カテゴリー「五木寛之」の99件の記事

2021年8月26日 (木)

【読】五木寛之『親鸞』三部作と全挿画集

約2週間かけて、ついに読了。

五木寛之『親鸞』三部作(講談社文庫6冊)。
並行して読んだ画集、山口晃『親鸞全挿画集』(695ページ)。

新聞連載当時、購読紙(東京新聞)で毎日、読んでいた。
数年ぶりの再読だったが、挿絵とあわせて読むことで、当時のワクワク感を再び体験できた。

新聞連載データ(『親鸞全挿画集』より)

【第一部】2008/9/1~200/8/31 354回連載 北海道新聞他26紙
【第二部】2011/1/1~2011/12/11 336回連載 北海道新聞他43紙
【第三部】2013/7/1~2014/7/6 361回連載 北海道新聞他36紙

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以下、「読書メーター」に投稿した感想文。

【第一部(上巻)】8/14~8/17
新聞連載当時に毎日読んでいた。その挿絵を集めた山口晃さんの『親鸞全挿画集』を眺めているうちに、読み直してみたいと思うようになった。文庫版全6冊の1巻目。人間親鸞の生々しい幼少期から青春期。新聞連載当時のワクワク感がよみがえる。さすが、物語り(ストーリーテラー)の名手である。

【第一部(下巻)】8/17~8/19
『親鸞』三部作の第一部(青春篇)完結。師の法然が讃岐に流され、みずから親鸞と名乗ることにした善信は藤井善信という流人として越後へ。河原での安楽坊遵西の処刑シーンが圧巻。新聞連載時の挿絵(山口晃画伯)を収めた『親鸞全挿画集』と並行して読みすすんでいる。続いて第二部「激動篇」へ。

【第二部(上巻)】8/19~8/21
かつて新聞連載された『親鸞』三部作の第二部(上巻)。三部作中盤のクライマックスともいえる雨乞いの祈祷の場面が圧巻。全巻を通してドラマチックな物語の運びに感動しながら読みすすめている。神がかりとなったサトという娘と、親鸞の妻女・恵心の妹・鹿野の娘・小野の行く末は?

【第二部(下巻)】8/21~8/23
越後から関東へ、そして再び京へ。ドラマチックな展開が続く。いよいよ完結編へと進む。山口晃『親鸞全挿画集』(新聞連載時の挿画をすべて集め、さらに山口画伯のコメント付き)の挿絵を見ながら小説を読みすすめている。『親鸞全挿画集』の感想は、読了後に。 余談だが講談社文庫の初版(2013年6月刊行)には、あきらかな誤植が2か所あった。改版で訂正されているのだろうか。

【第三部(上巻)】8/24~8/25
三部作の第三部上巻。謎の女性”竜夫人(りゅうぶにん)”が唐突に登場。やがて、親鸞とゆかりの深いあの女性だと知れる。親鸞をとりまくさまざまな人物が、皆、生き生きしている。なかでも唯円(歎異抄の作者とされている)が魅力的。いかにも新聞連載小説らしく、次々と予想しない展開が続き、引き込まれる。いよいよ最終巻にはいる。

【第三部(下巻)】8/26~8/26
三部作の最終巻。いっきに読了。五木さんが「あとがき」に書いているが、事実をもとにしたフィクション、「稗史(はいし)小説」(中国で民間に語りつがれる噂や風聞を、身分の低い役人が集めて献上したもの)と捉えて読むべきだろう。文庫版解説(末國善己)に「大胆不敵なフィクションの部分は多々あるが、親鸞思想の根本はいささかも踏み外さずに捉えている」と宗門からも高く評価されている、とあるが、なるほどと思う。親鸞をとりまく多彩な登場人物が皆、魅力的。ちなみに、新聞連載当時の挿絵を集めた山口晃『親鸞全挿画集』と同時に読んだ。

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2021年8月15日 (日)

【読】五木寛之『親鸞』三部作再読

ノンフィクションライターの高野秀行さんが好きだ。

数日前にネットで高野さんの話を視聴。
コロナ禍のなかで読むといいという、高野さんの推薦本の一冊がこれ。

『親鸞全挿画集』 山口晃/著
青幻舎 2019年2月
ISBNコード 978-4-86152-479-0
(4-86152-479-2)
税込価格 6,050円
頁数・縦 695P 26cm

