カテゴリー「【読】読書日誌」の1000件の記事

2023年1月 6日 (金)

【読】北方謙三と船戸与一

北方謙三『水滸伝』全19巻(集英社文庫)を、いま、夢中になって読んでいる。
5巻目を読み終えたところ。

壮大な物語だが、あくまでも北方謙三の「水滸伝」だ。
中国民間説話としての「水滸伝」を、思いきって再構築し、筋の通った活劇にしている。

ところで、私がずっと愛読してきた船戸与一さんと、この北方謙三氏の関係が気になって、ネット検索してみた。

ともに「日本冒険作家クラブ」(今はもうない)に所属、個人的にも親交があったはず。

日本冒険作家クラブ(Wikipediaより)
1981年の冒険小説ファンの団体日本冒険小説協会の発足を受けて、1983年5月、「作家の団体を」という森詠の提唱により、13人の発起人(田中光二、伴野朗、谷恒生、北方謙三、西木正明、船戸与一、南里征典、川又千秋、大沢在昌、内藤陳、関口苑生、森詠、井家上隆幸)を中心に創設。事務局長は井家上隆幸、会計役は大沢在昌だった。
その後はあまり顕著な活動がなかったが、1987年に再度、新生「日本冒険作家クラブ」として賛助会員を徳間書店として、書き下ろしアンソロジー『敵!』を発行。会報「冒険主義」を刊行開始。
1994年、大藪春彦に「功労賞」を授賞。
また、2001年から、会員が選考して編集者に授賞する「日本赤ペン大賞」を主催していた。
その後も、親睦団体として活動を継続したが、2010年に「役目を終えた」として解散された。

ネット検索で、船戸さんが亡くなった(2015/4/22)のすぐ後、北方氏のインタビュー記事にぶつかった。

「北方謙三」があなたの人生の疑問を一刀両断 | デイリー新潮
https://www.dailyshincho.jp/article/2015/08050815/

2015年8月5日のこの記事で、船戸さんの死を、こう語っている。(以下、記事から)

<この間、船戸与一って作家が亡くなりましたけど、生前、「がんで死ぬかボケて死ぬかどっちがいいか考えるんだけれど、どっちでもいいよな、死ぬんだから」と言っていた。彼は6年ぐらい闘病してましたよ。で、我々のところに手紙くれて、「あと1年で死ぬ」って。びっくりするじゃないですか。で、死ぬのかなあと思っていると、死なない。1年経っても死なない。2年経っても死なない。3年経っても死なない。4年経っても死なない。5年経っても死なない。「あの野郎、嘘言いやがったのか」と思いながら見舞いに行くと、やはり彼は闘病はしているわけですよ。体がぎゅっと縮んできてね。それで彼はその間に何やってたか、本当に書きたい小説を完成させたんです。『満州国演義』っていうんですけどね、これは本当に素晴らしい小説ですよ。それをね、きちんと完成させるまでは生命力を失わなかった。命の力を失わなかった。それが終わったら、ふうーっと少しずつ少しずつ力が抜けるように、なんかこう炎が消えていくように、すーっとそのまま亡くなってしまった。だけども、それを書いている間は生命力を失わなかった。人間はね、何かやろうとすることを持つ、やるべきことを持てばいいんです。
 何でもいいんです。持てばいいんです。もし、持つことができないっていうならば、その船戸与一の『満州国演義』を読んで。これはね、「がんで余命1年を宣告された人が書いた小説なんだ、だけどそんなはずないだろう」っていうような小説ですから、読めばいい。それでもダメだったら、私の『水滸伝』を読めばいい。>

船戸ファンの私には、嬉しい記事だったので書いてみた。

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2023年1月 2日 (月)

【読】北方謙三版「水滸伝」に嵌る

年末に観た「新宿梁山泊」の芝居がきっかけで(劇団名に刺激されて)、大作「水滸伝」を読み始めた。
民間説話がベースになっている物語なので、定本といったものはない。
わが国では、吉川英治の「新・水滸伝」、柴田錬三郎の「われら梁山泊の好漢」といった翻案があり、原典(中国語版)を忠実に翻訳したものも多数あるようだ。
中国語版も、七十回本、百回本、百二十回本と、さまざまなバージョンがあるという。

若い頃、平岡正明や竹中労に関心を持っていた時期があり(今でも関心はある)、その影響から「水滸伝」を手に取ったことも。

ただ、読むことはできなかった。

いい機会だ。
北方謙三版「水滸伝」は、ブックオフなどで安く簡単に手に入るので、試しに読み始めたところ、これが面白くてたまらない。
集英社文庫で全19巻の大長編。
その第1巻の文庫解説が北上次郎(目黒孝二の別名)。
この北方版「水滸伝」の魅力を余すところなく紹介している。

の後、年末から年始にかけて第3巻まで読み進めて、いまは第4巻。

ちなみに、第2巻の解説は大沢在昌、第3館は逢坂剛。
錚々たるハードボイルド畑の作家たちが、北方版を絶賛している。

 

北方謙三版は、原典のテキストをベースにしながら、それを大胆に解体し、あらたな小説として作りあげている。

北上次郎の解説によると、
<二百数十年に渡って語り継がれてきた民間説話なので、中国語版は「ヘンな物語」> なのだそうで。
<人物のキャラクターがはっきりしないし、バランスも悪く、物語として壊れているといってもいい> とまで。

中国語版原典を翻訳しただけの版に手を出さなくてよかったと思う。
(若い頃、読もうと思ったのも駒田信二訳の、このてのものだった)

ただ、この北方版でも登場人物の多彩さ、人数の多さ、地名の煩雑さは障害になっている。
文庫の各巻冒頭に、登場人物一覧と当時の中国の簡単な地図が載っているが、なかなか頭にはいってこない。

第3巻あたりで、ようやく主要な人物の名前が区別できるようになった。

そんな悩みを抱えていたところ、同じ作者(北方謙三)が著した「読本」があることを知り、文庫の新本を年末に注文した。
書店が営業を始める頃には届くことだろう。

さらに、平岡正明が書いたこんな本も発見。
こちらはすでに絶版のようなので、中古を発注。
まもなく手元に届く。

『中国 水滸伝・任侠の夢 (世界・わが心の旅)』
単行本 – 1996/4/1
日本放送出版協会

平岡 正明 (著), 黄 波 (著)

「水滸伝」への思い強く、「水滸伝」を行動する男である著者が、乱世を生きた好漢の末裔が住む山東省へ旅立つ。徹底的に現地を取材した水滸伝研究書でもある。世界・わが心の旅シリーズ。

昨年、たて続けに読んだ「ゴールデンカムイ」(コミック、全31巻)のときのように、この小説に嵌りそうな予感。

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2023年1月 1日 (日)

【読】2022年12月に読んだ本(読書メーター)

12月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2071
ナイス数:98

人間の土地へ人間の土地へ感想
2年ぶりの再読(初読は2020年10月)。小松由佳さんの講演を、その年の1月、関野吉晴さんの「地球永住計画」で初めて聴いてから現在まで、この本に書かれている体験の後日の経緯を含めて、小松さんの活動を追いかけている。あらためて読み直してみて、すっかり忘れていることも多く、感慨あらた。<民族的背景の違いを、相手の尊厳として認めることで、私たち夫婦は共生しようとしている。(P.243)>――現在、夫君のラドワンさん、二人のお子さんといっしょに、共生の道を探り続けている姿も知っているだけに、心に沁みる内容だった。
読了日:12月15日 著者:小松 由佳

日本に住んでる世界のひと日本に住んでる世界のひと感想
いい本に出会えた。18組20人の「日本に住んでる世界のひと」へのインタビュー。通り一遍のインタビューではない。著者とインタビューした人たちとの関係性が強く感じられて、ほのぼのとしたきもちになる。遠い国から日本に移住した人たちの事情はまちまち。故国の状況もまちまちだが、みんな日本を気に入ってくれて、懸命に生きている姿に打たれる。なかには難民申請が認められずにいる人も。著者のカラーのイラスト(表紙の絵、本文中の挿絵)に、ほっこりする、文章もやわらかくて、いい。この著者の他の本も読んでみたくなった。
読了日:12月17日 著者:金井 真紀

一億年の森の思考法ーー人類学を真剣に受け取る一億年の森の思考法ーー人類学を真剣に受け取る感想
文化人類学とは、人間の生活様式全体(生活や活動)の具体的なありかたを研究する人類学なんだそうで、本書も興味深い内容。学問的な記述が難しい部分も多いが、なんとか読了。「一億年の森に住まう」ボルネオ島(カリマンタン島)に住まう「焼畑民カリス」と「狩猟民プナン」の調査(フィールドワーク)を続けてきた文化人類学者の著者が提示する視点には、目を見開かされるものが多い。まさしく「世界は広い」。
読了日:12月20日 著者:奥野 克巳

