カテゴリー「岸本完司」の15件の記事

2008年5月10日 (土)

【読】『晴読雨読日記』のこと

Seidoku_udoku_nikkiこのブログで、何度か紹介した本。

岸本完司 著 『書評エッセイ集 晴読雨読日記』
 2006.8.6 発行人 岸本暾
 発行所 (株)北のまち新聞社 「あさひかわ新聞」

この本についてのネット記事をみつけたので紹介しておきたい。
だいぶん前の記事だが、私にはうれしい発見だった。

あさひかわ新聞 / 編集長の直言  2006/9/12
 岸本完司著「晴読雨読日記」をサラサラとめくれば…
 http://www.eolas.co.jp/hokkaido/kitashin/column/2006/0912.html

あさひかわ新聞ONLINE (現在のトップページはこちら)
 ※ ここから検索しても上の記事は出てこない
 http://www.asahikawa-np.com/


私にとっての旧友が亡くなってから、もう三年半近くが過ぎた。

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2008年3月 9日 (日)

【読】静かな大地(花崎皋平)

ようやく読みはじめることができる。

Shizukana_daichi_bunko_2『静かな大地 松浦武四郎とアイヌ民族』
 花崎皋平 岩波書店(岩波現代文庫 2008.2.15)

花崎皋平 (はなざき・こうへい)
1931年東京生まれ。 東京大学文学部哲学科卒業。
哲学者。
64-71年、北海道大学文学部助教授。
北海道で市民運動にとりくみ、アイヌの人々との接触をとおして先住少数民族問題への思索を深める。
著書 『<共生>への接触』 『ピープルの思想を紡ぐ』 『マルクスにおける科学と哲学』 『生きる場の哲学』 『地域をひらく』 『解放の哲学をめざして』 『アイデンティティと共生の哲学』

どういう人なのか、よく知らないが、名前だけは知っていた。
友人が、この 『静かな大地』 (単行本1988年、その後、岩波同時代ライブラリー1993年) を教えてくれたことがあった。。
また、その後、別の友人が 『晴読雨読日記』 (岸本完司) という本の折り込み冊子として書いた 「素描――思い出となってしまった岸本完司のこと」 という追悼文の中で、花崎皋平に触れている。

Seidoku_udoku_nikki『書評エッセイ集 晴読雨読日記』 岸本完司
 2006.8.6 発行人 岸本暾
 発行所 (株)北のまち新聞社 「あさひかわ新聞」

  1996.3.12~2004.11.30 「あさひかわ新聞」に連載された
  書評エッセイを集成したもの

あさひかわ新聞ONLINE
 http://www.asahikawa-np.com/

1968年か69年、私たちが高校2年生のとき、「北大でマルクス主義哲学を研究する花崎皋平の旭川での講演」 というのがあり、岸本らはこれに参加したという。
私は当時、高校の 「社研」 (社会科学研究会) にも参加していなかったし、このあたりの事情をまったく知らなかった。

それにしても、何か不思議な縁を感じる。
この、岸本完司の本については、ブログで何度もふれ、カテゴリー 「岸本完司」 としてまとめているので、興味をもたれた方はご覧いただけると、うれしい。


花崎皋平氏が松浦武四郎の名前を知ったのは、三一書房の 『日本庶民生活資料集成 第四巻』 だったという。
(『静かな大地』 序章 静かなくに)
以下、花崎氏の記述を引用する。

<(前略) 1969年に出た同書に、松浦武四郎の代表作 『近世蝦夷人物誌』 が収録されていて、内容の一部紹介があったのである。 いまでもはっきりおぼえているが、天塩川の上流に住むエカシテカニという老人と松浦武四郎との交流の話であった(本書169ページ以下)。 私は、なぜかその話につよくひきつけられた。>

<しかし、私が実際にその 『近世蝦夷人物誌』 を手にして読んだのは、1973年7月初めのことである。 そのあいだの三、四年というものは、私の生活に百八十度に近い転換が生じた時期であった。>

<1971年に、私は七年間つとめた北海道大学をやめた。 ちょうど四十歳だった。 やめるきっかけは、当時、全国各地で、学問と政治のあり方について大学側に問題を投げかけ、大学をバリケード封鎖して回答をせまった学生運動への共感から、封鎖解除に導入された機動隊に抵抗して逮捕・起訴された北大学生の裁判の特別弁護人をつとめたことだった。 (後略)>

