カテゴリー「アイヌ民族・アイヌ語」の108件の記事

2016年8月14日 (日)

【読】小説「北の詩(うた)と人 アイヌ人女性 知里幸恵の生涯」

まだ読んでいる途中だが、いい小説だ。

須知徳平 『北の詩(うた)と人 アイヌ人女性・知里幸恵の生涯』
 岩手日報社 2016/5/20発行 429ページ 2,750円(税別)

この本を知ったのは、東京新聞の記事(2016/7/23)だった。

さっそく図書館にリクエストして、購入してもらった。

<東京新聞:アイヌ神謡集 知里幸恵と国語学者・金田一京助 父の遺稿 40年経て出版:首都圏(TOKYO Web)>
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/metropolitan/list/201607/CK2016072302000195.html

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須知徳平さんという人を、私はこれまで知らなかった。

以下、東京新聞記事と本書巻末年表より。

1921年(大正10年)、岩手県に生まれ、通っていた旧制盛岡中学には、OBに石川啄木や金田一京助など文学関係者が多く、在学中に同人誌を出すなど有形無形の影響を受けたという。
卒業後、旧満州に渡った後、国学院大学で学び、戦後は岩手県や北海道で中学、高校の教師を務めた。
1956年、文筆活動のため上京。
1962年、児童向けミステリー「ミルナの座敷」で第三回講談社児童文学新人賞を受賞。
翌1963年、中世の三陸を舞台に閉ざされた村を描いた「春来る鬼」で吉川英治賞を受賞。
1983年から盛岡大学の教員(文学部非常勤講師、助教授、教授)となった。
2009年、心不全のため87歳で死去。


この作品は、1977年に岩手日報に連載された。

<岩手日報 Web News> http://www.iwate-np.co.jp/ より
 <社告 小説「北の詩と人」 5月20日発売>
 http://www.iwate-np.co.jp/syakoku/book/kitanoutatohito/kitanoutatohito.htm

知里幸恵(幸惠)の生い立ちを描き、若いながらユーカラに詳しかった背景に迫り、家族との別れや、金田一京助との出会いとその師弟愛を描いている、伝記的な小説だ。


私は、知里幸恵への関心が深く、これまで彼女の遺した『アイヌ神謡集』をはじめとする作品や、藤本英夫さんが書いた評伝を読んできた。

ブログ記事 2008年10月18日 (土)
 【読】知里幸恵をめぐる四冊: やまおじさんの流されゆく日々
 http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-03c5.html

※上のブログ記事中にある、私のWebサイトのリンクは、サイト移行に伴い変更されている。
  「晴れときどき曇りのち温泉」 ― 資料蔵(アイヌ資料編)
  http://yamaoji.web.fc2.com/k_ainu.html

   


こんどの、須知徳平さんの小説は、幸恵さんの旭川での少女時代のエピソードがたくさん書かれていて、興味ぶかい。

幸恵さんは、1903年(明治36年)生まれ。
私の父方の祖母(故人)と、ほぼ同年代である。
そういう縁で、よけい親しみを感じる。

知里幸恵 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%A5%E9%87%8C%E5%B9%B8%E6%81%B5

知里 幸恵(ちり ゆきえ、1903年(明治36年)6月8日 - 1922年(大正11年)9月18日)は、北海道登別市出身のアイヌ人女性。19年という短い生涯ではあったが、その著書『アイヌ神謡集』の出版が、絶滅の危機に追い込まれていたアイヌ民族・アイヌ伝統文化の復権復活へ重大な転機をもたらしたことで知られる。
 近年、マスコミや各地のセミナー等でその再評価の声が高まっており、また幸恵への感謝から「知里幸恵」記念館の建設運動が活発化している。2008年10月には、NHKの『その時歴史が動いた』で幸恵が詳細に取り上げられ、インターネット書店「アマゾン」の「本のベストセラー」トップ10に『アイヌ神謡集』が入った。また、『アイヌ神謡集』は、フランス語・英語・ロシア語にも翻訳されており、2006年1月には、2008年度ノーベル文学賞受賞者フランス人作家ル・クレジオが、そのフランス語版の出版報告に幸恵の墓を訪れている。
 なお、弟に言語学者でアイヌ人初の北海道大学教授となった知里真志保がおり、幸恵の『アイヌ神謡集』の出版以降、大正末期から昭和にかけて、新聞・雑誌などからはこの姉弟を世俗的表現ながらも「アイヌの天才姉弟」と評された。

