【読】「満洲」をめぐって(続)
「満洲」 をめぐる本読みが続いている。
渡辺龍策 『馬賊 日中戦争史の側面』
中公新書 40 1964年初版発行
202ページ
(1980年復刊 税込1050円)
この本は、いまや「古典」と呼んでもいいだろう。
私の手もとにもあったのだが、いま、友人のところに行っているため、図書館から借りて読んだ。
昭和59年(1984年)の39版である。
1964年の時点で、よくここまで書けたものだと感心する。
著者は、1903年(明治36年)生まれ。
「天津・大連・北京・保定・石家荘・彰徳・開封などで通算25年間在住」という経歴の持ち主で、当時をよく知る人らしい。
小日向白朗(尚旭東)、伊達順之助(張宗援)、川島芳子、といった面々が詳しくえがかれていて、興味深かった。
福本勝清
『中国革命を駆け抜けたアウトローたち 土匪と流氓の世界』
中公新書 1409 1998年発行
297ページ 800円(税別)
読みはじめたばかりだが、この本はおもしろい。
巻末の 「中国革命関係人名データ」 には、130人を超える当時の 「アウトロー」 たちが五十音順に列挙されている。
閻錫山、袁世凱……朱徳、蔣介石……張学良、張景恵、張作霖……毛沢東、といった有名人はもちろん、はじめて聞くような名前がずらりと並んでいる。
例えば――「1913年、湘潭地区(湖南)が旱害に襲われ、飢えた農民が地主の家を囲み、食糧を売るように求め、拒絶された時、十五歳の彭徳懐は屋根に登り、瓦を剥ぎ、穀物が倉いっぱいにため込まれているのを見つける。飢民たちは群をなして地主の屋敷に押し入り、倉を破り穀物を奪い、飯を炊き、豚をつぶして大いに食らった。おかげで、彭徳懐は故郷を追われる身となる」――と、本文で紹介されている彭徳懐という人物。
巻末の人名一覧を探すと、こうある。
「彭徳懐 (1898-1974) 湖南湘潭人。1928年、入党、同年、平江蜂起により部隊を率いて紅軍に参加。紅軍、八路軍、人民解放軍において、つねに朱徳につぐ地位(軍ナンバー2)にあった。勇猛果敢な将軍として的に恐れられる。55年、人民解放軍元帥。58年、廬山会議で大躍進政策を批判、毛沢東の怒りを買い失脚。剛直な人柄で知られる。」
なんだか、中国近現代史の視界が、ぱーっと開けるような気がして、爽快だ。
| 固定リンク | 0
「【読】読書日誌」カテゴリの記事
- 【読】2026年8月に読んだ本(読書メーター)(2026.09.02)
- 【読】2026年7月に読んだ本(読書メーター)(2026.08.01)
- 【読】2026年6月に読んだ本(読書メーター)(2026.07.01)
- 【読】2026年5月に読んだ本(読書メーター)(2026.06.01)
- 【読】2026年4月に読んだ本(読書メーター)(2026.05.01)
「こんな本を読んだ」カテゴリの記事
- 【読】2026年8月に読んだ本(読書メーター)(2026.09.02)
- 【読】2026年7月に読んだ本(読書メーター)(2026.08.01)
- 【読】2026年6月に読んだ本(読書メーター)(2026.07.01)
- 【読】2026年5月に読んだ本(読書メーター)(2026.06.01)
- 【読】2026年4月に読んだ本(読書メーター)(2026.05.01)
「あの戦争」カテゴリの記事
- 【読】2026年8月に読んだ本(読書メーター)(2026.09.02)
- 【読】20巻+別巻1の全集(2024.10.20)
- 【雑】ブログの書き直しは続く(2024.10.19)
- 【読】「パレスチナ 戦火の中の子どもたち」(古居みずえ)(2023.11.13)
- 【演】ガザの戦争と沖縄戦(2本の映画)(2023.11.12)
「満州」カテゴリの記事
- 【読】Book Cover Challenge 2冊目(2020.05.10)
- 【読】満州と沖縄の本を入手(2016.02.25)
- 【読】全巻通読、「満州国演義」(2015.05.04)
- 【読】「満州国演義」、いよいよ最終巻へ(2015.04.29)
- 【読】ようやく三分の二まで読んだ、船戸与一「満州国演義」(2015.04.07)


コメント