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2023年6月の3件の記事

2023年6月28日 (水)

【遊】5泊6日の北海道

6月21日から26日まで、5泊6日で北海道(美瑛)へ里帰りしてきた。
といっても、実家はすでになく、親戚しかいないが。

今回は、わが家の墓の「墓じまい」のため。
「魂抜き」と呼ばれる法要(墓前での僧侶の読経)、遺骨の取り出しと移送、改葬先への納骨と法要。
これらがメインの行事。

あとは、美瑛の親戚への挨拶。
中途半端に時間があいて、慌ただしいような、そうでもないような。

23日には弟も来道、遺骨移送と改葬先での法要には、二人で。
空いた時間に、日帰り温泉に行ったり、美瑛の丘をレンタカーでまわったり、夕食のために美瑛市街を徘徊したり。

■旭川空港 様変わり

北海道へは、コロナ前の2019年7月いらい、4年ぶり。

2019年7月8日(月)~7月11日(木): やまおじさんの日記
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/nikki/2019/07/post-8bc1b9.html

その間に、旭川空港ビルが様変わりしていて、驚いた。
2階、右側がフードコートになっていた(以前は売店)。
左側に売店スペースが、あらたにできていた(2階を拡張したようだ)。
3階にあったレストラン・飲食店数軒は、きれいになくなっていた。
いっとき、PCR検査場になっていたらしいが、コロナが落ち着いて、それもなくなっていた。

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フードコートの食事場所は広く、以前のような個別の店舗に比べて、収容人数は格段に多い。
混みあっていた。
牛乳ラーメンが「売り」だった「旭風ラーメン」はなくなり、「梅光軒」「山頭火」の2店がラーメン専門店。
23日、弟を迎えに行った日に、「梅光軒」でチャーシュー麵(麺半量)を食べてみたが、やけに塩味が濃くて(特にチャーシュー)、どうかなという感じ。

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■墓じまい

到着した21日、旭川空港前でレンタカーを借りて、その足で墓の管理事務所(東神楽町役場内)へ。
役場庁舎は、移転工事中(旧庁舎の隣に新築中)で、新庁舎の一画に仮の役場が設置されていた。
わけあって、届出しないで納骨してあった分についても、手続きした。
古い戸籍謄本があったので、問題はなかったが。

僧侶の都合で、「魂抜き」法要(正式には「閉眼供養」というらしい。浄土宗の僧侶は「撥遣供養」と言っていた)は、22日午前中に。

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石材屋への手配、見積もりは、ずいぶん前に済ませていた。
23日、弟が夕方の便で旭川空港到着。
その日の朝、納骨先の旭川の室内霊園(寺院内)まで、道順の確認をかねて行ってみた。

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レンタカーのカーナビを頼りに、迷うことなく行き着いたが、ずいぶん複雑なルートをナビに案内された。
事前にGoogleマップで調べておいたルートの方が、ずっとわかりやすく、24日の遺骨移送(石材屋に頼んで、私たちはレンタカーで)のときは、わかりやすいルートで行った。
墓所から車で40分ほどのところ。
旭川市のはずれ、すぐ北は鷹栖町。
春光台という地名どおり、坂が多い。

まわりには食べ物屋がほとんどなく(住宅地)、弟とふたりで、歩いて霊園近くをさまよった。

というのも、24日の午前11時頃に到着してお骨を納めたあと、納骨法要が午後3時(先方都合)で、時間つぶしに困った。

一軒だけあった蕎麦屋で昼食、その後、昔懐かしい喫茶店(蕎麦屋から遠かった!)で時間をつぶし、それでもまだ時間があったので、駐車場に戻って冷房をきかせた車内で待った。
北海道は、連日、猛烈に暑かったのだ。

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■日帰り温泉、美瑛の丘めぐり

25日、すべての用事が終わった翌日。
美瑛の観光地には行かず(これまで何度も行っているし、観光シーズンのはしりで混んでいるようなので)、東神楽の日帰り温泉で汗を流した。

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連日、よく晴れて、大雪連峰、十勝連峰が、毎日、見えたのがうれしかった。
「〇〇の木」が多数ある、「北西の丘」の展望台。
観光バスでにぎわっていた。