   

【関連サイト】

 知里幸恵 銀のしずく記念館
 http://www9.plala.or.jp/shirokanipe/

 知里幸惠編訳 アイヌ神謡集 (青空文庫)
 http://www.aozora.gr.jp/cards/001529/files/44909_29558.html

 知里幸恵 日記 (青空文庫)
 http://www.aozora.gr.jp/cards/000276/files/45694_23934.html

 知里幸恵 手紙 (青空文庫)
 http://www.aozora.gr.jp/cards/000276/files/46482_28582.html

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2016年1月10日 (日)

【読】瀬川拓郎 『アイヌ学入門』 紹介記事

毎週日曜日、東京新聞の読書ページを楽しみにしている。

今日の読書ページに、瀬川拓郎さんの 『アイヌ学入門』 (講談社現代新書、2015/2/20発行)が、著者の人となりとともに紹介されている。

すこし前に、このブログでもとりあげた本。
これまでの通説をくつがえすような、ダイナミックなアイヌ民族論。
交易民としてのアイヌ民族を論じた、画期的な本だ。

2016/1/10(日) 東京新聞 朝刊 8ページ

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「アイヌの先祖は弥生文化を受容できなかったのではありません。寒冷地で二流の農耕民になるより弥生人と交易する道を選んだがゆえ、あえて弥生化を拒否した。生存戦略に日本との関係が最初から組み込まれ、常に影響を受け続けた。そんな複雑な歴史を語らず、本州系日本人とは歩みが異なる人たちで、ただ狩りをして、という一面的な見方では本当の理解につながりません (記事より、瀬川拓郎さんのことば)

記事を読んで、瀬川さんが旭川市博物館の館長になられたことを知った。
以前は学芸員だったはず。

旭川市博物館、また訪ねてみたい。

【関連ブログ過去記事】

 【読】「アイヌ学入門」という本: やまおじさんの流されゆく日々
  2015/10/25
 http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post-74bd.html

 【読】読書ノート、なんちゃって: やまおじさんの流されゆく日々
  2015/11/9
 http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-ca10.html

めずらしく、読書ノートをていねいにとりながら読んだ本だった。

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2015年12月28日 (月)

【遊】ぼちぼちいこうか総集編(2015年) 旅行編 (3)

今年一年のブログ総集編、その旅行編もこれが最後。

10月末から11月はじめにかけて、友人夫妻であるMOTEL(須藤もん&対馬照)の北海道ライブ・ツアーを追いかける形で、私も飛行機で渡った。

10/30から11/3にかけて、四泊五日の小旅行。
札幌から芦別へ、芦別から岩見沢、小樽と、移動距離は長かった。
道内では列車とバスで移動。

この、北海道ライブ・ツアー追っかけは、今年で二度目。

昨年は、札幌から芦別へ向かう途中、北海道開拓の村を訪ねてみた。
その時はちょうど改築中だった、北海道博物館へ今年は行ってみた。

小樽では、これも昨年見られなかった小樽市総合博物館(本館)まで行ってみた。

●2015/10/31 北海道博物館

http://www.hm.pref.hokkaido.lg.jp/

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ちょうど、企画展示「夷酋列像」が開催されていて混雑していた。
常設展示も充実している。

北海道開拓の村もそうだったが、半日ぐらいではとても見切れない。
また訪ねてみたい。

●2015/11/2 小樽市総合博物館 (運河館・本館)

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本館は、重要文化財の旧手宮鉄道施設。
広大な敷地に、珍しい機関車や列車がずらりと並び、屋内展示もすばらしかった。
ここも、また訪ねてみたい場所。