世界はフムフムで満ちている: 達人観察図鑑 (ちくま文庫 か 83-1)世界はフムフムで満ちている: 達人観察図鑑 (ちくま文庫 か 83-1)感想
先頃読んだ『日本に住んでる世界のひと』 (大和書房/2022年刊)で知った著者の本。読了後、デビュー作だと知った。見開き2ページにイラスト入りで(これまた味がある)さまざまな職業の「達人」へのインタビューを100人分掲載(単行本では88人、文庫版で12人加筆)。どこにでもいそうな人たちなのだが、<自分の持ち場を丁寧に照らしている>と著者が言う、その「達人」ぶりを掬いあげる妙技に感心した。文庫版あとがきに記された、ラジオ子ども相談室に寄せられた少女の悩みへの回答のくだりでは、不覚にも涙が。いい本です。
読了日:12月20日 著者:金井 真紀

トラクターの世界史 - 人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち (中公新書)トラクターの世界史 - 人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち (中公新書)感想
二か月かけて他の本と併読しながら、ようやく読了。中身の濃い新書だった。120ほど前のトラクターの誕生から、その後の発達・改良、将来への展望まで、世界史的な視点で綿密に調べあげている。人や牛馬の力で土を耕すことから解放した一方、「ダストボウル」(化学肥料の多投とトラクターの土壌圧縮によって土壌の団粒構造が失われ、さらさらの砂塵になり、強い風に煽られて空気中に舞う現象=砂塵の器/P.62)、騒音・振動が運転者に及ぼす悪影響など、初めて知った。戦車への技術流用という歴史も興味ぶかい。(続く)
読了日:12月22日 著者:藤原 辰史

水滸伝 1 曙光の章 (集英社文庫 き 3-44)水滸伝 1 曙光の章 (集英社文庫 き 3-44)感想
なかなか手が出なかった「水滸伝」。北方謙三版なら読めそうだと思って着手。この文庫1巻目の解説(北上次郎)が、その魅力をよく伝えている(先に解説を読んだ)。登場人物がやたら多くて混乱するが、最終章「地霊の星」の手に汗握る展開がすばらしい。2巻目が楽しみ。
読了日:12月27日 著者:北方 謙三

 

水滸伝 2 替天の章 (集英社文庫)水滸伝 2 替天の章 (集英社文庫)感想
二巻目にはいって、なんとか主要な登場人物の顔が浮かぶようになってきた。この巻の冒頭、武松のエピソードは悲しい。最終章で、ついに「替天行道」の旗印を掲げた「梁山泊」が誕生する。今年2022年最後に読了した本。
読了日:12月31日 著者:北方 謙三

読書メーター

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2022年12月25日 (日)

【読】いつも読みたい本ばかり(2022年総集編に代えて)

毎年、年末に「総集編」と題して一年間の振り返りをしている。

今年は、「読書メーター」というサイトでの毎月のまとめ記事をアップしてきたこともあり、別の形でここにまとめておこう。

読書メーター(読んだ本)
https://bookmeter.com/users/466409/books/read

「いつも読みたい本ばかり」、これは渡辺一枝さんの本の題名。

 

 Photo_20221225215601  

私も「読みたい本」が手元に山のようにある。
一生かけても読み切れないほどの「つんどく本」がありながら、図書館から借りたり、新刊・古本を買い求めたりしている。
「読みたい本」は増え続けるのに、読める時間には限りがある、このジレンマ。

増え続ける蔵書については、手元にあることの効用、ということも信じているのだが、はたして。

死ぬ前までには整理しなくては。
もしも、整理できずにぽっくり逝ってしまったら、馴染みの古本屋さんにまとめて引き取ってもらおう。
残された人たちには、なんでここまで溜め込んだのかと、呆れられることだろうな。

さて、今年一年間に読んだ本。
作者別にまとめてあげておこう。
なかには、読めなかったが、いつか読みたい本も混じっている。

★印は図書館本 ●印は手元にあって未読

岸政彦 ・・・今年知った人
『街の人生』 勁草書房 (2014/5/20) 306ページ ★
『マンゴーと手榴弾 -生活史の理論-』 勁草書房 (2018/10/20) 341ページ ★

五木寛之 ・・・この先、あまり読まないかも(昔の本で再読したいものはある)
『一期一会の人びと』 中央公論新社 (2022/1/10) 222ページ ★
『捨てない生きかた』 マガジンハウス新書 (2022/1/27) 197ページ ★
『重箱の隅』 文春文庫 (1984/11/25) 367ページ (単行本1979/5文芸春秋社刊)
 ※1975/12/10~1976/4/11夕刊フジ連載

『僕はこうして作家になった―デビューのころ―』 幻冬舎文庫 (2005/9/30) 255ページ ●未読
『にっぽん漂流』 文春文庫 (1977/11/25) 236ページ ※単行本をAmazonで購入 ●未読

■桐野夏生 ・・・たくさん読んだ(既刊の小説は、ほぼすべて)

桐野夏生: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat24350732/index.html

『砂に埋もれる犬』 朝日新聞出版 (2021/10/30) 494ページ ★

『バラカ(上)』 集英社文庫 (2019/2/25) 400ページ
『バラカ(下)』 集英社文庫 (2019/2/25) 468ページ
『夜の谷を行く』 文春文庫 (2020/3/10) 329ページ
『だから荒野』 文春文庫 (2016/11/10) 459ページ
『ジオラマ』 新潮文庫 (2001/10/1) 294ページ ※自著あとがき(解題)あり
『残虐記』 新潮文庫 (2007/8/1) 255ページ
『水の眠り 灰の夢』 文春文庫 (2016/4/10) 476ページ ※村野ミロシリーズ
『ローズガーデン』 講談社文庫 2003/6/15 279ページ ※短編集
『はじめての文学 桐野夏生』 文藝春秋 (2007/8/10) 273ページ ★
『リアルワールド』 集英社文庫 (2006/2/25) 282ページ
『奴隷小説』 文春文庫 (2017/12/10) 187ページ ※解説 白井聡 ★
『冒険の国』 新潮文庫 (2005/10/1) 166ページ ★
『天使に見捨てられた夜』 講談社文庫 (1997/6/15) 420ページ ★
『玉蘭』 文春文庫 (2005/6/10) 388ページ ★
『顔に降りかかる雨』 講談社文庫 (1996/7/15) 404ページ ★
『ダーク(上)』 講談社文庫 (2006/4/15) 296ページ ★
『ダーク(下)』 講談社文庫 (2006/4/15) 349ページ ★
『錆びる心』 文春文庫 (2000/11/10) 397ページ
『対論集 発火点』 文春文庫 (2012/12/10) 278ページ
『光源』 文春文庫 (2003/10/10) 428ページ
『とめどなく囁く』 幻冬舎 (2019/3/25) 445ページ ★
『白蛇教異端審問』 文春文庫 (2008/1/10) 303ページ ※エッセイ集
『ポリティコン(上)』 文春文庫 (2014/2/10) 494ページ ★
『ポリティコン(下)』 文春文庫 (2014/2/10) 468ページ ※解説:原武史 ★
『燕は戻ってこない』 集英社 (2022/3/10) 445ページ
『ロンリネス』 光文社文庫 (2021/8/20) 504ページ
『ハピネス』 光文社文庫 (2016/2/20) 450ページ
『魂萌え!(上)』 新潮文庫 (2006/12/1) 335ページ

『魂萌え!(下)』 新潮文庫 (2006/12/1) 292ページ
『抱く女』 新潮文庫 (2018/9/1) 362ページ
『猿の見る夢』 講談社文庫 (2019/7/12) 609ページ
『メタボラ』 文春文庫 (2011/8/10) 684ページ (ブックオフ 2022/3/21 ¥520)
『優しいおとな』 中公文庫 (2013/8/25) 371ページ
『路上のX』 朝日文庫 (2021/2/28) 510ページ
『グロテスク(上)』 文春文庫 (2006/9/10) 397ページ
『グロテスク(下)』 文春文庫 (2006/9/10) 453ページ
『I'm sorry, mama』 集英社文庫 (2007/11/25) 262ページ
『緑の毒』 角川文庫 (2014/9/25) 332ページ
『IN』 集英社文庫 (2012/5/25) 376ページ
『夜また夜の深い夜』 幻冬舎文庫 (2017/8/5) 430ページ
『デンジャラス』 中公文庫 (2020/6/25) 330ページ

