カテゴリー「高野秀行」の50件の記事

2023年9月 1日 (金)

【読】2023年8月に読んだ本(読書メーター)

2023年7月。
高野秀行さんの『イラク水滸伝』(自腹で購入)を読むのに時間がかかり、たくさん読めなかった。

8月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1825
ナイス数:106

子どもお悩み相談会-作家7人の迷回答 (単行本)子どもお悩み相談会-作家7人の迷回答 (単行本)感想
子ども相談室形式だが、実際の相談ではなく、面白みに欠ける。角田光代、高野秀行、三浦しをん、の三人の「回答」は、味わいがあって、良い。高野さんの「『ありがとう』と言わない民族は、世界的にはたいへん多い」との話。さすが、世界中を訪ね歩いている高野さんの言葉には説得力がある。子ども向けの本なので、さっと読めた。
読了日:08月02日 著者:角田 光代,高野 秀行,髙橋 秀実,津村 記久子,東 直子,町田 康,三浦 しをん

 

旅人の表現術 (集英社文庫)旅人の表現術 (集英社文庫)感想
角幡唯介さんの集英社文庫4冊目。雑誌掲載記事、対談、他者の本の解説文などを集めた雑文集。沢木耕太郎との対談、三浦しをんとの対談が面白かった。あらためて思ったのだが、角幡唯介さんの文章は、けっこう理屈っぽい。けっして嫌いではなく、彼の本は、出るたびに読んでいて、好きな書き手なのだが。
読了日:08月07日 著者:角幡 唯介

 

イラク水滸伝イラク水滸伝感想
分厚くて読み応えがあり、読み終えるまで予想外に時間がかかった。文化人類学者顔負けの、(謎の)イラク巨大湿地帯探検。高野さんらしいアプローチ。読んでいて肩が凝らない楽しさ。水滸伝になぞらえて「ジャーシム宋江」「マフディ盧俊義」「アヤド呉用」などと綽名を付けるあたりも、高野さんらしいウィット。木の舟「タラーデ」、目を瞠るばかりの美しい布「マーシュアラブ(アザール)」の発見は、高野さんならでは。いずれ英語版とアラビア語版を出したいという。すばらしい。図書館へのリクエストを待ちきれず自腹で購入。2200円は安い。
読了日:08月20日 著者:高野 秀行

アジア新聞屋台村 (集英社文庫)アジア新聞屋台村 (集英社文庫)感想
高野さんの著作の落穂拾い。タイトルが絶妙。多少フィクションが混じっているかもしれないが――登場人物はすべて仮名、著者の<自伝的>物語として読んで欲しいとの断り書きあり――高野さんがのめりこんだ奇妙な会社「エイジアン」での多国籍新聞編集の現場は、まさに「アジア新聞屋台村」。女性社長の劉さんを筆頭とする魅力的な人物たちと高野さんとのやりとりが生き生きと描かれている。どことなくクールな筆致、とっつきやすい文章が、いい。2005年-2006年雑誌連載。2006年単行本発行。2009年文庫化。高野さんの青春時代。
読了日:08月24日 著者:高野 秀行

極楽タイ暮らし―「微笑みの国」のとんでもないヒミツ (ワニ文庫)極楽タイ暮らし―「微笑みの国」のとんでもないヒミツ (ワニ文庫)感想
高野秀行本の落穂拾い二冊目。ずっと本棚に眠っていた。高野さんには膨大な著作があって、読むのが追いつかない。買っても読まないままの文庫本が、まだ何冊か。ひとつ前に読んだ『極楽タイ暮らし』にもチラッと出てきたこの本。タイ通を自任する高野さんならではの、タイの人々とその暮らし、考え方が生き生きと描かれた傑作。2000年刊。
読了日:08月28日 著者:高野 秀行

極楽アジア気まぐれ旅行 (ワニ文庫)極楽アジア気まぐれ旅行 (ワニ文庫)感想
これも高野秀行本の落穂拾い。姉妹作『極楽タイ暮らし』よりも、バラエティーに富んでいるぶん、面白かった。『アジア新聞屋台村』に描かれた多国籍新聞社(本書では「アジア屋台村新聞」と表記されている)の正体を知ることもできた。「ニューコム新聞社」といって、いまでも実在している。新聞以外にも多様な事業を営んでいるらしいところも、経営者(高野さんが紹介している台湾人女性)の姿が見えるようで興味深い(ウェブサイトを見ると、創業者のこの女性の名前はなかったが)。https://www.newcom.or.jp/
読了日:08月30日 著者:高野 秀行

読書メーター

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2023年8月10日 (木)

【読】イラク水滸伝(高野秀行)

この、高野秀行さんの新刊。
売れているらしい。
7月26日に発売されて、ひと月たたないうちに2刷になったと聞いている。

『イラク水滸伝』 高野秀行
出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (2023/7/26)
発売日 ‏ : ‎ 2023/7/26
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本 ‏ : ‎ 480ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4163917292
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4163917290

地元の図書館にリクエストしてあったのだが、なかなか入らず。
先日、書店に立ち寄ったとき、我慢できずに衝動買いしてしまった。

まだ四分の一も読んでいないが(分厚いのだ)、すこぶる面白い。
高野さんの文章は、読む者をひきつける。

― Amazonサイトより ―

権力に抗うアウトローや迫害されたマイノリティが逃げ込む
謎の巨大湿地帯〈アフワール〉
―――そこは馬もラクダも戦車も使えず、巨大な軍勢は入れず、境界線もなく、迷路のように水路が入り組み、方角すらわからない地。

中国四大奇書『水滸伝』は、悪政がはびこる宋代に町を追われた豪傑たちが湿地帯に集結し政府軍と戦う物語だが、世界史上には、このようなレジスタンス的な、あるいはアナーキー的な湿地帯がいくつも存在する。
ベトナム戦争時のメコンデルタ、イタリアのベニス、ルーマニアのドナウデルタ……イラクの湿地帯はその中でも最古にして、“現代最後のカオス”だ。

・謎の古代宗教を信奉する“絶対平和主義”のマンダ教徒たち
・フセイン軍に激しく抵抗した「湿地の王」、コミュニストの戦い
・水牛と共に生きる被差別民マアダンの「持続可能な」環境保全の叡智
・妻が二人いる訳とは?衝撃の民族誌的奇習「ゲッサ・ブ・ゲッサ」
・“くさや汁”のようなアフワールのソウルフード「マスムータ」
・イスラム文化を逸脱した自由奔放なマーシュアラブ布をめぐる謎……etc.