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2007年10月 3日 (水)

【読】そういえば、村上春樹

彼のことは、このブログに何度も書いたが、村上春樹(和田誠 絵)の 『ポートレイト・イン・ジャズ』 というゴキゲンな本を読んでいて、また思いだした。

この暮れ、12月12日に没後三周年をむかえる、古くからの友人の本。
Seidoku_udoku_nikki『晴読雨読日記』 岸本完司
 (株)北のまち新聞社 「あさひかわ新聞」 発行 2006年8月6日

地方新聞に連載していた書評を集めたこの本には、村上春樹の本が多くとりあげられている。
岸本は翻訳業をしていたが、村上春樹にも翻訳の仕事が多いから、村上春樹ファンだったのかもしれない、などと思う。
この 『晴読雨読日記』 にとりあげられている村上春樹関連の本を、目次からひろってみよう。

■ 役に立たない話や本ほどおもしろい 村上春樹 「村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけ方」 (新潮社)
■ なんでもありの相談室 村上春樹 「そうだ、村上さんに聞いてみよう」 (朝日新聞社)
■ 春の日のビールの味は 村上春樹 「Sydney! [シドニー] 」 (文藝春秋)
■ 訳せるもの、訳せないもの (3) AERA MOOK 「村上春樹がわかる」 (朝日新聞社)
■ 村上春樹の新作 村上春樹 「海辺のカフカ」 (新潮社)

ざっと、こんなところか。
もっとたくさんあったような気がしていたのだが、意外にすくなかった。

私は、恥ずかしながら(恥じることもないのだけれど)、村上春樹の本を読んだことがなかった。
村上春樹の評判はいやでも耳に入っていたし、本屋でもいやというほど目にしていたが。
(もう一人の村上龍は一冊だけ読んだ――芥川賞受賞作だったが、私の肌には合わなかった)

『ポートレイト・イン・ジャズ』 で村上春樹の文章にふれて、お、なかなかいいじゃないか、と思った。
すこし読んでみようかなあ。
だいぶん前、古本屋で気まぐれに買った本が二冊ほどあったはずだから。

『晴読雨読日記』 について書いた、過去の私のブログ記事
【読】うれしい書評(道新) 06/10/04
 http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_5f42.html
【読】「晴読雨読日記」ネット入手法 06/09/14
 http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_2041.html
【読】読了(晴読雨読日記) 06/09/05
 http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_a5d4.html
【読】「晴読雨読日記」を読む 06/09/02
 http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_2969.html
【読】友人が残したもの 『晴読雨読日記』 06/08/24
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/__0ad3.html


【2007.10.4追記】
今年、三回忌(没後満二年)だと思っていたが、もう三年になるのだった。
訂正した。

岸本完司 略歴 (『晴読雨読日記』 著者略歴から転載)
1951年 北海道上川郡東神楽町生まれ
北海道教育大学附属旭川中学校卒
北海道旭川東高等学校卒
早稲田大学第二文学部中退
東京音楽図書等を経て出版編集翻訳に携わる
以後翻訳を生業とし
1994年帰旭 翻訳に専念する
2004年12月12日死去 (享年53)

岸本完司の主な訳業
■頭脳開発10日間 / リンダ・ペリゴ・ムーア. -- 主婦の友社, 1987.3
■ヴァイオリンを愛する友へ / イェフデイ・メニューイン. -- 音楽之友社, 1987.4
■知られざるフリーメーソン / スティーブン・ナイト. -- 中央公論社, 1987.6
■知られざるフリーメーソン / スティーブン・ナイト. -- 中央公論社, 1990.5. -- (中公文庫)
■ドミンゴの世界 / ダニエル・スノウマン. -- 音楽之友社, 1987.11
■ヒトラーへの聖火 / ダフ・ハート・デイヴィス. -- 東京書籍, 1988.5. --
 ( シリーズ・ザ・スポーツノンフィクション ; 2)
■フライデー・ナイト・ライツ / H.G.ビッシンガー. -- 中央公論社, 1993.9
■FBIの危険なファイル / ハーバート・ミットガング. -- 中央公論社, 1994.8
■11番目の戒律. 上 / アレシア・スウェージー. -- アリアドネ企画, 1995.9
■11番目の戒律. 下 / アレシア・スウェージー. -- アリアドネ企画, 1995.9
■フィレンツェに抱かれて / R.W.B.ルイス. -- 中央公論新社, 1999.5
■驚異の12分間エクササイズ / コバート・ベイリー. -- キングベアー出版, 2000.7
■コロンブスをペテンにかけた男 / ジャイルズ・ミルトン. -- 中央公論新社, 2000.3
■ナポレオンもう一人の皇妃 / アラン・パーマー. -- 中央公論新社, 2003.2 

