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2023年5月の7件の記事

2023年5月27日 (土)

【遊】チャリティ・ちょこっと古本市開催

所属している小平図書館友の会の「チャリティ古本市」。
2020年のコロナから3年間、従来のような大規模な開催ができなかった。

今年、ようやくコロナが落ち着いてきたので、小規模に開催してみた。
今日、5月27日(土)10:00~15:00、小平市中央図書館前(屋外)で。

「チャリティ・ちょこっと古本市」開催のお知らせ: 小平図書館友の会ブログ
https://yamaoji.cocolog-nifty.com/kltomonokai/2023/04/post-a35e0c.html

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小平市の市報(5/20号)に小さく案内が掲載されたほか、上に掲げたチラシを小平市内の図書館・公民館等に配布しただけだったが、販売開始の10時前から、けっこうな人数のお客さんが集まった。
これまでの古本市同様、開始後30分ほどは人が多かったものの、あとは、ゆっくり本を探せる状態に。

午後3時、販売終了。
長机4台に乗るほどの本の量だったので、片付けは30分ほどで終了。

天気にめぐまれて、いい古本市だった。
今回、市民一般からの寄付本募集をせずに、友の会会員からの寄付本と、これまでの残本だけだった。
今後、このような「ちょこっと古本市」を開催していくには、集本(寄付本募集)が課題か。

チャリティ古本市なので、寄付本を安価(30円・50円)で販売し、売り上げは図書館へ物品(備品)という形で寄付している。営利目的ではない。
これまで、小平市内外から、けっこうな数の寄付本(不要になった本)が集まった。

今後、継続していきたいと思う。

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2023年5月15日 (月)

【楽】山崎ハコさんのバースデイライブ 2023年

2023年5月13日(土)
山崎ハコさんのバースデイライブ。

山崎ハコ バースデイライブ「綱渡り」|I'M A SHOW|アイマショウ
https://imashow.jp/schedule/326/

開場時刻の16時より1時間前に着き、有楽町駅前を徘徊。
ドトールをみつけて、軽く早めの夕食。

会場は、駅前の大きなビルの7階、「アイマショウ(I'M A SHOW」。
400席近いホールは、ほぼ満席。
私が入ったとき(下の写真)では空席だらけだったが、開演時刻の17時までに席は埋まった。
開演後にかけつけた人も、ちらほら。

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昨年のバースデイライブは、ファーストアルバム「飛・び・ま・す」をタイトルにしていたが、今年は2枚目のアルバム「綱渡り」。

※昨年のバースデイライブ(日記ブログより)
2022年5月14日(土): やまおじさんの日記
https://yamaoji.cocolog-nifty.com/nikki/2022/05/post-c82822.html

ファースト、セカンドともに18歳頃のアルバム。
その若さに、今さらながら、驚く。

https://amzn.to/3Vw82Dh

「綱渡り」収録曲を何曲か歌ってくれた。
オープニングが「ひとり唄」という、ライブでは珍しい曲。
他に「綱渡り」とアンコールで歌った「ひまわり」。

誕生日ライブ(まだ誕生日は来ていないが)ということで、九州・日田で生まれ育ったエピソードをたくさん盛り込んだMC。
お母さんにちなんだ「旅の人」が2曲目だったのが、意外だった。
この歌、好きなので、うれしかったな。
おばあちゃんの思い出「稲の花」もよかった。

※「旅の人」が収録されているシングル・レコード
(このレコードを所蔵しているのが、私の自慢)

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「稲の花」が収録されているアルバム「なわとび」

https://amzn.to/3ZoHCES

今夜はクミコさんをゲストに迎えて、彼女への提供曲「たからもの」を二人で歌った。
クミコさんは、その後、ソロで(キーボード伴奏)何曲か。
クミコさん、元気いっぱいだ。

たからもの/クミコ 作詞・作曲:山崎ハコ、編曲: 義野裕明|こころ歌
https://note.com/kokoro_uta/n/necfe4522fb97

開演前、ロビーの物販コーナーで、この曲が収録されているアルバムがあったので購入した。

「Heartful Song ~こころ歌~」=全日本こころの歌謡選手権大会課題曲集=
https://amzn.to/3ZKIgOp

この夜のハコさん、終盤で感極まったのか、涙声だったのが印象的。
安田裕美さんのいないライブは淋しいが、彼が残した伴奏音源が使われていて、きれいなギターの音色がうれしかった。

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2023年5月12日 (金)

