく大きい。投票率が10パーセント上がるだけで当選者の顔ぶれはがらりと変わると言われています。 (後略)> (P.33)

同じ理由で、白票を投じるのも、「優勢な候補に票を入れたことと同じこと」なのだ。

私はこれまで白票を投じたことはなく、上野さんと同じような選挙行動をしてきたが、白票でもいいから投票所に足を運ぼう、などとSNSに書いてきた。
それは間違っていた、と気づいた。

そもそも、今の小選挙区制に問題がある、と私は考えている。
私が若かった頃は、こんなんじゃなかったはずだが……。
もっとも、その頃、私も上野さんと同じように、選挙をバカにして棄権ばかりしていた。
反省。


ところで、もう一冊、姉妹編ともいえる本を図書館から借りている。

『私の「戦後70年談話」』 岩波書店編集部
 岩波書店 2015/7/4発行 224ページ 1,728円(税込)

こちらも興味ぶかい執筆陣が並ぶ。

【執筆者】(五十音順、掲載順とは異なる)
新崎盛暉、池田武邦、石田雄、五木寛之、入江昭、上田閑照、梅原猛、海部俊樹、香川京子、金子兜太、加納実紀代、古在由秀、澤地久枝、三遊亭金馬、ジェームス三木、神宮輝夫、高畑勲、高見のっぽ、宝田明、ダグラス・ラミス、辰巳芳子、ちばてつや、長尾龍一、中川李枝子、奈良岡朋子、丹羽宇一郎、野坂昭如、野中広務、半藤一利、坂野潤治、日野原重明、不破哲三、保阪正康、益川敏英、村山富市、森村誠一、山田太一、山田洋次、山中恒、山藤章二、梁石日

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2016年2月17日 (水)

【読】難しい問題――『帝国の慰安婦』を読みおえて

図書館から借りてきて、苦労しながら読み終えた本。
どう書こうか、迷う内容だったが、読書記録として書いておこう。

例によって、どこで知り、なぜ読もうと思ったのか、不明。
新聞の書評で知ったのかもしれない。
気になる本だったのだろうが、まるで憶えていないことが、われながら怖い。

図書館にリクエストしたところ、購入してくれたのか貸出中だったのかも忘れたが、しばらく待たされ、ある日、到着メールが届いた。
私の後にも予約がはいっているので、早々に返却しよう。

朴裕河(パク・ユハ) 『帝国の慰安婦 植民地支配と記憶の闘い』
 朝日新聞出版 2014/11/30発行 324ページ 2,100円

― Amazonより ―
<性奴隷か売春婦か、強制連行か自発的か、異なるイメージで真っ向から対立する慰安婦問題は、解決の糸口が見えないままだ。/大日本帝国植民地の女性として帝国軍人を慰安し続けた高齢の元朝鮮人慰安婦たちのために、日韓はいまどうすべきか。/元慰安婦たちの証言を丹念に拾い、慰安婦問題で対立する両者の主張の矛盾を突くいっぽう、「帝国」下の女性という普遍的な論点を指摘する。/2013年夏に出版された韓国版はメディアや関連団体への厳しい提言が話題になった。/本書は著者(『和解のために』で大佛次郎論壇賞受賞)が日本語で書き下ろした渾身の日本版。>

― e-honサイトより ―
[目次]
第1部 慰安婦とは誰か―国家の身体管理、民間人の加担
 強制連行か、国民動員か
 「慰安所」にて―風化する記憶
 敗戦直後―朝鮮人慰安婦の帰還
第2部 「植民地」と朝鮮人慰安婦
 韓国の慰安婦理解
 記憶の闘い―韓国篇
  韓国支援団体の運動を考える
 韓国憲法裁判所の判決を読む
 “世界の考え”を考える
第3部 記憶の闘い―冷戦崩壊と慰安婦問題
 否定者を支える植民地認識
 九〇年代日本の謝罪と補償を考える
 ふたたび、日本政府に期待する
 支援者たちの可能性に向けて
第4部 帝国と冷戦を超えて
 慰安婦と国家
 新しいアジアのために―敗戦七〇年・解放七〇年