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2006年10月22日 (日)

【読】キリスト教的歴史観

友人だった翻訳家・岸本完司の翻訳書に
『コロンブスをペテンにかけた男』
(ジャイルズ・ミルトン著、中央公論新社) という本がある。
http://www.bk1.co.jp/product/9071
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4120029794
副題が「騎士ジョン・マンデヴィルの謎」
ジョン・マンデヴィルは、マルコ・ポーロとほぼ同時代(14世紀)に、聖地エルサレムからインド、スマトラを経て極東にまで旅をし、34年後に帰国したイギリスの旅行家である。
『東方旅行記』(1362年、大場正史訳、平凡社東洋文庫)という旅行記を残した。

岸本完司『晴読雨読日記』 に、この『東方旅行記』についての書評がある(P.158)。
いま、同じ岸本の本に紹介されている(P.187)、岡崎勝世著 『聖書VS.世界史』(講談社現代新書)を読んでみている。
Seisho_1のっけからカタカナの固有名詞がたくさん出てくる学術的な論文で、ちょっとひるんでしまったが、そこはそれ。
めんどうなところはさっと読み流しながら進んでいくと、これがなかなか興味深い内容なのだ。
「今年は何年か?」と聞かれたら、誰だって「2006年(西暦)」、あるいは「平成18年(和暦)」と答えるはずだが、西洋のキリスト教世界では天地創造から何年という暦をずっと使って来たという。

さまざまな数え方(暦)があるが、例えば、ヘブライ語版聖書(正典)では――
天地(アダム)創造から「大洪水」(ノアの大洪水)までが1656年、「アブラハムの召命」 2023年、「出エジプト」 2453年、・・・「イエス生誕」 3994年ということになっているらしい。
天地創造から現在までは、計算すると約6000年である。

岸本完司 『晴読雨読日記』の、『聖書VS.世界史』書評(P.187)から引用すると――
<我々の歴史はすべて、天地創造からキリストの再臨、そして「神の国」の到来へと至る神の計画によるものだ、というのが聖書に基づいた史観である。この本では「普遍史」と呼ばれている。/そしてこの普遍史が現実との整合性を求めて揺れ動いていたのが、近代までの西欧の知の歩み――おおざっぱに要約すれば、こういうことになろうか。>

「普遍史」とは聞き慣れないことばだが、、『聖書VS.世界史』 エピローグの岡崎氏の記述によれば、英語のユニヴァーサル・ヒストリー(Universal History)の訳語として学会では定着しているらしい。
岡崎氏は、次のように言っている。
<もともと聖書は、人間だけでなく、日月星辰から動植物までを含む「万有」(Universe)全体の歴史の開始から終末までを記述している。 この意味からいえば、「ユニヴァーサル・ヒストリー」に対して、「普遍史」よりはむしろ「万有史」という訳語を当てるほうが正しいとも言える。 筆者もそのように考えたことがあった。>

いずれにしても、西洋キリスト教世界の伝統的な物の考え方とはこういうものか――と思うと、愕然とする。
さらに踏みこんで書いてしまえば、ぼくらはどこまで欧米人の根にあるキリスト教的な世界観・歴史観を理解できるだろうか、と思う。
反対に、欧米人はぼくら日本人の伝統的な物の考え方を、どこまで理解できるだろうか。
考えてみると、なかなか面白い問題なのだ。

Nihon_koyomiところで、こんな本を BOOK OFF でみつけたので、買ってみた。
『別冊歴史読本 日本の暦と歳時記』 (新人物往来社)
アイヌの自然暦、インディアンの暦、イスラム暦、バビロニア暦、ユダヤ暦、ギリシャ暦、ヒンズー暦・・・といった「暦」のちがいは、そのまま、この地球に住む人類の多様性を思いおこさせる。面白いもんだね。