【読】池澤夏樹=個人編集 世界文学全集

今日、図書館の書架をなんとなく眺めていて、読んでみようと思い立ち、借りてきた本。

池澤夏樹個人編集=世界文学全集 Ⅰ-08
『アフリカの日々/ディネセン・やし酒飲み/チュツオーラ』
河出書房新社 (2008/6/20) 560ページ

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これまで、池澤夏樹さんが書いた本をたくさん読んできたが、彼が編集した文学全集も、いい。

日本文学全集と世界文学全集が、河出書房新社から出版されている。

名作を網羅する文学全集の編集方針をあえて避けて、独自の視点で収録作品を選んでいるところが池澤さんらしい。
日本文学全集なら、古事記や源氏物語に代表される古典をベースに、ユニークな作家・作品群。
漱石・鴎外はあっても、太宰治などは、ハナから除外している。
中上健次や石牟礼道子、吉田健一、須賀敦子といった、どちらかというと地味な作家に、それぞれ一巻をあてたり、堀辰雄・福永武彦・中村真一郎を一巻に集めているところなど、憎いではないか。

池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 全30巻|シリーズ|河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?ser_id=87453

世界文学全集は、古典的な名作を避けて、現代の問題作品を網羅している。

池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第1集|シリーズ|河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?ser_id=87400

池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第2集|シリーズ|河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?ser_id=87401

池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集|シリーズ|河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?ser_id=87402

装幀も洗練されている。
一冊ずつカバーが色分けされていて、カラフル。

なにしろ膨大な全集なので、私が所蔵しているのは三冊だけ。
(たぶん、本棚の奥に眠っているハズ)。

図書館から、たまに借りてきて読む程度だが、一生ものの全集。
「一生もの」というのは、死ぬまで読み続ける本がある「有難さ」ということだが。

内容はほとんど覚えていないものの、強烈な印象が残っているのが、これ。
ずいぶん前に、図書館から借りて読んだ。
(『アブサロム、アブサロム!』は、同じ訳を別の単行本で読んだ記憶が)

池澤さんは、全集を編む過程のハナシを、別の本で披露している。
これらも手元にある。
まだ、きちんと読んでいないけれど。

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2023年5月 7日 (日)

【読】桐野夏生の新作

桐野夏生、ひさびさの新作を読んだ。
人気作家とあって、図書館では予約待ちが長かった。
3か月近く待っただろうか。
ようやく順番がきて、上巻が届いたと思ったら、すぐに下巻も。
ちょうど、池澤夏樹の大作『また会う日まで』と重なったので、がんばって読んだ。

桐野夏生 『真珠とダイヤモンド』(上) 毎日新聞出版 (2023/2/2) 368ページ
桐野夏生 『真珠とダイヤモンド』(下) 毎日新聞出版 (2023/2/2) 288ページ

https://amzn.to/3XJBSGC

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題名が謎だったが、終盤に解き明かされる。

プロローグとエピローグの対比、終盤のどんでん返しのような思いがけない展開。
桐野夏生らしい巧みな構成で、読む者をぐいぐい引き込む。
さすがだ。

週刊誌(サンデー毎日)連載だったらしい。
あらためて、桐野夏生のパワーに脱帽。

Interview:桐野夏生さん(作家) 狂乱の時代、総括せねば バブル期描く新作『真珠とダイヤモンド』 | 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20230313/dde/014/040/005000c

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2023年5月 4日 (木)

【楽】【読】五木寛之の夜 ふたたび

2023年4月28日(金) 20時~21時 TBSラジオ

当日、聴き逃したので、RADIKOで後追い聴取した。

19年ぶりに復活! 4月28日(金)20時~
『五木寛之の夜 ふたたび』放送決定!
| トピックス | TBSラジオ FM90.5 + AM954~何かが始まる音がする~

https://www.tbsradio.jp/articles/69082/

五木寛之さんラジオ番組「五木寛之の夜」が一夜限りで復活! 有乃衣里彩さんも出演 | 本のページ
http://bookpooh.com/archives/46894

一回きりの特番だったが、面白かった。

そういえば、こんなボックス・セットがあった。
私も購入して本棚の奥に、たいせつにしまってあるが…。

歌いながら歩いてきた 歌謡曲から童謡、CMソング、合唱曲、番組まで(監修:五木寛之)

<文章とともに振り返る、作詩家・五木寛之のすべて。五木寛之の音楽人生を集大成したボックス。五木寛之名義で作詩したヒット曲はもちろん、若き日のペンネーム“のぶひろし”名義で作詩したコマーシャル・ソングやラジオ用の作品などの貴重な音源、自身が出演したテレビやラジオ番組も収録。>