【関連本】・・・桐野さんに凝って、こんな本にまで手を出した
現代女性作家読本刊行会(編)
『現代女性作家読本⑰ 桐野夏生』 鼎書房 (2013/11/15) 163ページ

松岡理英子・江國香織・角田光代・町田康・金原ひとみ・島田雅彦・日和聡子・桐野夏生・小池昌代
『ナイン・ストーリーズ・オブ・ゲンジ』 新潮社 (2008/10/30) 285ページ ★ ●未読

佐々木敦
『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 メディア総合研究所 (2011/7/24) 389ページ ★
 ※第10章 桐野夏生 「作家がものを書く」

阿川佐和子/東浩紀/岩田健太郎/桐野夏生/他
『私たちはどう生きるか コロナ後の世界を語る2』 朝日新書831
(2021/8/30) 192ページ ★ ◎一部読

『小説新潮別冊 Shincho Mook The COOL! 桐野夏生スペシャル』 (2005/9/28) 159ページ ◎一部読

■原武史 ・・・この人の本は、今後も少しずつ読みたい
『最終列車』 講談社 (2021/12/8) 328ページ ★
『滝山コミューン一九七四』 講談社文庫 (2010/6/15) 343ページ ※解説:桐野夏生

『増補新版 レッドアローとスターハウス もうひとつの戦後思想史』 新潮選書 (2019/5/20) 442ページ ★ ●未読

■森達也 ・・・話題になった新作、他
『千代田区一番一号のラビリンス』 現代書館 (2022/3/20) 382ページ ★

『日本国憲法』 太田出版 (2007/1/30) 276ページ ★

■島田雅彦 ・・・東京新聞連載で読んでいたものを、単行本でいっきに
『パンとサーカス』 講談社 (2022/3/22) 597ページ ★

■朝倉喬司 ・・・この人にも関心がある
『戦争の日々―天皇から娼婦まで、戦時下日本の実況ドキュメント―(上)』 現代書館 (2009/1/25) 230ページ ★
『戦争の日々―天皇から娼婦まで、戦時下日本の実況ドキュメント―(下)』 現代書館 (2009/12/8) 238ページ ★

■左巻健男 ・・・何で知ったのか覚えていないが、たまにはこういう本も面白い
『こんなに変わった理科教科書』 ちくま新書1644 (2022/4/10) 257ページ

■藤原辰史(ふじはら・たつし) ・・・この人にも注目、読みたい本がたくさんある
『食べるとはどういうことか 世界の見方が変わる三つの質問』 農文協 (2019/3/1) 175ページ ★
『トラクターの世界史 人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち』 中公新書2451 (2017/9/25) 270ページ
『[決定版]ナチスのキッチン 「食べること」の環境史』 共和国 (2016/7/10) 477ページ ●未読

『カブラの冬 第一次世界大戦期ドイツの飢饉と民衆 レクチャー第一次世界大戦を考える』
 人文書院 (2011/1) 154ページ ●未読

■岡崎武志 ・・・ひさしぶりに読んだオカタケさんの近刊
『ドク・ホリディが暗誦するハムレット――オカタケのお気軽ライフ』 春陽堂書店 (2021/11/20) 238ページ ★

■南陀楼綾繁(なんだろう・あやしげ) ・・・岡崎武志さんつながり
『古本マニア採集帖』 皓星社 (2021/12/15) 271ページ ★

■河田桟 ・・・与那国島在住、馬と猫と暮らす人
『ウマと話すための7つのひみつ』 偕成社 (2022/10) 47ページ ★ ※池澤夏樹さんのネット記事で知った

■高野秀行 ・・・私の好きな高野さんの新刊、大ヒットして入手困難だった
『語学の天才まで1億光年』 集英社インターナショナル (2022/9/10・2022/10/26第3刷) 334ページ ★

高野秀行: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat21181618/index.html

■向井透史(むかい・とし/古書現生店主) ・・・これもネットと新聞書評で知った

『早稲田古本劇場』 本の雑誌社 (2022/9/5) 377ページ ★

東京新聞書評(評者:内澤旬子) 2022年10月30日 掲載
<書評>『早稲田古本劇場』向井透史(とうし) 著 | レビュー | Book Bang -ブックバン-
https://www.bookbang.jp/review/article/743416

■内澤旬子 ・・・私が大好きな内澤旬子さんの新刊、大ヒットらしい
『カヨと私』 本の雑誌社 (2022/7/16) 252ページ ★

<書評>『カヨと私』内澤旬子 著 2022年9月25日 (評者:服部文祥
https://www.tokyo-np.co.jp/article/204405

内澤旬子: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat21379484/index.html

【関連本】
ヴェルマ・ウォーリス/亀井よし子(訳)
『ふたりの老女』 草思社 (1995/2/20) 190ページ ★ ※内澤旬子さんのツイッターで知った

宮田珠己/網代幸介(画)
『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』 大福書林 (2021/10/10) 367ページ
 ※内澤旬子さんのブログで知った ●未読

■群ようこ/牧野伊三夫(挿画)
『かもめ食堂』 幻冬舎文庫 (2008/8/10) 216ページ

■小松由佳
『人間の土地へ』 集英社インターナショナル (2020/9/30) 251ページ ※再読

小松由佳: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat24342002/index.html

■関野吉晴
『えほんのひろば 草原の少女プージェ』 小峰書店 (2006/12/26) 35ページ ★

関野吉晴: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat21692270/index.html

■金井真紀(文・絵) ・・・今年の収穫
『日本に住んでる世界のひと』 大和書房 (2022/11/30) 239ページ ★

『世界はフムフムで満ちている――達人観察図鑑』 ちくま文庫 (2022/6/10) 237ページ

■奥野克巳 ・・・この本もネットで知った
『一億年の森の思考法 人類学を真剣に受け取る』 教育評論社 (2022/5/26) 279ページ ★

■野田サトル ・・・今年、シリーズ完結を機に、一気読み
『ゴールデンカムイ 1』 集英社 (2015/1/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 2』 集英社 (2015/2/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 3』 集英社 (2015/5/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 4』 集英社 (2015/8/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 5』 集英社 (2015/12/23) ※再読
『ゴールデンカムイ 6』 集英社 (2016/2/23) ※再読
『ゴールデンカムイ 7』 集英社 (2016/4/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 8』 集英社 (2016/8/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 9』 集英社 (2016/11/23) ※再読
『ゴールデンカムイ 10』 集英社 (2017/3/22) ※再読
『ゴールデンカムイ 11』 集英社 (2017/8/22) ※再読
『ゴールデンカムイ 12』 集英社 (2017/12/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 13』 集英社 (2018/2/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 14』 集英社 (2018/6/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 15』 集英社 (2018/9/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 16』 集英社 (2018/12/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 17』 集英社 (2019/3/24) ※再読
『ゴールデンカムイ 18』 集英社 (2019/6/24) ※初読
『ゴールデンカムイ 19』 集英社 (2019/9/24) ※初読
『ゴールデンカムイ 20』 集英社 (2019/12/24) ※初読
『ゴールデンカムイ 21』 集英社 (2020/3/24) ※初読
『ゴールデンカムイ 22』 集英社 (2020/6/24) ※初読
『ゴールデンカムイ 23』 集英社 (2020/9/23) ※初読
『ゴールデンカムイ 24』 集英社 (2020/12/23) ※初読
『ゴールデンカムイ 25』 集英社 (2021/3/23) ※初読
『ゴールデンカムイ 26』 集英社 (2021/6/23) ※初読
『ゴールデンカムイ 27』 集英社 (2021/9/22) ※初読
『ゴールデンカムイ 28』 集英社 (2021/12/22) ※初読
『ゴールデンカムイ 29』 集英社 (2022/4/24) ※初読
『ゴールデンカムイ 30』 集英社 (2022/6/22) ※初読
『ゴールデンカムイ 31』 集英社 (2022/7/24) ※初読

【関連本】
中川裕
『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』 集英社 (2019/3/20) ※再読 (初読:2019/5/13)

瀬川拓郎(監修)
『カラー版 1時間でわかるアイヌの文化と歴史』 宝島社新書 (2019/6/24) 223ページ

アイヌ民族・アイヌ語: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat20297702/index.html

山岳関係、旅の本

高橋大輔
『剱岳 線の記 平安時代の初登頂ミステリーに挑む』 朝日新聞出版 (2020/8/30) 259ページ ★

山と渓谷社(編)
『日本人とエベレスト―植村直己から栗城史多まで』 山と渓谷社 (2022/3/1) 446ページ ★

近藤謙司
『ぼくは冒険案内人』 山と渓谷社 (2014/12/5) 237ページ ★

『近藤謙司とシミュレートするエベレスト登山 Kindle版』 ゴマブックス (2014/4/25) 115ページ
下川裕治
『「おくの細道」をたどる旅 路線バスと徒歩で行く1612キロ』 平凡社新書999 (2022/3/15) 235ページ ★

