【読】私の「戦後民主主義」
これも図書館にリクエストして届いた本。
次の予約がはいっているそうなので、さっさと読んでしまいたい。
『私の「戦後民主主義」』 岩波書店編集部
岩波書店 2016/1/28発行 256ページ 1,728円(税込)
この本については、少し前にこのブログに書いた。
2016/2/8
【読】読んでみたい本 『私の「戦後民主主義」』: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/post-f193.html
久米宏のラジオ番組 「ラジオなんですけど」 (TBSラジオ、2016/1/30放送) で知った本。
各回の38人の短い文章が並ぶ。
錚々たる執筆陣だ。
【執筆者】(五十音順、掲載順とは異なる)
赤川次郎、赤松良子、池内紀、池辺晋一郎、石川好、石原信雄、糸数慶子、植田紳爾、上野千鶴子、内田樹、江田五月、大田昌秀、尾木直樹、加藤登紀子、柄谷行人、川村隆、姜尚中、きたやまおさむ、久米宏、小林信彦、斎藤惇夫、篠田正浩、髙樹のぶ子、田中秀征、田原総一朗、津島佑子、出口治明、寺島実郎、鳥越俊太郎、中村哲、羽鳥操、原一男、三谷太一郎、宮崎学、無着成恭、湯川れい子、米沢富美子、若松丈太郎
すこしだけ読んだが、さっそく、なるほどなと感じることがあった。
上野千鶴子センセイの、「主権者になる」という文章。
<告白するが、わたしは長いあいだ投票に行かなかった。若いころ、「ポツダム民主主義粉砕!」と叫んだ者が、今さらどのツラ下げて投票所へ行かれようか、と粋がったからだった。 (中略) だがあるときから、棄権は権力への「暗黙の同意」を意味するというあたりまえの事実に気がつき、無力感にさいなまれながら投票所に足を運ぶようになった。選びたい候補者がいるからではなく、選ばれてほしくない候補者がいるからというだけの理由で。 (後略)> (P.35)
山口治明さんという人(ライフネット生命保険株式会社会長兼CEO)も、同じようなことを書いている。
<「投票所に行ったところで何も変わらない」と言う人がいますが、それは全く違うのです。「投票に行かない」ということは棄権ではなく、今のシステムのもとでは、優勢な候補に票を入れたことと同じことになる。今の与党は少ない支持率であれだけの議席をとっているわけですから、選挙に対するリテラシーの問題はすごく大きい。投票率が10パーセント上がるだけで当選者の顔ぶれはがらりと変わると言われています。 (後略)> (P.33)
同じ理由で、白票を投じるのも、「優勢な候補に票を入れたことと同じこと」なのだ。
私はこれまで白票を投じたことはなく、上野さんと同じような選挙行動をしてきたが、白票でもいいから投票所に足を運ぼう、などとSNSに書いてきた。
それは間違っていた、と気づいた。
そもそも、今の小選挙区制に問題がある、と私は考えている。
私が若かった頃は、こんなんじゃなかったはずだが……。
もっとも、その頃、私も上野さんと同じように、選挙をバカにして棄権ばかりしていた。
反省。
■
ところで、もう一冊、姉妹編ともいえる本を図書館から借りている。
『私の「戦後70年談話」』 岩波書店編集部
岩波書店 2015/7/4発行 224ページ 1,728円(税込)
こちらも興味ぶかい執筆陣が並ぶ。
【執筆者】(五十音順、掲載順とは異なる)
新崎盛暉、池田武邦、石田雄、五木寛之、入江昭、上田閑照、梅原猛、海部俊樹、香川京子、金子兜太、加納実紀代、古在由秀、澤地久枝、三遊亭金馬、ジェームス三木、神宮輝夫、高畑勲、高見のっぽ、宝田明、ダグラス・ラミス、辰巳芳子、ちばてつや、長尾龍一、中川李枝子、奈良岡朋子、丹羽宇一郎、野坂昭如、野中広務、半藤一利、坂野潤治、日野原重明、不破哲三、保阪正康、益川敏英、村山富市、森村誠一、山田太一、山田洋次、山中恒、山藤章二、梁石日
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