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鉄道ファン垂涎の屋外展示だ。

●2015/11/3 日本銀行旧小樽支店(金融資料館)

http://www3.boj.or.jp/otaru-m/

新千歳空港から羽田へ戻る最終日、搭乗便まで時間があったので、小樽市内を歩いた。
この金融資料館が面白かった。
辰野金吾らによる設計の重厚な建物もよかった。

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小樽市街には、古い建築がたくさん残されていて面白かった。
今度また、ゆっくり歩いてみたい街並みだ。

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●今年の収穫 (パンフレット、図録など)

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(旅行編 おわり)

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2015年12月27日 (日)

【遊】ぼちぼちいこうか総集編(2015年) 旅行編 (2)

今年も7月に墓参のため北海道へ帰省した。
7月11日から17日まで、船中二泊、苫小牧・美瑛・愛別・置戸で四泊、六泊七日の旅。

いつもは飛行機で旭川空港へ直行していたが、今年は大洗~苫小牧間のフェリーに乗り、買い替えたばかりの軽自動車で道内をまわった。

苫小牧、富良野、美瑛、旭川、愛別、そして層雲峡を通って置戸まで行った。
置戸に移住した古くからの友人宅を訪ねることができ、置戸の図書館も見学。
楽しい旅になった。

●2015/7/11~7/12 商船三井フェリー さんふらわあ

私が利用した後、しばらくして船の火災事故が発生し、驚いた。

さんふらわあで行く、首都圏・北海道の船旅 - 商船三井フェリー
http://www.sunflower.co.jp/ferry/

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●2015/7/12 アイヌ民族博物館 (白老ポロトコタン)

http://www.ainu-museum.or.jp/

時間がなくて、ゆっくり見られなかったが、いい博物館と周辺施設だった。

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●2015/7/13 義経神社・アイヌ文化博物館・萱野茂資料館 (平取町)

ずっと行きたいと思っていた平取。
義経神社と、二つの博物館・資料館を見学できた。

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●2015/7/13 占冠村

二十代のはじめ、私は東京にでていた頃だが、父が占冠村の学校に赴任していた。
ここで、同居していた祖母が他界。
二月の、寒く雪深い土地へ、葬儀に列席するために帰省したのだった。

あの頃は、富良野からのバス便しか交通の手段がなかった。
今回、数十年ぶりに通ってみて驚いた。
鉄道や高速道路が通り、にぎやかなリゾート地になっていた。

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●2015/7/13~7/14 美瑛、旭川大雪霊園、愛別(協和温泉)

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●2015/7/15 層雲峡~置戸

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●2015/7/15 置戸町図書館

木造平屋の大きくてゆったりした図書館を、はじめて見学。
この図書館を利用するためだけでも、この町に住みたいと思うほど。

http://www.town.oketo.hokkaido.jp/kyouiku_bunka/library/

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この図書館と、町内の丘の上の一軒家に住む友人宅へは、また訪ねていきたいものだ。

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楽しかった夏の旅の思い出だ。

つづく…

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2015年11月 9日 (月)

【読】読書ノート、なんちゃって

10/23~11/3 瀬川拓郎 『アイヌ学入門』 講談社現代新書 2304 (2015/2/20) 311ページ

ひさしぶりに、読書ノートをとってみた。
数日前に読み終えたばかりなのに、本の内容が頭から抜け落ちている。
時間が経てば経つほど、読後の印象しか残らないので、ノートをとることはたいせつだな、とあらためて思う。