想像をはるかに超えた“混沌と迷走”の旅が、今ここに始まる――
中東情勢の裏側と第一級の民族誌的記録が凝縮された
圧巻のノンフィクション大作、ついに誕生!

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2023年8月 3日 (木)

【読】素晴らしきラジオ体操

あることがきっかけで、この本を思い出した。

『素晴らしきラジオ体操』
 高橋秀実(たかはし・ひでみね)
 小学館文庫 2002/9/1発行
 264ページ 552円(税別)

今は、草思社文庫で出ているようだ。
2013年2月2日 発行 草思社文庫

<日本の夏休みの風物詩として慣れ親しんだ“ラジオ体操”を深く掘り下げたノンフィクション。そもそもの始まりは何時か、何の目的でどの様に普及していったのか? 知られざる側面に迫る。>

いわゆる「エンタメ・ノンフ」の傑作。
小学館文庫で読んはずだが、それはもう14年前のこと。
この本を知ったのは、高野秀行さんの『辺境の旅はゾウにかぎるだった。

その高野さんの本は、まだ手元にあるし、その後、文庫化(『辺境中毒!』と改題)されて、それも手元にある。

 

2019年5月28日の、この私のブログ記事に、当時のことが書いてあった。

【読】エンタメ・ノンフの面白本: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/post-a179.html

その頃知った、面白そうな本のいくつかは、読めないまま手放してしまったようだ。
今になって、読みたくなったりする。
困ったものだ。

ああ! ラジオ体操!
子どもの頃、夏休みに、毎朝通ったものだが、それからすっかり遠ざかってしまった。

この団地の造成工事現場では、毎朝、始業前に工事の人たちがラジオ体操をしている。
ベランダから、ときおり、その様子を見ている。

20230801-165334

 

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2023年6月 1日 (木)

【読】2023年5月に読んだ本(読書メーター)

5月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3875
ナイス数:205

真珠とダイヤモンド 上真珠とダイヤモンド 上感想
今年2月に出たばかり。人気作家・桐野夏生の新作とあって図書館の順番待ちに並ぶこと2か月、ようやく手元に届いた。1986年、バブル最盛期の証券会社。マネーゲームの異様な熱気。その時代に一攫千金を夢みる3人の証券会社新入社員が主役。上巻の冒頭は、ホームレスに近い境遇まで身をやつした、そのうちの一人の女性の描写から始まり、遡って、過去の入社当時の"生き馬の目を抜く"証券会社の様子が異様な迫力で描かれる。話の展開が桐野夏生らしく、いかにも"ストーリーテラー"だなと、感心させられる。興奮しつつ、一気に読了。下巻へ。
読了日:05月01日 著者:桐野 夏生

真珠とダイヤモンド 下真珠とダイヤモンド 下感想
下巻もいっきに読了。プロローグで感じた謎が、エピローグで閉じる、みごとな展開。タイトルの謎も最後に明かされる(薄汚れた真珠と、輝かないダイヤ)。バブルの時代から、それがはじけて数十年。コロナ後の日本社会。この作品でも、女性の生き難さが描かれる。桐野夏生らしい、社会問題を扱った傑作。桐野作品は、どれも救いようのない話ばかりなのだが、私はこの作家が次々と生み出す作品を、これからも追い続けるだろう。
読了日:05月02日 著者:桐野 夏生

間違う力 (角川新書)間違う力 (角川新書)感想
タイトルがずっと気になっていた本。ようやく手に入れて読むことができた。高野さんには珍しい新書(親本は2010年刊行の単行本)。世に「〇〇する力」の類いの本は多いが、これはいかにも高野さんらしい内容。災い転じて…というが、何でもポジティブに捉える高野さんらしく、爽快な逸話満載。仲のいい内澤旬子さんのことも書かれていて、内澤ファンの私にはうれしい。革張り本を作りたいために屠畜の世界へ(『世界屠畜紀行』)、さらに自分で豚を飼育してしまう(『飼い喰い』)…そんな内澤さんと高野さんは似ているのかも。好奇心と実践力。
読了日:05月03日 著者:高野 秀行

楊令伝 14 星歳の章 (集英社文庫)楊令伝 14 星歳の章 (集英社文庫)感想
いよいよ終盤。この巻の最終章が泣かせる。南宋との戦で郭盛が壮烈な死を遂げ、史進は愛馬を死なせてしまう。史進の人間味がいい。この巻を読んでいて思ったのだが、楊令が思い描く「国」の姿には、作者・北方謙三の想いが込められている気がする。「岳飛伝」につながる次巻・最終巻が楽しみだ。文庫解説の東えりかは、元北方事務所の秘書だったとか。この解説もいい。
読了日:05月04日 著者:北方 謙三

楊令伝 15 天穹の章 (集英社文庫)楊令伝 15 天穹の章 (集英社文庫)感想
最終巻をいっきに読了。15巻、長かった。楊令の死は、はじめから予想(覚悟)していたが、こんな最期になるとは…。大将どうしの一騎打ちというか決闘で終わらせるところに、ちょっと違和感もあるが、北方流ハードボイルド的味わい。このあと『岳飛伝』で、楊令が願った民の国への想いは、岳飛に受け継がれるのだろうか。「大水滸伝」三部作の最終作品『岳飛伝』がどのような展開になるのか知らないが、岳飛も秦檜も南宋の実在人物だと知ったので、期待しよう。日本や西域も、ますます、からんでくるのだろうな。
読了日:05月05日 著者:北方 謙三

バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)感想
積読本を思いだして読んだ。新書にしては分厚い本だったが、軽快な文章で、すいすい読めた。写真も満載。ひさしぶりの「エンタメノンフ」を堪能。本書に記載されている「ナショジオ日本語版」の「【研究室】研究室に行ってみた。モーリタニア国立サバクトビバッタ研究所 サバクトビバッタ 前野ウルド浩太郎」連載記事をみつけた。https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20140114/379960/ 私が敬愛する高野秀行さんとのつながりも、読後の検索で知った(Twitter)。
読了日:05月07日 著者:前野ウルド浩太郎

