【読】漢字の辞典
漢字の辞典でユニークなのは、白川静さんの『常用字解』(平凡社)だ。
白川静(しらかわ・しずか)
『常用字解』 平凡社 2003年12月
https://amzn.to/3UpMWG8
白川静さんは、1910年(明治43)生まれの中国文学者、漢字研究者。
たくさんの労作があるが、長いあいだ注目されていなかったと聞く。
近年、その仕事が評価され、著作集も出たようだ。
ぼくは、この人のことを、ずいぶん前だが呉智英(くれ・ともふさ)さんの本で知った。
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日ごろ何気なく使っている漢字にこめられた、呪術的な意味を教えてくれた本。
その一例。
「道」という字は、「首」と「ちゃく=しんにゅう」から成る。
この字はどのようにして生まれたか。
『常用字解』によると・・・
「会意」(漢字の構成部分のそれぞれが意味を持つ)
首とちゃく(パソコンでは出ないが、しんにゅうのこと)を組み合わせた形。
ちゃくには、歩く、行くの意味がある。
古い時代には、他の氏族のいる土地は、その氏族の霊や邪霊がいて
災いをもたらすと考えられたので、異族の人の首を手に持ち、その呪力(呪いの力)で邪霊を祓い清めて 進んだ。 ・・・とある。と
怖いはなしだが、漢字が生まれた時代背景に、そういう精神世界があったのだろう、ということは納得できる。
上に写真を掲げた、『漢字』(岩波新書)や『漢字百話』(中央公論新書)には、そういった漢字の生い立ちに関する興味ぶかい話が載っている。
いわゆる「目から鱗」体験を、ぼくにもたらした本だ。
なお、呉智英さんの本は、これだ。 この本も、「目から鱗」だった。
呉 智英 『読書家の新技術』 朝日文庫 1987年
呉 智英 (くれ・ともふさ) 1946年(昭和21)生まれ。評論家。
『封建主義、その論理と情熱』『大衆食堂の人々』
『現代マンガの全体像』などの著作がある。
この人も、ちょっとユニークな物書きである。
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コメント
呉智英さん、知りませんでした。評論家ですか。面白そうな人ですね、。
投稿: 玄柊 | 2006年1月14日 (土) 16時48分
この人の著作は、面白いと思います。
(ただし、論敵も多く、ちょっと変わった人)
中島みゆきの熱心なファンで、中島みゆきを語らせると夜を徹してでも・・・という人らしいです。そういうところが好きです。
『中島みゆき ミラクル・アイランド』(新潮文庫)に
「中島みゆきは中山みきである」という一文を寄せていて、これが面白いですよ。
中山みき、は、あの天理教の教祖ですね。
中島みゆきを、中山みきに対比させて論じた興味ぶかい論考。
投稿: やまおじさん | 2006年1月14日 (土) 23時23分