なかなかできないことだけれど。

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[目次]
はじめに
 グローバリズムでも民族主義でもなく
 シンフォニア・タプカーラ
 相乗の世界へ
 鏡のなかの私たちとしてのアイヌ
序章 アイヌとはどのような人びとか
 アイヌの人びととの出会い
 アイヌの歴史を掘る 他
第1章 縄文―一万年の伝統を継ぐ
 孤立するアイヌ語
 縄文語との関係 他
第2章 交易―沈黙交易とエスニシティ
 武者姿のアイヌ
 千島アイヌの奇妙な習俗 他
第3章 伝説―古代ローマからアイヌへ
 子どもだましの作り話
 古代ローマとアイヌ伝説 他
第4章 呪術―行進する人びとと陰陽道
 アイヌの呪術と日本
 ケガレと行進呪術 他
第5章 疫病―アイヌの疱瘡神と蘇民将来
 アイヌ文化の陰影
 アイヌ蘇民将来 他
第6章 祭祀―狩猟民と山の神の農耕儀礼
 カムイと神
 アイヌの祭祀と古代日本 他
第7章 黄金―アイヌは黄金の民だったか
 黄金を知らない黄金島の人びと
 渡海する和人の金堀りたち 他
第8章 現代―アイヌとして生きる
 Aさんへのインタビュー
 アイヌの開拓団 他

冒頭、アイヌのミュージシャン(トンコリ奏者)、OKI(オキ)が写真入りで紹介されている。
OKIさんのファンとしては、この冒頭だけでうれしくなった。

「自然と共生するアイヌ」という古くからの固定観念から脱して、異民族との生々しい交流を生きぬいてきたアイヌ(交易民としてのアイヌ)――OKIの音楽に流れているものがこれだ。

「オレはサンタン交易でアンプを手に入れたアイヌだ。プラグにつないだトンコリでアイヌはいったいどんな演奏をはじめるのか。そこにどのような可能性が広がるのか。それがオレの音楽なんだ」 ― 本書P.7 OKIと瀬川さんとの会話 ―

CHIKAR STUDIO
http://www.tonkori.com/

OKI DUB AINU BAND (Facebookページ)
https://www.facebook.com/pages/OKI-DUB-AINU-BAND/156555957713812

Marewrew (Facebookページ)
https://www.facebook.com/pages/Marewrew/219401038125307

         

全編、気鋭の考古学者らしく、ユニークな視点からの大胆な仮説に満ちていて、説得力があり、刺激的だった。
視界がパーッと広がったような、読後感をもった。

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2015年10月25日 (日)

【読】「アイヌ学入門」という本

だいぶん前に買っておいた新書を読みはじめている。

著者の瀬川拓郎さんは、旭川市博物館にお勤めのはず。
私が注目している研究者だ。

旭川市博物館
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/files/museum/

この本、私のアイヌ観を根底からゆさぶるような内容で、じつに面白い。

瀬川拓郎 『アイヌ学入門』
 講談社現代新書 2304 2015/2/20発行 311ページ 840円(税別)

書名の「アイヌ学入門」が誤解を招きそうだが、著者の瀬川さんはこう書いている。

<本書のタイトルは『アイヌ学入門』ですが、ここでの「アイヌ学」は、アイヌへの多様な関心や好奇心に接続するための学問的なサポートといったものをイメージしています。「アイヌ学」という方法論をもつ学問分野が存在しているわけではありません。
 読者のなかには、アイヌ学という言葉のなかに「学問する側/される側」といった植民地主義の残香を嗅ぎとる方がいらっしゃるかもしれません。しかし本書の意図は、複雑なアイヌの歴史や文化の一端を提示し、そのカオスのなかから単純な二項対立の論理をのりこえていこうとする点にあります。>
 (本書 P.12)

― Amazonより ―
アイヌと聞くと、北海道の大自然の中で自然と共生し、太古以来の平和でエコロジカルな生活を送っていた民族というのが一般的なイメージでしょう。
 しかし、これは歴史的事実を無視した全くの誤解に過ぎません。
例えば中国が元の王朝だった時代、元朝は現在の沿海州地方に出兵し、その地でアイヌと戦争をしました。鷲羽やラッコの毛皮など、当時珍重されていた品々を調達するために北海道、樺太から沿海州にまで進出してきたアイヌの人々を排除するためでした。この事例からも窺えるように、中世のアイヌは大交易民族でした。奥州藤原氏が建立した中尊寺金色堂の金もアイヌがもたらしたものだった可能性があるのです。
 著者によれば、アイヌは縄文の伝統を色濃く残す民族です。本州では弥生文化が定着したあとにも従来の縄文の伝統を守り、弥生に同化しなかった人々、それがアイヌだったのです。有名な熊祭りも、縄文の伝統を今に引き継いだものではないかと考えられています。
 また、日本との交流も従来考えられていたよりもずっと緊密でした。アイヌ語で神を意味する「カムイ」が日本語からの借用語であることは有名ですが、それだけに止まらず、様々な面において日本由来の文物を自身の文化に取り入れていったのです。
 本書では、従来のステレオタイプのアイヌ像を覆し、ダイナミックに外の世界と繋がった「海のノマド」としてのアイヌの姿を様々なトピックから提示します。>