デリケートで複雑な問題だから、迂闊に、ああだこうだと書くことができない。
私には、確固とした意見もないし。

ただ、私が持っているイメージというか認識の根底に、船戸与一の長編小説 『満州国演義』 に描かれている旧満州国の情景がある。

人によってこれほど「記憶」が対立する問題――旧日本軍による“強制性”の有無が争点になっているのだろうが――については、自分の目でよくよく調べてみないといけない、と思う。

その一方で、あんがい、文学作品に描かれていることが、(フィクションとはいえ)事実に近いようにも思う。
船戸さんの小説を持ちだしたのも、そんなきもちからだ。


今回読んだこの本、著者(朴さん)の主張にはうなずける点もあったが、引用している参考文献などの信憑性が、私には判断できなかった。
とにかく引用が多く、読みにくかった。

巻末の「あとがき」がわかりやすく、著者の言いたいことがまとめられている。
変則的な読み方かもしれないが、「あとがき」を最初に読むといいのかもしれない。

巻末の参考文献一覧に、読んでみたいものがたくさんあり、役にたった。
図書館で探してみようと思う。

柄谷行人 『世界史の構造』 岩波書店 2010年
千田夏光 『“声なき女” 八万人の告発 従軍慰安婦』 双葉社 1973年
谷川美津枝 『青年将校と慰安婦』 みやま書房 1986年
長沢健一 『漢口慰安所』 図書出版社 1983年
古山高麗雄 『二十三の戦争短編小説』 文藝春秋 2001年
村松武司 『遥かなる故郷――ライと朝鮮の文学』 皓星社 1979年
森崎和江 『からゆきさん』 朝日新聞社 1976年
山崎朋子 『サンダカン八番娼館』 筑摩書房 1972年
吉行淳之介 編 『幻の女たち』 立風書房 1972年
『コレクション戦争と文学 7 日中戦争』 (田村泰次郎「蝗」) 集英社 2011年

最後の全集は全巻手元にあるのだが、まだ読めずにいる。

コレクション/戦争×文学||文学全集|BOOKNAVI|集英社
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/zen_list.cgi?siries_isbn=X78-4-08-157001-0&siries_kanren_isbn=&mode=2

             

ちなみに、「従軍慰安婦」ということばが使われ始めたのは、千田夏光の著作からだという。

https://kotobank.jp/word/%E5%BE%93%E8%BB%8D%E6%85%B0%E5%AE%89%E5%A9%A6-686270#E4.B8.96.E7.95.8C.E5.A4.A7.E7.99.BE.E7.A7.91.E4.BA.8B.E5.85.B8.20.E7.AC.AC.EF.BC.92.E7.89.88
世界大百科事典
<じゅうぐんいあんふ【従軍慰安婦】
 十五年戦争期に,戦地・占領地で日本軍の監督下に置かれ,軍人・軍属の性交の相手をさせられた女性。当時は〈軍慰安所従業婦〉などと呼ばれたが,戦後,千田夏光《従軍慰安婦》などにより,この用語が普及した。その本質は軍性奴隷である。総数は8万とも20万ともいわれる。日本軍が慰安婦制度を監督・統制していたのは周知の事実だったが,重大な人権侵害・性犯罪だとする認識が広まるのは,1991年に韓国人被害者が名乗り出てからである。>


ネット検索すると、うんざりするほど「従軍慰安婦」がいた/いなかったという、不毛な議論が繰り広げられているが、そういった議論には興味がない。

旧日本軍が関与して、意図的に、軍(兵士たち)のまわりに「慰安施設」を置いたことは確か。
さらに、軍と連携して、女衒業者が女性たちを集めていたことも、まちがいないはず。
「特務」のような、軍の影の機関も関わっていたと思われる。
(このあたり、船戸さんの小説などにリアルに描かれている)

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2016年2月16日 (火)

【雑】あがったり、さがったり

気温があがったり、さがったり。
これが春先の天気の特徴らしい。

きのう(2/15)は、一日中寒く、雪もちらついた。

今日は、すこし暖かかった。
真冬と春先の天気が、行ったり来たりの毎日だ。

明日の当地の予報は、こんな感じ。
午後から北風が強くなりそう。

http://www.tenki.jp/forecast/3/16/4410/13220.html

20160217_weather_2

そういえば、今の住まいに引っ越してきたのが四年前の今頃。

その年の二月末には、大雪が降ったっけ。
引越しの準備をしている最中のことだった。

まだまだ油断できない。

【下の写真】 2012/2/29 撮影 (東京都小平市)