無言館 (アートルピナス)無言館 (アートルピナス)感想
地元の図書館の片隅に、利用者が不要になった本を置いていく「無料交換棚」がある。ほしい本があれば勝手に持ち帰ってよい。そこでみつけた一冊。上田市の「無言館」のことは知っていたが、行ったことはない。戦没画学生たち(ほとんどが繰上卒業、学徒動員で戦地に赴いた)の遺作集。私の父親より少しだけ年長の青年たちの経歴を読む。こういう才能ある画家・彫刻家まで動員しなければいけなかった(戦える兵士が残っていなかった)、あの戦争の理不尽を思う。
読了日:05月08日 著者:窪島 誠一郎

私たちはどこから来て、どこへ行くのか: 科学に「いのち」の根源を問う (単行本)私たちはどこから来て、どこへ行くのか: 科学に「いのち」の根源を問う (単行本)感想
これも積読本だったもの。古書店の店頭均一棚にあったのをタイトルに惹かれて買った。1999年から2003年に書かれたエッセイを集めたもの。タイトルは著者が制作した映画『A』『A2』に因む。オウム信者を扱ったこの2本の映画に関するエッセイがほとんど。私は知らなかった映画なのだが、なるほど、そんなことがあったのかと。この著者の小説『千代田区一番一号のラビリンス』(2023年3月)や『日本国憲法』(2007年/太田出版)も読んだが、どんな人かわかった気がする。『放送禁止歌』(知恵の森文庫/2003年)も読みたい。
読了日:05月10日 著者:森 達也

放っておいても明日は来る― 就職しないで生きる9つの方法放っておいても明日は来る― 就職しないで生きる9つの方法感想
つい先日読んだ高野さんの『間違う力』(角川新書/親本は2010年出版)で知った本。絶版だったので中古本を入手。2009年11月出版だから、その少し前に上智大学で非常勤講師を務めたとき(東南アジア文化論)、ご自身の知り合い9人を呼んで、高野さんを聴き手に話してもらったときの内容。自由でユニークな生き方をしてきたゲストたちと、高野さんとの、掛け合い漫才を聴くようで、じつに面白い。卒業後の就職・進路に悩む学生の気もちが”癒された”というのも納得。こういう人生もあるのかと思うと、たしかに、生きていくのが楽になる。
読了日:05月11日 著者:高野 秀行,二村 聡,下関 崇子,井手 裕一,金澤 聖太,モモコモーション,黒田 信一,野々山 富雄,姜 炳赫

アフリカの日々/やし酒飲み (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-8)アフリカの日々/やし酒飲み (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-8)感想
「アフリカの日々」は、長大で、私には散漫な印象。読むのに苦労した(途中でやめようかと思ったが、なんとか読み通した)。メイ・サートンの『夢見つつ深く植えよ』に通じる味わいではあったが…。独立前のケニヤ、野生動物をやたらとハンティングする感覚には違和感も。いっぽう、「やし酒飲み」は抜群に面白く、いっきに読み終えた。私だけの印象かもしれないが、アイヌに伝わるユカラやウェペケレを想起させる。なんという豊饒な世界! この作者チュツオーラにも興味がわく。
読了日:05月17日 著者:イサク・ディネセン,エイモス・チュツオーラ

「空気」と「世間」 (講談社現代新書)「空気」と「世間」 (講談社現代新書)感想
この著者の『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』 (講談社現代新書/2017年)を読んだことがあるのと、本書のタイトルに惹かれて買ったままだった積読本。かつて阿部謹也が論じた「世間」と、山本七平が論じた「空気」を引き合いに出して、「空気を読む(読め)」と言われるようになった昨今の「空気」とは、「世間」が流動化したものなのだと喝破。興味深くはあったし、視点の鋭さを感じるところもあったが、いまひとつピンとこなかった。導入としてお笑い番組の「空気」をとりあげているところから、ちょっと読む気が半減。
読了日:05月22日 著者:鴻上 尚史

岳飛伝 1 三霊の章 (集英社文庫)岳飛伝 1 三霊の章 (集英社文庫)感想
ついに北方謙三「大水滸伝」三部作の最終作に突入。期待を裏切らないスケールの大きな物語の始まりだ。偉大な頭領・楊令を失った喪失感をそれぞれの胸に秘めながら、梁山泊の生き残りたちの人間味あふれる苦悩がよく描かれている。王貴や張朔といった梁山泊二世たちの今後の活躍や、あらたに登場した耿魁(こうかい)という魅力的な人物のこれから先も楽しみだ。岳飛と一兵卒との会話が印象的だった。子午山の公淑・郝嬌の二人の女性の会話も胸を打つ。原泰久(漫画家)による巻末解説がいい。
読了日:05月31日 著者:北方 謙三

読書メーター

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2022年12月25日 (日)

【読】いつも読みたい本ばかり(2022年総集編に代えて)

毎年、年末に「総集編」と題して一年間の振り返りをしている。

今年は、「読書メーター」というサイトでの毎月のまとめ記事をアップしてきたこともあり、別の形でここにまとめておこう。

読書メーター(読んだ本)
https://bookmeter.com/users/466409/books/read

「いつも読みたい本ばかり」、これは渡辺一枝さんの本の題名。

 

 Photo_20221225215601  

私も「読みたい本」が手元に山のようにある。
一生かけても読み切れないほどの「つんどく本」がありながら、図書館から借りたり、新刊・古本を買い求めたりしている。
「読みたい本」は増え続けるのに、読める時間には限りがある、このジレンマ。

増え続ける蔵書については、手元にあることの効用、ということも信じているのだが、はたして。

死ぬ前までには整理しなくては。
もしも、整理できずにぽっくり逝ってしまったら、馴染みの古本屋さんにまとめて引き取ってもらおう。
残された人たちには、なんでここまで溜め込んだのかと、呆れられることだろうな。