山口晃 親鸞 全挿画集|青幻舎 SEIGENSHA Art Publishing, Inc.
https://www.seigensha.com/books/978-4-86152-479-0/

山口晃『親鸞 全挿画集』が刊行。五木寛之による新聞小説『親鸞』挿画の全容と背景が一冊に (美術手帖)
https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/19297

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五木寛之さんが、かつて新聞連載していた小説『親鸞』(三部作)の挿絵画家・山口晃さんが、連載当時の挿絵を全て公開。
大判で分厚い本を図書館から借りて読み始めた。

これが、じつに面白い。

掲載紙のひとつ、東京新聞を購読しているので、連載初回からずっと読んでいたのは、懐かしい思い出。
毎回、新聞を切り抜いて取ってあったのだが、いつだったか捨ててしまった。
惜しいことをしたものだ。

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山口晃さんの挿画集を読んで(見て)いたら、小説『親鸞』を読んでみたいと思った。
市内の図書館に文庫6冊が揃っていたので、昨日、思いたって雨の中を車で駆けつけて借りてきた。

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さっそく読み始めている。
山口さんの挿画集の絵と見比べながら、新聞連載当時のワクワク感を思い出している。

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2020年5月12日 (火)

【読】Book Cover Challenge 7冊目

昨夜は、早々と寝床に入り、朝までぐっすり眠った。

FacebookのBook Cover Challenge 7冊目。
今日でおしまい。

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そして、Facebookの新しい試みを今日から始めた。

ミュージックバトンリレー。
レコードジャケットを10枚分、毎日1枚ずつ掲載するというもの。
新型コロナウイルス騒ぎで、SNSではこういうことが流行っているようだ。
このリレーも、札幌の知人(Facebookの友達)からバトンを渡されて、やってみようと思った。

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2015年11月24日 (火)

【読】読了 「日本建築集中講義」

先日、図書館でみつけて借りてきた、この本がおもしろかった。

藤森照信×山口晃 『日本建築集中講義』
 淡交社 2013/8/6発行 283ページ 1,900円(税別)

― Amazonより ―
<ヘンな建築好きの建築家・藤森照信センセイと平成の絵師・山口晃画伯の建築談義>
<“なんかヘン” 専門の二人が日本建築を見たら……?!>
先生役に路上観察的視点をもつ建築家・藤森照信氏、聞き手兼ツッコミ役に気鋭の画家・山口晃氏。その二人が、「集中講義」の名のもとに日本各地の名建築を見学し、発見や建築の魅力を語り合います。建築の魅力はもちろん、見学のさなかの珍道中や二人の愉快な妄想など、対談と山口画伯のエッセイ漫画とでたっぷり伝えます。時に大マジメに、時にユーモアたっぷりに、教養と雑談を交じえつつ繰り広げられる二人の掛け合いはまさに「爆笑講義」。寺社、茶室、城、住宅……知っているようで知らない日本の伝統建築の魅力を、二人の独特の視点から再発見!

藤森さんと山口さんの珍道中ぶりがおかしく、ふたりの対話に笑ってばかり。
それでいて、日本の名建築のツボがしっかり押さえられており、勉強になった。

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山口晃さんの挿絵、マンガがいい。
なんと味のある絵を描く人だろうと感心していたが、待てよ、この画家は五木寛之『親鸞』が新聞連載されていたときの挿絵画家だったことを思いだした。

新聞連載を、毎日全部切り抜いていたのに、捨ててしまったのが、いま思うともったいないことをした。

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ネット検索してみたら、こんなサイトを発見。

小説「親鸞」 五木寛之||講談社BOOK倶楽部
 http://book-sp.kodansha.co.jp/topics/shinran/ 内

五木寛之 小説『親鸞』|山口晃制作ノート||講談社BOOK倶楽部
http://book-sp.kodansha.co.jp/topics/shinran/note.html

そして、こんな本も。

藤森照信×山口 晃 『探検! 東京国立博物館』
 淡交社 2015/11/16発行

山口晃氏、恐るべし。

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2015年10月10日 (土)

【読】五木寛之特集のムックを買う

曇り空。
肌寒い日。

何年ぶりかで会う年下の友人と、近くの喫茶店で二時間ほど話をした。
わりと近所に住んでいるのに、会う機会がなかなかなかった。
互いの近況やら、知り合った頃の山小屋、共通の友人の話に花が咲く。
たまには人と話すことも大事だな、と思う。