201202290001

201202290002201202290003

なつかしい写真だなあ。

【ブログ過去記事】
2012/2/29(水) 【雑】雪かき: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-afe5.html

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2016年2月12日 (金)

【読】複雑な中東情勢

前から気になっていた本を読んだ。

常岡浩介 『イスラム国とは何か』 聞き手 高世仁
 旬報社 2015/2/25発行 210ページ 1,400円(税別)

― Amazonより ―
謎の存在、イスラム国。その情報はきわめて少ない。/ジャーナリストが斬首処刑されたことに見られるように外国人取材者には生命の危険もある。/そのイスラム国で三度の潜入取材を敢行したジャーナリスト・常岡浩介が実像を語る。
内容
混迷を深める中東、失敗を重ねる米国…三度の潜入取材に成功、世界でただ一人のジャーナリストが語る衝撃の日本人人質事件の背景とは…“脅威”の実像に迫る!

著者について
常岡浩介(つねおか・こうすけ)
1969年長崎県島原市生まれ。早稲田大学卒業。
1994年からNBC長崎放送報道部記者に。1998年よりフリーランスとなる。
アフガニスタン、エチオピア、チェチェン、イラクなどの戦場で取材を続け、通信社や新聞、雑誌などに寄稿。/08年に『ロシア語られない戦争チェチェンゲリラ従軍記』(アスキー新書)で平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞。
高世仁(たかせ・ひとし)
ジャーナリスト。1953年山形県生まれ。
通信社特派員としてバンコク、マニラに駐在し、反政府運動、環境問題など幅広いテーマを取材。/97年、元北朝鮮工作員による横田めぐみさんらしい女性の目撃証言をスクープ。
現在、番組制作会社「ジン・ネット」代表。常岡氏の取材をテレビ番組にプロデュースしてきた。/『娘をかえせ息子をかえせ 北朝鮮拉致事件の真相』(99年)、『DVDブック チェルノブイリの今 フクシマへの教訓』(2011年)を旬報社から刊行した。

イスラム世界や中東の情勢は難しく、なかなか理解できないでいたが、この本(インタビュー形式)を読んで、すっきりした気がする。

著者(常岡さん)は、イスラム教徒で、シリア、イラクに足を運んで取材してきた人。

この本で、シリア、イラクの現状を知るにつけ、米国の「イスラム国」への対応の失敗(ますます泥沼化している)と、米国に追随するわが国の危うさを感じた。

<イラク戦争の際は、「イラク特措法」をつくって自衛隊を派兵しましたが、表向きは「人道復興支援」で給水や医療支援をやりました。しかし、安部内閣が、集団的自衛権を認めたいま、自衛隊を派遣して、より軍事的な役割を果たすという話も出てくるかと思います。
 (中略) 兵站、後方支援とか、あるいは戦費を寄付するとか、軍事作戦のバックアップは充分考えられます。しかし、そうなると日本もイスラム国から敵視されるでしょう。>
 (P.192)

意外だったのは、日本という国が、中東、イスラム圏では好意的に思われてきたということ。

イスラム教徒が戦ってきた敵である米国やロシアと、(日露戦争、アジア・太平洋戦争で)戦った国が日本だということがある。
また、広島・長崎で米国に原爆を落とされ、ひどい目にあったのに、そこから立ち直ったのはえらい、という評価を受けているらしい。

つまり、「イスラム国」も含め、イスラム圏の人びとから恨みを買ってこなかったのが日本だという。
それが、米国に追随して彼らを敵にまわしてしまおうとしていることを、著者は危惧している。

そのとおりだと思う。

わが国では、「イスラム国」憎しのムードが漂っているのだが、シリアのアサド政権の非道を非難しようとはしない。
メディア報道にも問題が多い。

世界情勢を把握することは、なかなか難しいが、よく見聞きし、判断していきたい。
そう思った。
読んでよかった本だ。

良くも悪くも“グローバル化”しているこの時代に生きているのだから、世界情勢とも無縁ではいられないのだなあ。

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2016年2月11日 (木)

【楽】泣くかもしれない

下田逸郎さんの名曲 「泣くかもしれない」。

南八ヶ岳の山小屋で、下田逸郎さんの歌を、よくみんなで聴いたり歌ったりしていた。

もう二年近く前になってしまったが、映画 「海を感じる時」 のエンディングテーマとしてMOTEL(須藤もん&対馬照)の二人がアレンジし、演奏している。
映画のエンディングで、じつに効果的に使われていた。