さて、今年一年間に読んだ本。
作者別にまとめてあげておこう。
なかには、読めなかったが、いつか読みたい本も混じっている。

★印は図書館本 ●印は手元にあって未読

岸政彦 ・・・今年知った人
『街の人生』 勁草書房 (2014/5/20) 306ページ ★
『マンゴーと手榴弾 -生活史の理論-』 勁草書房 (2018/10/20) 341ページ ★

五木寛之 ・・・この先、あまり読まないかも(昔の本で再読したいものはある)
『一期一会の人びと』 中央公論新社 (2022/1/10) 222ページ ★
『捨てない生きかた』 マガジンハウス新書 (2022/1/27) 197ページ ★
『重箱の隅』 文春文庫 (1984/11/25) 367ページ (単行本1979/5文芸春秋社刊)
 ※1975/12/10~1976/4/11夕刊フジ連載

『僕はこうして作家になった―デビューのころ―』 幻冬舎文庫 (2005/9/30) 255ページ ●未読
『にっぽん漂流』 文春文庫 (1977/11/25) 236ページ ※単行本をAmazonで購入 ●未読

■桐野夏生 ・・・たくさん読んだ(既刊の小説は、ほぼすべて)

桐野夏生: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat24350732/index.html

『砂に埋もれる犬』 朝日新聞出版 (2021/10/30) 494ページ ★

『バラカ(上)』 集英社文庫 (2019/2/25) 400ページ
『バラカ(下)』 集英社文庫 (2019/2/25) 468ページ
『夜の谷を行く』 文春文庫 (2020/3/10) 329ページ
『だから荒野』 文春文庫 (2016/11/10) 459ページ
『ジオラマ』 新潮文庫 (2001/10/1) 294ページ ※自著あとがき(解題)あり
『残虐記』 新潮文庫 (2007/8/1) 255ページ
『水の眠り 灰の夢』 文春文庫 (2016/4/10) 476ページ ※村野ミロシリーズ
『ローズガーデン』 講談社文庫 2003/6/15 279ページ ※短編集
『はじめての文学 桐野夏生』 文藝春秋 (2007/8/10) 273ページ ★
『リアルワールド』 集英社文庫 (2006/2/25) 282ページ
『奴隷小説』 文春文庫 (2017/12/10) 187ページ ※解説 白井聡 ★
『冒険の国』 新潮文庫 (2005/10/1) 166ページ ★
『天使に見捨てられた夜』 講談社文庫 (1997/6/15) 420ページ ★
『玉蘭』 文春文庫 (2005/6/10) 388ページ ★
『顔に降りかかる雨』 講談社文庫 (1996/7/15) 404ページ ★
『ダーク(上)』 講談社文庫 (2006/4/15) 296ページ ★
『ダーク(下)』 講談社文庫 (2006/4/15) 349ページ ★
『錆びる心』 文春文庫 (2000/11/10) 397ページ
『対論集 発火点』 文春文庫 (2012/12/10) 278ページ
『光源』 文春文庫 (2003/10/10) 428ページ
『とめどなく囁く』 幻冬舎 (2019/3/25) 445ページ ★
『白蛇教異端審問』 文春文庫 (2008/1/10) 303ページ ※エッセイ集
『ポリティコン(上)』 文春文庫 (2014/2/10) 494ページ ★
『ポリティコン(下)』 文春文庫 (2014/2/10) 468ページ ※解説:原武史 ★
『燕は戻ってこない』 集英社 (2022/3/10) 445ページ
『ロンリネス』 光文社文庫 (2021/8/20) 504ページ
『ハピネス』 光文社文庫 (2016/2/20) 450ページ
『魂萌え!(上)』 新潮文庫 (2006/12/1) 335ページ

『魂萌え!(下)』 新潮文庫 (2006/12/1) 292ページ
『抱く女』 新潮文庫 (2018/9/1) 362ページ
『猿の見る夢』 講談社文庫 (2019/7/12) 609ページ
『メタボラ』 文春文庫 (2011/8/10) 684ページ (ブックオフ 2022/3/21 ¥520)
『優しいおとな』 中公文庫 (2013/8/25) 371ページ
『路上のX』 朝日文庫 (2021/2/28) 510ページ
『グロテスク(上)』 文春文庫 (2006/9/10) 397ページ
『グロテスク(下)』 文春文庫 (2006/9/10) 453ページ
『I'm sorry, mama』 集英社文庫 (2007/11/25) 262ページ
『緑の毒』 角川文庫 (2014/9/25) 332ページ
『IN』 集英社文庫 (2012/5/25) 376ページ
『夜また夜の深い夜』 幻冬舎文庫 (2017/8/5) 430ページ
『デンジャラス』 中公文庫 (2020/6/25) 330ページ

【関連本】・・・桐野さんに凝って、こんな本にまで手を出した
現代女性作家読本刊行会(編)
『現代女性作家読本⑰ 桐野夏生』 鼎書房 (2013/11/15) 163ページ

松岡理英子・江國香織・角田光代・町田康・金原ひとみ・島田雅彦・日和聡子・桐野夏生・小池昌代
『ナイン・ストーリーズ・オブ・ゲンジ』 新潮社 (2008/10/30) 285ページ ★ ●未読

佐々木敦
『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 メディア総合研究所 (2011/7/24) 389ページ ★
 ※第10章 桐野夏生 「作家がものを書く」

阿川佐和子/東浩紀/岩田健太郎/桐野夏生/他
『私たちはどう生きるか コロナ後の世界を語る2』 朝日新書831
(2021/8/30) 192ページ ★ ◎一部読

『小説新潮別冊 Shincho Mook The COOL! 桐野夏生スペシャル』 (2005/9/28) 159ページ ◎一部読

■原武史 ・・・この人の本は、今後も少しずつ読みたい
『最終列車』 講談社 (2021/12/8) 328ページ ★
『滝山コミューン一九七四』 講談社文庫 (2010/6/15) 343ページ ※解説:桐野夏生

