カテゴリー「こんな本を読んだ」の702件の記事

2022年5月19日 (木)

【読】桐野夏生 萌え!

現代日本の流行作家を熱心に追いかけているわけではないので、知らない作家は数多い。
図書館や書店で名前をよく見る現代作家でも、読んだことのない作家がほとんど。
あたりまえといえば、あたりまえだ。

そんななか、桐野夏生という多作で魅力的な作家に出会えたことは、貴重な読書体験といえる。
私の肌に合う作家だった。
最初に読んだのは『柔らかな頬』(直木賞受賞作)。

 

これにはショックを受けた。
読んだのはつい最近、昨年2021年3月。
それから1年ちょっとのあいだに、かなりたくさんの作品を読み続けている。
まさに、桐野夏生”萌え”である(※)

※萌え(もえ)とは、日本のサブカルチャーにおけるスラングで、主にアニメ・ゲーム・アイドルなどにおける、キャラクター・人物などへの強い愛着心・情熱・欲望などの気持ちをいう俗語。意味についての確かな定義はなく、対象に対して抱くさまざまな好意の感情を表す。(Wikipedia)

”萌え”と表現するのはいかがなものか、という気もするが、桐野さんには『魂萌え』という小説もあるので、なんとなく使ってみた。

◆桐野夏生作品リスト◆
あまりにもたくさんあるので、備忘録として、下に掲げるリストを作っている。
読み終えたもの、これから読むもの、手元にないもの、がわかるようにしている。
さすがに、初期の「ロマンス小説」群は入手困難ということもあって読んでいない。

文庫はブックオフで購入して、読み終えた本は、どんどんブックオフに持って行っている。
ほんとうは、新刊書店で購入して著者の印税収入に貢献しないといけない、と思うのだが。

文庫化されていない近作は、単行本を図書館から借りたり(予約待ち行列が長い)、待ちきれなくて自腹で買ったものもある。

【2022/5/19現在】 〇持っていて未読 ●読了 ▲読了(図書館本)

・ファイアボール・ブルース―逃亡(1995年1月 集英社)
【改題】ファイアボール・ブルース(1998年5月 文春文庫)
●OUT(1997年7月 講談社 / 2002年6月 講談社文庫【上・下】) ※第51回日本推理作家協会賞受賞作
●錆びる心(1997年11月 文藝春秋 / 2000年11月 文春文庫 / 2006年1月 大活字文庫【上・下】)
[所収作品:虫卵の配列 / 羊歯の庭 / ジェイソン / 月下の楽園 / ネオン / 錆びる心]
●ジオラマ(1998年11月 新潮社 / 2001年10月 新潮文庫)
所収作品:デッドガール / 六月の花嫁 / 蜘蛛の巣 / 井戸川さんについて / 捩れた天国 / 黒い犬 / 蛇つかい / ジオラマ / 夜の砂
●柔らかな頬(1999年4月 講談社 / 2004年12月 文春文庫【上・下】)
 ※1999年第121回直木三十五賞受賞作
●光源(2000年9月 文藝春秋 / 2003年10月 文春文庫)
▲玉蘭(2001年3月 朝日新聞出版 / 2004年2月 朝日文庫 / 2005年6月 文春文庫)
・ファイアボール・ブルース2(2001年8月 文春文庫)
▲リアルワールド(2003年2月 集英社 / 2006年2月 集英社文庫)
〇グロテスク(2003年6月 文藝春秋 / 2006年9月 文春文庫【上・下】)
●残虐記(2004年2月 新潮社 / 2007年8月 新潮文庫)- 週刊アスキー連載。連載時タイトルは「アガルタ」。桃源郷としての「アガルタ」を全く知らないままタイトルとして採用したとのこと
〇I'm sorry, mama(2004年11月 集英社 / 2007年11月 集英社文庫)
〇魂萌え!(2005年4月 毎日新聞社 / 2006年12月 新潮文庫【上・下】)
▲冒険の国(2005年10月 新潮文庫) ※東大和市立図書館 3/26- (文庫)
●アンボス・ムンドス(2005年10月 文藝春秋 / 2008年11月 文春文庫)
[所収作品:植林 / ルビー / 怪物たちの夜会 / 愛ランド / 浮島の森 / 毒童 / アンボス・ムンドス]
〇メタボラ(2007年5月 朝日新聞社 / 2010年7月 朝日文庫【上・下】 / 2011年8月 文春文庫)
●東京島(2008年5月 新潮社 / 2010年5月 新潮文庫)
●女神記(2008年11月 角川書店 / 2011年11月 角川文庫)
〇IN(2009年5月 集英社 / 2012年5月 集英社文庫)
●ナニカアル(2010年2月 新潮社 / 2012年10月 新潮文庫)
〇優しいおとな(2010年9月 中央公論新社 / 2013年8月 中公文庫)
▲ポリティコン(2011年2月 文藝春秋【上・下】 / 2014年2月 文春文庫【上・下】)
〇緑の毒(2011年8月 角川書店 / 2014年9月 角川文庫)
〇ハピネス(2013年2月 光文社 / 2016年2月 光文社文庫)
●だから荒野(2013年10月 毎日新聞社 / 2016年11月 文春文庫)
〇夜また夜の深い夜(2014年10月 幻冬舎 / 2017年10月 幻冬舎文庫)
▲奴隷小説(2015年1月 文藝春秋 / 2017年12月 文春文庫)
[所収作品:雀 / 泥 / 神様男 / REAL / ただセックスがしたいだけ / 告白 / 山羊の目は空を青く映すか Do Goats See the Sky as Blue?]
〇抱く女(2015年6月 新潮社 / 2018年8月 新潮文庫)
●バラカ(2016年3月 集英社 / 2019年2月 集英社文庫【上・下】)
〇猿の見る夢(2016年8月 講談社 / 2019年7月 講談社文庫)
●夜の谷を行く(2017年3月 文藝春秋 / 2020年3月 文春文庫)
〇デンジャラス(2017年6月 中央公論新社 / 2020年6月 中公文庫)
〇路上のX(2018年2月 朝日新聞出版 / 2021年2月 朝日文庫)
〇ロンリネス(2018年6月 光文社 / 2021年8月 光文社文庫)
▲とめどなく囁く(2019年3月 幻冬舎)
●日没(2020年9月 岩波書店)

 

●インドラネット(2021年5月 KADOKAWA)

 

●砂に埋もれる犬(2021年10月 朝日新聞出版)

 

・燕は戻ってこない(2022年3月4日 集英社)

 

【小説 村野ミロシリーズ】
▲顔に降りかかる雨(1993年9月 講談社 / 1996年7月 講談社文庫 / 2017年6月 講談社文庫【新装版】)
▲天使に見捨てられた夜(1994年6月 講談社 / 1997年6月 講談社文庫 / 2017年7月 講談社文庫【新装版】)
●水の眠り灰の夢(1995年10月 文藝春秋 / 1998年10月 文春文庫 / 2016年4月 文春文庫【新装版】)
●ローズガーデン(2000年6月 講談社 / 2003年6月 講談社文庫 / 2017年8月 講談社文庫【新装版】)
[収録作品:ローズガーデン / 漂う魂 / 独りにしないで / 愛のトンネル]
▲ダーク(2002年10月 講談社 / 2006年4月 講談社文庫【上・下】)

【ロマンス小説】
・愛のゆくえ(1984年12月 サンリオニューロマンス)
・熱い水のような砂(1986年2月 サンリオニューロマンス)
・真昼のレイン(1986年7月 サンリオニューロマンス)
・夏への扉(1988年1月 双葉社) ※桐野夏子名義
・夢の中のあなた(1989年3月 双葉社) ※桐野夏子名義
・ジュニア小説(野原野枝実名義)
・恋したら危機!(1989年8月 MOE文庫)
・あいつがフィアンセだ!(1989年8月 MOE文庫)
・小麦色のメモリー(1989年8月 MOE文庫)
・トパーズ色のband伝説(1989年10月 MOE文庫)
・恋したら危機! パート2(1989年12月 MOE文庫)
・媚薬(1990年3月 MOE文庫)
・恋したら危機! パート3(1990年5月 MOE文庫)
・急がないと夏が… プールサイドファンタジー(1990年7月 MOE文庫)
・セントメリークラブ物語1 セントメリーのお茶会にどうぞ(1990年10月 MOE文庫)
・セントメリークラブ物語2 銀の指輪は冷たく輝く(1991年1月 MOE文庫)
・ガベージハウス、ただいま5人(1991年3月 コバルト文庫)
・涙のミルフィーユボーイ(1992年1月 コバルト文庫)
・ルームメイト薫くん 1-3(1993年-94年 偕成社)

【エッセイ集】
●蛇教異端審問(2005年1月 文藝春秋 / 2008年1月 文春文庫) - エッセイ集
〇The cool!桐野夏生スペシャル(2005年9月 小説新潮別冊 - Shincho mook)- 書き下ろし作「朋萌え!」や未発表作「プール」他、25ページにわたるカラーグラビア等、桐野夏生の基本情報が掲載

【対談集】
●発火点(2009年9月 文藝春秋 / 2012年12月 文春文庫)

こうしてみると、まだまだ未読作品が残っているし、最新作『燕は戻ってこない』も図書館の予約待ち。
楽しみがあって、いいのだ。

「病膏肓に入る」などと、いかめしい”たとえ” (※)を使ってしまいたくなるが、古い雑誌(ムック)の特集号やら、原武史さんとの対談が掲載されている「文藝春秋」のバックナンバー(2011年3月号)まで、ネットでみつけて手に入れた。