映画『海を感じる時』オフィシャルサイト
http://umiokanjirutoki.com/

先週土曜日(2/6)、鶴間の「菩南座(ぼなんざ)」でのライブ映像がYouTubeにアップされているので、紹介したい。
私は、このライブに行かれなかったが、とてもいい演奏、映像なので。

https://www.youtube.com/watch?v=qN32LaSlMsc&feature=share

【ブログ過去記事】
2014/6/30
 【楽】泣くかもしれない: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-95bf.html

【須藤もん公式サイト】
http://homepage2.nifty.com/sudomon/

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2016年2月 8日 (月)

【読】読んでみたい本 『私の「戦後民主主義」』

晴れていたが、肌寒い一日。

午前中は月に一度の病院通い。
月曜日のせいか、たいへん混んでいた。
採血後、待合室で読みかけの新書を読みながら過ごす。

三浦佑之 『古事記を読みなおす』 ちくま新書

予約時刻より一時間遅れで診察。
診察に要した時間は数分。
四週間分の薬をもらう。
あと八週間飲めば、服用が終わる。

その足で小平へ。
来月末のチャリティー古本市の打ち合わせ。

帰りに買い物、郵便局などの用事を済ませると、帰宅は夕方になった。
やれやれ、の一日。


今日の東京新聞朝刊一面に、岩波書店の出版広告があった。

一週間前だったか、TBSラジオ番組(久米宏 ラジオなんですけど)で知った本が載っていた。
番組では、この本の編集者がゲスト出演していた。

編集者の仕事の一端を知ることができる興味ぶかい話が聞けた。

久米宏 ラジオなんですけど
http://www.tbs.co.jp/radio/kume954/

先週のスポットライト
2016年01月30日 ゲスト:田中朋子さん(岩波書店編集者)
http://www.tbs.co.jp/radio/kume954/guest/20160130.html

『私の「戦後民主主義」』 岩波書店編集部
 岩波書店 2016/1/28発行 256ページ 1,728円(税込)

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― Amazonより ―
<「2015年安保」や原発問題、沖縄基地問題など、民主主義のあり方が最大の焦点になっている。戦争は二度とやらないと誓った憲法とともに育まれてきた「戦後民主主義」の意義とは? 「自由」や「人権」、「平和主義」に、各人が自分の持ち場で、どうやってもう一度、息を吹き込んでいくか? 各界を代表する38名が考える。
【執筆者】赤川次郎、赤松良子、池内紀、池辺晋一郎、石川好、石原信雄、糸数慶子、植田紳爾、上野千鶴子、内田樹、江田五月、大田昌秀、尾木直樹、加藤登紀子、柄谷行人、川村隆、姜尚中、きたやまおさむ、久米宏、小林信彦、斎藤惇夫、篠田正浩、髙樹のぶ子、田中秀征、田原総一朗、津島佑子、出口治明、寺島実郎、鳥越俊太郎、中村哲、羽鳥操、原一男、三谷太一郎、宮崎学、無着成恭、湯川れい子、米沢富美子、若松丈太郎 >

もう一冊、おなじ岩波書店から出版されている本と、あわせて読んでみたいと思う。
図書館にリクエストした。

『私の「戦後70年談話」』 岩波書店編集部
 岩波書店 2015/7/4発行 224ページ 1,728円(税込)

― Amazonより ―
<戦争体験者が年々少なくなるなか、本書は、各界で活躍し、戦争体験を持つ41名による、それぞれの「戦後70年談話」を集めた。自身の戦中・戦後体験と戦後日本社会の歩みをめぐって、また現在の日本への批判と将来への提言等々、「次の世代に、いま、これだけは語っておきたい」というとっておきの言葉をお届けする。
【執筆者】新崎盛暉、池田武邦、石田雄、五木寛之、入江昭、上田閑照、梅原猛、海部俊樹、香川京子、金子兜太、加納実紀代、古在由秀、澤地久枝、三遊亭金馬、ジェームス三木、神宮輝夫、高畑勲、高見のっぽ、宝田明、ダグラス・ラミス、辰巳芳子、ちばてつや、長尾龍一、中川李枝子、奈良岡朋子、丹羽宇一郎、野坂昭如、野中広務、半藤一利、坂野潤治、日野原重明、不破哲三、保阪正康、益川敏英、村山富市、森村誠一、山田太一、山田洋次、山中恒、山藤章二、梁石日>