『増補新版 レッドアローとスターハウス もうひとつの戦後思想史』 新潮選書 (2019/5/20) 442ページ ★ ●未読

■森達也 ・・・話題になった新作、他
『千代田区一番一号のラビリンス』 現代書館 (2022/3/20) 382ページ ★

『日本国憲法』 太田出版 (2007/1/30) 276ページ ★

■島田雅彦 ・・・東京新聞連載で読んでいたものを、単行本でいっきに
『パンとサーカス』 講談社 (2022/3/22) 597ページ ★

■朝倉喬司 ・・・この人にも関心がある
『戦争の日々―天皇から娼婦まで、戦時下日本の実況ドキュメント―(上)』 現代書館 (2009/1/25) 230ページ ★
『戦争の日々―天皇から娼婦まで、戦時下日本の実況ドキュメント―(下)』 現代書館 (2009/12/8) 238ページ ★

■左巻健男 ・・・何で知ったのか覚えていないが、たまにはこういう本も面白い
『こんなに変わった理科教科書』 ちくま新書1644 (2022/4/10) 257ページ

■藤原辰史(ふじはら・たつし) ・・・この人にも注目、読みたい本がたくさんある
『食べるとはどういうことか 世界の見方が変わる三つの質問』 農文協 (2019/3/1) 175ページ ★
『トラクターの世界史 人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち』 中公新書2451 (2017/9/25) 270ページ
『[決定版]ナチスのキッチン 「食べること」の環境史』 共和国 (2016/7/10) 477ページ ●未読

『カブラの冬 第一次世界大戦期ドイツの飢饉と民衆 レクチャー第一次世界大戦を考える』
 人文書院 (2011/1) 154ページ ●未読

■岡崎武志 ・・・ひさしぶりに読んだオカタケさんの近刊
『ドク・ホリディが暗誦するハムレット――オカタケのお気軽ライフ』 春陽堂書店 (2021/11/20) 238ページ ★

■南陀楼綾繁(なんだろう・あやしげ) ・・・岡崎武志さんつながり
『古本マニア採集帖』 皓星社 (2021/12/15) 271ページ ★

■河田桟 ・・・与那国島在住、馬と猫と暮らす人
『ウマと話すための7つのひみつ』 偕成社 (2022/10) 47ページ ★ ※池澤夏樹さんのネット記事で知った

■高野秀行 ・・・私の好きな高野さんの新刊、大ヒットして入手困難だった
『語学の天才まで1億光年』 集英社インターナショナル (2022/9/10・2022/10/26第3刷) 334ページ ★

高野秀行: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat21181618/index.html

■向井透史(むかい・とし/古書現生店主) ・・・これもネットと新聞書評で知った

『早稲田古本劇場』 本の雑誌社 (2022/9/5) 377ページ ★

東京新聞書評(評者:内澤旬子) 2022年10月30日 掲載
<書評>『早稲田古本劇場』向井透史(とうし) 著 | レビュー | Book Bang -ブックバン-
https://www.bookbang.jp/review/article/743416

■内澤旬子 ・・・私が大好きな内澤旬子さんの新刊、大ヒットらしい
『カヨと私』 本の雑誌社 (2022/7/16) 252ページ ★

<書評>『カヨと私』内澤旬子 著 2022年9月25日 (評者:服部文祥
https://www.tokyo-np.co.jp/article/204405

内澤旬子: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat21379484/index.html

【関連本】
ヴェルマ・ウォーリス/亀井よし子(訳)
『ふたりの老女』 草思社 (1995/2/20) 190ページ ★ ※内澤旬子さんのツイッターで知った

宮田珠己/網代幸介(画)
『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』 大福書林 (2021/10/10) 367ページ
 ※内澤旬子さんのブログで知った ●未読

■群ようこ/牧野伊三夫(挿画)
『かもめ食堂』 幻冬舎文庫 (2008/8/10) 216ページ

■小松由佳
『人間の土地へ』 集英社インターナショナル (2020/9/30) 251ページ ※再読

小松由佳: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat24342002/index.html

■関野吉晴
『えほんのひろば 草原の少女プージェ』 小峰書店 (2006/12/26) 35ページ ★

関野吉晴: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat21692270/index.html

■金井真紀(文・絵) ・・・今年の収穫
『日本に住んでる世界のひと』 大和書房 (2022/11/30) 239ページ ★

『世界はフムフムで満ちている――達人観察図鑑』 ちくま文庫 (2022/6/10) 237ページ

■奥野克巳 ・・・この本もネットで知った
『一億年の森の思考法 人類学を真剣に受け取る』 教育評論社 (2022/5/26) 279ページ ★

■野田サトル ・・・今年、シリーズ完結を機に、一気読み
『ゴールデンカムイ 1』 集英社 (2015/1/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 2』 集英社 (2015/2/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 3』 集英社 (2015/5/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 4』 集英社 (2015/8/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 5』 集英社 (2015/12/23) ※再読
『ゴールデンカムイ 6』 集英社 (2016/2/23) ※再読
『ゴールデンカムイ 7』 集英社 (2016/4/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 8』 集英社 (2016/8/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 9』 集英社 (2016/11/23) ※再読
『ゴールデンカムイ 10』 集英社 (2017/3/22) ※再読
『ゴールデンカムイ 11』 集英社 (2017/8/22) ※再読
『ゴールデンカムイ 12』 集英社 (2017/12/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 13』 集英社 (2018/2/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 14』 集英社 (2018/6/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 15』 集英社 (2018/9/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 16』 集英社 (2018/12/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 17』 集英社 (2019/3/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 18』 集英社 (2019/6/24) ※初読
『ゴールデンカムイ 19』 集英社 (2019/9/24) ※初読
『ゴールデンカムイ 20』 集英社 (2019/12/24) ※初読
『ゴールデンカムイ 21』 集英社 (2020/3/24) ※初読
『ゴールデンカムイ 22』 集英社 (2020/6/24) ※初読
『ゴールデンカムイ 23』 集英社 (2020/9/23) ※初読
『ゴールデンカムイ 24』 集英社 (2020/12/23) ※初読
『ゴールデンカムイ 25』 集英社 (2021/3/23) ※初読
『ゴールデンカムイ 26』 集英社 (2021/6/23) ※初読
『ゴールデンカムイ 27』 集英社 (2021/9/22) ※初読
『ゴールデンカムイ 28』 集英社 (2021/12/22) ※初読
『ゴールデンカムイ 29』 集英社 (2022/4/24) ※初読
『ゴールデンカムイ 30』 集英社 (2022/6/22) ※初読
『ゴールデンカムイ 31』 集英社 (2022/7/24) ※初読