※病膏肓に入る(読み)やまいこうこうにいる
病気が重くなって、治る見込みがなくなること。転じて、あるものごとに極端に熱中して、手のつけられないほどになることのたとえ。
[由来] 「春秋左氏伝―成公一〇年」に見える話から。紀元前六世紀、春秋時代の中国でのこと。晋しんという国の君主、景公は、病気が重くなったので、隣国から医師を呼ぶことにしました。すると、景公の夢に、病気が二人の子どもになって出て来ました。一人が「名医から逃れるには、どこに隠れればいいかな」と言うと、もう一人は「肓こうの上、膏こうの下に居おらば、我を若何いかんせん(横隔膜の上、心臓の下に入れば、おれたちをどうにもできないよ)」と返事していました。その後の医師の診断は、「病気の原因が横隔膜の上と心臓の下に入ってしまっているから、治療できない」とのこと。景公は、「彼は名医だ」と言って、謝礼をたくさん与えて帰らせたのでした。 (コトバンク)

【書影】
(左)The cool!桐野夏生スペシャル
   (2005年9月 小説新潮別冊 - Shincho mook)
(右)「文藝春秋」2021年3月号
   対談(桐野夏生✕原武史)無縁社会 日本を生き延びる知恵
   ※『ポリティコン』(2011年2月刊行)について語っている

Thecool20050928 20113

  *****

小平図書館の交流紙(毎月、会員に配布)に、「おススメの本」として、次のような文章を寄稿した。

桐野夏生『夜の谷を行く』
文春文庫 2020年3月 329ページ

 

桐野夏生(きりの・なつお)の小説が好きで、ときどき文庫の古本を買ったり、新刊を図書館から借りて読んでいます。
ペンネームから男性作家だと思い込んでいたのですが、私と同年生まれの女性作家と知り、親しみを感じています。1984年にデビュー。いまや膨大な著作のある人気作家なのですが、好き嫌いは分かれるところかもしれません。
『夜の谷を行く』は、1971年から72年にかけて世間を震撼させた連合赤軍事件(群馬県山中におけるリンチ殺人事件)を軸に、彼らの生き残りの女性の40年後を描いた小説です。ちなみに、この連合赤軍による「あさま山荘事件」から今年で50年。先日、山荘攻防戦の映像とその後の山荘の様子が放映されていました。
この小説、実際の事件をベースに永田洋子や森恒夫といった有名な幹部たちが実名で出てきますが、主人公とその周辺の人物は作者の仮構。とはいえ、2011年の震災前後の時代設定にリアリティがあります。
主人公は、事件後5年9カ月の刑期を務めて出所し、私塾を経営。それも5年前に閉めて、今は週に4日のスポーツジム通い(月に6500円のささやかなコース)と図書館通いを楽しみに、過去の事件とのかかわりを避けて、鉄階段の古いアパートに一人でひっそりと暮らしています。そこにある日、昔の“同志”から思わぬ電話がはいって、にわかに身辺が慌ただしくなります。否が応でも過去の事件を反芻することになり、昔の“同志”たちとの関わりが始まります。
そればかりか、数少ない肉親(事件のために親戚からは絶縁されています)である妹(やはり事件のせいで夫と離婚)、そのひとり娘である姪との関係も、ぎくしゃくし始めます。そんな折、ライターを名乗る若い男から取材の申し込みがあって・・・。物語の最後、あっと驚く意外な結末までもっていく展開は、さすが。
文庫版の解説は、連合赤軍事件を担当した女性弁護士(大谷恭子氏)。永田洋子の異常な性格がもたらした事態と言われ、一審の判決でもそう断定されたこの事件の別の側面を鋭く指摘しています。作者はこの弁護士から当時の“兵士”たち、とくに若かった女性たちを紹介されて取材したとのことです。

最後に、これまで読んだ桐野夏生作品のうちで私が面白かったと思うものを――。
・『柔らかな頬』(1999年4月 講談社/2004年12月 文春文庫)―幼児誘拐を軸に平穏な生活の裏に潜む闇を描く長編サスペンス。1999年直木賞受賞作。
・『アンボス・ムンドス』(2005年10月 文藝春秋/2008年11月 文春文庫)―短編集。表題作が秀逸。
・『ナニカアル』(2010年2月 新潮社/ 2012年10月 新潮文庫)―林芙美子の知られざる一面を描く伝記的なフィクション。
・『バラカ』(2016年3月 集英社/2019年2月 集英社文庫)―幼児売買というショッキングな現実と、東日本大震災・原発事故後の“こうだったかもしれない”日本の惨状をベースに展開する、ひとりの少女(薔薇香)の流離譚。
近作では『日没』(2020年9月 岩波書店)、『インドラネット』(2021年5月 KADOKAWA)、『砂に埋もれる犬』(2021年10月 朝日新聞出版)など。

| | コメント (0)

2022年5月 1日 (日)

【読】2022年4月に読んだ本(読書メーター)

4月も"桐野夏生"月間。
一冊だけ、筒井康隆の作品集を約半世紀ぶりに(というのも1970年代に夢中になって読んでいたので)読んでみたが、さすがに色褪せた感じは否めなかった。
発表当時、実験的な作風が新鮮だったのに。
SF作品は、時代とともに色褪せていくものなのかもしれない。

4月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:3254
ナイス数:120

玉蘭 (文春文庫 き 19-22)玉蘭 (文春文庫 き 19-22)感想
はじめの章、読んでいてさほど面白さを感じなかったが、読み進むにつれて、俄然、面白くなってきたのが、桐野作品らしい。ただ、主人公のひとり、広野有子の心理と行動には違和感あり。私が男性だからなのかもしれないが…。反対に、有子の恋人である松村の、医師としてのある種の誠実さには共感。日中戦争前に生きた、有子の大伯父 広野質と恋人の切羽詰まった関係が胸をうつ。作者の大叔父がモデルだというが(あとがき)、終章の思わぬ展開には温かいものを感じて、ホッとした。物語の構成が凝っているのも、さすが。
読了日:04月03日 著者:桐野 夏生


新装版 顔に降りかかる雨 (講談社文庫)新装版 顔に降りかかる雨 (講談社文庫)感想
1984年『愛のゆくえ』でデビュー後、9年目の作品。第39回江戸川乱歩賞受賞がうなづける優れたハードボイルドミステリー。女探偵「村野ミロ」が誕生する前の彼女の活躍。友人の失踪事件に巻き込まれて、探偵としての素質を開花していく。彼女自身の悩み、過去へのこだわりが、単純な「探偵物」にはない共感を呼ぶ。最後に意表をつく結末が待っていて読者を圧倒する。「村野ミロ」シリーズの後続作品を先に読んでいたが、じゅうぶん楽しめた。後の桐野作品につながる構成の妙、作者の力量を感じた。
読了日:04月06日 著者:桐野夏生


ダーク (上) (講談社文庫)ダーク (上) (講談社文庫)感想
「村野ミロ」シリーズ最終作(2002年単行本刊行)。ミロをとりまく人間関係が大きく破綻。あたらしい人物も登場して、互いに憎みあうさまが不気味。なによりもミロの変化が、これまでのシリーズ作品から想像できないほど大きい。これほど人格が変わるものだろうかと、驚きながら読む。舞台も韓国の釜山にまで広がり、過去の光州事件もからんで、読み進むうちにぐいぐい引き込まれながら、下巻へ。はたしてシリーズは完結するのだろうか?
読了日:04月09日 著者:桐野 夏生


ダーク (下) (講談社文庫)ダーク (下) (講談社文庫)感想
これまでの「村野ミロ」シリーズの世界からは予想もつかない、大きく踏み出した展開に驚きながらも、ワクワクしながら読了。ラストのどんでん返しのようなミロの行動に、彼女の強さを感じた。桐野夏生は「小説には毒がある」(『はじめての文学 桐野夏生』著者あとがき)と言っているが、これほど”毒”を含む作品だとは…。文庫解説で福田和也が指摘しているように「崇高なる憤怒から発射された致命的な一撃」に震撼した。ますます桐野夏生作品の世界に嵌ってしまいそう。余談だが、シリーズの他の作品を先に読んでいてよかった。
読了日:04月10日 著者:桐野 夏生


錆びる心 (文春文庫)錆びる心 (文春文庫)感想
1993年単行本刊行の初期短編集。収録作品6編のうち、巧妙なタイトルの「ジェイソン」は、筒井康隆の短編を連想させるユーモアと面白味があって感心した。読者の予想をいかにはぐらかすか、というところにも短編の妙味があるのだが、その意味では「ネオン」(このタイトルも意味深)も面白い。書名にもなっている「錆びる心」は、桐野作品全般に濃厚な”毒”の薄い、しんみりとした後味を残す佳作。他の3編「虫卵の配列」「羊歯の庭」「月下の楽園」は、桐野夏生らしい不気味な世界が描かれている。長編に力を発揮する作家だが、短編もいい。
読了日:04月11日 著者:桐野 夏生


おれに関する噂(新潮文庫)おれに関する噂(新潮文庫)感想
図書館には文庫版がなく、1974年発行の新潮社版単行本。70年代に、好きでよく読んでいた筒井康隆だが、さすがに古めかしく色褪せた感じは否めない。五木寛之選のアンソロジー『音楽小説名作選』(集英社文庫/1979年)に収録されていて読んだことのある「熊の木本線」の不気味さが、いい。他では「おれに関する噂」「通いの軍隊」「心臓に悪い」が、いかにも筒井康隆の初期の傑作らしい面白さ。
読了日:04月13日 著者:筒井 康隆