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2006年10月17日 (火)

【読】おもしろい新書

本の話ばかりで、まことにご退屈さまです。
岸本完司 著 『晴読雨読日記』 で教えてもらった新書2冊。
EdogoSeisho『江戸語・東京語・標準語』 水原明人
 講談社現代新書 1216 1994年
『聖書VS.世界史』 岡崎勝世
 講談社現代新書 1321 1996年
いずれも、大型古書店でみつけた。
『江戸語・・・』 を、いま読んでいる。
おもしろいです。

Seidoku_udoku_nikki_7岸本完司 『晴読雨読日記』 (書評エッセイ集)
ぼくの知らなかった本について、教わるところが多い。
『江戸語・・・』 については、この本の93ページに、
『聖書・・・』 については、187ページに、それぞれ書評が掲載されている。
※ 『晴読雨読日記』 について興味をもたれた方は、過去の投稿もご覧ください。
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_5f42.html
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_2041.html
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_2969.html
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/__0ad3.html
 

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2006年10月 4日 (水)

【読】うれしい書評(道新)

北海道で、たぶんいちばん読まれている新聞 「道新」(北海道新聞)。
その10月1日(日)読書欄に、ぼくにとってうれしい書評が載った。

岸本完司 著 『晴読雨読日記』 (自費出版) \1575
Seidoku_udoku_nikki_6このブログで、もう何度も紹介したが、著者はぼくの旧友だった。
この本は、彼が地元の新聞に連載していた書評エッセイをあつめたもの。
「道新」の書評によると
「一昨年の十二月、悪性リンパ腫のため五十三歳で亡くなった旭川在住の翻訳家が、地元紙に連載してきた書評コラムを一冊にまとめたものである。 旭川在住の父親が発行人となり、旧友たちが編集協力して出版された」

中学一年から高校卒業後まで、長いつきあいだった。
こんなふうに、本人がいなくなってから、書き遺した文章を読むことになり、ブログで紹介するとは思ってもいなかった。 早すぎる死だった。

この「道新」の書評記事の切抜きが、今日、お父さんから送られてきたので、掲載する。
こういうとき、人はよく 「冥福をいのる」 だの「合掌」 だのと書くが、ぼくは書かない。
そんな言葉では言いあらわせないほどの、深い喪失感が、今になってじわじわと押し寄せてくる。
それほど深いつきあいがあったとも思わないが、一時期、いっしょにアパートを借りたり、土方のアルバイトをしたり、山に登ったり、ジャズ喫茶や浅川マキのコンサートにいったり、・・・いろんなおもいでがある。
淋しいな・・・。
Doushin20061001

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2006年9月14日 (木)

【読】「晴読雨読日記」ネット入手法

ネット検索でみつけた。
このブログに何度か書いた、岸本完司 『晴読雨読日記』 がネットで入手できるのだ。
多くの人に読んでもらえるといいな。
オンライン書店 ビーケーワン
http://www.bk1.co.jp/product/2710505

Seidoku_udoku_nikki_5





※ 追記
ネット検索していたら、『晴読雨読日記』のことを書いてくださっている、こんなサイトを見つけたのでご紹介したい。
mugimugidou's daiary
「なつかしい人の本から立ちのぼる記憶」

http://blog.livedoor.jp/mugimugidou/archives/50638573.html

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2006年9月10日 (日)

【雑】きょうの収穫

団地のトチノキが実をつけて、それがたくさん落ちている。
実(種子)はなく、外皮というのか殻ばかりだったが。

P9100021P9100022 クルミのように、まわりに厚い皮をつけていて、中に固い種子がある。
直径2cmほどの丸い種子は、小ぶりの栗の実を思わせる。

【科/属名】 トチノキ科トチノキ属
【名前の由来】 トは10で、果実の多い木をあらわす
ほんまかいな。
トチの実団子というのを食べたことがある。 これは、五木寛之さんの好物らしい(何かの本に書いていたっけ)。
素朴な味ではあるが、ぼくはあまり好きになれなかった。

今日は、郊外型大型新古書店(要するにBOOK OFF)を三軒まわって、まとめ買い。
こんなに読めるのかな、と自分でもあきれるほどだが、安いのでついつい買ってしまう。