服部文祥
『You are what you read. あなたは読んだものにほかならない』 本の雑誌社 (2021/2/22) 261ページ ★

服部文祥: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat22703334/index.html

『お金に頼らず生きたい君へ 廃村「自力」生活記』 河出書房新社(14歳の世渡り術シリーズ)
(2022/10/30) 270ページ ※10/21「地球永住計画」トークイベント会場で購入(著者サイン本)


ジョン・クラカワー/梅津正彦(訳)
『空へ 悪夢のエヴェレスト 1996年5月10日』 ヤマケイ文庫 (2013/8/1) 509ページ

トミー・コールドウェル/堀内瑛司(訳)
『ザ・プッシュ ヨセミテ エル・キャピタンに懸けたクライマーの軌跡』 白水社 (2019/8/15) 449ページ ★

石川直樹
『 補新版 いま生きているという冒険』 新曜社 (2019/5/15) 311ページ ★

『ぼくの道具』 平凡社 (2016/1/20) 217ページ ★
アレックス・オノルド/デイビッド・ロバーツ/堀内瑛司(訳)
『ALONE ON THE WALL 単独登攀者、アレックス・オノルドの軌跡』 山と渓谷社 (2016/3/5) 342ページ ★

以上、全部ではないが、主な本をあげてみた。
今日12/25現在、今年読んだ本は130冊
コミックで稼いでいるが、これは私の年間新記録。

そして、来年にかけて読破したいのが、北方謙三版「水滸伝」(全19巻)。
20代の頃から、何度も読もうとしたが果たせず。
「水滸伝」にはいろいろな版があるようだが、物語性に富んでいそうな北方版を選んでみた。
中古の文庫本を、とりあえず2冊買ってきて読み始めた。
こういう大河小説を読み通すには、気合と根気が必要。

北方謙三
『水滸伝 一 ―― 曙光の章』 集英社文庫 (2006/10/25) 388ページ ※解説:北上次郎

<北宋末、中国。砂塵をまいて、泥河をこえて、英雄たちが奔る! 原典を読み込み大胆に再構築、中国古典英雄譚に新たな生命を吹き込んだ、21世紀に蘇る決定版「水滸伝」いよいよ登場!> Amazonより

【了】

 

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2022年12月 4日 (日)

【雑】小松由佳さんのこと

このブログに詳しく書くのは、はじめて。
フォトグラファー 小松由佳さんのことを書いておきたい。

まずは、小松由佳さんのプロフィール。
集英社インターナショナル刊人間の土地へ(2020.9.30)より。

<フォトグラファー。1982年、秋田県生まれ。高校時代から登山に魅せられ、国内外の山に登る。
2006年、世界第2位の高峰K2(8611m/パキスタン)に、日本人女性として初めて登頂(女性としては世界で8人目)。
植村直己賞受賞、秋田県民栄誉賞受賞。草原や沙漠など自然と共に生きる人間の暮らしに惹かれ、旅をするなかで知り合ったシリア人男性と結婚。
2012年からシリア内戦・難民をテーマに撮影を続ける。著書に『オリーブの丘へ続くシリアの小道で ふるさとを失った難民たちの日々』(河出書房新社)がある。>

2年前のプロフィールなので、その後の活動に触れられていないが、コンパクトにまとめられている。

※プロフィール補足
登山・山岳遭難対策制度|jRO(ジロー)日本山岳救助機構
 https://sangakujro.com/
 12月【東京・大阪・名古屋】jRO会員講演会開催のお知らせ より
PROFILE
1982年秋田県生まれ。フォトグラファー。高校在学中から登山に魅せられ、国内外の山を登る。2006年、世界第2の高峰K2(8611m / パキスタン)に日本人女性として初めて登頂。植村直己冒険賞受賞(2006年)。
草原や沙漠を旅しながらフォトグラファーを志す。2011年からシリア内戦・難民の取材を始める。
著書に「人間の土地へ」(集英社インターナショナル/2021年9月)。2021年、山本美香記念国際ジャーナリスト賞受賞。シリア人の夫と二人の子供と東京都八王子市在住。
《写真展》
2008年までカフェ・ギャラリーなどで多数開催
2015年「国境の街に生きる 〜あの山を越えた故郷へ〜 」
2017年「ヨルダン 子連れパニック取材行 ~ シリア難民に助けられた一カ月 ~ 」
2019年「シリア難民の肖像 〜Borderless people〜」

小松由佳さんのウェブサイト
https://yukakomatsu.jp/

私が小松由佳さんを知ったのは、何年か前(定かではないが2019年9月だろうか)に開かれた「アフガニスタン山の学校支援の会」総会の会場で、ちらしを配っていらしたのを見かけたときだったと思う。

当時、まだ、あかちゃんだった次男を背負い、長男はステージに登ったりして、やんちゃぶりを発揮していたことを覚えている。
その頃は、この方のことを知らなかったが、配っていたちらしは、ご自身のトークイベントの案内だったと、うっすら覚えている。

その後、はじめて参加した小松さんのトークイベントが、これ。
関野吉晴さん主催の「地球永住計画」トークイベント(2022.1.22 三鷹 武蔵野美術大学三鷹ルーム)。

2020年1月22日(水): やまおじさんの日記
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/nikki/2020/01/post-ad51b4.html

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日記はつけておくものだなあ。

その後は、著作2冊も読み、写真展やトークイベント、講演会にも足繁く通うようになった。
ときおり開催されるオンライン(ZOOM)での講演も、できるだけ参加するようにしている。
つまりは、すっかり小松由佳さんのファンになってしまったのだ。

『オリーブの丘へ続くシリアの小道で ふるさとを失った難民たちの日々』
小松由佳/著
出版社名 河出書房新社
出版年月 2016年3月 ※現在、新本は入手困難
ISBNコード 978-4-309-24755-7
税込価格 2,090円
頁数・縦 127P 21cm
2011年から2015年にかけての激変の中、難民になったシリア人の日常や子どもたちの暮らしぶりなどを写真とともにとらえる。

『人間の土地へ』
小松由佳/著
出版社名 集英社インターナショナル
出版年月 2020年9月
ISBNコード 978-4-7976-7389-0
税込価格 2,200円
頁数・縦 251P 20cm
日本人女性として初めてK2に登頂した著者とラクダと共に生きるシリアの青年。沙漠で出会った二人を待ち受けていたのは、「今世紀最悪の人道危機」、内戦の勃発だった。徴兵された青年は政府軍から脱走を試みるが…シリア内戦を内側から描くノンフィクション。

 

2022/11/26(土) 亜細亜大学武蔵野キャンパスでの帰国報告会

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知り合いにも、機会があれば小松さんの著作を紹介している。

ここからは、余談。
ややプライベートなことだが、書いておこう。

昨夕、有楽町で会った旭川の高校時代の同期生。
卒業いらいの再会をはたした女性。
彼女はアイルランドのダブリン在住で、このたび北海道新聞社主催の文学賞を受賞して、その授賞式に出席するため帰国していた。
(今年の春には、自費出版の詩集で小熊秀雄賞も受賞していて、なんとダブル受賞)
今夜の便でアイルランドに戻るという。

同じ高校の同期生(彼とは数年前まで何度も同期会で会っている)が仲介してくれて、実現した再会。
もうひとりの同期生も遅れて来て、4人で3時間にわたって会食、談笑したのだった。
いい時間だった。

その彼女とは、ひょんなきっかけで昨年からメールのやりとりを続けるようになったが、ずっと会えずにいた。

昨夜、話の中で小松由佳さんの名前が出て、うれしかった。
小松さんの『人間の土地へ』を読み、感銘を受けて、まわりの日本人の友人に薦めているという。
なんだか「人間の輪」が広がっていくなあ、と感慨深かったのだ。

(とりあえず、ここまで)

 

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2022年12月 1日 (木)

【読】2022年11月に読んだ本(読書メーター)

2022年11月、なんとか5冊、読了。

11月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1216
ナイス数:87

食べるとはどういうことか: 世界の見方が変わる三つの質問 (かんがえるタネ)食べるとはどういうことか: 世界の見方が変わる三つの質問 (かんがえるタネ)感想
著者の『トラクターの世界史』(中公新書)をなかなか読み終えることができず(面白い本だが)、読み易そうなこの本を図書館から借りて読んでみた。9人のティーンエイジャーとの公開座談会での議論をまとめたもの。食や農業にまつわる興味深い本が紹介されていて、読んでみたいと思わせるものばかり。『カブラの冬』は最寄りの図書館になく、新刊を注文。『餓死した英霊たち』『土と内臓』『家政学の間違い』など、探して読んでみたい。
読了日:11月06日 著者:藤原辰史