対論集 発火点 (文春文庫)対論集 発火点 (文春文庫)感想
1999年から2009年にかけて「オール讀物」他雑誌に掲載された12人との対談集(対論集と銘打っている)。桐野夏生の創作に向かう姿勢、目指しているものに触れた気がする。作家相手よりも、政治学者の原武史、映画監督の西川美和との対談が面白い。とくに、原武史との対談では、桐野夏生『女神記』を引き合いに出して現在の天皇制を論じているのが、とても興味深い。
読了日:04月16日 著者:桐野 夏生


光源 (文春文庫)光源 (文春文庫)感想
「柔らかな頬」で直木賞受賞後の、いわゆる受賞後長編第一作(雑誌連載)。力作だ。映画製作現場を舞台に、女性プロデューサー、新人監督、撮影監督、主演男優とアイドル出身女優などが、人間関係をもつれさせていく。桐野作品らしい先の読めない展開に引き込まれながら一気に読了。桐野さんは映画好きらしい。映画って、こういうふうに作られていくんだ、と興味を惹かれた。作中の架空の映画が実際にできると面白いのになあ。映像が目に浮かぶ作品。
読了日:04月17日 著者:桐野 夏生


とめどなく囁くとめどなく囁く感想
これは傑作。物語の展開に無理がなく、登場人物たちの貌が見える小説だった。ミステリーっぽい話なのだが、最後にしっかりと種明かしされるところは、桐野作品のなかでは珍しいのではないだろうか。余談だが、私が購読している新聞に連載されていたと知り、しかも挿絵が私の好きな内澤旬子だったと。(内澤旬子さんのブログ https://kemonomici.exblog.jp/27924384/) 連載当時(2017年8月~2018年9月)、この作家に関心がなかったことが悔やまれる。
読了日:04月26日 著者:桐野 夏生


白蛇教異端審問 (文春文庫)白蛇教異端審問 (文春文庫)感想
デビュー12年目(2005年)に上梓された初のエッセイ集。コラムやエッセイの他、書評・映画評、短編(ショート・ストーリー)を収録。表題作「白蛇教異端審問」は、桐野さんに対する匿名批評への抗議と、関口苑生『江戸川乱歩賞と日本のミステリー』の記述への抗議(連載エッセイ)。桐野さんの気迫を感じる。エッセイ「リアル」では、自作小説に臨む姿勢が綴られていて興味深い。書評でとりあげられている作品は、どれも読んだことのないものばかりだが、面白そう。東野圭吾氏による解説もいい。東野さんの小説、未読だが読んでみようか。
読了日:04月30日 著者:桐野 夏生

読書メーター
 

 

| | コメント (0)

2022年4月 1日 (金)

【読】2022年3月に読んだ本(読書メーター)

3月は18冊。
桐野夏生作品を読み続けている。
いつまで続くか、桐野夏生熱。

3月の読書メーター
読んだ本の数:18
読んだページ数:5167
ナイス数:148

剱岳 線の記 平安時代の初登頂ミステリーに挑む剱岳 線の記 平安時代の初登頂ミステリーに挑む感想
剱岳山頂に残されていた古代(奈良~平安期頃)の仏具(錫杖頭と宝剣)の謎を追うノンフィクション。明治40年、当時未踏峰とされていた剱岳に苦労して登頂した測量隊(柴崎芳太郎隊)が発見したこの仏具を運んだ者は誰か? いつ? 何のために? 探検家を自称する著者は何度も現地に足を運び、さまざまな人の協力を得、膨大な資料を渉猟してこの本を書き上げた。著者が出した結論は驚くべきものだ。そして私事だが、剱岳に一度、難所の岩場を超えて登ったことがあり、立山連峰もよく知っているので、描かれている地域にリアリティを感じた。
読了日:03月01日 著者:髙橋 大輔


太平洋戦争への道 1931-1941 (NHK出版新書)太平洋戦争への道 1931-1941 (NHK出版新書)感想
1931年のいわゆる「満州事変」に端を発した日中戦争から太平洋戦争の開戦(日米開戦)に至るまでを、半藤一利・加藤陽子・保坂正康の3氏の鼎談で検証。2017年8月にNHKラジオで放送された内容(3氏の対談)に保坂正康氏の解説が加えられている。冒頭、先の戦争の呼称についての議論が興味深い。保阪氏が「日本人の戦争観はぐらぐらと揺れ続けている」と喝破しているが、いまだに日中戦争、太平洋戦争(アジア太平洋戦争)を総括できておらず、語の正しい意味での”反省”ができないのはなぜか。当時の国民が戦争を支持したのはなぜか。
読了日:03月05日 著者:半藤 一利,加藤 陽子,保阪 正康


砂に埋もれる犬砂に埋もれる犬感想
桐野夏生さんの最新作(2021.10)。面白くて夢中になり、いっきに読了。”ネグレクト”、児童虐待という現代の重いテーマに取り組んだこの長編小説は、さすが桐野夏生だと感心した。主人公の少年の視点からの独白部分には、ちょっと無理も感じたが、彼の鬱屈した心理は理解できる。周囲の大人や少年少女たちの動きも、さもありなんと。幕をすとんと落とすようなエンディングも、桐野さんらしく、私は好きだ。図書館本。予約の行列ができていて次の予約者が待っているので、すぐに返却しなければ。
読了日:03月07日 著者:桐野 夏生


mRNAワクチンの衝撃 コロナ制圧と医療の未来mRNAワクチンの衝撃 コロナ制圧と医療の未来感想
ドイツのビオンテック社創業者エズレム・テュレジとウール・シャヒン夫妻(ともにトルコからの移民)がmRNAワクチン技術を新型コロナウイルスのワクチンに応用。超スピード(ライトスピード=光速)で開発していく様子を密着取材したもの。登場人物名が多くて読むのに苦労したが、なんとか読了。巻末の「付録・ワクチンに入っているもの/いないもの」リストはワクチン否定論者(トンデモ論を言いふらす人たち)に読ませたい。読まないだろうが。卵・ゼラチン・防腐剤・金属・超小型電子機器・電極・カーボンナノチューブ等々、入ってないよ。
読了日:03月13日 著者:ジョー ミラー,エズレム テュレジ,ウール シャヒン


重箱の隅 (文春文庫 い 1-23)重箱の隅 (文春文庫 い 1-23)感想
単行本も持っているが、なんとなく文庫で読みたくなり、ちいさな活字を追った。目がショボショボ。1975年12月から翌年4月にかけて「夕刊フジ」に連載されたエッセイ。このタブロイド紙には、山口瞳、吉行淳之介、筒井康隆、田辺聖子らも、山藤章二の挿画で連載している。懐かしい。五木さんもまだ40代前半、最初の休筆を終えて『凍河』『戒厳令の夜』の二大連載を終えたばかりの頃。軽妙な語り口の「重箱の隅」をほじくるような身辺の話題が気楽に読める。山藤さんの絵がまた楽しい。遅筆の五木さんに振り回される様子も透けて見える。
読了日:03月15日 著者:五木 寛之


バラカ 上 (集英社文庫)バラカ 上 (集英社文庫)感想
これも桐野夏生の傑作。幼児売買と3.11の震災を核に、人間のこころの闇を、これでもかと描く。なぜこれほど人間の暗部を描き続けるのか? 朝日新聞への寄稿(2020.12.15)「不寛容の時代」で桐野夏生は次のように書いている。<正しき者、正しき行いを描く作品には、確かにカタルシスがある。だが、人間の行いは正しいことばかりとは限らない。人間は愚かで、間違いを犯す。><正義と悪、右と左。二元論で語られるほど、人間は単純ではない。むしろビトウィーンな存在なのに、他人の曖昧は許すことができないらしい。> なるほど。
読了日:03月16日 著者:桐野夏生


バラカ 下 (集英社文庫)バラカ 下 (集英社文庫)感想
下巻にはいって、その目まぐるしい展開にハラハラドキドキしながら読了。なにしろ不気味な人間がたくさん登場する。これまで読んだ桐野作品の結末は、たいていが悲劇で終わっていて、苦い後味の残るものが多かったような気がする。だが、この小説では、かすかな希望が感じられて、ほっとした。福島第一原発事故後の日本の状況が、ひとつ間違えていたらこうだったかもしれない、という作者の想像(創造)力に基づく背景設定。そこに、幼児売買、原発棄民、外国からの移民、といった現代的な重いテーマを盛り込んだ傑作だと思う。読みごたえあり。
読了日:03月17日 著者:桐野夏生


夜の谷を行く (文春文庫)夜の谷を行く (文春文庫)感想
連合赤軍の凄惨なリンチ事件の当事者(”兵士”だった女性)のその後を描く。永田洋子や森恒夫が実名で登場し、主人公を含む他のメンバーも仮名で登場。事実をベースに桐野夏生らしい視点からこの事件の意味を問う。最後、どんでん返しのように主人公が隠していた過去が示され、驚く。文庫解説の弁護士(大谷恭子氏)に取材協力を求めていたことを知り、朝日新聞2020/12/15の著者の寄稿「不寛容の時代」の記述に納得。<正しき者、正しき行いを描く作品には、確かにカタルシスがある。だが、人間の行いは正しいことばかりとは限らない。>
読了日:03月18日 著者:桐野 夏生


だから荒野 (文春文庫)だから荒野 (文春文庫)感想
さして期待せずに読み始めたが、さすが桐野夏生。面白い。どこにでもありそうな現代の親子四人家族。わがままで自己中心的な夫、反抗期の息子二人。彼らに翻弄されながら自分を見失っている46歳の妻が、ある日、思いがけない行動に出て、家族が崩壊に向かっていくさまが、読者には面白おかしく展開されていく。桐野作品にしては暗さがなく、気楽に読める(当事者には、けっこう深刻な小事件が続くが)。後半、長崎の老人との出会いから思わぬ展開に…。新聞連載小説と知り、なるほど、と納得。タイトルの”荒野”に込められた作者の思いは深い。
読了日:03月20日 著者:桐野 夏生