また、きのう、日曜日の東京新聞読書欄には、読みたい本の書評が載っていた。
いちどは図書館にリクエストして借りてみたものの、あまりの内容の重さに、読まないまま返却してしまった本。
いつか読んでみようと思う。

藤野裕子 『都市と暴動の民衆史 東京・1905-1923年』
 有志舎 2015/10/29発行 320ページ 3,888ページ(税込)

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― Amazonより ―
<デモから暴動へ! 若者が街頭を占拠した。1905年9月5日、日比谷公園に発した暴力の波は東京の街頭を激しく駆けめぐった。この日比谷焼打事件から米騒動にいたるまでの間、大都市では民衆暴動が次々と発生し、やがて関東大震災での朝鮮人虐殺という悲劇を迎える。日本社会が民主化・大衆化の方向に大きく転換するなかで、なぜ数々の暴力が湧きあがったのか。「男らしさ」というジェンダー規範にも注目しながら、20世紀初頭の日本社会の大転換を民衆史の視点から読み解き、民衆による暴力行使の文化とそれをめぐって変容する日本社会秩序との相互関係を明らかにする。>

読みたい本が多い。

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2016年2月 7日 (日)

【読】「古事記」の世界

図書館から借りている池澤夏樹訳「古事記」を読みおえた。

『古事記』 池澤夏樹=個人編集 日本文学全集01
 池澤夏樹 訳
 河出書房新社 2014/11/14発行 400ページ 2,000円(税別)

― Amazonより ―
世界の創成と神々の誕生から国の形ができあがるまでを描く最初の日本文学。神話と歌謡と系図からなる錯綜のテクストを今の我々が読める形に。――池澤夏樹
【新訳にあたって】
なにしろ日本で最初の文学作品だから、書いた人も勝手がわからない。ごちゃごちゃまぜこぜの中に、ものすごくチャーミングな神々やら英雄やら美女が次から次へと登場する。
もとの混乱した感じをどこまで残すか、その上でどうやって読みやすい今の日本語に移すか、翻訳は楽しい苦労だった。(池澤)

日本最古の文学作品を作家・池澤夏樹が新訳する。
原文の力のある文体を生かしたストレートで斬新な訳が特徴。
読みやすさを追求し、工夫を凝らした組みと詳細な脚注を付け、画期的な池澤古事記の誕生!

解題=三浦佑之 解説=池澤夏樹
月報=内田樹、京極夏彦 帯装画=鴻池朋子

【目次】
上巻 (はじまり イザナキとイザナミ 神生み ほか)
中巻 (初代神武天皇 神武天皇と久米の子らの歌  神武天皇とイスケヨリヒメ ほか)
下巻 (十六代仁徳天皇 仁徳天皇とイハノヒメの歌 仁徳天皇とお召しを断った女たち ほか)

三浦佑之さんの口語訳も面白かったが、文庫版を読んだので、注釈が別ページにあって読みにくいきらいがあった。

 

池澤夏樹さんの新訳による、この単行本は、注がページ下部の脚注になっているほか、表記にさまざまな工夫があって読みやすかった。

そのあたりのことは、この本の巻頭「この翻訳の方針――あるいは太安万侶さんへの手紙」に書かれている。

巻末に、三浦佑之さんの書いた「解題」と、池澤さんの「解説」があって、これも面白い。

この本と並行して、三浦佑之さんの古事記解説本を読んでいる。
これまた、刺激的で、すこぶる面白い。

三浦佑之 『古事記を読みなおす』
 ちくま新書 876 2010/11/10発行 301ページ 880円(税別)

― Amazonより ―
<古事記は、律令国家の由緒を描く史書として読まれてきた。だが、こうした理解には根本的な誤りがある―。日本書紀には存在しない「出雲神話」が必要とされたのはなぜか。どうして権力にあらがい滅びた者たちに共感を寄せるのか。この作品の成り立ちを説く「序」は真実か…このような疑問を通じ本書は、「国家の歴史」以前から列島に底流する古層の語りとして、古事記をとらえ返す。それにより神話や伝承の生きた姿、魅力がよみがえる。古事記の世界を一望に収める入門書の決定版。 >