自転車ででかけたので、帰りがけ本屋に寄って注文しておいた本を受け取る。
新書二冊と、ムック一冊。

すこし前にコンビニでみかけて気になっていたムック。
そうか、五木さんも作家生活50年になるのか。
それほど目新しい内容とも思えないが、記念として置いておこう。

MAGAZINE HOUSE MOOK
 「平凡パンチ 五木寛之 時代を駆け抜ける作家」
マガジンハウス 2015/10/5発行 175ページ 1,111円(税別)

― e-honサイトより ―
内容紹介
作家生活50年になる五木寛之の若々しい感性が光る初期作品の数々。
『平凡パンチ』で掲載された『青年は荒野をめざす』は小説として、楽曲として、一世を風靡し'60年代を代表する作品となった。
マガジンハウスの雑誌に掲載されこれまで単行本化されなかった小説、エッセイ、寺山修司との対談ほか、トーキングライブともいえるエッセイ「真夜中のコーヒー・ブレイク」全44回など初期作品を中心に収録した永久保存版。
著者について
1932年福岡県生まれ。'52年早稲田大学第一文学部露文科に入学するが、学費未納で除籍。業界紙『交通ジャーナル』編集長、ラジオ番組制作、作詞、放送作家などを経て、'67年に『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞受賞。以降、『青春の門』『四季奈津子』『親鸞』など多数の小説、『風に吹かれて』『大河の一滴』などエッセイも数多く執筆している。

五木さん、小説からすっかり手を引いてしまったのか、私が最後に読んだのは東京新聞に連載されていた『親鸞』だった。

「親鸞 (上)」   「親鸞 (下)」
「親鸞 激動篇(上)」「親鸞 激動篇(下) 」
「親鸞 完結篇(上)」「親鸞 完結篇(下)」
の全6冊セット。
『親鸞』 京都を舞台に比叡山で修行に励みつつ煩悩に苦しむ、8歳から35歳の若き日の親鸞が青春群像劇として生き生きと描かれます。
『親鸞 激動篇』 越後へ追放され、そして関東を流浪する親鸞。土地の人々と交わるなかで、師の教えに追いつき追い越そうと苦悩する、36歳から61歳の姿が活写されます。
『親鸞 完結篇』 親鸞は京都へ帰還します。最も多くの業績を残したといわれる61歳から90歳までの、師を超えていく聖人の軌跡が、活気あふれる群像劇として綴られます。

このところずっと人生論風の新書ばかり出しているのだが……書き下ろし小説なんぞ準備している、というような話はないのだろうか。
ちょっと淋しく思っている。

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2015年7月 9日 (木)

【読】沖浦和光さん死去

秘かに敬愛していた沖浦和光さんが亡くなったそうだ。

訃報:沖浦和光さん88歳=桃山学院大名誉教授 - 毎日新聞
http://mainichi.jp/select/news/20150709k0000m060036000c.html

<毎日新聞 2015年07月08日 19時52分   
 沖浦和光さん88歳(おきうら・かずてる=桃山学院大名誉教授)8日、腎不全のため死去。葬儀は近親者で営む。しのぶ会を後日開く。喪主は妻恵子(やすこ)さん。      
 大阪府生まれ。中学教諭などを経て桃山学院大教授。1982〜86年、学長も務めた。英文学専攻だったが、70年代前半、被差別民や漂泊民に研究テーマを変えた。研究対象は、国内の被差別民、漂泊民だけでなく、インド、インドネシアにも及んだ。著書に「幻の漂泊民・サンカ」「天皇の国・賤民の国」、共著に作家、故野間宏との「アジアの聖と賤」、俳優の故三国連太郎との「『芸能と差別』の深層」など多数。2012年、人権活動への取り組みが評価され松本治一郎賞を受賞した。>

沖浦さんといえば、岩波新書の「民俗誌」シリーズを読んで、衝撃を受けた。
また、『幻の漂泊民・サンカ』や、五木寛之さんの「日本人のこころ」シリーズでの対談からも、多大な影響を受けた。

優しそうでいながら、芯の強そうな風貌にも、好感を持っていた。
偉大な先達が、すこしずつ退場していくのだな、と思うと淋しい。

              