ジオラマ (新潮文庫)ジオラマ (新潮文庫)感想
デビューから10数年後の1990年代後半に雑誌に掲載した短編9作を集めたもの。同じく短編集「アンボス・ムンドス」にも感心したものだが、作者の力量を感じる。自作解説のような「あとがき」に書かれているのだが、作者は子供の頃、地面に埋まっている石ころをひっくり返し、剥がした跡にある異世界を見るのが好きだったという。作者にとって短編小説とは「一個の石をめくってみて、その下にある世界を見る驚きや、その世界を書くこと」だと。日常生活の裏側に潜む不気味な世界を読者に突きつける。ひさしぶりに短編小説の面白さを満喫した。
読了日:03月22日 著者:桐野 夏生


残虐記 (新潮文庫)残虐記 (新潮文庫)感想
ザラザラした後味が残った作品。桐野夏生の作品らしいといえばそうなのだが、面白かった! と素直に言えない奇妙な読後感。文庫版解説(精神科医・批評家の斎藤環)に書かれていることだが、桐野作品の世界は「謎解きのないミステリー」という表現が当てはまるのかも。理解できるようなできないような、この小説の登場人物たちには、以前読んだ『OUT』に出てくる主婦たちに通じるような不気味さを感じた。こういうのが桐野作品の魅力というか魔力なのかもしれない。好き嫌いが大きく分かれる作家だと思うが、私はまだまだ読み続けたい。
読了日:03月23日 著者:桐野 夏生


新装版 水の眠り 灰の夢 (文春文庫)新装版 水の眠り 灰の夢 (文春文庫)感想
文庫470ページ、読みごたえのある長編小説。ゆっくりした展開にじれったかったが、中盤から、俄然、面白くなってきた。1963年、オリンピックを翌年に控えて東京が大きく変貌しつつあった時代。草加次郎事件の犯人捜し、女子高生殺しの謎。ミステリー的な展開に引き込まれた。トップ屋と呼ばれた週刊誌記者たちの群像が魅力的。文庫解説(武田砂鉄)の指摘――”泣ける” ”感動的”といった感情(「涙の強盗」)を拒絶する桐野小説のルポルタージュ的手法――は鋭い。梶山季之・草柳大蔵・竹中労といった当時のトップ屋を彷彿とさせる。
読了日:03月24日 著者:桐野 夏生


新装版 ローズガーデン (講談社文庫)新装版 ローズガーデン (講談社文庫)感想
桐野夏生に「村野ミロ」シリーズがあることを、最近知った。新装版ではなく初版2003年版を古本で読んだ。ひとつ前に読んだ『水の眠り 灰の夢』(1995年刊)に、ミロの父母と養父(村野善三)の1960年代の物語が綴られていた。私の中で両者が繋がったのがうれしい。主人公の探偵 村野ミロが魅力的。桐野作品らしく人間の欲望や心理が巧みに描かれているが、一部の桐野作品がもつ暗くドロドロしたところが薄く、抵抗なく読めた。もちろん、それぞれに影のある登場人物たちの造形は、さすがだ。シリーズの他の作品も読んでみたい。
読了日:03月26日 著者:桐野夏生


はじめての文学 桐野夏生はじめての文学 桐野夏生感想
少年少女向け自選アンソロジー・シリーズの一冊。活字が大きく行間もゆったりしていて、おまけにルビまで振ってある。中編6作所収。冒頭の単行本未収録作「使ってしまったコインについて」を読んだ子どもたちは、内容の過激さに驚くことだろう。「小説には毒がある」「優れた小説には、いいことばかりは書いてありません」「年若い方に対しても、毒を減ずる気持ちはない」と、あとがきで言い切る桐野夏生の面目躍如。短編集『アンボス・ムンドス』所収の2作と「ファイアー・ブルース」シリーズの2作、「リアルワールド『ホリニンナ』」が面白い。
読了日:03月27日 著者:桐野 夏生


リアルワールド (集英社文庫(日本))リアルワールド (集英社文庫(日本))感想
自分でもあきれるほど桐野夏生を読み続けている。すっかりハマってしまって抜け出せない。この長編は、ひとつ前に読んだ『はじめての文学 桐野夏生』(文藝春秋2007年刊)の「リアルワールド『ホリニンナ』」に引き込まれて読んでみた。4人の女子高生と、母親殺しの男子高校生のからみあい、彼らの内面が、これでもかといったリアリティで迫ってくる。見当はずれかもしれないが、村上春樹の小説を思い浮かべてしまった。村上春樹の小説に描かれる登場人物たちの内面描写との類似という意味で。この文庫版の解説も斎藤環(精神科医・批評家)。
読了日:03月28日 著者:桐野 夏生


奴隷小説 (文春文庫)奴隷小説 (文春文庫)感想
短編集。「奴隷小説」というタイトル通り、奴隷的な状況でもがく人物たちか描かれていて不気味。なかでも寓話的な話や、フランシスコ・ザビエルの時代の人身売買(乱取り、人取り)の話などが面白かった。
読了日:03月28日 著者:桐野 夏生

 


冒険の国 (新潮文庫)冒険の国 (新潮文庫)感想
1988年の「すばる文学賞」最終候補作に手を加え文庫オリジナルとして刊行。改稿前は「自分の作品ながら通読するのも辛いほどだった」(あとがき)というが、作者の初々しさが感じられる佳作になっている。東京ディズニーランド開業(1983年4月)直後、バブル前夜の「時代に取り残された人々」を描きたかったという。ちなみに桐野夏生のその頃の作品―1984年『愛のゆくえ』(第2回サンリオロマンス賞佳作)でデビュー。93年『顔に降りかかる雨』(第39回江戸川乱歩賞受賞)。98年『OUT』(第51回日本推理作家協会賞受賞)。
読了日:03月29日 著者:桐野 夏生


新装版 天使に見捨てられた夜 (講談社文庫)新装版 天使に見捨てられた夜 (講談社文庫)感想
女性探偵 村野ミロ・シリーズの第2作。第3作『水の眠り 灰の夢』、第4作『ローズガーデン』を先に読んでいたので逆順になってしまったが、次は第1作『顔に降りかかる雨』(江戸川乱歩賞受賞作)を読んでみたい。主人公の村野ミロの魅力はもちろんだが、隣人のトモさんや、事件の当事者たち、ミロの父親の善三など、皆、生き生きとしている。「雨の化石」(ピソライト)の謎解き、最後のどんでん返し。上質のミステリーとして読んだ。
読了日:03月31日 著者:桐野夏生

読書メーター
 

| | コメント (0)

2022年3月21日 (月)

【読】五木さんの桐野夏生評

桐野夏生の小説が好きで、このところ古本の文庫を買っては読んでいる。

新刊の単行本は、図書館から借りたり(予約待ち行列ができているが)、待ちきれずに買ったこともある。
今日も市内のブックオフで手当たり次第に読んでいない文庫を集めて、レジに持って行ったところ、12冊で4100円。
できるだけ100円(税抜き)の棚から買いたいのだが、400~500円ぐらいのものが8冊。

20220321-130915

しばらく楽しめそうだ。

読んだ本をダブって買ってしまわないように、リストも作っている。
〇印が手元にあってまだ読んでいないもの。
●印が読み終えたもの。

読み終えた本は、どんどんブックオフに持って行っている。

・ファイアボール・ブルース―逃亡(1995年1月 集英社)
 【改題】ファイアボール・ブルース(1998年5月 文春文庫)
●OUT(1997年7月 講談社 / 2002年6月 講談社文庫【上・下】)
・錆びる心(1997年11月 文藝春秋 / 2000年11月 文春文庫 / 2006年1月 大活字文庫【上・下】)
 所収作品:虫卵の配列 / 羊歯の庭 / ジェイソン / 月下の楽園 / ネオン / 錆びる心
〇ジオラマ(1998年11月 新潮社 / 2001年10月 新潮文庫)
 所収作品:デッドガール / 六月の花嫁 / 蜘蛛の巣 / 井戸川さんについて / 捩れた天国 / 黒い犬 / 蛇つかい / ジオラマ / 夜の砂
●柔らかな頬(1999年4月 講談社 / 2004年12月 文春文庫【上・下】)
・光源(2000年9月 文藝春秋 / 2003年10月 文春文庫)
・玉蘭(2001年3月 朝日新聞出版 / 2004年2月 朝日文庫 / 2005年6月 文春文庫)
・ファイアボール・ブルース2(2001年8月 文春文庫)
・リアルワールド(2003年2月 集英社 / 2006年2月 集英社)
〇グロテスク(2003年6月 文藝春秋 / 2006年9月 文春文庫【上・下】)
〇残虐記(2004年2月 新潮社 / 2007年8月 新潮文庫)- 週刊アスキー連載。連載時タイトルは「アガルタ」。桃源郷としての「アガルタ」を全く知らないままタイトルとして採用したとのこと
〇I'm sorry, mama(2004年11月 集英社 / 2007年11月 集英社文庫)
・魂萌え!(2005年4月 毎日新聞社 / 2006年2月 新潮文庫【上・下】)・
・冒険の国(2005年10月 新潮文庫)
●アンボス・ムンドス(2005年10月 文藝春秋 / 2008年11月 文春文庫)
 所収作品:植林 / ルビー / 怪物たちの夜会 / 愛ランド / 浮島の森 / 毒童 / アンボス・ムンドス
〇メタボラ(2007年5月 朝日新聞社 / 2010年7月 朝日文庫【上・下】 / 2011年8月 文春文庫)
●東京島(2008年5月 新潮社 / 2010年5月 新潮文庫)
●女神記(2008年11月 角川書店 / 2011年11月 角川文庫)
〇IN(2009年5月 集英社 / 2012年5月 集英社文庫)
●ナニカアル(2010年2月 新潮社 / 2012年10月 新潮文庫)
・優しいおとな(2010年9月 中央公論新社 / 2013年8月 中公文庫)
・ポリティコン(2011年2月 文藝春秋【上・下】 / 2014年2月 文春文庫【上・下】)
〇緑の毒(2011年8月 角川書店 / 2014年9月 角川文庫)
〇ハピネス(2013年2月 光文社 / 2016年2月 光文社文庫)
〇だから荒野(2013年10月 毎日新聞社 / 2016年11月 文春文庫)
〇夜また夜の深い夜(2014年10月 幻冬舎 / 2017年10月 幻冬舎文庫)
・奴隷小説(2015年1月 文藝春秋 / 2017年12月 文春文庫)
 所収作品:雀 / 泥 / 神様男 / REAL / ただセックスがしたいだけ / 告白 / 山羊の目は空を青く映すか Do Goats See the Sky as Blue?
〇抱く女(2015年6月 新潮社 / 2018年8月 新潮文庫)
●バラカ(2016年3月 集英社 / 2019年2月 集英社文庫【上・下】)
・猿の見る夢(2016年8月 講談社 / 2019年7月 講談社文庫)
●夜の谷を行く(2017年3月 文藝春秋 / 2020年3月 文春文庫)
〇デンジャラス(2017年6月 中央公論新社 / 2020年6月 中公文庫)
〇路上のX(2018年2月 朝日新聞出版 / 2021年2月 朝日文庫)
・ロンリネス(2018年6月 光文社 / 2021年8月 光文社文庫)
・とめどなく囁く(2019年3月 幻冬舎)
●日没(2020年9月 岩波書店)
●インドラネット(2021年5月 KADOKAWA)
●砂に埋もれる犬(2021年10月 朝日新聞出版)
・燕は戻ってこない(2022年3月4日 集英社)