これまで、なんとなく敬遠していた「古事記」だが、こんなに面白いものだとは思わなかった。

以前から天皇家の歴史には関心があって、こんなムックをなんとなく買って持っていた。
他にもある。
「サライ」や「歴史人」は、コンビニの雑誌売り場でよく見かけて買う。
戦国武将には興味がないが、ときどき、古事記やら天皇関連の特集があるのだ。

古代天皇家の系図は、かなり眉唾ものだが、古事記に描かれた神々や、天皇家の祖先とされる人物たちは、人間臭くて親しみを感じる。

そういえば、池澤夏樹さんの父親の福永武彦訳「古事記」も、なぜか手放さずに持っていた(読んではいない)。
田辺聖子訳の単行本も持っていたのだが、読まないまま手放してしまった。

これまで「古事記」をまともに読んでいなかったのは、“読まず嫌い”というものだった。
これほど豊穣な物語世界だったとは……。

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2016年2月 6日 (土)

【遊】国立「ギャラリービブリオ」でのイベント

昨夜、バスと電車を乗り継いで国立へ。

国立駅北口に、「ギャラリービブリオ」というギャラリーがある。

国立駅前の「おうちギャラリー」 - GALLERY BIBLIO (ギャラリービブリオ)
http://www.gbiblio.jp/

 国立市中1-10-38
 レンタル画廊、貸会議室 運営、 企画展の実施、各種イベント企画

私は、ここを経営している十松(とおまつ)さんという方と知り合いになっている。
岡崎武志さん(書評家・ライター)に、一昨年の6月、講演をお願いしたのが縁だった。

【参考】
6月7日 岡崎武志さん講演会: 小平図書館友の会ブログ
(2014年)
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/kltomonokai/2014/06/67-ed58.html


その、岡崎武志さんが企画するイベント、「中川フォークジャンボリー」が、昨夜あった。

イベントの詳細は、ビブリオギャラリー店主(十松さん)のブログに書かれているので、ご参照を。

「浅川マキの夜」中川フォークジャンボリー〈6〉 ~~随時更新~~
  - 蕃茄庵日録(ばんかあん。国立駅前・ギャラリービブリオ店主のブログ)
http://d.hatena.ne.jp/banka-an/20151214

中川フォークジャンボリー ~浅川マキの夜~
 - 蕃茄庵日録(ばんかあん。国立駅前・ギャラリービブリオ店主のブログ)
http://d.hatena.ne.jp/banka-an/20160205

「中川フォークジャンボリー ~浅川マキの夜~」終了
  - 蕃茄庵日録(ばんかあん。国立駅前・ギャラリービブリオ店主のブログ)
http://d.hatena.ne.jp/banka-an/20160206

岡崎武志さんのブログ記事にも昨夜の様子が。

2016-02-06 - okatakeの日記
http://d.hatena.ne.jp/okatake/20160206


浅川マキの特集というので、これは行かなくちゃと思った。
この連続イベント「中川フォークジャンボリー」に参加するのは初めて。

撮影 2016/2/5(金)

20160205182830_2

20160205184506

木造家屋のビブリオギャラリーの一室が会場。
上の写真は開演前の様子。

デジカメを持って行ったのだが、開演後の写真は遠慮した。
他の人がパチパチ撮っていたので、撮影お断りではなかったのだが……。

このイベント、「中川フォークジャンボリー」という題名がミソ。

毎回、中川五郎さんをが出演することから、「中津川」ならぬ「中川……」という洒落なのだろう。

昨夜は、岡崎武志さんの司会で、浅川マキさんにゆかりのある、寺本幸司(てらもと・ゆきじ)さんと萩原信義さんがゲストだった。

寺本幸司さんは、音楽プロデューサーとして浅川マキ、りりィ、桑名正博、南正人、下田逸郎、イルカなどを手がけた方だという。
私は初めてお目にかかった。

萩原信義さんは、浅川マキに見いだされて、マキさんと演奏をともにしたギタリストだ。
1971年の大晦日、新宿紀伊国屋ホールでのライブに、私も友人と二人で行ったのだが、このときも萩原さんがステージにいらした。
このときのライブの模様はLPになっていて、最後のメンバー紹介で萩原さんの名前も出ていたことから、私の頭の中に残っていた。