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■美瑛の宿

今回は、事前にネットで調べて予約してあった民宿(ペンション風)に連泊。
2000年に、前の持ち主から購入して開業したらしい。
年若いご夫婦が経営する、感じのいい宿。
私たちは和室に二人で泊まった。
私は5連泊、弟は3連泊。
旅行クーポンが、それぞれ9000円、5000円、もらえたので、土産物を買うのに使った。
宿代も割引だったが(コロナ対策の名残り)、キャンペーンは7月には終わるらしい。

最初の2泊は素泊まりだったが、3泊目から朝食を付けてもらった。
700円という破格の値段で、きれいに盛り付けされていて、美味しかった。
下の写真の他に、牛乳とコーヒーが飲める。
納豆、ヨーグルトは、毎回、出る。
メインディッシュの焼き魚、小鉢類、みそ汁の具は、日替わりのようだ。

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夕食は、宿では頼まずに、外食またはコンビニ食。
夜、美瑛市街の飲食店は閉まるのが早く、開いている店を探すのに苦労した。
近くの飲食店がどこも開いていなくて、わびしくコンビニ食の日も。

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■美瑛町立図書館

ここは、以前から知っていたが、今回も涼みに入って、館内で持参の文庫本を読んだりしていた。
じつに、うらやましい図書館。
「居場所としての図書館」のお手本のような。
ただし、館内での飲食は不可。

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■旭川空港の飲食店

フードコートの奥の方にあった、本格的なカレーを食べさせる店が気に入った。
カレーが、ちょっと温め(ぬるめ)だったのが難点だが。
私は、帰京の日、弟を午前中の便で送った後、ひとりで食べた。

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墓石撤去は、今月中に、石材屋さんがやってくれる。
墓もなくなることだし、今後は、墓参りではなく、室内霊園(合祀供養墓)への参拝になる。
今度行くのはいつだろうか。

(2023/6/28記)

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2023年6月18日 (日)

【遊】小平図書館友の会主催の講演会(牧野伊三夫さん)

30度を超える真夏日だった。

小平市中央図書館の視聴覚室(定員80人)で、小平図書館友の会主催の講演会があった。
講師は、小平在住の画家・牧野伊三夫さん。
2021年度に企画していたものが、コロナ禍の影響で延期されていて、ようやく実現したもの。

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私もスタッフの一員なので、午前11に集合、準備をした。
講演会は午後1時半から2時間。

友の会スタッフを含めて70人ほどの聴衆で、大盛況。

飛驒と日田の林業の話、マダガスカルの話、瀬戸内・牛窓でのハルカナカムラさんとのコラボの話、など。
牧野さんの引き出しの多さ、活動の幅広さが伝わってくる、いい講演だった。

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友の会の次の講演会は、10月29日、フォトグラファーの小松由佳さんを予定している。
小松由佳さんは、今月(2023年6月)、ふたりのお子さまを連れて、大きな地震被害のあったトルコを取材中。

トルコには、隣国・シリアからの難民が多数、住んでいる。
その中には、小松さんのご夫君(シリア人)の親戚や友人も。
10月の講演会では、そういったお話も聴かせてもらえるだろう。

下の画像は、友の会会報49号掲載の講演会予告記事(会報49号4ページ)。

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小松由佳さんのウェブサイト
https://yukakomatsu.jp/

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2023年6月 1日 (木)

【読】2023年5月に読んだ本(読書メーター)

5月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3875
ナイス数:205

真珠とダイヤモンド 上真珠とダイヤモンド 上感想
今年2月に出たばかり。人気作家・桐野夏生の新作とあって図書館の順番待ちに並ぶこと2か月、ようやく手元に届いた。1986年、バブル最盛期の証券会社。マネーゲームの異様な熱気。その時代に一攫千金を夢みる3人の証券会社新入社員が主役。上巻の冒頭は、ホームレスに近い境遇まで身をやつした、そのうちの一人の女性の描写から始まり、遡って、過去の入社当時の"生き馬の目を抜く"証券会社の様子が異様な迫力で描かれる。話の展開が桐野夏生らしく、いかにも"ストーリーテラー"だなと、感心させられる。興奮しつつ、一気に読了。下巻へ。
読了日:05月01日 著者:桐野 夏生