【小説 村野ミロシリーズ】
・顔に降りかかる雨(1993年9月 講談社 / 1996年7月 講談社文庫 / 2017年6月 講談社文庫【新装版】)
・天使に見捨てられた夜(1994年6月 講談社 / 1997年6月 講談社文庫 / 2017年7月 講談社文庫【新装版】)
〇水の眠り灰の夢(1995年10月 文藝春秋 / 1998年10月 文春文庫 / 2016年4月 文春文庫【新装版】)
〇ローズガーデン(2000年6月 講談社 / 2003年6月 講談社文庫 / 2017年8月 講談社文庫【新装版】))
収録作品:ローズガーデン / 漂う魂 / 独りにしないで / 愛のトンネル
・ダーク(2002年10月 講談社 / 2006年4月 講談社文庫【上・下】)

【ロマンス小説】
・愛のゆくえ(1984年12月 サンリオニューロマンス)
・熱い水のような砂(1986年2月 サンリオニューロマンス)
・真昼のレイン(1986年7月 サンリオニューロマンス)
・夏への扉(1988年1月 双葉社) ※桐野夏子名義
・夢の中のあなた(1989年3月 双葉社) ※桐野夏子名義
・ジュニア小説(野原野枝実名義)
・恋したら危機!(1989年8月 MOE文庫)
・あいつがフィアンセだ!(1989年8月 MOE文庫)
・小麦色のメモリー(1989年8月 MOE文庫)
・トパーズ色のband伝説(1989年10月 MOE文庫)
・恋したら危機! パート2(1989年12月 MOE文庫)
・媚薬(1990年3月 MOE文庫)
・恋したら危機! パート3(1990年5月 MOE文庫)
・急がないと夏が… プールサイドファンタジー(1990年7月 MOE文庫)
・セントメリークラブ物語1 セントメリーのお茶会にどうぞ(1990年10月 MOE文庫)
・セントメリークラブ物語2 銀の指輪は冷たく輝く(1991年1月 MOE文庫)
・ガベージハウス、ただいま5人(1991年3月 コバルト文庫)
・涙のミルフィーユボーイ(1992年1月 コバルト文庫)
・ルームメイト薫くん 1-3(1993年-94年 偕成社)

ところで、1999年刊行の『柔らかな頬』は、同年7月の第121回直木三十五賞を受賞している。

当時の選考委員だった五木寛之さんが、この作品をどう評価しているのか興味があった。
そういえば、こんな本が手元にあった。

『ぼくが出会った作家と作品 五木寛之選評集』 東京書籍 2010年刊

 

五木さんは、1978年(第79回)から2010年(第142回)まで、直木賞選考委員を勤めていたはず。

直木賞選考委員リスト
https://prizesworld.com/naoki/sengun/

この本から、第121回直木賞の五木さんの選評を抜き出してみる。
ちなみにこの回の受賞作は二作で、佐藤賢一『王妃の離婚』桐野夏生『柔らかな頬』だ。

 

<今回は天童荒太さんの「永遠の仔」を最後まで推したのだが、意外なほど不評で、桐野夏生さんの「柔らかな頬」と、佐藤賢一さんの「王妃の離婚」に圧倒的な支持が集り、二作受賞の運びとなった。(中略)
桐野夏生さんの「柔らかな頬」は、以前、候補になりながら受賞しなかった「OUT」とくらべて、新人の小説としての野心に欠けると思った。「OUT」は文字通り良俗的世界からブレイクアウトすることを志した作品である。制度としての直木賞のラインからはじき出されたところにこそ、「OUT」の真の栄光があったのではあるまいか。私は胸中にウメガイを抱いているかのように見えるこの作家が、ふたたび「OUT」の世界を描いて「平地人を戦慄せしめ」るであろうことを、ひそかに期待している。賞などというものは取ってしまえばこっちのものだ。あとは勝手にわが道をゆけばいいのである。(後略)>

いかにも五木さんらしいと思う。

「ウメガイ」とは、「サンカ」と呼ばれた人たちが持ち歩いた刀剣。
シンボル的な意味合いを持つ道具らしい。

「平地人を戦慄せしめ(よ)」は、有名な柳田国男の「遠野物語」序文に出てくるフレーズ。

 

『風の王国』『戒厳令の夜』を読むと、五木さんの 「サンカ」への関心・思い入れが、うかがい知れる。

桐野夏生さんは、五木さんのこの選評を目にしていると思うが、五木さんが言うように「良俗的世界からブレイクアウト」する人々を描き続けている。そこがこの作家の魅力だと思う。

 

 

| | コメント (0)

2022年3月15日 (火)

【読】かつての夕刊フジ連載エッセイ

きのう2022/3/14の日記ブログに書いたのだが、こんな懐かしい本を再読している。

2022年3月14日(月): やまおじさんの日記
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/nikki/2022/03/post-9d6896.html

五木寛之 『重箱の隅』
文春文庫 1984/11/25 367ページ
単行本 1979/5 文芸春秋社刊
1975/12/10~1976/4/11 夕刊フジ連載

 

単行本の古本を持っているのだが、文庫版もずいぶん前に古本をネットで購入。
同じシリーズの文庫を4冊持っていて、五木さんのものだけ文庫がなかったので、ほしかったのだ。

このところ、新型コロナやらウクライナの動乱やらで、私の関心もそちらに向きがち。
同時代の動きをなんとか理解しようと、関連する本を読んできたが、どうにも気が滅入る。

そんな折、軽い本を読みたくなって、きのうから読み始めている。

さきほど本棚を探して、他の本を探し出した。
かつて「夕刊フジ」で山藤章二さんの挿画付きで連載していた軽妙なエッセイのシリーズだ。

私が持っている下の画像の4冊は、どれも新潮文庫。

Photo_20220315090601

1970年代中頃、私が上京して職探しをしていた頃、夕刊フジというタブロイド紙にも元気があったな。

Amazonで探してみると、他の出版社からも何度も出ているようだ。
下の書影はAmazonへのリンク。

 

 

古い文庫本は、活字がちいさいのが、私にはちとつらい。

20220315-085225

| | コメント (0)

2022年3月 1日 (火)

【読】2022年2月に読んだ本(読書メーター)

2月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:1609
ナイス数:94

ワクチンの噂――どう広まり、なぜいつまでも消えないのかワクチンの噂――どう広まり、なぜいつまでも消えないのか感想
難しい本だった。巻末解説(磯野真穂:文化人類学・医療人類学)が著者 の言いたかったことをうまくまとめてくれている。また、著者の日本におけるHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン=子宮頸がんワクチンの「積極的勧奨中止」に関する記述に、不確かな内容があることを指摘もしている。人類がウィルスと付き合っていくためには、人類が作り出したワクチンというものとも、うまく付き合っていかなければいけないのだな、というのが読み終えて思ったこと。たしかに「ワクチンは打たれる側にとってはわけのわからない液体」(解説)ではある。
読了日:02月01日 著者:ハイジ・J・ラーソン


古本マニア採集帖古本マニア採集帖感想
「一箱古本市」を始めたことで知られる著者のインタビュー集。世間には本好きの人がこんなにいるんだと、驚く。古本の魅力は、新刊書店や図書館にもない、忘れ去られた作家の本や、昔の雑誌などを発見できることなんだと、あらためて思う。本や雑誌だけでなく、図書館が写された「図書館絵葉書」なんてものを蒐集している人とか、保育社の「カラーブックス」全909冊を集めてしまった人とか、すごいなあと。この本に登場する何人かは、ブログを書いていたりFacebookやTwitterを利用していると知り、ネットで見てみようと思う。
読了日:02月03日 著者:南陀楼 綾繁