お金に頼らず 生きたい君へ: 廃村「自力」生活記 (14歳の世渡り術)お金に頼らず 生きたい君へ: 廃村「自力」生活記 (14歳の世渡り術)感想
10月に関野吉晴さんの「地球永住計画」トークイベント(ゲスト:服部文祥さん)会場で、著者サイン入り本を購入。「14歳の世渡り術」シリーズの一冊とあって、平易な文章。読み易く、内容も興味深い。「ガソリンにも保険・年金にも頼らずに生きること」を目指す、山奥の廃村・廃屋での自力生活は、とても魅力的。著者が実践してきたことが正直に書かれているし、その生活(都会生活との二重生活)で考え続けてきた”文明論”的な要素もあって、読み応えあり。もちろん大人が読んでも面白い。中高生あたりが読んで、どう感じるのかも興味深い。
読了日:11月09日 著者:服部 文祥

ウマと話すための7つのひみつウマと話すための7つのひみつ感想
池澤夏樹さんの書評(毎日新聞)で知った絵本。
毎日新聞 2022/11/5 東京朝刊
https://mainichi.jp/articles/20221105/ddm/015/070/029000c
これまで河田桟さんの本を何冊か読んだが、この本も著者のあたたかい、馬への愛情に満ちたまなざしが伝わって来て、ほのぼのとした気持ちになった。
読了日:11月09日 著者:河田桟

語学の天才まで1億光年語学の天才まで1億光年感想
高野秀行さんの書いたものは、どれも面白くハズレがない。この最新刊も評判を呼んだようで、すぐに品切れになって入手できず、図書館にリクエストしてから一か月以上待って、ようやく3刷が届いた(Amazonでも発注、まだ届かない)。20代のコンゴ「ムベンベ」探検にはじまり、第五章の”ワ州”での体験談まで、高野さんらしい軽妙な語り口で面白おかしく綴られているが、言語学的にもいい加減なことは書かれていない(専門学者のチェックをしっかり受けたという)。エピローグにある「世界中の言語は、どれも美しく優劣などない」に納得。
読了日:11月15日 著者:高野 秀行

早稲田古本劇場早稲田古本劇場感想
早稲田の「古書現世」二代目店主の徒然日誌。内澤旬子さんが書いた新聞書評で知り(著者は内澤さんと懇意にしているらしい)、俄然、読んでみたくなった(図書館本)。「暇」「売れない」連発の古書店商売のなかで、珍奇なお客や、郵便局で見かけたヘンな人、買取先でのエピソードなど、面白い話が満載。持ち主の思い入れの詰まった本であっても、その思い入れに値段は付けられない。そこにある本の今現在の価値に値を付けるのが古本屋、という記述にハッとさせられた。古本屋さんとの付き合いの長い私にとって、とても身近に感じられる内容だった。
読了日:11月29日 著者:向井透史

読書メーター

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2022年11月 1日 (火)

【読】2022年10月に読んだ本(読書メーター)

2022年10月は、読み終えた本がわずか2冊。

10/10から読み始めた社会科学系の新書に手こずっている。
途中でやめるのもシャクなので、少しずつでも読んでいこう。

藤原辰史 『トラクターの世界史 人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち』
 中公新書2451 (2017/9/25) 270ページ

面白い内容なのだが、小説のようにスイスイ読めないのがつらい。

もう一冊、きのうから読み始めたこれは読みやすいので、すぐに読み終えられそう

服部文祥 『お金に頼らず生きたい君へ 廃村「自力」生活記』
 河出書房新社(14歳の世渡り術シリーズ) (2022/10/30)
 270ページ

この本は、10/21、武蔵野プレイスで開催された関野吉晴さんの「地球永住計画」トークイベントに服部文祥さんが出演したとき、会場で著者サイン本を買ったのだった。
下の写真は、そのときのもの。

20221021-191918_20221101130801

10月の読書メーター
読んだ本の数:2
読んだページ数:272
ナイス数:54

こんなに変わった理科教科書 (ちくま新書)こんなに変わった理科教科書 (ちくま新書)感想
面白そうなので読み始めたものの、あんがい手強かった。理科教科書の変遷(第一章)には、わが国の理科教科書・理科教育の変遷ぶり(こんなに変わったのかと驚く)が事細かに。第七章「理科の教え方学び方」は説得力がある。理科(自然科学)のたいせつさを痛感、楽しく学ぶことができるといいなと思う。ただし、「とにかく楽しい(fun)」というだけではじゅんぶんでなく、「知的に楽しい(interesuting)」ものでなければ、という。なるほどと納得。理科、もういちど基礎的なことからやり直してみたいな。そう思わせる本。
読了日:10月10日 著者:左巻 健男


草原の少女 プージェ (えほんひろば)草原の少女 プージェ (えほんひろば)感想
数日前、関野吉晴さんのドキュメンタリー映画「プージェー」を観る機会があり、この写真絵本を図書館から借りてきて読んだ。たくましくも可憐な、モンゴルの草原に生きた少女”プージェ”と関野さんの出会い、その後の思いがけない事故(プージェの母、そしてプージェ自身)の顛末が、いい写真と添えられた文章で描かれている。映画ともども、おすすめ。
読了日:10月27日 著者:関野 吉晴

読書メーター

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2022年10月 3日 (月)

【読】2022年9月に読んだ本(読書メーター)

2022年9月に読んだ本。
「ゴールデンカムイ」全31巻読了。
他に、アイヌ関連の新書2冊も。

9月の読書メーター
読んだ本の数:18
読んだページ数:3823
ナイス数:275

ゴールデンカムイ(18) (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ(18) (ヤングジャンプコミックス)感想
この18巻からは初読。樺太のニヴフ民族登場。ロシア革命前のパルチザン。興味深い展開の予感。
読了日:09月01日 著者:野田 サトル

 

 


ゴールデンカムイ 19 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 19 (ヤングジャンプコミックス)感想
キロランケが…。謎は深まる。
読了日:09月04日 著者:野田 サトル

 

 


ゴールデンカムイ 20 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 20 (ヤングジャンプコミックス)感想
ようやく20巻目。尾形の謎も解けない。鯉登の幼少期の追想(鶴見との出会いシーン)が突飛。ますます混迷をきわめる展開に。
読了日:09月04日 著者:野田 サトル

 


ゴールデンカムイ 21 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 21 (ヤングジャンプコミックス)感想
物語は急展開をみせて、中盤からいよいよ後半へ。鶴見中尉の陰謀? 杉元とアシㇼパは、鶴見一行から脱出? …<杉元! 相棒なら これからは「するな」と言うな!! 何かを「一緒にしよう!」って前向きな言葉が 私は聞きたいんだ!> アシㇼパ、かっこいいな。
読了日:09月04日 著者:野田 サトル


ゴールデンカムイ 22 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 22 (ヤングジャンプコミックス)感想
鶴見中尉らの追跡を逃れて樺太を脱出したアシㇼパ、杉元、白石、謎のロシア脱走兵? 北海道に戻って、謎の砂金堀り一行に遭遇。またひとり、刺青人皮の脱獄囚が。
読了日:09月05日 著者:野田 サトル

 


ゴールデンカムイ 23 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 23 (ヤングジャンプコミックス)感想
またひとり、あらたな刺青の脱獄囚があらわれる(人間離れした潜水技術の持ち主)。新聞記者の石川啄木がチョイ役で登場(あまりいい人に描かれていない)。身重のインカラマッを奪還した谷垣。アイヌコタンでの出産(このシーン、アイヌの出産習俗をよく研究している)。いやあ、面白い。
読了日:09月05日 著者:野田 サトル


ゴールデンカムイ 24 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 24 (ヤングジャンプコミックス)感想
札幌での連続娼婦殺人事件。ロンドンでの”切り裂きジャック事件”(Jack The Ripper)の模倣だと石川啄木記者は喝破する。牧逸馬の「世界怪奇実話」を思い出す。(教養文庫851 牧逸馬『世界怪奇実話Ⅰ 浴槽の花嫁』所収「女肉を料理する男」/光文社文庫 島田荘司・編『牧逸馬の世界怪奇実話』にも所収)
読了日:09月06日 著者:野田 サトル