【関連本】
中川裕
『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』 集英社 (2019/3/20) ※再読 (初読:2019/5/13)

瀬川拓郎(監修)
『カラー版 1時間でわかるアイヌの文化と歴史』 宝島社新書 (2019/6/24) 223ページ

アイヌ民族・アイヌ語: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat20297702/index.html

山岳関係、旅の本

高橋大輔
『剱岳 線の記 平安時代の初登頂ミステリーに挑む』 朝日新聞出版 (2020/8/30) 259ページ ★

山と渓谷社(編)
『日本人とエベレスト―植村直己から栗城史多まで』 山と渓谷社 (2022/3/1) 446ページ ★

近藤謙司
『ぼくは冒険案内人』 山と渓谷社 (2014/12/5) 237ページ ★

『近藤謙司とシミュレートするエベレスト登山 Kindle版』 ゴマブックス (2014/4/25) 115ページ
下川裕治
『「おくの細道」をたどる旅 路線バスと徒歩で行く1612キロ』 平凡社新書999 (2022/3/15) 235ページ ★

服部文祥
『You are what you read. あなたは読んだものにほかならない』 本の雑誌社 (2021/2/22) 261ページ ★

服部文祥: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat22703334/index.html

『お金に頼らず生きたい君へ 廃村「自力」生活記』 河出書房新社(14歳の世渡り術シリーズ)
(2022/10/30) 270ページ ※10/21「地球永住計画」トークイベント会場で購入(著者サイン本)


ジョン・クラカワー/梅津正彦(訳)
『空へ 悪夢のエヴェレスト 1996年5月10日』 ヤマケイ文庫 (2013/8/1) 509ページ

トミー・コールドウェル/堀内瑛司(訳)
『ザ・プッシュ ヨセミテ エル・キャピタンに懸けたクライマーの軌跡』 白水社 (2019/8/15) 449ページ ★

石川直樹
『 補新版 いま生きているという冒険』 新曜社 (2019/5/15) 311ページ ★

『ぼくの道具』 平凡社 (2016/1/20) 217ページ ★
アレックス・オノルド/デイビッド・ロバーツ/堀内瑛司(訳)
『ALONE ON THE WALL 単独登攀者、アレックス・オノルドの軌跡』 山と渓谷社 (2016/3/5) 342ページ ★

以上、全部ではないが、主な本をあげてみた。
今日12/25現在、今年読んだ本は130冊
コミックで稼いでいるが、これは私の年間新記録。

そして、来年にかけて読破したいのが、北方謙三版「水滸伝」(全19巻)。
20代の頃から、何度も読もうとしたが果たせず。
「水滸伝」にはいろいろな版があるようだが、物語性に富んでいそうな北方版を選んでみた。
中古の文庫本を、とりあえず2冊買ってきて読み始めた。
こういう大河小説を読み通すには、気合と根気が必要。

北方謙三
『水滸伝 一 ―― 曙光の章』 集英社文庫 (2006/10/25) 388ページ ※解説:北上次郎

<北宋末、中国。砂塵をまいて、泥河をこえて、英雄たちが奔る! 原典を読み込み大胆に再構築、中国古典英雄譚に新たな生命を吹き込んだ、21世紀に蘇る決定版「水滸伝」いよいよ登場!> Amazonより

北方謙三: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat24379193/index.html

【了】

 

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2021年12月27日 (月)

【読】2021年 ぼちぼちいこうか総集編(今年読んだ本)その2

今年読んだ本のリストの続き。
書名の前の日付は、読了日。
図書館から借りた本が、ほとんど。
家にある山積みの本が、なかなか読めない。

■ノンフィクション、エッセイ、評論類■

今年も世界中を震撼させた疫病関連。
けっこうまとめて読んだ。
『臨床の砦』はフィクション。現役の医師の作品で、臨場感あふれる力作。
東海林さだおさんの本は、ご愛敬。

■ 1/2 稲葉剛・小林美穂子・和田静香 編 『コロナ禍の東京を駆ける 緊急事態宣言下の困窮者支援日記』 岩波書店 (2020/11/26) 186ページ
■ 1/9 大野 和基 編 『コロナ後の世界』 文春新書1271 (2020/7/20) 202ページ
■ 1/13 朝日新聞社 編/養老孟司 他 『コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線』 朝日新書781 (2020/8/11) 200ページ
■ 1/18 村上陽一郎 編 『コロナ後の世界を生きる――私たちの提言』 岩波新書1840 (2020/7/17) 205ページ
■ 1/29 西浦博/(聞き手)川端裕人 『理論疫学者・西浦博の挑戦 新型コロナからいのちを守れ!』 中央公論新社 (2020/12/10) 292ページ
■ 6/10 東海林さだお 『マスクは踊る』 文藝春秋 (2021/1/30) 237ページ
■ 7/30 夏川 草介 『臨床の砦』 小学館 (2021/4/28) 206ページ
■ 9/12 牧田寛 『誰が日本のコロナ禍を悪化させたのか?』 扶桑社 (2021/8/24) 311ページ

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下に並べた本も、おもしろかった。

■ 2/3 なぎら健壱 『高田渡に会いに行く』 駒草出版 (2021/1/16) 332ページ
■ 2/11 春間豪太郎 『草原の国キルギスで勇者になった男』 新潮社 (2020/10/30) 279ページ
■ 2/13 椎名誠 『ぼくがいま、死について思うこと』 新潮社 (2013/4/25) 190ページ
■ 2/15 椎名誠 『遺言未満、』 集英社 (2020/12/21) 253ページ
■ 2/23 鈴木理生(すずき・まさお) 『江戸の町は骨だらけ』 ちくま学芸文庫 (2004/8/10) 275ページ

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大好きな高野秀行さん。
その高野さんが紹介していた、高野さんの友人でスーダン出身の盲目の人が書いた『わが盲想』が、たいへんおもしろかった。

■ 8/8 高野秀行・清水克行 『世界の辺境とハードボイルド室町時代』 集英社インターナショナル (2015/8/31) 314ページ
■ 8/10 高野秀行 『辺境メシ ヤバそうだから食べてみた』 文春文庫 (2020/11/20) 325ページ
■ 9/30 高野秀行 『移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活』 講談社文庫 (2015/9/15) 397ページ
■ 10/9 モハメド・オマル・アブディン 『わが盲想』 ポプラ文庫 (2015/2/5) 297ページ