世界史のなかの昭和史 (平凡社ライブラリー0905)世界史のなかの昭和史 (平凡社ライブラリー0905)感想
読み通すのに時間がかかったが、じつに面白い本だった。著者の『昭和史』(単行本2冊)を読もうとして、あまりのボリュームに挫折、手放していたのだが、この本は世界史(ヒトラーとスターリンに焦点をあてている)のなかでの昭和史という記述がわかりやすくて、いい。「歴史探偵」を自称する著者らしい”新藤史観”ともいえる歴史観は、とても理解しやすい。巻末の青木理氏との対談(2018年)も、つい最近の世情が話題になっていて、得るところが多かった。『B面昭和史』『昭和史』『昭和史戦後篇』も買ってあり、がんばって読んでみたい。
読了日:02月09日 著者:半藤 一利


捨てない生きかた(マガジンハウス新書)捨てない生きかた(マガジンハウス新書)感想
書名に惹かれて図書館から借り、いっきに読了。五木さんは、あえて「捨てない」ことの意味を説く。五木流文明論。身の回りのモノが捨て難く、あふれかえるモノたちをなんとかしなければ、という、強迫観念に悩まされている我が身にとっては、救われる話。「モノは記憶を呼び覚ます”依代(よりしろ)”」というのが五木さんの考え。”モノ”への執着を捨てて身軽にならなくては、と考えるのも”捨てることへの執着”だと言われると、なるほどと思う。歴史的建造物や街並み、古くからの地名、あるいは方言などもホイホイと捨てていく風潮はさびしい。
読了日:02月19日 著者:五木寛之


伝え守る アイヌ三世代の物語 (少年写真新聞社写真絵本)伝え守る アイヌ三世代の物語 (少年写真新聞社写真絵本)感想
写真家・宇井真紀子(眞紀子)さんの写真絵本。地元図書館にリクエストして収蔵してもらった。宇井さんの講演会・スライドトークには何度か足を運んで、よく存じあげているので、楽しみにしていた本だ。アイヌの家族三世代を10年がかりで追い、あたたかい写真を撮られた、いかにも宇井さんらしいていねいな仕事。今を生きるアイヌの人たち、なかでもアイヌの伝統を伝えていこうとしている少年少女の姿が、生き生きと描かれている。好著。
読了日:02月19日 著者:宇井眞紀子


世界のニュースを日本人は何も知らない (ワニブックスPLUS新書)世界のニュースを日本人は何も知らない (ワニブックスPLUS新書)感想
「日本人は何も知らない」シリーズ第1作。3作目まで出ていて、ずいぶん売れている(読まれている)らしい。SNSで著者を知り読んでみた(2019年発行)。多くの日本人が知らない(と著者が言う)世界の意外なニュースや事実が紹介されていて面白い。池上彰の著作を思い起させる。意思決定を左右するのは「感情(emotion)」/効率化を追求するあまり無駄を排除することの問題点(図書館や書店に並んでいる本から知らなかったことが発見できるという例えがいい)/人生の幸福を決めるのは自己決定権/等々の指摘には、なるほどと思う。
読了日:02月22日 著者:谷本 真由美


だから、写真で生きていく 辺境の地 移住者のまなざしだから、写真で生きていく 辺境の地 移住者のまなざし感想
41歳で公務員を退職し、大阪から北海道の美瑛に移住した写真家の新刊。図書館にリクエストして入れてもらった。美瑛は私の母親の実家があった土地で、今も親戚がいて、身近な土地。著者とは面識はないが、SNSを通してその活動に注目している。美瑛といえば前田真三さんが”発見”した丘のある風景の美しさで有名だが、著者の中西さんは、前田真三のような風景写真から脱して、独自の写真世界を目指している。美瑛移住までの経緯、北海道での写真家生活、移住者としてのまなざし、自らが目指す写真(日本画からの影響)等々。美しい写真も満載。
読了日:02月26日 著者:中西敏貴

読書メーター
 

| | コメント (0)

2022年2月 1日 (火)

【読】2022年1月に読んだ本(読書メーター)

2022年1月に読んだ本。
珍しく9冊読むことができた。軽めの本が多かったので。
あとは、本を読むには”勢い”が必要、ということか。

1月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2332
ナイス数:92

街の人生街の人生感想
1200ページもの大著『東京の生活史』を購入。読み始めるのに気合が必要なので同じ編著者のこの本を読んでみた。街で生きる、まったく無名で普通の人たち5人へのインタビューというか「語り」。編著者の岸政彦さん(関西の社会学者)が前書きに書いているとおり、無名の人たちの「人生の断片集」。日系南米人のゲイ、ニューハーフ、摂食障害の当事者、シングルマザーの風俗嬢、元ホームレス(西成のおっちゃん)の5人。それぞれの人生の「断片」が脈略もなく語られているのだが、そのリアリティーに圧倒される。関西弁のトーンが好ましい。
読了日:01月06日 著者:岸 政彦


自分がおじいさんになるということ自分がおじいさんになるということ感想
勢古浩爾さんの書いたものが好きで、なかでも軽いエッセイ風の読み物は、あっという間に読めてしまう。74歳になったという勢古さんだが、”勢古節”ともいうべき独特の語り口は健在。勢古さんの本は読書ガイド的な要素もあり、この本でも、私の知らなかった興味深い書物を何冊か知った。長倉洋海さんのマスードの写真、椎名誠さんの写真が好きだというのにも親しみを感じた。中島みゆきへのオマージュも微笑ましい。
読了日:01月06日 著者:勢古 浩爾


わたしが障害者じゃなくなる日 〜難病で動けなくてもふつうに生きられる世の中のつくりかたわたしが障害者じゃなくなる日 〜難病で動けなくてもふつうに生きられる世の中のつくりかた感想
つい先ごろ亡くなった海老原宏美さん。私はこれまでまったく知らなかったのだが、私が住んでいる市の自立生活センターの理事だった。この本も市の図書館にあったので借りてみた。ハッとすることがたくさん。たとえば、著者が高校生のとき「障害者甲子園」に参加するため大阪までひとり旅をしたとき、援助を頼んだ駅員が彼女の目をまっすぐ見て対応してくれたこと。スウェーデンでホールケーキを分けるときには、その人が食べられるぶんだけに切り分けること(等分にではなく)、等々。「障害は社会が作り出すもの」という言葉には、虚をつかれた。
読了日:01月07日 著者:海老原宏美


マンゴーと手榴弾: 生活史の理論 (けいそうブックス)マンゴーと手榴弾: 生活史の理論 (けいそうブックス)感想
書名「マンゴーと手榴弾」に惹かれて読み始めたものの、社会学理論が延々と展開される「鉤括弧を外すこと」「調整と介入」の2篇は、私には理解困難で飛ばし読み。だから厳密には一冊読了ではない。著者が実践した聞き取りの具体例が、じつに興味深く印象に残った。「マンゴーと手榴弾」「海の小麦粉」「プリンとクワガタ」「タバコとココア」の4篇がそれ。まるで短編小説のタイトルにもなりそうな。そこで取り上げられている「語り」が感動的。他には沖縄について考察した「沖縄の語り方を変える」「爆音のもとで暮らす」の2篇が示唆に富む。
読了日:01月11日 著者:岸 政彦


江戸の銭勘定~庶民と武士のお金のはなし (歴史新書)江戸の銭勘定~庶民と武士のお金のはなし (歴史新書)感想
図書館の書架でみかけて借りてみた本。1話2ページ見開きを基本としていて読みやすい。江戸の貨幣制度はややこしい。現代の貨幣価値としていくらぐらいかを具体的に示してくれているのが、ありがたい。銭勘定をとおして江戸の暮らしが垣間見える。
読了日:01月15日 著者:


ぼくが歌う場所: フォーク・ソングを追い求めて50年ぼくが歌う場所: フォーク・ソングを追い求めて50年感想
1949年生れで72歳になる中川五郎さんの自伝的な本。日本のフォーク・ソング界のミュージシャンとの交流や、五郎さんに大きな影響を与えたアメリカのフォーク・シンガーたちのこと、日本語でフォーク・ソングを歌うことで彼が目指していること、等々。私は、それほどのフォーク・ファンでもないが、興味深い内容だった。2段組み285ページで、けっこう読みでがあった。吉祥寺のライブ・ハウス「のろ」の加藤さんや、ヴァイオリニストのHONZIさんとも親しかったというのが、個人的にはうれしい。いくつかの本やCDも、この本で知った。
読了日:01月20日 著者:中川 五郎


最終列車最終列車感想
天皇や皇室に詳しく、示唆に富む著作がたくさんある原武史さん。この本は、原さんの鉄道ファンとしての思いがぎっしり詰まったエッセイ集。鉄道ファンにはたまらない内容だろう。私はそれほどの鉄道ファンではないが、それでも半世紀前の列車や路線に触れた話に懐かしさをおぼえた。鉄道への愛が伝わってくる。2021年に雑誌掲載されたコロナ禍後の文章群(コロナと鉄道)が面白かった。日本の鉄道が収益ばかりに目をやって、社会インフラとしての役割を忘れている、という指摘には強く同意。ゆっくり走る鉄道に乗って旅をしたい気分になった。
読了日:01月23日 著者:原 武史


一期一会の人びと (単行本)一期一会の人びと (単行本)感想
今年2022年1月に出たばかりの新刊。読みはじめてすぐに気づいたのだが、つい最近読んだばかりの同じ出版社(中央公論新社)から出ている新書『回想のすすめ』と重複するものが10編。それでも、デビュー当時の浅川マキさんが、当時まだ金沢にいた五木さん――直木賞を受賞し、マスコミの世界に戻ることを決意していた――の家に、ふらりと西瓜をぶらさげて現れ、歌手としての活動を今後どうしたらいいのか相談にきたという話が胸を打つ。収録されている20編(過去に出会った20人の思い出)は、いずれも近年、雑誌などに掲載されたもの。
読了日:01月24日 著者:五木 寛之