沖浦さんの遺した著作から、私は、まだまだ学ぶことがある。
手もとにありながら、読んでいない著作がたくさんたまっているので。

【参考サイト】
10代の人権情報ネットワーク Be_FLAT
http://www.jinken.ne.jp/be/ より

「日本人」はどこから来たのか 沖浦和光さん
http://www.jinken.ne.jp/be/meet/okiura/
なぜ人は、歌い、踊り、演じるのか 沖浦和光さん
http://www.jinken.ne.jp/be/meet/okiura/okiura2.html

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2015年6月29日 (月)

【雑】さすが、五木さん

百田某という流行作家が、政権党の勉強会だかでトンデモ発言をしてお騒がせのようだ。
この人が「つぶれてほしい」(注)と名指ししている東京新聞が、私の購読紙。

きのうの東京新聞一面に、五木寛之さんの談話が載っていて、さすが五木さんと思った。
百田発言とは、直接関係ないが。

東京新聞 2015/6/28(日) 朝刊一面
 私が選んだ一句

東京新聞が朝刊一面で連載中の「平和の俳句」(今年の元日から開始)の中から、各界の著名人に一句選んでもらい、俳句を通じて考えたそれぞれの「平和」を語ってもらうという趣旨。

<振り返ってみれば、戦前、国民の戦意の盛り上がりがなければ、戦争はあり得なかった。大衆の支持があると思うからこそ軍は内閣に背いて独走したのです。>

<俳句や川柳という、広い層を持っているものも時代を反映するというか、俳壇すら戦争に全面協力という感じでしたからね。昭和十二(1937)年に南京が陥落した際の大衆の熱狂はすさまじいものでした。多くの新聞が美談を書き、軍人を英雄にして部数を獲得した。戦時中は、隣組というのがあって組長がファシストみたいに威張りまくって町内を統制していた。>

<戦前がどういうものであったのか、検証すべきですね。人間っていうのは本質的に愚かしい存在です。自戒の気持ちで生きていかなければ、英知とかがあると思っていると転ぶ。>

<自分の中に悪はないと思って、平和平和と言ってもしょうがないです。ファシズムは私たちの中にあるというふうに思わないと。>

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(注) 正確には、下記のTwitterでの発言(これも「冗談発言」?)。
https://twitter.com/hyakutanaoki より
百田尚樹 ‏@hyakutanaoki  · 6月26日 
炎上ついでに言っておくか。
私が本当につぶれてほしいと思っているのは、朝日新聞と毎日新聞と東京新聞です(^_^;)

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2015年6月 7日 (日)

【読】「遠野物語」を読む(続)

梅雨空。
最高気温24度。
とうとう一歩も外に出ないですごした日。

『注釈 遠野物語』を、ざっと読み終えた。

この本には『遠野物語』の初版テキストが掲載されているので、『遠野物語』も通読したことになる。
「遠野常民大学」の人たちの労作である注釈と解説をすべて読むことはできなかったが、地元のアマチュア研究家たちの、たんねんな仕事ぶりに敬服した。

『注釈 遠野物語』
 後藤総一郎 監修/遠野常民大学 編著
 筑摩書房 1997/8/20発行 406ページ 3,900円(税別)

資料価値も高い本だとわかったので、Amazonで手に入れることにした。
近いうちに届くはず。


赤坂憲雄さんや三浦祐之さん、石井克己さんが、遠野常民大学の活動に深くかかわっていたことを知った。

さらに、赤坂憲雄さんは、著書 『遠野/物語考』 でこの活動に言及している。
ずっと本棚にしまいこんであったこの本を読みはじめた。
読んでみると、まことに面白い。

赤坂憲雄 『遠野/物語考』
 ちくま学芸文庫 1998/1/9発行 358ページ 1,200円(税別)

<『遠野物語』刊行から88年の歳月を経て、この夏、一冊の注釈書が世に送りだされた。『注釈遠野物語』(遠野常民大学編著、筑摩書房)、遠野の人々の手になる、初めての本格的な注釈と研究の試みである。注釈という華やかさから遠い仕事が、これほどに重く、深々とした衝撃をもたらすのは、なぜか。(後略)> (P.341-342)