前半一時間は、岡崎さんの司会で、中川五郎さんを含めてお三方のトークショー。
浅川マキの逸話を、たくさん聞くことができた。

短い休憩をはさんで、後半はライブ。
萩原さんの弾き語り、その後、ゲストの女性シンガー(YO-ENさん)と二人で数曲。
どれも浅川マキのナンバーというのが、うれしい。

女性シンガー退場後、マンドリン奏者(後で矢野敏広さんというお名前を知った)が加わり、最後に中川五郎さんがギターとバンジョーで加わり、三人で楽しい演奏を聴かせてくれた。

午後7時から二時間ほどのイベントだったが、行ってよかった。
ステージ写真を撮ればよかった……。


そうそう。
上の写真に写っている時代物のステレオは、なんと真空管。
浅川マキのLP(最近イギリスで発売されたもの)を聴かせていただいたが、いい音だった。

 

会場で配られた、3月5日の東中野ポレポレ坐でのイベントのパンフレットが下。
寺本幸司さんと小室等さんが出演する。

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2016年2月 3日 (水)

【震】福島から脱原発

きのう(2016/2/2)の東京新聞朝刊の一面と二面に、こんな記事があって目を引いた。

福島県喜多方市に拠点を置く、再生エネルギー電力の供給会社 「会津電力」 の佐藤彌右衛門社長がすすめている、「ふくしま自然エネルギー基金」のことだ。

昨年の9月、小平図書館友の会主催の講演会で、赤坂憲雄さんが、会津電力のことや、この基金の話をなさっていたことを覚えている。

東京新聞 2016/2/2(火) 朝刊 1面・2面

<東京電力福島第一原発の事故の影響が残る福島県で、再生可能エネルギー事業を支援する「ふくしま自然エネルギー基金」が民間で設立される。……>

 ※画像をクリックすると拡大されます。

20160202_tokyoshinbun1

20160202_tokyoshinbun2

こういう現実的な活動が民間で進んでいることは、頼もしい。
(政府はあてにならないので)

「脱原発」は、お題目を唱えているだけではダメで、前向き、かつ現実的な取り組みが必要なのだと思う。

会津電力の公式サイトは下記。

会津電力株式会社 | 会津電力株式会社は原子力に依存しない安全で持続可能な社会作りと会津地域のエネルギー自立を目指します。
http://aipower.co.jp/

【関連ネット記事】

寄付、3月9日から募る ふくしま自然エネルギー基金:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160109-040965.php

「ふくしま自然エネルギー基金」設立を正式発表 | 県内ニュース | 福島民報
http://www.minpo.jp/news/detail/2016010927935

【会津電力関連ネット記事】

「会津電力」が誕生、市民出資で株式会社を設立 - オルタナ: ソーシャル・イノベーション・マガジン!「オルタナ」
http://www.alterna.co.jp/11822

エネルギー革命を起こして、地域の独立をめざす - 会津電力 | 全国ご当地エネルギー協会 〜 地域でつくる、地域のエネルギー 〜
http://communitypower.jp/activity/598

会津電力株式会社について | 全国ご当地エネルギー協会 〜 地域でつくる、地域のエネルギー 〜
http://communitypower.jp/news/940

Facebook 佐藤 彌右衛門 さん
https://www.facebook.com/yauemon

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2016年2月 2日 (火)

【遊】新宿で映画を

ひさしぶりに、新宿で映画を観てきた。

「サウルの息子」というハンガリーの映画。
ナチスのホロコーストを描いた重い映画だった。

新宿駅東口の「シネマカリテ」という、いわゆる“シネコン”。
平日の昼間だったせいか、空いていた。

新宿シネマカリテ
http://qualite.musashino-k.jp/

20160202105206

この映画を知ったのは、先週のTBSラジオ「たまむすび」で町山智弘さんが紹介していたのを聴いてだった。

TBS RADIO たまむすび
http://www.tbsradio.jp/tama954/

 TBS RADIO たまむすび: 町山智浩アーカイブ
 http://www.tbsradio.jp/tama954/machiyama/

  TBS RADIO 1月26日(火)アメリカ流れ者 - たまむすび
  http://www.tbsradio.jp/tama954/2016/01/126-10.html