まさに、このAmazonの要約のとおりで、固定化されたアイヌ観(一般的なイメージ)を揺さぶる内容だ。
まだ読みはじめたばかりだが、すでに "発見"、"気づき"がいっぱい。

<形質や文化がどれほど混淆していようと、それぞれの独自な歴史やアイデンティティが尊重されなければならないのはいうまでもありません。「民族」とは、このような歴史や文化の共有の意識にもとづくものなのです。 (本書 P.43)

これまで「アイヌ民族」と呼ぶことに「とまどい」があったが、このようにズバリと本質を突かれると、そうなんだと納得できる。

大和民族、日本民族という言葉には、その点で「まやかし」があると思う。
これまで私がなんとなく感じてきたことだ。
アイヌや琉球の人々と比べて、「独自な歴史やアイデンティティ」が、いわゆる「日本人」にあるだろうかと考えると、心もとない。
無理にそういったものを求めようとすると、怪しい民族主義のタコツボに閉じこもってしまいそうで危険を感じる。

この本を読み続けていく途中で、感じたこと、考えたことを、また何か書くかもしれない。

― Wikipediaより ―
瀬川 拓郎(せがわ たくろう、1958年1月1日 - )は、日本の考古学者、アイヌ研究者。
札幌市生まれ。1980年、岡山大学法文学部史学科卒業。2006年、「擦文文化からアイヌ文化における交易適応の研究」で総合研究大学院大学より博士(文学)を取得。旭川市博物科学館主幹。
著書[編集]
『アイヌ・エコシステムの考古学 異文化交流と自然利用からみたアイヌ社会成立史』北海道出版企画センター 2005
『アイヌの歴史 海と宝のノマド』講談社選書メチエ 2007
『アイヌの世界』講談社選書メチエ 2011
『コロポックルとはだれか 中世の千島列島とアイヌ伝説』新典社新書 2012 
『アイヌの沈黙交易 奇習をめぐる北東アジアと日本』新典社新書 2013
『アイヌ学入門』講談社現代新書、2015

     

そういえば、『アイヌの歴史 海と宝のノマド』を最後まで読んだはずだが、もう忘れてしまっていて、面白かったという印象だけが残っている。
『アイヌの世界』(2011年発行)は持っていなかったので、ネット注文した。
去年、北海道に行ったとき、新典社という出版社から出ている新書を二冊、手に入れた。
(上にリンクを載せた二冊)
これもまだ読んでいない。

すこし腰を落ちつけて、この人の本を読んでみようかな、と思う。

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2015年4月 6日 (月)

【読】高野秀行さんの新刊

今年一月に出た、高野秀行さんの新刊。

昨日(2015/4/5)の東京新聞読書欄で紹介されていた。

私は発売直後にすぐ買ったが、まだ本棚で待機中。

東京新聞 2015/4/5(日) 朝刊

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高野秀行 『恋するソマリア』
 集英社 2015/1/30発行 306ページ 1,600円(税別)

前作の『謎の独立国家ソマリランド』(本の雑誌社・2013年)が、すこぶる面白かったので、この新作にも期待。

もう一冊。
これはネットでなんとなく発見したムック。
すぐに注文、今日、書店で受けとってきた。

『アイヌの世界を旅する (別冊太陽 太陽の地図帖 28)』
 平凡社 2014/11/24発行 95ページ

旅に出て知る先住民族 アイヌの世界! 北海道全域に広がる、様々なアイヌ文化ゆかりの地を案内するとともに、、アイ ヌ民族についての基本的な知識が豊富なビジュアルと美しい写真で多角的にわか る、アイヌ文化への画期的なガイドブック。 (Amazon)