ゴールデンカムイ 25 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 25 (ヤングジャンプコミックス)感想
全勢力が札幌に集結。刺青人皮に隠された暗号解読の鍵は、アシㇼパの記憶? 切り裂きジャックの模倣犯?の正体が明かされそうになるところで、次巻へ。この巻でも石川啄木記者が活躍。
読了日:09月06日 著者:野田 サトル

 


ゴールデンカムイ 26 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 26 (ヤングジャンプコミックス)感想
札幌麦酒工場での大捕物(切り裂きジャック)。そして、奇想天外な大活劇が繰り広げられる。海賊房太郎に奪われたアシㇼパは、どうなる?
読了日:09月07日 著者:野田 サトル

 


ゴールデンカムイ 27 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 27 (ヤングジャンプコミックス)感想
アシㇼパとソフィア・ゴールデンハンドは、鶴見一行に拉致され、監禁される。そこで、鶴見の口から彼の意外な過去と、アシㇼパの父ウイルク、キロランケとの因縁が明かされる。アイヌにとって金塊は必要なのか? 「ゴールデンカムイ」という言葉が鶴見の口から…。いよいよ終焉に向かうのか。残り4巻。
読了日:09月07日 著者:野田 サトル


ゴールデンカムイ 28 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 28 (ヤングジャンプコミックス)感想
杉本の回想――入隊前にこんなことがあったのか。そして、鶴見とアシㇼパによって、ほぼ同時に、金塊の隠し場所の謎が解ける。残り3巻。どんな結末が待っているのか、期待は高まる。
読了日:09月08日 著者:野田 サトル

 


ゴールデンカムイ 29 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 29 (ヤングジャンプコミックス)感想
舞台は函館五稜郭。アイヌたちと蝦夷共和国(榎本武揚軍)が交わした契約書(北海道=蝦夷地=アイヌモシリの権利書)。そして、ついに金塊が…。鶴見中尉率いる第7師団と、土方・杉元・ソフィアたちとの攻防。終わりの始まり。
読了日:09月08日 著者:野田 サトル


ゴールデンカムイ 30 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 30 (ヤングジャンプコミックス)感想
壮絶な五稜郭攻防戦。沖合からの艦砲射撃と、函館山からの応戦(函館戦争の時に隠された大砲!)。鶴見の兵に包囲された五稜郭から、かろうじて脱出したアシㇼパたち。それを追う鶴見ら。最後まで防戦していたソフィアが命を落とす。アシㇼパが持ち出した土地の権利書は、はたして無事か? いよいよ最終巻へ。
読了日:09月09日 著者:野田 サトル


ゴールデンカムイ 31 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 31 (ヤングジャンプコミックス)感想
最終巻、読了。8月25日から通読、約2週間で全巻一気読み。この最終巻では、五稜郭から逃れ函館行きの列車に乗り込んだアシㇼパ一行と、それを追う鶴見一行の乱闘が、これでもかと展開される。土方と鶴見は、とうとう死亡。土地権利書は、なんとかアシㇼパの手元に。後日譚として、アイヌが得たとされる土地の一部は、のちの国立公園・国定公園になったというが、このあたりの史実は? 最後は大団円。生き残ったアシㇼパ、杉元、白石らのその後が描かれていて、めでたしめでたし、といったところか。読後感はよいが、たぶん再読はしないだろう。
読了日:09月09日 著者:野田 サトル


アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」 (集英社新書)アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」 (集英社新書)感想
再読。3年前に一度読んでいるが、内容は忘れている。コミック版全31巻を通読した後で読んでみた。あとがきにあるように、「ゴールデンカムイ」を読んでアイヌ文化に興味を持った人には、おすすめ。巻末のブックガイドや、本文中のウェブサイト紹介も役立つ。私の場合は、以前からアイヌの歴史・文化、アイヌ語に関心が深く、コミックは最近になって読んだ(3年前に途中まで初読)。本書は2019年3月刊行なので、「ゴールデンカムイ」完結の3年前。カバーのアシㇼパの絵が、たまらなくいい。
読了日:09月15日 著者:中川 裕


カラー版 1時間でわかるアイヌの文化と歴史 (宝島社新書)カラー版 1時間でわかるアイヌの文化と歴史 (宝島社新書)感想
瀬川拓郎さん(旭川市博物館学芸員から旭川市博物館館長を経て、現在は札幌大学教授)が監修しているので読んでみた。しっかりした内容、カラー図版が豊富。「ゴールデンカムイ」への言及も多い。「第6章 アイヌと縄文人」「第7章 アイヌの歴史」が興味深く、新鮮だった。「ニブタニ文化(時代)」という、瀬川氏が提唱した時代区分には、なるほどと思わせられる。巻末の「厳選アイヌ・ライブラリー」「アイヌを学べる博物館」の紹介が役に立つ。
読了日:09月22日 著者:


かもめ食堂 (幻冬舎文庫)かもめ食堂 (幻冬舎文庫)感想
挿画が牧野伊三夫さん(牧野さんとは、ちょっとしたご縁がある)ということで、だいぶん前に買ってあったのを、ようやく読んだ。群ようこの本は、昔、何冊か読んだ記憶がある。この短い小説は、映画のためのストーリー(シナリオ)のようで、映像が目に浮かぶ、巧みな描写。映画化されたものは観ていない。根っからの悪人が出てこなくて、読後感はさわやか。やや物足りなさも感じるが、佳作。
読了日:09月25日 著者:群 ようこ


ふたりの老女ふたりの老女感想
内澤旬子さんのツイッター投稿で知った本。近くの図書館にあった。アラスカからカナダにかけて先住するアサバスカ系語族「グウィッチン・グループ」。遊動生活をする彼らのグループから捨てられたふたりの老女の話。飢餓にみまわれて、"姥捨て"のように置き去りにされたふたりが、潜在的に持っているサバイバル能力を発揮して、生き延び、やがて元のグループと和解するまでのいきさつが、淡々と描写されていて感動的。現代の私たちには真似できそうもない、真の意味での”サバイバル”生活に驚く。著者はアラスカ生まれのネイティブ・アメリカン。
読了日:09月30日 著者:ヴェルマ ウォーリス

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2022年9月 8日 (木)

【読】「ゴールデンカムイ」31巻通読

野田サトル「ゴールデンカムイ」(集英社)が、今年、2022年7月24日発行の第31巻で完結した。

私は、1巻目から17巻目までを、2019年5月2日から9日にかけて、一気に読んでいた。
ただ、内容は、もう覚えていない。

それ以降も、刊行されるたびに、おもに新刊書店で買い続けてきた。
今年、31巻が勢ぞろいしたこともあり、1巻目から通読してみようと一念発起。

ちょうど、桐野夏生作品をひと通り読み終えたところだったし。

【読】桐野夏生 萌え(続): やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2022/08/post-a64db9.html