真珠とダイヤモンド 下真珠とダイヤモンド 下感想
下巻もいっきに読了。プロローグで感じた謎が、エピローグで閉じる、みごとな展開。タイトルの謎も最後に明かされる(薄汚れた真珠と、輝かないダイヤ)。バブルの時代から、それがはじけて数十年。コロナ後の日本社会。この作品でも、女性の生き難さが描かれる。桐野夏生らしい、社会問題を扱った傑作。桐野作品は、どれも救いようのない話ばかりなのだが、私はこの作家が次々と生み出す作品を、これからも追い続けるだろう。
読了日:05月02日 著者:桐野 夏生

間違う力 (角川新書)間違う力 (角川新書)感想
タイトルがずっと気になっていた本。ようやく手に入れて読むことができた。高野さんには珍しい新書(親本は2010年刊行の単行本)。世に「〇〇する力」の類いの本は多いが、これはいかにも高野さんらしい内容。災い転じて…というが、何でもポジティブに捉える高野さんらしく、爽快な逸話満載。仲のいい内澤旬子さんのことも書かれていて、内澤ファンの私にはうれしい。革張り本を作りたいために屠畜の世界へ(『世界屠畜紀行』)、さらに自分で豚を飼育してしまう(『飼い喰い』)…そんな内澤さんと高野さんは似ているのかも。好奇心と実践力。
読了日:05月03日 著者:高野 秀行

楊令伝 14 星歳の章 (集英社文庫)楊令伝 14 星歳の章 (集英社文庫)感想
いよいよ終盤。この巻の最終章が泣かせる。南宋との戦で郭盛が壮烈な死を遂げ、史進は愛馬を死なせてしまう。史進の人間味がいい。この巻を読んでいて思ったのだが、楊令が思い描く「国」の姿には、作者・北方謙三の想いが込められている気がする。「岳飛伝」につながる次巻・最終巻が楽しみだ。文庫解説の東えりかは、元北方事務所の秘書だったとか。この解説もいい。
読了日:05月04日 著者:北方 謙三

楊令伝 15 天穹の章 (集英社文庫)楊令伝 15 天穹の章 (集英社文庫)感想
最終巻をいっきに読了。15巻、長かった。楊令の死は、はじめから予想(覚悟)していたが、こんな最期になるとは…。大将どうしの一騎打ちというか決闘で終わらせるところに、ちょっと違和感もあるが、北方流ハードボイルド的味わい。このあと『岳飛伝』で、楊令が願った民の国への想いは、岳飛に受け継がれるのだろうか。「大水滸伝」三部作の最終作品『岳飛伝』がどのような展開になるのか知らないが、岳飛も秦檜も南宋の実在人物だと知ったので、期待しよう。日本や西域も、ますます、からんでくるのだろうな。
読了日:05月05日 著者:北方 謙三

バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)感想
積読本を思いだして読んだ。新書にしては分厚い本だったが、軽快な文章で、すいすい読めた。写真も満載。ひさしぶりの「エンタメノンフ」を堪能。本書に記載されている「ナショジオ日本語版」の「【研究室】研究室に行ってみた。モーリタニア国立サバクトビバッタ研究所 サバクトビバッタ 前野ウルド浩太郎」連載記事をみつけた。https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20140114/379960/ 私が敬愛する高野秀行さんとのつながりも、読後の検索で知った(Twitter)。
読了日:05月07日 著者:前野ウルド浩太郎

無言館 (アートルピナス)無言館 (アートルピナス)感想
地元の図書館の片隅に、利用者が不要になった本を置いていく「無料交換棚」がある。ほしい本があれば勝手に持ち帰ってよい。そこでみつけた一冊。上田市の「無言館」のことは知っていたが、行ったことはない。戦没画学生たち(ほとんどが繰上卒業、学徒動員で戦地に赴いた)の遺作集。私の父親より少しだけ年長の青年たちの経歴を読む。こういう才能ある画家・彫刻家まで動員しなければいけなかった(戦える兵士が残っていなかった)、あの戦争の理不尽を思う。
読了日:05月08日 著者:窪島 誠一郎

