2021年11月24日(水)
一日中、晴れ。
6度ー16度。
午前中、職場に集まって勉強会。
午後、室内をざっと掃除。
本を読んで過ごす。
昨日、移動中の乗り物のなかで、桑原茂夫『西瓜とゲートル オノレを失った男とオノレをつらぬいた女』春陽堂書店を読了。
図書館に返却した。
以下、「読書メーター」に載せた感想。
西瓜とゲートル -オノレを失った男とオノレをつらぬいた女- やまおじさんさんの感想 - 読書メーター
https://bookmeter.com/reviews/102650002
先の戦争(アジア太平洋戦争、大東亜戦争と呼ばれる)について書かれたものは多いが、体験者の姿をリアルに描いたこの本ほど、あの戦争の実態を感じさせるものはないと思う。著者(1943年生れ)が実母の遺した手帳の日記を読み解き、徴兵にとられた実父(敗戦間際に40歳を過ぎて応召、五島列島に派遣)の姿、残された母と子どもたちの空襲下での暮らし、父の復員後の腑抜けになったような姿をリアルに描いている。序文にあるように、この国の戦後の反省は「ぐずぐずぐちゃぐちゃ」のまま「ホントのところはほとんどわかっちゃいない」のかも。
コメント(1)
<あの戦争についていえば、基本的に「命令」には「責任」が伴っていなかった。もっと言うと、どのようなコトバにも責任はくっついていなかったのだ。ただひとり、ミコトノリを発した天皇を除いては。>(P.227 第3部 五島列島へ行く)・・・明治以降、教育勅語・軍人勅諭・戦陣訓によって「国のため」=天皇のために命を投げ出すように(幼少から)教育されてきたのが戦前の日本人だった。軍隊で理不尽なビンタを食らったり、戦地で餓死したり、空襲に逃げ惑った兵士や庶民に対して、誰も責任をとらないのがこの国の姿だったのだ。
コメント(2)
昭和天皇が、戦後に受けた外国記者のインタビューで戦争責任について問われた際、「そういう言葉のアヤについては、私はそういう文学方面はあまり研究もしていないので、よくわかりませんから、そういう問題についてはお答え出来かねます。」と答えたのは有名(P.71脚注)。また、「鬼畜ルメー断じて怖れじ」(1945/3/13付朝日新聞見出し)と名指しされた憎き敵だったはずのマリアナ基地司令官ルメーに、日本政府は戦後、天皇からの最高レベルの勲章「勲一等旭日大綬章」を与えている(P.72)。
「読書メーター」は、本文が255文字以内という制限があり、書きたいことが描き切れなかったので、コメント欄に追記した。
図書館に返却したものの(他市の図書館からの借用資料)、いつかまた読み直すことがありそうなので、ネット注文してしまった。
今日は、図書館から借りている、保坂正康『「特攻」と日本人』講談社現代新書1797 (2005/7/20) 227ページ
を読み始めた。
今日も夕焼けがきれいだった。
樹々の色づきもすすんでいる。
(18:05記)
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