【読】村上春樹『騎士団長殺し』を読む
蒸し暑い日が続く梅雨の真っ盛り。
ひと月あまり、ブログから遠ざかっていた。
ちかごろは手軽なFacebookに、ちょこちょこと書いていたため、ブログはほったらかしだった。
一年前の今ごろは、村上春樹の小説をまとめて読んでいた。
7月に『女のいない男たち』を読み終えて、ひと区切りついたのだった。
今年2月末、満を持して、という感じで彼の新作長編小説が発売された。
『騎士団長殺し』という奇妙なタイトル、書店に並んだ二冊の本の装幀、読み応えのありそうな厚み。
気にはなっていたが、なかなかお金を払って買おうという気にならなかった。
私がよく行く近所の新刊書店の並びにブックオフがある。
そこの書棚に、この本が並んでいたので、迷った末に購入。
定価の30%オフだった。
村上春樹
『騎士団長殺し 第一部 顕れるイデア編』
新潮社 2017/2/25 505ページ
『騎士団長殺し 第二部 遷ろうメタファー編』
新潮社 2017/2/25 541ページ
じつに面白い小説だった。
欲を言えばきりがないが、村上春樹らしい物語世界。
夢中になって一週間ほど、のめりこんでいた。
読み終えた本は、近くの図書館に寄贈。
この人気作家の新刊は、予約待ちが何十人もいるので、副本に加えてもらった。
図書館は喜んで受け取ってくれた。
この小説の前に、気になっていた村上春樹がらみの本を二冊読んだ。
こちらは、図書館ですぐ借りることができた。
川上未映子・村上春樹
『みみずくは黄昏に飛びたつ』 新潮社 2017/4/25 345ページ
川上未映子という人は名前しか知らなかったが、この芥川賞作家による村上春樹のロング・インタビュー。
ちょうど『騎士団長殺し』が上梓された直後で、この小説の生い立ちを、実際に読む前に知ってしまったわけだ。
それでも、小説を読むうえで不都合(いわゆる”ネタバレ”による興味喪失)はなかった。
村上春樹が好きな人には、おすすめ。
村上春樹
『職業としての小説家』 スイッチ・パブリッシング 2015/9/17 313ページ
村上春樹が講演スタイルで自作や小説家としてのスタンスを語っている。
なかなか興味深い内容。
村上春樹は読者によって好き嫌いが分かれる作家のようだ。
もう読むのはやめた、という人もいる。
が、私は好きだ、というか、嫌いではない。
何度も読み返すほど熱心なファンではないが。
これからも新刊がでれば読むことだろうし、まだ読んでいない対談やエッセイは、ひまを見つけて読もうと思う。
小澤征爾との対談も文庫本で持っていて、いつか読もうと、置いてある。
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