私たちはどこから来て、どこへ行くのか: 科学に「いのち」の根源を問う (単行本)私たちはどこから来て、どこへ行くのか: 科学に「いのち」の根源を問う (単行本)感想
これも積読本だったもの。古書店の店頭均一棚にあったのをタイトルに惹かれて買った。1999年から2003年に書かれたエッセイを集めたもの。タイトルは著者が制作した映画『A』『A2』に因む。オウム信者を扱ったこの2本の映画に関するエッセイがほとんど。私は知らなかった映画なのだが、なるほど、そんなことがあったのかと。この著者の小説『千代田区一番一号のラビリンス』(2023年3月)や『日本国憲法』(2007年/太田出版)も読んだが、どんな人かわかった気がする。『放送禁止歌』(知恵の森文庫/2003年)も読みたい。
読了日:05月10日 著者:森 達也

放っておいても明日は来る― 就職しないで生きる9つの方法放っておいても明日は来る― 就職しないで生きる9つの方法感想
つい先日読んだ高野さんの『間違う力』(角川新書/親本は2010年出版)で知った本。絶版だったので中古本を入手。2009年11月出版だから、その少し前に上智大学で非常勤講師を務めたとき(東南アジア文化論)、ご自身の知り合い9人を呼んで、高野さんを聴き手に話してもらったときの内容。自由でユニークな生き方をしてきたゲストたちと、高野さんとの、掛け合い漫才を聴くようで、じつに面白い。卒業後の就職・進路に悩む学生の気もちが”癒された”というのも納得。こういう人生もあるのかと思うと、たしかに、生きていくのが楽になる。
読了日:05月11日 著者:高野 秀行,二村 聡,下関 崇子,井手 裕一,金澤 聖太,モモコモーション,黒田 信一,野々山 富雄,姜 炳赫

アフリカの日々/やし酒飲み (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-8)アフリカの日々/やし酒飲み (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-8)感想
「アフリカの日々」は、長大で、私には散漫な印象。読むのに苦労した(途中でやめようかと思ったが、なんとか読み通した)。メイ・サートンの『夢見つつ深く植えよ』に通じる味わいではあったが…。独立前のケニヤ、野生動物をやたらとハンティングする感覚には違和感も。いっぽう、「やし酒飲み」は抜群に面白く、いっきに読み終えた。私だけの印象かもしれないが、アイヌに伝わるユカラやウェペケレを想起させる。なんという豊饒な世界! この作者チュツオーラにも興味がわく。
読了日:05月17日 著者:イサク・ディネセン,エイモス・チュツオーラ

「空気」と「世間」 (講談社現代新書)「空気」と「世間」 (講談社現代新書)感想
この著者の『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』 (講談社現代新書/2017年)を読んだことがあるのと、本書のタイトルに惹かれて買ったままだった積読本。かつて阿部謹也が論じた「世間」と、山本七平が論じた「空気」を引き合いに出して、「空気を読む(読め)」と言われるようになった昨今の「空気」とは、「世間」が流動化したものなのだと喝破。興味深くはあったし、視点の鋭さを感じるところもあったが、いまひとつピンとこなかった。導入としてお笑い番組の「空気」をとりあげているところから、ちょっと読む気が半減。
読了日:05月22日 著者:鴻上 尚史

岳飛伝 1 三霊の章 (集英社文庫)岳飛伝 1 三霊の章 (集英社文庫)感想
ついに北方謙三「大水滸伝」三部作の最終作に突入。期待を裏切らないスケールの大きな物語の始まりだ。偉大な頭領・楊令を失った喪失感をそれぞれの胸に秘めながら、梁山泊の生き残りたちの人間味あふれる苦悩がよく描かれている。王貴や張朔といった梁山泊二世たちの今後の活躍や、あらたに登場した耿魁(こうかい)という魅力的な人物のこれから先も楽しみだ。岳飛と一兵卒との会話が印象的だった。子午山の公淑・郝嬌の二人の女性の会話も胸を打つ。原泰久(漫画家)による巻末解説がいい。
読了日:05月31日 著者:北方 謙三

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