平凡社のこのシリーズ(太陽の地図帖)は、なかなか、いい。
このムックも、図版が美しい。
構成もしっかりしていて、好感がもてる。
いい本を手に入れたものだと思う。

太陽の地図帖編集部 - 平凡社
http://www.heibonsha.co.jp/author/a72379.html

 アイヌの世界を旅する - 平凡社
 http://www.heibonsha.co.jp/book/b183472.html

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2014年7月17日 (木)

【遊】旭川市博物館、美瑛町図書館

今月12日から16日まで、郷里の美瑛に帰っていた。
旭川空港を利用し、レンタカーであちこちまわった。
主目的は母の命日の墓参りだったが、旭川や美瑛の、これまで行けなかったところにも行くことができた。

旭川市博物館 2014年7月13日訪問

 旭川市博物館公式ホームページ
 http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/files/museum/

【参考】 旭川市博物館のサイト内
資料・調査・研究 旭川市博物館学芸員による研究資料
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/files/museum/tyosa/tyosa.html

この博物館には、瀬川拓郎さんがいらっしゃるはず(同館主幹)。

 

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ここは、フラッシュを使わなければ写真撮影が許されていることが、よかった。
アイヌ資料が豊富に展示されているのも、うれしい。

今回、ざっと駆け足でしか見られなかったので、またの機会にゆっくり見学したいものだ。

ミュージアムショップに図録類がなかったのが、残念。
(収蔵品目録はあった)

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この博物館のほかにも、興味ぶかい施設が旭川には多い。
いつかまわってみたい。

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アイヌ文化に関する施設とスポット (上掲のパンフレットより)
・川村カ子トアイヌ記念館 (旭川市北門町11丁目)
・アイヌ文化の森 伝承のコタン (鷹栖町字近文9線西4号)
・旭川市北門中学校 郷土資料室 (旭川市錦町15丁目)
・旭川市民生活館 (旭川市緑町15丁目)
・カムイの杜公園 (旭川市神居町富沢)
・アイヌ文化情報コーナー (旭川市宮前通西4153-1 JR旭川駅構内)

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美瑛町図書館 2014年7月15日訪問

美瑛では、いくつかの施設や観光スポットをまわった。

時間つぶしに、図書館でゆっくりした。
美瑛に来るたびに何度か入ってみたことがあったが、できて数年の建物は木の香りが感じられて、いい。
書架も低く、館内は広々している。
蔵書はあまり多くなくて、これといった特徴が感じられなかったのが残念。

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館内の読書スペースが広くとられているのは、好ましかった。

郷土資料コーナーで、面白い写真集をみつけ、少しだけコピーをとらせてもらった。

『目で見る 旭川・上川の100年』
 郷土出版社 2004年
 ISBN 978-4876637003

現在、入手困難。
「日本の古本屋」 サイトで一冊発見したが、4,000円もする。
都立図書館にあるようだ。

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2014年3月14日 (金)

【読】「タマサイ 魂彩」 読了

このところ本を読む時間がなかなかとれなくて、読みおえるのに一週間かかってしまった。
250ページほどの中編なので、一気に読むと、もっと味わい深かっただろう。

面白かったな。

星川淳 『タマサイ 魂彩』
 南方新社 2013/11/11発行 261ページ 1,800円(税別)

前にも書いたが、新聞で関野吉晴さんの書評を読み、この本を知った。

 東京新聞:タマサイ 魂彩 星川 淳 著:Chunichi/Tokyo Bookweb(TOKYO Web)
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/book/shohyo/list/CK2014011202000179.html

 → 2014年3月8日(土) 【読】たまには小説でも
   http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2014/03/post-b4ee.html