P9100024『20世紀はどんな時代だったのか』 読売新聞社編
左側が今日みつけたもの。
右は、つい先日、別の店でみつけた。
このシリーズは面白い。 1998年から2000年にかけて出版された。
「革命編」「戦争編 ヨーロッパの戦争」「戦争編 日本の戦争」「戦争編 大戦後の日本と世界」「思想・科学編」「ライフスタイル・産業経済編」「政治・社会編」「アメリカの世紀・総集編」があり、一冊を除き手に入れることができた。(読まなくちゃ)

P9100023岩波ジュニア新書 シリーズ
一冊105円とか350円という値段で売られている。
すこし太平洋戦争のことを勉強しようと思って、まとめ買い。



Seisho_vs_sekaishi_1『聖書vs.世界史』 岡崎勝世 講談社現代新書
何度も紹介した『晴読雨読日記』(岸本完司)に書評が載っていたので、気になっていた本。 新刊では入手困難になっている新書を、こういう店でみかけることが多い。ありがたいことだ。



この他、吉本隆明さんの『日々を味わう贅沢』(青春出版社)、関川夏央の文庫本3冊、山田風太郎『くノ一忍法帖』(文庫)も購入。
収穫多数。

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2006年9月 9日 (土)

【読】さらに山田風太郎

図書館から借りてきた。

Futaro_tensairoujin関川夏央 『戦中派天才老人・山田風太郎』 ちくま文庫
 1998年12月3日 (1995年4月 マガジンハウス刊 の文庫化)
関川夏央(1949年生まれ、ノンフィクション作家)が、山田風太郎に取材した内容をインタビュー形式に仕立てあげたもの。
カバーイラスト(南伸坊)が、いい味をだしている。

この本は、岸本完司 『晴読雨読日記』 でも紹介されていた。
 「新・晴読雨読日記」 P.145 「山田風太郎の小宇宙(4)」
関川夏央は、『海峡を超えたホームラン』 『ソウルの練習問題』 『東京からきたナグネ』 『韓国読本』 などの著作で知っていたが、まともに読んだことはなかった。
ぼくらとほぼ同世代のライターだ。
1922年生まれ(吉本隆明さんよりも2歳年長)の山田風太郎と四つに組んだこの本は、面白そうだ。 

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2006年9月 5日 (火)

【読】読了(晴読雨読日記)

やっと読み終えた。
岸本完司 著 『晴読雨読日記』
Seidoku_udoku_nikki_3いい本だったな。
癌がみつかったのが、2003年の暮れ。
それから一年。
この本の最後には、死を覚悟していた頃に書いたものもあるだろうに、そんなことをまったく感じさせない文章だ。

掲載日がないので、どれがその時期のものかはわからないけれど、「新々・晴読雨読日記」の最後の掲載は2004年11月30日となっている。
亡くなる二週間ほど前だ。

 和製ハードボイルドの金字塔! 矢作俊彦 「ロング・グッドバイ」 (角川書店)
 和製ハードボイルドの金字塔!(2) 矢作俊彦 「ロング・グッドバイ」 (角川書店)

この2編で終わっている。
「ロング・グッドバイ」は、調べてみたところ「Long Good Bye」ではなく、「THE WRONG GOODBYE」らしい。
 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4048735446
象徴的なタイトルだ。

すこしずつ読み進めていたので二週間ほどかかった。
その間、この本にはいっぱい付箋がついた。
読んでみたい本が、たくさんできた。
今はこの世にいない友に、「ありがとう」と言いたい。

死後の世界を素直に信じないぼくだが・・・やつは、きっと星空にいるだろうな。
そんな気がする。

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2006年9月 3日 (日)

【雑】増殖する俳句歳時記

こんなサイトがある。
清水哲男 「新・増殖する俳句歳時記」
http://zouhai.com/

このサイトが、岸本完司 著 『晴読雨読日記』 (P.181/P.242) に紹介されている。
その文章の一部を抜粋、引用してみよう。

= 電子メディアの現在形(4) = (P.181) から引用
<今回は日本の、それもとびっきり日本語の美しさが楽しめるページを紹介しよう。インターネットや電子メディアで何ができるかというテーマはたしかに宏壮にすぎるが、そんなことを考えるとき、ささやかな勇気とヒントを与えてくれるサイトでもある。
詩人でFM東京のキャスターだった清水哲男が主宰する「増殖する俳句歳時記」がそれ。・・・いつも思うことだが、専門俳人の評と違って、詩人らしい自由で感性の豊かな解釈が新鮮だ。・・・>