今日までに、29巻目まで読み終えた。
残り2巻。
毎日、読み続けた足跡は、以下のとおり。
※左端の日付は読んだ日。かっこ内日付は発行日。

●8/25~8/25 野田サトル 『ゴールデンカムイ 1』 集英社 (2015/1/24) ※再読
●8/25~8/25 野田サトル 『ゴールデンカムイ 2』 集英社 (2015/2/24) ※再読
●8/25~8/25 野田サトル 『ゴールデンカムイ 3』 集英社 (2015/5/24) ※再読
●8/25~8/25 野田サトル 『ゴールデンカムイ 4』 集英社 (2015/8/24) ※再読
●8/25~8/25 野田サトル 『ゴールデンカムイ 5』 集英社 (2015/12/23) ※再読
●8/26~8/26 野田サトル 『ゴールデンカムイ 6』 集英社 (2016/2/23) ※再読
●8/26~8/26 野田サトル 『ゴールデンカムイ 7』 集英社 (2016/4/24) ※再読
●8/26~8/26 野田サトル 『ゴールデンカムイ 8』 集英社 (2016/8/24) ※再読
●8/26~8/27 野田サトル 『ゴールデンカムイ 9』 集英社 (2016/11/23) ※再読
●8/27~8/28 野田サトル 『ゴールデンカムイ 10』 集英社 (2017/3/22) ※再読
●8/28~8/28 野田サトル 『ゴールデンカムイ 11』 集英社 (2017/8/22) ※再読
●8/28~8/28 野田サトル 『ゴールデンカムイ 12』 集英社 (2017/12/24) ※再読
●8/29~8/29 野田サトル 『ゴールデンカムイ 13』 集英社 (2018/2/24) ※再読
●8/29~8/29 野田サトル 『ゴールデンカムイ 14』 集英社 (2018/6/24) ※再読
●8/29~8/29 野田サトル 『ゴールデンカムイ 15』 集英社 (2018/9/24) ※再読
●8/31~8/31 野田サトル 『ゴールデンカムイ 16』 集英社 (2018/12/24) ※再読
●8/31~8/31 野田サトル 『ゴールデンカムイ 17』 集英社 (2019/3/24) ※再読
●9/1~9/1 野田サトル 『ゴールデンカムイ 18』 集英社 (2019/6/24) ※初読
●9/4~9/4 野田サトル 『ゴールデンカムイ 19』 集英社 (2019/9/24) ※初読
●9/4~9/4 野田サトル 『ゴールデンカムイ 20』 集英社 (2019/12/24) ※初読
●9/4~9/4 野田サトル 『ゴールデンカムイ 21』 集英社 (2020/3/24) ※初読
●9/5~9/5 野田サトル 『ゴールデンカムイ 22』 集英社 (2020/6/24) ※初読
●9/5~9/5 野田サトル 『ゴールデンカムイ 23』 集英社 (2020/9/23) ※初読
●9/6~9/6 野田サトル 『ゴールデンカムイ 24』 集英社 (2020/12/23) ※初読
●9/6~9/6 野田サトル 『ゴールデンカムイ 25』 集英社 (2021/3/23) ※初読
●9/7~9/7 野田サトル 『ゴールデンカムイ 26』 集英社 (2021/6/23) ※初読
●9/7~9/7 野田サトル 『ゴールデンカムイ 27』 集英社 (2021/9/22) ※初読
●9/8~9/8 野田サトル 『ゴールデンカムイ 28』 集英社 (2021/12/22) ※初読
●9/8~9/8 野田サトル 『ゴールデンカムイ 29』 集英社 (2022/4/24) ※初読
(未読、これから読む)野田サトル 『ゴールデンカムイ 30』 集英社 (2022/6/22)
(未読、これから読む)野田サトル 『ゴールデンカムイ 31』 集英社 (2022/7/24)

『ゴールデンカムイ コミック 全31巻セット』

全巻まとめて買うと、1万円以上するんだ!
私は「ブ」で古本を買っていたが、やがて新刊書店で買うようになった。
DVD・ブルーレイのアニメ版もあるようでが、私は見ていない。

このコミックは、アイヌ文化・アイヌ語に詳しい中川裕氏(現・千葉大学名誉教授)の監修を受け、アイヌの文化や自然観が濃厚に描かれている。
なんといっても主人公のアイヌ少女 アシㇼパ が、凛々しく、魅力的だ。
もうひとりの主人公、日露戦争の帰還兵 杉元佐一もいい。

もちろん、史実からかけ離れた架空の物語ではある。
が、明治期の歴史背景を巧みに盛り込み、アイヌ民族だけでなく、北方のニヴフ、ウィルタといった少数民族(樺太・沿海州)についても、生き生きと描かれている。

公式ファンブック(2020年11月24日発行)も、なかなか参考になる。

『ゴールデンカムイ公式ファンブック 探究者たちの記録』
 (ヤングジャンプコミックス) コミック – 2020/11/19

もう一冊、これも一度読んだのだが、中川裕氏の本。

『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』
 (集英社新書) 新書 – 2019/3/15

もういちど、読み直してみたい。

ちなみに、「カムイ」は、「ムイ」と「カ」にアクセントを置くのではなく、「カイ」と「ム」にアクセントを置くのが、アイヌ語の正しい発音。――ということを、NHKEテレ「100分de名著」(知里幸恵「アイヌ神謡集」)に出演していた中川裕氏の話で知った。
私も、アクセントを間違っていたかも。
でも、北海道では「カイコタン」と、私たちも言っていたな。

名著123「アイヌ神謡集」知里幸恵 - 100分de名著 - NHK
https://www.nhk.jp/p/meicho/ts/XZGWLG117Y/blog/bl/pEwB9LAbAN/bp/pw2yRjpRjm/

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2022年9月 1日 (木)

【読】2022年8月に読んだ本(読書メーター)

桐野夏生と「ゴールデンカムイ」に嵌った月。
桐野夏生の既刊作品は、ごく一部を除いて読破した。

「ゴールデンカムイ」は、31巻まで通して読むつもり。

8月の読書メーター
読んだ本の数:25
読んだページ数:6068
ナイス数:288

I'm sorry, mama. (集英社文庫)I'm sorry, mama. (集英社文庫)感想
これもタイトルが謎のまま読み始めた。強烈なモンスターの主人公”アイ子”をとりまく人間たちが、次々と連鎖するように登場して、息もつかせない。よくできた小説。世間のモラルを蹴とばす女たちを描かせたら敵うものなし。そんな桐野夏生の傑作。文庫解説(島田雅彦)に<アイ子のごときモンスターにさえも憑依できる桐野夏生はテレビで人気の巫女などよりもはるかに強い霊能力を持っているのではないか?(中略)彼女は平然と、女たちの怨嗟と欲望を解き放ち続けている。>とあるが、言い得て妙。
読了日:08月02日 著者:桐野 夏生

緑の毒 (角川文庫)緑の毒 (角川文庫)感想
桐野夏生らしい、人間の内面をこれでもかとさらけ出す、気味悪さに満ちた作品。よくできている。これぞ桐野夏生の世界。ここしばらく桐野作品を読み続けているが、いよいよ残り3作品。桐野夏生は癖になる。
読了日:08月04日 著者:桐野 夏生

 

IN (集英社文庫)IN (集英社文庫)感想
メタフィクションというのだろうか、重層的な構造の物語。これまで読んだ桐野作品とは違う味わいの作品だった。主人公の女流作家"タマキ"と、その恋人だった編集者"青司"とのドロドロした関係は、じつは桐野自身の体験だったのでは?(ネット検索でそのようなゴシップ的記事を読んだ)。この物語のモデルといわれる島尾敏雄・ミホ夫妻の話や島尾の小説『死の棘』にも興味が湧く(『死の棘』は未読)。「小説とは皆の無意識を拾い集めて、物語という時間軸とリアリティを与え、さらに無意識を再編すること」という"タマキ"の独白が印象的。読了日:08月06日 著者:桐野 夏生

現代女性作家読本⑰ 桐野夏生現代女性作家読本⑰ 桐野夏生感想
図書館本。鼎書房という、私がこれまで聞いたことのない出版社から刊行されている「現代女性作家読本」シリーズの17巻目(2013年刊)。桐野夏生作品論31篇を収録。書き手は大学の研究者や学生がほとんどで、いわゆる書評を生業にしている人は少ない。作品論じたいは、さほど面白くなかったが、膨大な数の桐野作品をまとめて読んだ私には、内容を思いだせない作品も多く、あれはこんな内容だったなと思い出すのに役立った。巻末の「桐野夏生 主要参考文献」に並んだ一覧を見て、この作家を論じたくなる評者が多いことに、あらためて驚いた。
読了日:08月09日 著者:現代女性作家読本刊行会(編)

パンとサーカスパンとサーカス感想
図書館本。長い予約行列に並んでようやく順番到来。東京新聞連載時に小間切れで読んでいたが、通して読むことで作者の狙いがひしひしと伝わってくる。読みごたえあり。日本の情けない現状が戯画化されている。リアリティあふれる、この空想物語のように、”メシア”が現れなければ日本という国は救われないのかな?
読了日:08月14日 著者:島田 雅彦

 

カヨと私カヨと私感想
長く愛読してきた内澤旬子さんの新作。福音館書店の月刊誌(母の友)2016年4月号から2021年3月号まで長期連載していたもの。『飼い喰い 三匹の豚とわたし』(2012年)での養豚奮戦に続き、移住先の小豆島でのヤギとの生活(格闘と呼んでいい)が、内澤さんらしい動物への優しいまなざしをもって描かれている。ヤギたちのイラストも可愛らしいし、なによりも文章がいい。上質紙を使った装幀(ハードカバーだ)も素晴らしい。ヤギの生態をこれほどまで親身になって綴り、まるで人格ならぬ”ヤギ格”が描かれていることに感銘を受けた。
読了日:08月15日 著者:内澤旬子

夜また夜の深い夜 (幻冬舎文庫)夜また夜の深い夜 (幻冬舎文庫)感想
中盤まで主人公マイコが七海という謎の女性(その素性は物語が進むにつれて明らかになるが、モデルらしい人物に心当たりがある)に宛てた手紙で構成されている。桐野さんの小説に多いのだが、始めは抵抗があって読みにくくても、謎が解き明かされていく展開にぐいぐい引き込まれる。終盤の急展開、最後のどんでん返し。これぞ桐野ワールド。傑作だ。解説(芥川賞作家:金原ひとみ)も必読。ずっと桐野さんの作品を後追いしてきて、読み終えた本は処分してきたが、この本だけは手元に置いておきたいと思うほど。あと一冊『デンジャラス』を残すのみ。
読了日:08月17日 著者:桐野 夏生