表紙写真が星野道夫さんの撮影、というのも嬉しい。
著者は星野さんとも交流があったそうだ。

五百年前と現代の話を交互につなげる凝った作品構成だが、つくりものめいた感じがない。
ぐいぐい読ませてくれる。

物語の舞台は、種子島、環太平洋(黒潮流域)、北米大陸、ハワイ、等々と地球規模。
アイヌの姉妹も重要な役割で登場する。

関野吉晴さんの 「グレートジャーニー」 にも繋がる、スケールの大きなストーリーだ。

この著者の前作 『ベーリンジアの記憶』 (幻冬舎文庫)にも魅かれる。
絶版で電子版がでているらしいが、図書館にあったので予約した。

星川淳 『ベーリンジアの記憶』
 幻冬舎文庫 1997年
 電子版(Kindle版) 2013年

 

その前に、予約しておいてようやく届いた、人気の本を読んでしまわなくては。
次の予約者がはいっているらしい。

古市憲寿 (ふるいち・のりとし) 『誰も戦争を教えてくれなかった』
 講談社 2013/8/6発行 326ページ 1,800円(税別)

しかし、まあ、こんなに借りて読めるのかなあ。

20140314_toshokan_3

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2013年10月23日 (水)

【読】いつか読みたい本

とくに変わったこともなかった一日。
日々これ事もなし、か。

めっきり寒くなってきた。
台風27号の行方が気になる。

一週間前、市立図書館から借りた分厚い本。
返却期限までまだ一週間あるが、今回は読めそうもない。
魅力的な本なのだが、簡単に読み通せそうもない。
ざっと中味だけ確認。
いつか読み通してみたい。

小熊英二
 『<日本人>の境界――沖縄・アイヌ・台湾・朝鮮
  植民地支配から復帰運動まで』

 新曜社 1998/7/10発行
 778ページ 5,800円(税別)

1997年11月に提出した、著者の博士論文だという。
ドオリデムズカシイハズダ。
著者は、どこから読んでもらってもいいと書いているが……。

― e-honサイト情報に補足 ―
[要旨]
話題作『単一民族神話の起源』から三年。琉球処分より台湾・朝鮮統治をヘて沖縄復帰まで、近代日本の100年にわたる「植民地」政策の言説をつぶさに検証し、「日本人」の境界とその揺らぎを探究する。
[目次]
第1章 琉球処分―「日本人」への編入
第2章 沖縄教育と「日本人」化―同化教育の論理
第3章 「帝国の北門」の人びと―アイヌ教育と北海道旧土人保護法
第4章 台湾領有―同化教育をめぐる葛藤
第5章 総督府王国の誕生―台湾「六三法問題」と旧慣調査
第6章 韓国人たりし日本人―日韓併合と「新日本人」の戸籍
第7章 差別即平等―植民政策学と人種主義
第8章 「民権」と「一視同仁」―植民者と通婚問題
第9章 柳は翠、花は紅―日系移民問題と朝鮮統治論
第10章 内地延長主義―原敬と台湾
第11章 統治改革の挫折―朝鮮参政権問題
第12章 沖縄ナショナリズムの創造―伊波普猷と沖縄学
第13章 「異身同体」の夢―台湾自治議会設置請願運動
第14章 「朝鮮生れの日本人」―唯一の朝鮮人衆議院議員・朴春琴
第15章 オリエンタリズムの屈折―柳宗悦と沖縄言語論争
第16章 皇民化と「日本人」―総力戦体制と「民族」
第17章 最後の改革―敗戦直前の参政権付与
第18章 境界上の島々―「外国」になった沖縄
第19章 独立論から復帰論へ―敗戦直後の沖縄帰属論争
第20章 「祖国日本」の意味―1950年代の復帰運動
第21章 革新ナショナリズムの思想―戦後知識人の「日本人」像と沖縄
第22章 1960年の方言札―戦後沖縄教育と復帰運動
第23章 反復帰―1972年復帰と反復帰論
結論

目次を書き写すだけでもたいへんだったが、これを見ただけでも読んでみたくなる。
アイヌに関する記述が期待していたほど多くなかったのが残念だが、琉球・台湾・朝鮮についてかなりの分量を割いていて興味がわく。

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