映画の公式サイトは、こちら。

映画『サウルの息子』公式サイト|大ヒット公開中!
http://www.finefilms.co.jp/saul/

以下、上記サイトより。

ネメシュ・ラースロー 監督・脚本
<1977年ハンガリー、ブダペスト生まれ。子供時代と青年時代をフランスの首都パリで過ごした。2つの国、2つの文化の間で育ったラースロ―は、まずパリで教育を受け2003年に26歳の時にブダペストに戻ると、『倫敦から来た男』でタル・ベーラの助監督になった。 その後彼は、忠実で結束の固い少人数のチームで、この映画『サウルの息子』の実現に5年の歳月をかけた。>

イントロダクション
<2015年のカンヌ国際映画祭のコンペ部門で、ある無名の新人監督の作品が上映されると、場内は異様な興奮に包まれた。その衝撃は瞬く間に映画ジャーナリストたちの間に伝わり、その卓越した撮影法と演出により、長篇デビュー作にして見事カンヌのグランプリを獲得するという異例の快挙を成し遂げた。その新鋭監督とは『ニーチェの馬』で知られる名匠タル・ベーラの助監督をしていた38歳のハンガリー出身のネメシュ・ラースロー。強制収容所に送り込まれたユダヤ人が辿る過酷な運命を、同胞をガス室に送り込む任務につく主人公サウルに焦点を当て、サウルが見たであろう痛ましい惨劇を見る者に想像させながら描く。これまでの映画で描かれた事の無いほどリアルなホロコーストの惨状と、極限状態におかれてもなお、息子を正しく埋葬することにより、最後まで人間としての尊厳を貫き通そうとした、一人のユダヤ人の二日間を描いた感動作。>

ストーリー
<1944年10月、アウシュヴィッツ=ビルケナウ収容所。サウルは、ハンガリー系のユダヤ人で、ゾンダーコマンドとして働いている。ゾンダーコマンドとは、ナチスが選抜した、同胞であるユダヤ人の死体処理に従事する特殊部隊のことである。彼らはそこで生き延びるためには、人間としての感情を押し殺すしか術が無い。
ある日、サウルは、ガス室で生き残った息子とおぼしき少年を発見する。少年はサウルの目の前ですぐさま殺されてしまうのだが、サウルはなんとかラビ(ユダヤ教の聖職者)を捜し出し、ユダヤ教の教義にのっとって
手厚く埋葬してやろうと、収容所内を奔走する。そんな中、ゾンダーコマンド達の間には収容所脱走計画が秘密裏に進んでいた・・・。
ユダヤ教では火葬は死者が復活できないとして禁じられている。>

町山さんが紹介していたとおり、ほとんど全編、主人公(ユダヤ人収容所で強制的に死体処理労働をさせられていた“ゾンダーコマンド”の一人“ハウル”)の表情だけを追う映像。
故意にぼかされた背景に写る残虐なシーンに、かえってリアリティーが感じられ、圧倒された。

背景をぼかすために、被写界深度の浅いレンズを使う映像技法。
よく考えられている映画だった。

最後のシーンも印象的。
なんともいえないきもちになった。

劇場に置かれていたパンフレットを立ち読みした。
そこにも書かれていたことだが、ナチスの戦争犯罪はけっして他人事ではなく、旧満州で日本軍(七三一部隊等)がおこなっていた残虐行為を忘れてはいけない、と思った。

ナチスがユダヤ人を「部品」と呼んで「処理」していたように、旧日本軍は「丸太」という言葉を使っていた。
おぞましいことだ。

劇場に足を運ぶまでは、ちょっと気が重かったが、観てよかったと思う。

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2016年2月 1日 (月)

【雑】もう、二月

気がつけば二月。

まだまだ寒いけれど、梅の花がだいぶん開いている。

撮影 2016/2/1(月) 東京都東大和市

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201602010002201602010004_2

北風が冷たい。

確定申告書ができたので、郵便局へ投函に行こう。
明日は、新宿まで映画を観に行く予定だ。

東大和市のピンポイント天気 - 日本気象協会 tenki.jp より
http://www.tenki.jp/forecast/3/16/4410/13220.html

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明日は晴れるという予報。
でも、北風が冷たそうだ。

まだまだ春は遠い。

20160201_weather_2

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