デンジャラス (中公文庫 (き41-2))デンジャラス (中公文庫 (き41-2))感想
谷崎潤一郎と彼をとり巻く女性たちをモデルにした、生々しい小説。谷崎の最後の妻(松子)の妹(重子)の視点からの一人称単数の語りが延々と続いて、ちょっと気怠かったが、なんとか読了。谷崎潤一郎という文豪の”怪物性”にあらためて驚く(谷崎作品を読んでいないので、イメージだが)。島尾敏雄・ミホ夫妻とモデルにした『IN』や林芙美子をモデルにした『ナニカアル』に通じる、作家桐野夏生の強い思いがひしひしと伝わってくる。この作品で、ひと通り桐野作品を読み切った。新作を待つ。
読了日:08月23日 著者:桐野 夏生

ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックス)感想
再々読。既刊30巻目まで手元にあり、31巻(既刊)で完結するらしいので、あらためて通して読んでみよう。この1巻目は3度目だが、あんがい大きな流れを覚えていない(印象に残るシーンは多いが)。文字が小さいので老眼にはつらいな。最終巻、買わなくては。
読了日:08月25日 著者:野田 サトル

 

ゴールデンカムイ 2 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 2 (ヤングジャンプコミックス)感想
三読。1巻目から通して読み直しているところ。明治末の小樽が思った以上に栄えていたことがわかる。
読了日:08月25日 著者:野田 サトル

 

 

ゴールデンカムイ 3 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 3 (ヤングジャンプコミックス)感想
三読。狼煙が文字通り狼の糞を燃やして出る煙だったとは!(硝酸分が多く含まれているため燃焼温度が高く、煙が散ることなくまっすぐ高く上がるとか/第27話)。アイヌやマタギの風習・文化を知る。勉強になるなあ。ストーリーの展開もみごと。
読了日:08月25日 著者:野田 サトル

 

ゴールデンカムイ 4 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 4 (ヤングジャンプコミックス)感想
三読。鰊漁、ニシン御殿、アイヌのフンペ(鯨)漁。ニシン御殿には、小学生のときに見学に行ったことを思い出した。辺見和雄という不気味な連続殺人鬼が登場し、次巻からの物語の展開が楽しみ。コミックはすいすい読める。
読了日:08月25日 著者:野田 サトル

 

ゴールデンカムイ 5 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 5 (ヤングジャンプコミックス)感想
三読。アシㇼパの和名と出自が明らかに。舞台は網走へ。
読了日:08月25日 著者:野田 サトル

 

 

ゴールデンカムイ 6 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 6 (ヤングジャンプコミックス)感想
この巻からは再読。舞台は札幌のホテルへ。謎の女装脱獄囚・家永登場。そして茨戸(現在の札幌市北端、河港の街)でのニシン場と賭場を巡る抗争。話が複雑になってきたが、刺青人皮の謎で読者を引っ張っていく。興味が止まらなくなってきた。
読了日:08月26日 著者:野田 サトル

 

ゴールデンカムイ 7 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 7 (ヤングジャンプコミックス)感想
再読。苫小牧競馬場から日高へ。獰猛な羆退治。開拓期の北海道の様子が描き込まれていて、これまた勉強になる。物語は奇想天外だが、歴史背景やアイヌ風俗・アイヌ語については、よく調べられていると思う。アイヌ語については中川裕氏が監修しているし、作者・野田サトル氏のアイヌ理解も深い。
読了日:08月26日 著者:野田 サトル

 

ゴールデンカムイ 8 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 8 (ヤングジャンプコミックス)感想
再読。夕張炭鉱が明治末期からあったことを知る。なかなか網走に向かわない一行。
読了日:08月26日 著者:野田 サトル

 

 

ゴールデンカムイ 9 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 9 (ヤングジャンプコミックス)感想
3年ぶりの再読(1巻目から最終巻31巻目まで通読チャレンジ中)。月形の樺戸監獄が出てくる。”脱獄王”白石のスパイ行為がバレて、さて、どうなる?
読了日:08月27日 著者:野田 サトル



ゴールデンカムイ 10 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 10 (ヤングジャンプコミックス)感想
3年ぶりの再読。今回は最終巻31巻目まで通読中。旭川第7師団(北鎮舞台)と大雪山超え。飛行機が普及する前に気球を軍事用に開発していたとは! 旭川にある「北鎮記念館」、また訪ねてみたいな。 参考サイト<北鎮記念館 ゴールデンカムイと第七師団 旭川 北の防衛と開拓の歴史|北海道ひとり旅@ぼっち旅ブログ> https://boccitabi.xyz/asahikawa-hokuchin/
読了日:08月28日 著者:野田 サトル

ゴールデンカムイ 11 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 11 (ヤングジャンプコミックス)感想
3年ぶりの再読。白石を奪還した杉元・アシㇼパ一行。大雪山系から十勝を経て釧路に向かう。北海道の動植物のアイヌ語名がたくさん紹介されている。アイヌがどのように食べていたかも、よくわかる。巻末の参考資料一覧から、作者はアイヌ文化をよく調べて理解していることがうかがえる。「稲妻強盗と蝮のお銀」という実在だったらしい二人も登場(映画「俺たちに明日はない」のモデル、ボニーとクライドの日本版か)。
読了日:08月28日 著者:野田 サトル

ゴールデンカムイ 12 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 12 (ヤングジャンプコミックス)感想
3年ぶりの再読。このあたりになると、以前読んだ内容も憶えていない。舞台は道東・釧路。有名な蝗害の描写も。釧路新聞社に勤務していた石川啄木も突然登場。次巻で網走に到達できるのか?アシㇼパの父親の謎は、依然として明かされず。
読了日:08月28日 著者:野田 サトル

 

ゴールデンカムイ 13 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 13 (ヤングジャンプコミックス)感想
再読中(17巻目まで)。18巻から最終巻31巻は、初見。まだまだ先は長い。登場人物がどんどん増えてきて、その関係も複雑。一行はついに網走監獄に潜入。そして、第7師団も加わって大きな戦闘に。はたして”のっぺら坊”の招待は?
読了日:08月29日 著者:野田 サトル

 

ゴールデンカムイ 14 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 14 (ヤングジャンプコミックス)感想
これも3年ぶりの再読。網走監獄での攻防戦から脱出した一行は、樺太に渡る。次巻から舞台は樺太に移るのか。物語の舞台の広がりに期待。この巻で、ついに”ノッペラ坊”の正体が明かされた。
読了日:08月29日 著者:野田 サトル

 

ゴールデンカムイ 15 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 15 (ヤングジャンプコミックス)感想
再読。舞台は樺太へ。樺太・千島交換条約→日露戦争→南樺太が日本領に。こういう国家間の領土のやりとりに、樺太アイヌは翻弄される。北海道(蝦夷地と呼ばれていた頃)もそうだが、アイヌ(千島アイヌ・北海道アイヌ・樺太アイヌ)にとって、国境などなかった。そんなことを、あらためて思い起させる、この巻。
読了日:08月29日 著者:野田 サトル

 

ゴールデンカムイ 16 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 16 (ヤングジャンプコミックス)感想
17巻目までは再読(初読は3年前)。舞台は樺太。キロランケに連れられて北樺太に近い敷香(シスカ)まで北上したアシㇼパ一行。この巻で、北樺太に住むウィルタ、ニヴフという先住民族が紹介される。物語は北海道アイヌから樺太アイヌ、樺太先住民族の世界まで広がっていく。アシㇼパたちを追う杉元一行は、曲芸団一行に出会い、例によってドタバタが繰り広げられる。全31巻の中盤にさしかかって、ますます先行きの展開への期待が広がる。
読了日:08月31日 著者:野田 サトル

ゴールデンカムイ 17 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 17 (ヤングジャンプコミックス)感想
この巻までは再読。樺太を舞台に物語は進む。アシㇼパ、キロランケ、尾形、白石の一行は、国境を越えて北樺太のアレキサンドロフスクサハリンスキー(亜港)へ。この地の監獄を襲撃する計画を立てる。アシㇼパの父ウイルクの過去が、少しずつ明かされてきた。杉元たちは彼らを追う。灯台守の行方不明の娘スヴェトラーナとキロランケ、ウイルクとの因縁…。次巻18巻目からは初読。この後の展開に期待。
読了日:08月31日 著者:野田 サトル

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