= くいしんぼう歳時記(1) = (P.242) から引用
<関西のお好み焼きの名店というのは、客に焼かせたりしない。生地広げるのも、返すのも、ソース塗るのもみーんな、店主がやる。こっちがへたに手を出そうもんなら、どなられるのだ。「いろうたら、あかん!」。うーん、お好み焼きにこだわりのない私としては客に勝手にさせてくれる方が好きですね。
  行く春のお好み焼きを二度たたく (松永典子)
でないと、こんな句は出てこない。焼き上がりをポンポンとへらでなぜか叩く。・・・「行く春」という季語も効いている。「木枯らしや」では侘しいし、「虎落笛(もがりぶえ)」では凄絶というか、なんか近寄りがたい雰囲気になる。・・・以前にも紹介した清水哲男『増殖する俳句歳時記』から食べ物の俳句を紹介しました。>

こんな感じだ。
岸本完司の文章は、ネットの世界のおもしろさに気づかせてくれるし、読んでおもしろい。
紹介されている 「増殖する俳句歳時記」 も、俳句好きの方におすすめしたい興味深いサイトだ。

ちなみに、「虎落笛(もがりぶえ)」を辞書でひくと
 冬の強風が柵や竹垣に吹きつけて発する笛のような音
 (大修館書店 明鏡国語辞典)
「もがり」とは
 竹を筋違いに組んで作った、さく
 物干しに使う、枝の付いた竹
 (三省堂 新明解国語辞典第五版)

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2006年9月 2日 (土)

【読】「晴読雨読日記」を読む

今日は、上野の水上音楽堂で須藤もんさんが出演するコンサートがあったのだけれど、諸事情から断念。
http://acovo.fc2web.com/
来週日曜日の国立「奏」のライブには行くつもりだ。
http://homepage2.nifty.com/sudomon/live2006.htm#060910

すこし前に紹介した 『晴読雨読日記』 (岸本完司 著) を読んでいる。
Seidoku_udoku_nikki_2  「晴読雨読日記」 (1996・3・12~98・4・14) 107回
 「新・晴読雨読日記」 (1999・5・4~01・3・27) 98回
 「新々・晴読雨読日記」 (2001・4・3~04・11・30) 165回
書評といっても、対象の幅が広い。
たとえば、「私の好きな辞書」 (1)~(4)、番外編(2回)
 「英和商品名辞典」(研究社)
 「固有名詞英語発音辞典」(三省堂)
 「スーパートリビア事典」(アメリカ大衆文化を知るための雑学情報百科)
といった風変わりなものが取りあげられているが、いかにも翻訳家らしい。

他にも
「スポーツ新聞のレトリック」 (4回)
「日本語から見るパソコンの世界 各社のマニュアル、カタログより」 (4回)
「電子メディアの現在形」 (5回)
「コミックは文学を超える・・・か?」 (3回)
など、書評の枠をこえた興味ぶかい連載がある。

おもしろかったのは、「ミステリの誤訳」という連載(9回)。
チャンドラーの 『プレイバック』(ハヤカワ・ミステリ文庫)を俎上にのせて、モンダイの誤訳を指摘するあたりは、さすがである。

永井荷風、山田風太郎、山口瞳、向田邦子、村上春樹、矢作俊彦、丸谷才一、といったあたりが何度もとりあげられているのは、著者の好みか。
あとは、英米文学とミステリーが多いように思う。

新聞連載コラムなので、一回の文章は短いが、興味をそそられるものが多い。
Yamahaha今日、この本(P.75)で紹介されていた
 『山姥(やまはは)』 坂東眞砂子 (新潮社)
という本を、たまたま古本屋でみつけたので買ってきた。
『晴読雨読日記』 P.75
第116回直木賞受賞作 坂東眞砂子「山姥(やまはは)」 から ―
<坂東眞砂子はモダンホラーまたは伝奇小説とでもいうべきジャンルの書き手。 これまでに「死国」「桃色浄土」などの作品がある。うかつにも私は最近までこの人を知らなかった。不明を恥じるのみである。いや、今まで損をしていたんじゃないかとすら思う。・・・それにしてもおそるべき書き手だ。着想もすばらしいが、この手の分野に欠きがちな構成力にすぐれている。・・・へそ曲りの私にしては珍しいベタホメだが、その理由は読めば納得していただけるはずである。>
こんな書評にそそられ、読んでみたくなったのだ。