<これまで、遠野は『遠野物語』というすぐれた文学作品の、たんなる背景にすぎなかった。この図と地がいま反転する。遠野という土地を知らずには、もはや『遠野物語』を読むことも、語ることもできない。柳田国男の『遠野物語』から、遠野の『遠野物語』へと、確実に、その解読の地平が変わる。この注釈書を携え、遠野へと旅立つとき、もうひとつの『遠野物語』との出会いの扉が開かれる。(後略)> (P.342-343)


もう一冊、思いだして一部を読み直した本がある。

五木寛之 『隠れ念仏と隠し念仏』 (こころの新書)
 『隠された日本 九州・東北 隠れ念仏と隠し念仏』 (ちくま文庫)

― e-honサイトより ―
[要旨]
五木寛之が日本史の深層に潜むテーマを探訪するシリーズ「隠された日本」の第2弾。九州には、かつて一向宗が禁じられ、300年もの間の強烈な弾圧に耐えて守り続けた信仰、「隠れ念仏」の歴史がある。それに対して東北には、信仰を表に出さず秘密結社のように守り続け、「隠す」ことで結束した信仰「隠し念仏」がある。為政者の歴史ではなく、庶民の「こころの歴史」に焦点を当て、知られざる日本人の熱い信仰をあぶり出す。
[目次]
第1部 「隠れ念仏」と知られざる宗教弾圧
 民衆が守り抜いた「隠れ念仏」
 民衆の捨て身の抵抗運動
 かつての日本にあった「魂の共同体」
第2部 「隠し念仏」が語る魂の鉱脈
 東北の隠された魂「隠し念仏」
 『遠野物語』に秘められたもの
 宮沢賢治の宗教心

 

私が持っているのは2005年刊の新書版だが、文庫で復刊されている。

このなかで、赤坂さんの仕事に言及されていて、『遠野/物語考』 もとりあげられている。
「隠し念仏」の話は、『遠野物語』の七一話にある。
五木さんが書いていることも、なかなか興味ぶかい。

前にも書いたが、五木さんのこのシリーズは、なかなか刺激的だ。

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2015年4月14日 (火)

【読】戦争小説集

小雨降る肌寒い日。

コープへ買い物にでたついでに、近所の新刊書店に寄り、ネット注文してあった本を受けとる。

こんな面白そうな本があったのだ。
私の好きな作家が並んでいる。

とりあえず、ツンドク本になりそうだが……。

『永遠の夏 戦争小説集』 末國善己 編
 実業の日本社文庫 614ページ 880円(税別)

― Amazonより ―
内容紹介
戦後70年特別編集。
戦争は終わったのか? 14人の作家が描いた魂の記録。

 

1945年、日本は降伏を決し、第二次世界大戦が終わった。
ノモンハン事件から、真珠湾攻撃、南洋戦線、従軍慰安婦、抗命事件、硫黄島、疎開先の女学生、広島原爆、外地脱出、沖縄基地問題まで、戦争を題材にした名作を収録。
文学だから描けた「本当の戦争」がここにある。
大岡昇平、小松左京、坂口安吾ほか強力作家陣による「文庫オリジナル戦争小説集」。
誰もが強く、弱かった……戦争を生きた人々の思いとは?
[編者解説/ 末國善己]

 

【収録作品】
■柴田哲孝 「草原に咲く一輪の花 ─異聞ノモンハン事件─」
■坂口安吾 「真珠」
■大岡昇平 「歩哨の眼について」
■田村泰次郎 「蝗」
■古処誠二 「糊塗」
■帚木蓬生 「抗命」
■城山三郎 「硫黄島に死す」
■山田風太郎 「潜艦呂号99浮上せず」
■皆川博子 「アンティゴネ」
■徳川夢声 「連鎖反応 ─ヒロシマ・ユモレスク─」
■島尾敏雄 「出孤島記」
■五木寛之 「私刑の夏」
■目取真俊 「伝令兵」
■小松左京 「戦争はなかった」


しばらく中断していた船戸与一『満州国演義』の続き(第7巻)を読みはじめている。
この卷までは、以前にいちど読んでいるので、再読。

時代は1940年(昭和15年)に移っている。
読んでいるうちに、この卷の展開を思いだしてきた。

各巻の巻頭に付けられている地図が、この卷ではアジア全体に広がっている。

船戸与一 『満洲国演義7 雷の波濤』 (いかずちのはとう)
 新潮社  2012/6/20発行 477ページ 2,000円(税別)