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今年、惜しくも亡くなった小三治さんの本。
続編も入手したが、まだ読んでいない。

■ 8/2 柳家小三治 『ま・く・ら』 講談社文庫 (1998/6/15) 419ページ

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その他、今年出会った、すてきな本の数々。
『ひらけ!モトム 大学生のぼくが世田谷の一角で介助をしながらきいた、団塊世代の重度身体障害者・上田さんの人生』に描かれた、上田要(もとむ)さんは、それほどのお付き合いはないものの、よく存じあげている方。いい本です。

■ 1/22 岩下紘己 『ひらけ!モトム 大学生のぼくが世田谷の一角で介助をしながらきいた、団塊世代の重度身体障害者・上田さんの人生』 出版社ジグ (2020/9/15) 223ページ
■ 3/20 内澤旬子 『内澤旬子の島へんろの記』 光文社 (2020/11/30) 366ページ
■ 4/13 鹿子裕文 『へろへろ 雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々』 ナナロク社 (2015/12/15) 283ページ
■ 5/5 鹿子裕文/絵・モンドくん 『はみだしルンルン』 東京新聞 (2021/1/31) 201ページ
■ 5/9 馬場悠男 『「顔」の進化』 講談社 (2021/1/20) 270ページ
■ 5/11 鹿子裕文 『ブードゥーラウンジ』 ナナロク社 (2020/1/1) 447ページ
■ 11/19 頭木弘樹編 『絶望図書館――立ち直れそうもないとき、心に寄り添ってくれる12の物語』 ちくま文庫 (2017/11/10) 363ページ

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「あの戦争」「憲法」「天皇制」などは、私の生涯にわたる(おおげさだが)読書テーマ。
『西瓜とゲートル』は、いい本です。

■ 1/11 江橋崇 『日本国憲法のお誕生 その受容の社会史』 有斐閣 (2020/11/3) 218ページ
■ 9/14 大澤真幸・木村草太 『むずかしい天皇制』 晶文社 (2021/5/30) 349ページ
■ 10/13 一ノ瀬俊也 『軍隊マニュアルで読む日本近現代史 日本人はこうして戦場へ行った』 朝日文庫 (2021/4/30) 233ページ
■ 10/16 吉田裕 『日本軍兵士 ――アジア太平洋戦争の現実』 中公新書2465 (2017/12/25) 228ページ
■ 11/14 鴻上尚史 『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』 講談社現代新書 (2017/11/20) 292ページ
■ 11/23 桑原茂夫 『西瓜とゲートル オノレを失った男とオノレをつらぬいた女』 春陽堂書店 (2020/8/15) 237ページ
■ 11/25 保坂正康 『「特攻」と日本人』 講談社現代新書1797 (2005/7/20) 227ページ
■ 12/7 大貫健一郎・渡辺孝 『特攻隊振武寮 帰還兵は地獄を見た』 朝日文庫 (2018/8/30) 358ページ
■ 12/13 保坂正康(監修) 『半藤一利 語りつくした戦争と平和』 東京新聞 (2021/11/30) 190ページ

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半藤一利さんの「昭和史」ものを、引き続き読んでいるところ。

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(おしまい)

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2021年8月15日 (日)

【読】五木寛之『親鸞』三部作再読

ノンフィクションライターの高野秀行さんが好きだ。

数日前にネットで高野さんの話を視聴。
コロナ禍のなかで読むといいという、高野さんの推薦本の一冊がこれ。

『親鸞全挿画集』 山口晃/著
青幻舎 2019年2月
ISBNコード 978-4-86152-479-0
(4-86152-479-2)
税込価格 6,050円
頁数・縦 695P 26cm

山口晃 親鸞 全挿画集|青幻舎 SEIGENSHA Art Publishing, Inc.
https://www.seigensha.com/books/978-4-86152-479-0/

山口晃『親鸞 全挿画集』が刊行。五木寛之による新聞小説『親鸞』挿画の全容と背景が一冊に (美術手帖)
https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/19297

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五木寛之さんが、かつて新聞連載していた小説『親鸞』(三部作)の挿絵画家・山口晃さんが、連載当時の挿絵を全て公開。
大判で分厚い本を図書館から借りて読み始めた。

これが、じつに面白い。

掲載紙のひとつ、東京新聞を購読しているので、連載初回からずっと読んでいたのは、懐かしい思い出。
毎回、新聞を切り抜いて取ってあったのだが、いつだったか捨ててしまった。
惜しいことをしたものだ。

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山口晃さんの挿画集を読んで(見て)いたら、小説『親鸞』を読んでみたいと思った。
市内の図書館に文庫6冊が揃っていたので、昨日、思いたって雨の中を車で駆けつけて借りてきた。

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さっそく読み始めている。
山口さんの挿画集の絵と見比べながら、新聞連載当時のワクワク感を思い出している。

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2020年5月10日 (日)

【読】Book Cover Challenge 5冊目

Facebookに今日投稿した、Book Cover Challengeの5冊目。
毎日1冊ずつ紹介していくので、残り2冊。
いちおう7冊の制限があるので、毎回、どの本にするか悩むところ。

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高野秀行 1966年、東京都八王子市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。同大探検部在籍中に執筆した『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)でデビュー。タイ国立チェンマイ大学日本語講師を経て、ノンフィクション作家となる。著書に『アヘン王国潜入記』(集英社文庫)、『西南シルクロードは密林に消える』(講談社文庫)ほか多数。『謎の独立国家ソマリランド』(本の雑誌社)で講談社ノンフィクション賞、梅棹忠夫・山と探検文学賞受賞。

Takano

角幡唯介 1976年、北海道芦別市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、朝日新聞社に入社。同社退社後、チベットや北極圏を中心に探検活動を続ける。『空白の五マイル』(集英社文庫)で開高健ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞、梅棹忠夫・山と探検文学賞受賞。『雪男は向こうからやって来た』(集英社文庫)で新田次郎文学賞受賞。『アグルーカの行方』(集英社)で講談社ノンフィクション賞受賞。