『晴読雨読日記』では、宮部みゆきの作品もいくつかとりあげられているが、ぼくの好きな船戸与一の作品はなかった。
著者の岸本完司が船戸与一をどう評価するか、彼が生きているあいだに聞いてみたかった。

著者紹介
【岸本完司 きしもと・かんじ】
 1951年北海道生まれ 2004年12月12日死去
旭川市在住の英米文学翻訳家。職業翻訳家としては、おそらく日本の最北限に生息していると思われる珍種である。代表作に 『フライデー・ナイト・ライツ』(中央公論社)、『ヴァイオリンを愛する友へ』(音楽之友社)など。料理とワインという趣味が嵩じたせいか、最近地中海地方に関心が向いており、ロバート・パーカーの浩瀚なワイン・ガイド 『ボルドー』(99年2月 講談社刊)に携わったほか、この5月には 『フィレンツェに抱かれて』(中央公論新社)を刊行の予定。
(1999.5.4 「新・晴読雨読日記」開始時 -P.140- から引用)

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2006年8月28日 (月)

【読】コラムのたのしみ(晴読雨読日記)

【読】友人が残したもの 『晴読雨読日記』 (8/24) で紹介した本を読み始めた。

『晴読雨読日記』 岸本完司 著
 (株)北のまち新聞社 「あさひかわ新聞」 発行  2006.8.6  1500円(税別)
Seidoku_udoku_nikki_1新聞連載コラムなので、一話がちょうど二段組の1ページ。
電車の中で読むのにちょうどいい。
この本の中の書評で扱っている対象は幅広い。
「私の好きな辞書」では、研究者の「英和商品名辞典」などというものもあるし、「スポーツ新聞のレトリック  (1)~(4)」では、報知、スポニチ、サンスポ、日刊スポーツ、東京中日、といったスポーツ新聞が取りあげられている。
さらには、「日本語から見るパソコンの世界 (1)~(4)」では、パソコンのマニュアルやカタログに見られる不思議な用語をとりあげている。
この他、全381回にわたるコラムは、読み応えがある。
病とたたかいながら、死の直前まで書き続けられた文章の数々。
たくさんの方に読んでいただけたら、と思う。

著者の岸本完司について、ネット検索で見つけた記事がある。
 → 「あさひかわ新聞 / 編集長の直言」
  http://www.eolas.co.jp/hokkaido/kitashin/column/2004/1214.html

また、このブログの8/24の稿にも追記したが、旭川市の書店で取り扱っている。
 〒070-0037 北海道旭川市7条8丁目  こども富貴堂
  TEL 0166-25-3169
 →こども富貴堂
  http://www.fukido.co.jp/group/gr_kodo.html
 →こども富貴堂オゾングループ
  http://blog.livedoor.jp/ozone_group/

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2006年8月24日 (木)

【読】友人が残したもの 『晴読雨読日記』

一冊の本が、ようやく手許に届いた。
『晴読雨読日記』 岸本完司
Seidoku_udoku_nikki著者は、ぼくの中学の頃からの友人だった。
二年前の年の暮れ、とつぜん癌でこの世を去った。
【楽】浅川マキと旧友のおもいで (2006.7.1) にも書いた友人だ。
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/07/post_0cbb.html

『書評エッセイ集 晴読雨読日記』 岸本完司 著
 2006年8月6日
 (株)北のまち新聞社「あさひかわ新聞」 発行
 定価 1500円 (税別)

購入ご希望の方は、下記宛メールで。
「やまおじさんのブログで知った」と書いてください。
 (私のアドレスではありません・・・念のため)
 ※ ここに記載していたメールアドレスは削除しました。 2007.3.7