ドク・ホリディが暗誦するハムレット オカタケのお気軽ライフドク・ホリディが暗誦するハムレット オカタケのお気軽ライフ感想
敬愛する岡崎武志さんの新刊。岡崎さんには、わりと親しくしていただいており、私が所属する「図書館友の会」主催の講演会で二度、講演していただいたり(古本をめぐる話)、あちこちのイベントでお目にかかっている。この本は、春陽堂書店のウェブ・サイトに連載された(今も連載中)「オカタケな日々」をまとめたもの。本の話、テレビドラマや映画の話、あちこちを巡り歩いた話など、多岐にわたる。好奇心のかたまりのような方だ。コロナ禍の”緩やかな戒厳令下”でご自分を奮い立たせるためにも、行動し、文章に綴られたそうだ(あとがき)。
読了日:01月27日 著者:岡崎武志

読書メーター
 

| | コメント (0)

2022年1月 1日 (土)

【読】2021年12月に読んだ本(読書メーター)

2021年12月に読んだ本。
3冊しか読み切れなかった。

半藤一利さんの『B面昭和史 1926-1945』平凡社ライブラリーを、年またぎで読み続けている。
なかなか進まない。

12月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:774
ナイス数:53

特攻隊振武寮 帰還兵は地獄を見た (朝日文庫)特攻隊振武寮 帰還兵は地獄を見た (朝日文庫)感想
鴻上尚史著『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』を読んで、この本を知った。旧日本陸軍航空特攻隊第二十二振武隊に所属、生還した元特攻兵大貫健一郎さんの貴重な証言。2007年10月放映NHKスペシャル「学徒兵 許されざる帰還~陸軍特攻隊の悲劇~」のプロデューサー渡辺考氏の冷静沈着な解説によって、当時の状況がよくわかる。大貫さんの記憶には間違いもあるかもしれないが、この本から見えてくるのは「特攻の真実」だ。立場によって違いもあるだろうが、多くの戦友を特攻で失った当事者の声は貴重。語り継がれるべきだろう。読了日:12月07日 著者:大貫健一郎,渡辺 考


回想のすすめ - 豊潤な記憶の海へ (中公新書ラクレ (695))回想のすすめ - 豊潤な記憶の海へ (中公新書ラクレ (695))感想
五木さんのこの手の新書がたくさん出ているものの、人生訓めいたものは、読む気にならなかった。が、本書は読んでみようと思った。人間の記憶は、かけがえのない資産だという(とくに老年になってからは)。この考え方には同意。ただ、本書の初めの方は同じことの繰り返しの感があって、どうかなと思う。第三章、五木さんが過去に対談・インタビューした人々の回想は、きわめて興味深い(五木さんの対談・インタビュー集は過去に多数出版されている)。第四章「薄れゆく記憶」で説く「みずからボケの達人を目指す」という考え方はいいかもしれない。
読了日:12月10日 著者:五木 寛之


半藤一利 語りつくした戦争と平和半藤一利 語りつくした戦争と平和感想
今年2021年1月に亡くなった半藤一利さんが遺した講演、対談を集めたもの。あらためて、すごい人だったと思うし、その業績から学ぶものは多い。田口ランディさんとの対談で「護憲派の正義で人を責める言葉が腹立たしい」というランディさんの発言に、ハッとする。この本のいいところは、随所に挿入されている「まとめ年表・図版」。図書館にリクエストして入れてもらい借りて読んだのだが、手元に置いておいてもいいかなと思って自分でも購入した。『B面昭和史 1926-1945』平凡社ライブラリーも同時に購入。
読了日:12月13日 著者:

読書メーター

| | コメント (0)

2021年12月27日 (月)

【読】2021年 ぼちぼちいこうか総集編(今年読んだ本)その2

今年読んだ本のリストの続き。
書名の前の日付は、読了日。
図書館から借りた本が、ほとんど。
家にある山積みの本が、なかなか読めない。

■ノンフィクション、エッセイ、評論類■

今年も世界中を震撼させた疫病関連。
けっこうまとめて読んだ。
『臨床の砦』はフィクション。現役の医師の作品で、臨場感あふれる力作。
東海林さだおさんの本は、ご愛敬。

■ 1/2 稲葉剛・小林美穂子・和田静香 編 『コロナ禍の東京を駆ける 緊急事態宣言下の困窮者支援日記』 岩波書店 (2020/11/26) 186ページ
■ 1/9 大野 和基 編 『コロナ後の世界』 文春新書1271 (2020/7/20) 202ページ
■ 1/13 朝日新聞社 編/養老孟司 他 『コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線』 朝日新書781 (2020/8/11) 200ページ
■ 1/18 村上陽一郎 編 『コロナ後の世界を生きる――私たちの提言』 岩波新書1840 (2020/7/17) 205ページ
■ 1/29 西浦博/(聞き手)川端裕人 『理論疫学者・西浦博の挑戦 新型コロナからいのちを守れ!』 中央公論新社 (2020/12/10) 292ページ
■ 6/10 東海林さだお 『マスクは踊る』 文藝春秋 (2021/1/30) 237ページ
■ 7/30 夏川 草介 『臨床の砦』 小学館 (2021/4/28) 206ページ
■ 9/12 牧田寛 『誰が日本のコロナ禍を悪化させたのか?』 扶桑社 (2021/8/24) 311ページ

Photo_20211227213301

下に並べた本も、おもしろかった。

■ 2/3 なぎら健壱 『高田渡に会いに行く』 駒草出版 (2021/1/16) 332ページ
■ 2/11 春間豪太郎 『草原の国キルギスで勇者になった男』 新潮社 (2020/10/30) 279ページ
■ 2/13 椎名誠 『ぼくがいま、死について思うこと』 新潮社 (2013/4/25) 190ページ
■ 2/15 椎名誠 『遺言未満、』 集英社 (2020/12/21) 253ページ
■ 2/23 鈴木理生(すずき・まさお) 『江戸の町は骨だらけ』 ちくま学芸文庫 (2004/8/10) 275ページ

Photo_20211227185001

Photo_20211227214401

Photo_20211230070701

大好きな高野秀行さん。
その高野さんが紹介していた、高野さんの友人でスーダン出身の盲目の人が書いた『わが盲想』が、たいへんおもしろかった。

■ 8/8 高野秀行・清水克行 『世界の辺境とハードボイルド室町時代』 集英社インターナショナル (2015/8/31) 314ページ
■ 8/10 高野秀行 『辺境メシ ヤバそうだから食べてみた』 文春文庫 (2020/11/20) 325ページ
■ 9/30 高野秀行 『移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活』 講談社文庫 (2015/9/15) 397ページ
■ 10/9 モハメド・オマル・アブディン 『わが盲想』 ポプラ文庫 (2015/2/5) 297ページ

Photo_20211227185402 Photo_20211227203701

Photo_20211227185401 Photo_20211227185501

今年、惜しくも亡くなった小三治さんの本。
続編も入手したが、まだ読んでいない。

■ 8/2 柳家小三治 『ま・く・ら』 講談社文庫 (1998/6/15) 419ページ

Photo_20211227190803

その他、今年出会った、すてきな本の数々。
『ひらけ!モトム 大学生のぼくが世田谷の一角で介助をしながらきいた、団塊世代の重度身体障害者・上田さんの人生』に描かれた、上田要(もとむ)さんは、それほどのお付き合いはないものの、よく存じあげている方。いい本です。

■ 1/22 岩下紘己 『ひらけ!モトム 大学生のぼくが世田谷の一角で介助をしながらきいた、団塊世代の重度身体障害者・上田さんの人生』 出版社ジグ (2020/9/15) 223ページ
■ 3/20 内澤旬子 『内澤旬子の島へんろの記』 光文社 (2020/11/30) 366ページ
■ 4/13 鹿子裕文 『へろへろ 雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々』 ナナロク社 (2015/12/15) 283ページ
■ 5/5 鹿子裕文/絵・モンドくん 『はみだしルンルン』 東京新聞 (2021/1/31) 201ページ
■ 5/9 馬場悠男 『「顔」の進化』 講談社 (2021/1/20) 270ページ
■ 5/11 鹿子裕文 『ブードゥーラウンジ』 ナナロク社 (2020/1/1) 447ページ
■ 11/19 頭木弘樹編 『絶望図書館――立ち直れそうもないとき、心に寄り添ってくれる12の物語』 ちくま文庫 (2017/11/10) 363ページ

Photo_20211227190802

Photo_20211227191601

Photo_20220105203801

「あの戦争」「憲法」「天皇制」などは、私の生涯にわたる(おおげさだが)読書テーマ。
『西瓜とゲートル』は、いい本です。

■ 1/11 江橋崇 『日本国憲法のお誕生 その受容の社会史』 有斐閣 (2020/11/3) 218ページ
■ 9/14 大澤真幸・木村草太 『むずかしい天皇制』 晶文社 (2021/5/30) 349ページ
■ 10/13 一ノ瀬俊也 『軍隊マニュアルで読む日本近現代史 日本人はこうして戦場へ行った』 朝日文庫 (2021/4/30) 233ページ
■ 10/16 吉田裕 『日本軍兵士 ――アジア太平洋戦争の現実』 中公新書2465 (2017/12/25) 228ページ
■ 11/14 鴻上尚史 『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』 講談社現代新書 (2017/11/20) 292ページ
■ 11/23 桑原茂夫 『西瓜とゲートル オノレを失った男とオノレをつらぬいた女』 春陽堂書店 (2020/8/15) 237ページ
■ 11/25 保坂正康 『「特攻」と日本人』 講談社現代新書1797 (2005/7/20) 227ページ
■ 12/7 大貫健一郎・渡辺孝 『特攻隊振武寮 帰還兵は地獄を見た』 朝日文庫 (2018/8/30) 358ページ
■ 12/13 保坂正康(監修) 『半藤一利 語りつくした戦争と平和』 東京新聞 (2021/11/30) 190ページ

