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2016年2月25日 (木)

【雑】うっすら、雪

肌寒い日が続く。

朝、起きて外を見ると、うっすら雪が積もっていたので、驚いた。
まだまだ油断できない。

撮影 2016/2/25(木) 東京都東大和市

20160225074709

咲き始めていた梅ノ木も、雪化粧。

きれいな光景にみとれたものの、昼前にはすっかり融けてしまった。

午前中、ひさしぶりに、ちょっとした仕事。
帰宅後、スーパーへ買い物に行き、あとは家で過ごす。


読んでいる本の話をすこし。

ここにも何度か書いたが、市内の図書館から借りている。
本文560ページほどの分量は、読みでがある。

この人の作品、前から気になっていたが、読むのは初めてだ。

古山高麗雄 『二十三の戦争短編小説』
 文藝春秋 2001/5/15発行 574ページ 2,857円(税別)

 

単行本(図書館から借りているのは、こちら)も、文庫版も、新本では手に入らないようだ。

古山高麗雄(ふるやま・こまお)
 1920年~2002年。小説家。朝鮮(新義州)生まれ。
 医師の子として育ち、受験に失敗して予備校(城北高等補習学校)などに通い、1940年に三高に入学。軍国主義的教育に反発して翌年に中退。42年には召集され、フィリピン、カンボジアなどを転戦。収容所に勤務したことなどから戦犯として収監される。この戦争体験が後の文学の核となる。
 50年には河出書房に入社。以後、編集者として出版社を移り、67年からは『季刊芸術』の編集長を務める。
 編集者を続ける中で、江藤淳らに出会い、執筆を勧められる。
 69年に短編『墓地で』を発表し、文壇にデビュー。70年の『プレオー8(ユイット)の夜明け』で芥川賞、72年の『小さな市街図』で芸術選奨文部大臣新人賞を受賞し、その地位を確実なものとする。……
 芥川賞受賞時は五十歳であったことから、「遅れてきた新人」と呼ばれる。重いテーマなどを独特の虚無的ユーモアを含む文体で描くところに特徴がある。……

 ― 『この一冊で日本の作家がわかる!』
  (奥野建男監修/知的生き方文庫/1997年)に、一部加筆 ―

と、まあ、略歴を書いてみたが、なかなか興味ぶかい作家。

平易な文体で、好感がもてる。
私の肌にあっている。

今読んでいる、戦争体験を描いた短編集の中には、いわゆる“従軍慰安婦”や、南京での虐殺事件をテーマにしたものもある。

深刻で“重い”体験を、「独特の虚無的ユーモア」が感じられる文体で描いていることで、かえって「あの戦争」の実態を伝えているように思う。

引き続き、この作家の遺した文章を読んでみようかとも思う。
さいわい、図書館にはたくさんあるようなので。

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