Kakuhata

角幡さんの『漂流』は図書館から借りて読んだが、すばらしい力作。
以下、e-honサイトより。
1994年冬、沖縄のマグロ漁師・本村実はフィリピン人船員らとともに37日間海上を漂流した後、奇跡の生還を遂げた。だが8年後、本村は再び漁に出て、今度は二度と戻らなかった…。命を落としかけたにもかかわらず、なぜまた海へ向かったのか?著者は本村の後姿を追って沖縄、グアム、フィリピンを彷徨い歩く。国境などないかのように生きる海民の声を聴くうちに見えてきたものとは―。
目次
二つの漂流
魔の三角地帯
池間民族
沈船とダイナマイト
消えた船、残された女
マグロの時代
再興南方カツオ漁
漂流船員の証言A
いろは丸乗船記
救出者
漂流船員の証言B
閃光
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034050654&Action_id=121&Sza_id=C0&fbclid=IwAR3tiR4HrdtKUbb-vvm-AOoZiOVtRs1wA6JKiswL5IX2lwO8I7TRDlvbsFk

高野さんの本は、ずいぶん買い集めたし読んだ。船戸さんや関野吉晴さんとも親しい。船戸さんとのミャンマー取材行を描いた『ミャンマーの柳生一族』(集英社文庫)が面白い。詳しくは下記ブログで。
【読】船戸さんの素顔: やまおじさんの流されゆく日々
2009年3月19日 (木)
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/post-4fbd.html?fbclid=IwAR2qOAAyxR5SdDMQxTIj8j1dEqj73X8MuKfo7zkxLtKAscwB0SWFI6vZ0mk

角幡さんについての上のコメントの写真(書影)のうち、『サードマン』『世界最悪の旅』の二冊は、関連本(角幡さんが書いたもので知った)。話変わって、北海道の美瑛に”カクハタ”というスーパーがあったらしい(亡くなった母の遺した日記で知った)。
私はこの店を覚えていないが、角幡さんの出身地芦別にあったスーパー(ご実家)の支店かと思う。
唯介さんが跡を継がず、このスーパーは店をたたんだとのこと。(ご本人が書いていることです)

2019.2.27(武蔵野美術大学三鷹ルーム) 関野吉晴さんの「地球永住計画」に登壇した高野秀行さん
”ゴールデントライアングル”に潜り込んで取材したときのアヘン中毒になった話など、面白かったなあ。

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こんなブログも(きりがないなぁ)。
高野秀行: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat21181618/index.html?fbclid=IwAR0_GSHn78Lt4mi2e8avbJVtI0CJ4sCp8ulAZYVBSNgBqQi4U6rdgyZnKV0

あれぇ! この『地図のない場所で眠りたい』は、2014年10月に既読だったのか。
まったく覚えていなかった(笑)。だいじょうぶか? オレ。

【読】高野秀行・角幡唯介の対談を読む: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/post-b75c.html?fbclid=IwAR1eobuM_uilfqFehOexeWJWUuQMaG0HMEw9QOePOGK6TcOGTskQyRKx6z8

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2015年4月 6日 (月)

【読】高野秀行さんの新刊

今年一月に出た、高野秀行さんの新刊。

昨日(2015/4/5)の東京新聞読書欄で紹介されていた。

私は発売直後にすぐ買ったが、まだ本棚で待機中。

東京新聞 2015/4/5(日) 朝刊

20150405_tokyoshinbun

高野秀行 『恋するソマリア』
 集英社 2015/1/30発行 306ページ 1,600円(税別)

前作の『謎の独立国家ソマリランド』(本の雑誌社・2013年)が、すこぶる面白かったので、この新作にも期待。

もう一冊。
これはネットでなんとなく発見したムック。
すぐに注文、今日、書店で受けとってきた。

『アイヌの世界を旅する (別冊太陽 太陽の地図帖 28)』
 平凡社 2014/11/24発行 95ページ

旅に出て知る先住民族 アイヌの世界! 北海道全域に広がる、様々なアイヌ文化ゆかりの地を案内するとともに、、アイ ヌ民族についての基本的な知識が豊富なビジュアルと美しい写真で多角的にわか る、アイヌ文化への画期的なガイドブック。 (Amazon)

平凡社のこのシリーズ(太陽の地図帖)は、なかなか、いい。
このムックも、図版が美しい。
構成もしっかりしていて、好感がもてる。
いい本を手に入れたものだと思う。

太陽の地図帖編集部 - 平凡社
http://www.heibonsha.co.jp/author/a72379.html

 アイヌの世界を旅する - 平凡社
 http://www.heibonsha.co.jp/book/b183472.html

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2015年1月 4日 (日)

【読】読みたい本がいっぱい

年末の29日から体調不良で、今日まで家の中で過ごした。

29日の午後、急きょ訪れた診療所で、A型インフルエンザとの診断を受けた。
四日分の薬をもらい、それも飲みきった。
さいわい、こじらせることもなく、どうやらほぼ恢復したようだ。

明日あたり、外出してみようと思う。


12月22日から今日までの一週間、角幡唯介さんの文庫本を三冊読んでいた。
エンタメ・ノンフ(気軽に読めるノンフィクション)というジャンルは、私の好きな高野秀行さんが命名したものだが、この三冊は、まさにそういう読み物だった。

最初に読んだ『アグルーカの行方』が、いちばん面白く、次に読んだ『空白の五マイル』は、いまひとつ。
三冊目の『雪男は向こうからやって来た』は、まあまあといったところ。

高野秀行さんと角幡唯介さんの対談『地図のない場所で眠りたい』を、昨年10月に読んで、気になっていた角幡さんの著作を、これで全部読み終えた。

 

角幡唯介 『雪男は向こうからやって来た』
 集英社文庫 2013/11/25発行 358ページ 358ページ

ひさしぶりに、ヒマラヤの山中の世界に身を置いての読書体験。
登山家・芳野満彦や、小野田寛郎を「発見」した冒険家・鈴木紀夫が見たという「雪男」を、ダウラギリⅣ峰の麓に探しに行く話だった。


今年も読みたい本がたくさんある。
年末に図書館から借りている本も四冊。

さて、次は何を読もうかな。
肩の凝らない本がいいな。

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