Photo_20211227190801Photo_20211230064801

Photo_20211227192001

半藤一利さんの「昭和史」ものを、引き続き読んでいるところ。

Photo_20211227192202 Photo_20211227192201

(おしまい)

| | コメント (0)

【読】2021年 ぼちぼちいこうか総集編(今年読んだ本)その1

今年読んだ本は、88冊。
年間100冊が目標なのだけれど、なかなか。

分野別に書いておきたい。
日付は読了日。

■小説類■

桐野夏生という作家(女性、私と同じ年の生まれ)が好き。
多作の人なので、読みたい小説は山ほど残っている。
『日没』『インドラネット』の近刊2冊は、自腹で購入(読了後、ブックオフに売ってしまったが)。
過去の文庫の中古本が、本棚にたくさんある。

■6/27 桐野夏生 『日没』 岩波書店 (2020/9/29) 329ページ
■ 6/29 桐野夏生 『OUT(上)』 講談社文庫 (2002/6/15) 446ページ
■ 6/30 桐野夏生 『OUT(下)』 講談社文庫 (2002/6/15) 340ページ
■ 7/1 桐野夏生 『東京島』 新潮社 (2008/5/25) 281ページ
■ 7/3 桐野夏生 『女神記』 角川書店 (2008/11/30) 251ページ
■ 7/6 桐野夏生 『インドラネット』 角川書店 (2021/5/28) 373ページ
■ 10/29 桐野夏生 『ナニカアル』 新潮文庫 (2012/11/1) 589ページ

Photo_20211227183101 Photo_20211227183002

今年、がんばって読んだのが、五木さんの『親鸞』全巻と、『青春の門』全巻。
『親鸞』は、新聞連載当時の挿画集(山口晃)を図書館にリクエスト、収蔵してもらったのを借りて、小説と照らし合わせながら読んだ。
大河小説『青春の門』は、かつて、自立篇あたりで読むのをやめたもの。
第十部(いつ出るかわからないが)で完結するそうだ。
青春篇、自立篇からは想像できなかった展開だった。

■ 8/17 五木寛之 『親鸞(上)』 講談社文庫 (2011/10/14) 365ページ
■ 8/19 五木寛之 『親鸞(下)』 講談社文庫 (2011/10/14) 371ページ
■ 8/21 五木寛之 『親鸞 激動篇(上)』 講談社文庫 (2013/6/14) 340ページ
■ 8/23 五木寛之 『親鸞 激動篇(下)』 講談社文庫 (2013/6/14) 375ページ
■ 8/25 五木寛之 『親鸞 完結篇(上)』 講談社文庫 (2016/5/13) 380ページ
■ 8/26 五木寛之 『親鸞 完結篇(下)』 講談社文庫 (2016/5/13) 408ページ
■ 8/26 山口晃 『親鸞 全挿画集』 青幻社 (2019/2/11) 695ページ

20210815-085459_20211227183601

■ 8/30 五木寛之 『青春の門 第一部 筑豊篇』(改訂新版) 講談社文庫 (1989/12/15) 559ページ
■ 9/2 五木寛之 『青春の門 第二部 自立篇』(改訂新版) 講談社文庫 (1989/12/15) 553ページ
■ 9/4 五木寛之 『青春の門 第三部 放浪篇』(改訂新版) 講談社文庫 (1990/1/15) 479ページ
■ 9/6 五木寛之 『青春の門 第四部 堕落篇』(改訂新版) 講談社文庫 (1990/1/15) 549ページ
■ 9/9 五木寛之 『青春の門 第五部 望郷篇』(改訂新版) 講談社文庫 (1990/2/15) 583ページ
■ 9/10 五木寛之 『青春の門 第六部 再起篇』(改訂新版) 講談社文庫 (1990/5/15) 553ページ
■ 9/15 五木寛之 『青春の門 第七部 挑戦篇』 講談社文庫 (2011/3/15) 697ページ
■ 9/17 五木寛之 『青春の門 第八部 風雲篇』 講談社文庫 (2016/12/15) 442ページ
■ 9/20 五木寛之 『新青春の門 第九部 漂流篇』 講談社 (2019/9/26) 556ページ

Photo_20211227220301

五木さんの初期作品を読み直したくなり、2冊読んでみた。
作品集1は、なぜか手元にあった。
デビュー直後の五木さんの小説には、勢いがあったと、あらためて思った。

■ 9/23 五木寛之 『五木寛之作品集1 蒼ざめた馬を見よ』 文藝春秋 (1972/10/5) 352ページ
 さらばモスクワ愚連隊/蒼ざめた馬を見よ/こがね虫たちの夜/艷歌/天使の墓場/デラシネの旗 (解説:川崎彰彦)

■ 9/25 五木寛之 『五木寛之作品集2 霧のカレリア』 文藝春秋 (1972/11/20) 351ページ
 GIブルース/霧のカレリア/夏の怖れ/白夜のオルフェ/ヴァイキングの祭り/夜の斧/望郷七月歌/聖者が街へやってきた/夜の世界 (解説:虫明亜呂無)

Photo_20211227220401

町田康さんのこの2冊が、とても面白かった。
義経が現代の言葉で独白するという、奇想天外な発想。じつに新鮮。

■ 7/12 町田康 『ギケイキ 千年の流転』 河出文庫(解説:大塚ひかり) (2018/6/10) 395ページ
■ 7/18 町田康 『ギケイキ2 奈落への飛翔』 河出書房新社 (2018/7/20) 379ページ

Photo_20211227190402 Photo_20211227190401

以下は小説ではないが、私の好きな著作者の本。
池澤夏樹さんのエッセイ集で知った、河田桟さん(与那国島で与那国馬と暮らす)の3冊がよかった。
これまでの通説をひっくり返す『土偶を読む』には、びっくりした。

■ 9/7 植田康夫 『白夜の旅人 五木寛之』 ブレーン (2012/1/10) 267ページ
■ 9/26 五木寛之 『作家のおしごと』 東京堂出版 (2019/1/30) 321ページ
■ 12/10 五木寛之 『回想のすすめ 豊潤な記憶の海へ』 中公新書ラクレ695 (2020/9/10) 200ページ

■ 3/25 池澤夏樹 『終わりと始まり2.0』 朝日新聞出版 (2018/4/30) 254ページ
■ 3/26 河田桟(文と絵) 『馬語手帳——ウマと話そう』 カディブックス (2012/1/15) 121ページ
■ 4/4 河田桟(文と絵) 『はしっこに、馬といる――ウマと話そうⅡ』 カディブックス (2015/3/20) 229ページ
■ 4/7 河田桟(文と絵) 『くらやみに、馬といる』 カディブックス (2019/10/20) 115ページ

■ 4/18 田中優子/石山貴美子(写真) 『鄙への想い 日本の原風景、そのなりたちと行く末』 清流出版 (2014/3/26) 245ページ
■ 6/22 竹倉史人 『土偶を読む 130年間解かれなかった縄文神話の謎』 晶文社 (2021/4/25) 347ページ

20_20211227190801

Photo_20211227183001

Photo_20211227183003

Photo_20211227183301

(続く)

| | コメント (0)

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

【山】山日誌 【楽】音楽日誌 【歩】散歩日誌 【演】演芸日誌 【観】観察日誌 【読】読書日誌 【遊】おでかけ日誌 【雑】きまぐれ日誌 【震】震災日誌 あの戦争 こんな本を手に入れた こんな本を読んだ こんな音楽を聴いた ちょっと遠くへ アイヌ民族・アイヌ語 アフガニスタン山の学校支援の会 サイボク・まきばの湯 トムラウシ山遭難事故 上々颱風 中島みゆき 五十一 五木寛之 今尾恵介 内村剛介 内澤旬子 内田樹 加藤登紀子 勝沼大雅園 勢古浩爾 南方熊楠 古山高麗雄 古本 吉本隆明 吉村昭 呉智英 四季 冬 四季 夏 四季 春 四季 秋 図書館 国分寺 light house 国分寺界隈 塩山 BUN BUN Bear 塩見鮮一郎 多摩 夢枕獏 宮本常一 宮沢賢治 宮部みゆき 小平図書館友の会 小平界隈 小松由佳 小熊英二 小金井公園 小金井界隈 山崎ハコ 山田風太郎 山野井泰史 岡崎武志 岸本完司 平岡正明 府中 郷土の森 日帰り温泉 星野道夫 服部文祥 杏's cafe 村上春樹 東大和界隈 松岡正剛 松浦武四郎 柳田国男 桂枝雀 桐野夏生 椎名誠 江戸東京たてもの園 江戸東京博物館 池澤夏樹 沖浦和光 沖縄 沢木耕太郎 浅川マキ 浅田次郎 浅草弾左衛門 渋・辰野館 満州 澤地久枝 狭山公園 田中優子 白崎映美 百名山 知里幸恵・真志保 石光真清 石原吉郎 石川英輔 美瑛 船戸与一 菅江真澄 萱野茂 西川郷子 西牟田靖 赤坂憲雄 長倉洋海 間宮林蔵 関野吉晴 阿部謹也 青梅・奥多摩・五日市 静かな大地 須藤もん 高橋美香 高田渡 高野秀行 鳥の歌 鶴見和子