A5版、408ページにわたる、読み応えある本。
著者が、1996年3月12日から2004年11月30日(亡くなる半月前)まで、「あさひかわ新聞」に「晴読雨読日記」というタイトルで連載していた、381回にわたる書評エッセイを集めた本である。
本好きの方には、きっと興味深い内容だと思う。
目次を見ると、ヤツはこんな本を読んでいたんだな、という、なんとも懐かしい気持になる。
一般の書店ではまず入手できないような、ひっそりとした出版物。
装幀がいい感じだ(藤井忠行さんによる装幀)。
じっくり読みすすめようと思う。

※ 著者 岸本完司については、ネット検索していただくと、たくさんの翻訳書にその名前が見られる。

※ 2006.8.28追記
 この本は、旭川の書店で販売しています。
 〒070-0037 北海道旭川市7条8丁目  こども富貴堂
  TEL 0166-25-3169
 →こども富貴堂
  http://www.fukido.co.jp/group/gr_kodo.html
 →こども富貴堂オゾングループ
  http://blog.livedoor.jp/ozone_group/

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2006年7月 1日 (土)

【楽】浅川マキと旧友のおもいで

本編のウェッブ・サイト 「晴れときどき曇りのち温泉」 に、浅川マキのことを少しだけ書いたことがある。
http://yamaoji.hp.infoseek.co.jp/kura.html#asakawa
http://yamaoji.hp.infoseek.co.jp/music.html
<<晴れときどき曇りのち温泉 この一枚、この一曲>>
「資料蔵・人名編」の浅川マキの項でも触れたが、ぼくにとって思い出のライブ録音である。
1971年の大晦日。 新宿紀伊国屋ホールは熱気が溢れていた。
客席で煙草をふかしている輩などもいて(はた迷惑な話だが)、今では考えられないようなライブだった。
浅川マキ(vo)、今田勝(p)、荻原信義(g)、稲葉国光(b)、つのだひろ(ds)、杉浦芳博(g)、他。
収録曲は「別れ」「赤い橋」「にぎわい」「ちっちゃな時から」「朝日樓(朝日のあたる家)」「かもめ」「少年」「死春記」「ピアニストを撃て」「オールド・レインコート」「ガソリン・アレイ」「さかみち」、以上12曲。
「ガソリン・アレイ」での つのだひろ のドラムスが圧巻。・・・

いまから35年も前の古いはなしだが、新宿紀伊国屋ホールで浅川マキの大晦日ライブがあり、友人と二人で聴きに行ったのである。
そのライブ録音がレコードになっている。
Makilive浅川マキ 「MAKI LIVE」 (紀伊国屋ホール)
 東芝EMI ETP-72055
浅川マキ(vo)、今田 勝(p)、荻原信義(g)、稲葉国光(b)、
つのだひろ(ds)、杉浦芳博(g)、他

浅川マキ オフィシャル・サイト
http://www.toshiba-emi.co.jp/asakawa/main.htm

浅川マキさんの近況を、ぼくはよく知らないが、当時はデビュー後まもない頃。
池袋の「文芸座」や、新宿の「蠍座」といった個性的なホールでライブをやっていて、熱心なファンも多かったのだ。
・・・と書いていて、気になったので公式サイトを見ると、今年もまた、大晦日公演を新宿 PIT INN でする予定という。 ご健在である。

はなしは変わるが、このライブに一緒にいった中学の頃からの友人は、一昨年の暮れ、病に冒されこの世を去った。
12年前、北海道の地方都市に戻り、翻訳や地方新聞に書評を書いたりといった著述業をしていた。
大手出版社から、彼が翻訳した書籍が多数出ている。
Kisimoto_works1Kisimoto_works2Kisimoto_works3





ぼくの手元にある、彼の仕事(翻訳)の一部。
『ヒットラーへの聖火 ベルリンオリンピック』
 ダフ・ハート・デイヴィス著 岸本完司訳
 東京書籍 1988/5/17
 ザ・スポーツ・ノンフィクション 2
『ドミンゴの世界』
 ダニエル・スノウマン著 岸本完司訳
 音楽之友社 1987/11/10
『知られざるフリーメーソン』
 スティーブン・ナイト著 岸本完司訳
 中央公論社 1987/10/10

彼が亡くなる直前まで地元の新聞に連載した書評コラムがあり、これを集めた本が出版準備中だという。
そんな友人のことを考えながら、浅川マキの古いレコードをあらためて聴いている。 

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