― Amazonより ―
昭和十六年。ナチス・ドイツによるソビエト連邦奇襲攻撃作戦が実施された。ドイツに呼応して日米開戦に踏み切るか、南進論を中断させて開戦を回避するか…敷島四兄弟が岐路に立つ皇国に見たものとは。「非常事態」の名の下、暴き出される人間の性。加速する満州クロニクル、ついに終焉へのカウント・ダウン開始。

この小説では、旧日本軍の「特務機関」の働きが詳細に描かれている。
たいへん興味ぶかい。
船戸さんは、膨大な史料を読みこんでいるようだ。
(最終巻=第9巻の巻末に参考文献一覧が掲載されている)

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2015年4月10日 (金)

【歩】【読】肌寒い日、燈台下暗し

今日はまた、いちだんと肌寒い。
どんより曇っている。

灯油の残りがとぼしくなっているため、ストーブはできるだけつけないでいる。

近くの図書館へ、借りていた本の返却に行く。

あまりにも寒いので、片道500メートルほどのところを車で往復する。

大島桜、菜の花、花海棠、花桃、などを写真に撮る。

撮影 2015/4/10(金) 東京都東大和市

大島桜

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花海棠 ハナカイドウ

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菜の花

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灯台躑躅 ドウダンツツジ

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大紫 オオムラサキ ?

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花桃 ハナモモ (八重咲き)

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白木蓮の花がすっかり散って、若葉がでてきた。

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ネットで本を探していたところ、なんと近くの図書館で収蔵していることがわかった。
書庫にあったので出してもらい、借りてきた。

燈台下暗し、とは、このこと。

五木寛之さんと赤坂憲雄さんの対談が収録されている、『日本人のこころ 6』が目あてだったが、1巻目から6巻すべて借りてきた。
いま気づいたのだが、この6巻目だけは私の本棚にあった。

いよいよもって、燈台下暗し。

五木寛之 『日本人のこころ 1~6』
 講談社 2001年~2002年発行

五木寛之 『日本人のこころ 6』
 講談社 2002/7/22発行 307ページ 1,500円(税別)

1 見えざる大阪人の宗教観  大谷晃一/対談
2 古都のしたたかさと大胆不敵さ  杉本秀太郎/対談
3 伝統と革新のせめぎあい  若林広幸/対談
4 「隠れ念仏」の知られざる歴史  佐々木芳麿/対談
5 「逃散の思想」を考える  米村竜治/対談
6 宗教の本質は「秘める」ということ  門屋光昭/対談
7 柳田国男の『遠野物語』を読み直す  赤坂憲雄/対談
8 「加賀百万石」以前の金沢の原像   屋敷道明/対談
9 一向一揆の時代背景  神田千里/対談
10 大和の光と影を見つめて  太田信隆/対談
11 『万葉集』の本質はカオス  中西進/対談
12 海の漂泊民と山の漂泊民  沖浦和光/対談
13 「弾左衛門」という賤民の支配者  塩見鮮一郎/対談
14 「馬」の文化と「船」の文化  福永光司/対談
15 漂泊者が見たイスラム世界  甲斐大策/対談
16 琉球史に新しい光を当てる  高良倉吉/対談
17 風と樹木と共生して生きる  名嘉睦稔/対談

興味ぶかい対談が満載。
とくに、赤坂さん、沖浦さん、塩見さんとの対談が、私には読みどころだった。
いちどは読んでいるのだが、読みなおしてみようと思う。

下の単行本シリーズ、装画は五木さんの細君の五木玲子さんのもの。

         


さらに、燈台下暗しの三乗ともいうべき話。

このシリーズの1~5巻目は、講談社から「こころの新書」シリーズとして再編集、発行されている。
そして、私はそれらすべてを持っている……。
図書館からあらためて借りてくることもなかった、というオチがつく。

       

ちくま文庫から、タイトルと装幀だけ変えて発売中でもある。
単行本から新書化、文庫化と、息の長いシリーズだ。

本屋で中身を見たところ、文庫版には解説もついていないので新書版と内容は変わらないようだ。
したがって、買うことは見あわせている。
カバーの装幀がきれいだから、欲しくなってしまうんだが……。

       

http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&url=search-alias%3Dstripbooks&field-keywords=%E4%BA%94%E6%9C%A8%E5%AF%9B%E4%B9%8B%E3%80%80%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E6%96%87%E5%BA%AB

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