歌いながら歩いてきた
 歌謡曲から童謡、CMソング、合唱曲、番組まで(監修:五木寛之)
https://amzn.to/49pLFFi



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2023年5月 1日 (月)

【読】池澤夏樹『また会う日まで』読了

池澤夏樹『また会う日まで』 感想

朝日新聞出版 2023年3月30日発行

723ページ 3,960円(税込)

池澤夏樹の新刊小説。朝日新聞朝刊に2020年8月1日から2022年1月31日まで長期連載されていたので、ご存じの方も多いと思う。700ページを超す長大な小説。ためしに測ってみると、本文の厚さ4cm、重さ750グラム。読み応えあり。

題名の「また会う日まで」が讃美歌405番の一節であることを冒頭で知る。

主人公は池澤さんの大伯父(母方の祖母の兄)秋吉利雄(1892-1947)。彼が死を目前にして自らの半生を語る形の物語。

秋吉利雄は、海軍兵学校、海軍大学校を経て東京帝国大学で天文学を学ぶ。海軍では南洋諸島のローソップ島で日食観測を成功させ、新聞で大きく報じられた。その後は海図を作製する「水路部」に終戦まで勤務(最後は海軍少将)。

彼は敬虔なクリスチャンでもあった。軍人としては特異な人物。クリスチャンとして戦争での殺戮を強く忌避し、戦争の終結を願いながら、いっぽうで軍人としての職務(実戦に加わらなかったが、それでも戦争遂行の一翼を担う)に悩み、信仰との折り合いをつけようとする。

しかし、彼は「科学の徒」であった。信仰と科学はなんら矛盾しないという強い信念を持っていた。科学者の眼で、米国にはとうてい勝てないことを早くから見越していた。

大正から昭和20年にかけて、この国が勝ち目のない戦争の泥沼にはまっていく様子が、(好戦的ではない)海軍軍人の眼を通して描かれ、日々悪化する戦況への危惧、戦争指導部への批判的心情が吐露される(ここには作者自身の思いも垣間見える)。

秋吉利雄の妹の長男で彼の甥にあたるのが作家の福永武彦(1918-1979)。つまり池澤夏樹の実父。この小説には福永武彦の生い立ち、結婚の経緯、さらに長男・夏樹の誕生(1945年7月7日、終戦の直前)なども描かれている。

伝記(史伝)小説風だが、作者の歴史観・文明観・戦争観がいたるところに顔を出す(池澤さんも大学の理系学部に進んだ科学の徒)。

池澤さんには『静かな大地』(2003年/朝日新聞社)という、自らの先祖(母方の曽祖父一族)をモデルにした長編小説がある。これも、かつて感銘を受けた一冊だ。

■池澤夏樹『静かな大地』

<明治初年、北海道の静内に入植した和人と、アイヌの人々の努力と敗退。日本の近代が捨てた価値観を複眼で見つめる、構想10年の歴史小説。> -Amazon より-

■もう一冊 池澤夏樹『科学する心』

(2019年/集英社インターナショナル)

科学の徒・池澤夏樹の面目躍如のエッセイ集。先ごろ出版された文庫版(2023年/角川ソフィア文庫)の解説は中村桂子さん。

<大学で物理学科に籍を置いたこともある著者は、これまでも折に触れ、自らの作品に科学的題材を織り込んできた。いわば「科学する心」とでも呼ぶべきものを持ち続けた作家が、最先端の人工知能から、進化論、永遠と無限、失われつつある日常の科学などを、「文学的まなざし」を保ちつつ考察する科学エッセイ。> -e-hon より-

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【読】2023年4月に読んだ本(読書メーター)

4月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:4143
ナイス数:187

楊令伝 7 驍騰の章 (集英社文庫)楊令伝 7 驍騰の章 (集英社文庫)感想
全15巻のちょうど折り返し前の巻。童貫が率いる宋官軍と梁山泊軍が、ついに対決を始める。めまぐるしい野戦の描写にはイメージがわかず、ついていけないが、戦闘のすさまじさは伝わってくる。最終章に、あっと驚く展開が。呼延灼がついに…。そして楊令が抱え続けるこころの闇があらわになる。その壮絶さ。ひさしぶりに読書で落涙した。
読了日:04月02日 著者:北方 謙三

楊令伝 8 箭激の章 (集英社文庫)楊令伝 8 箭激の章 (集英社文庫)感想
宋官軍と梁山泊軍との激しい戦闘が続く。花飛麟と扈三娘の「悲恋」、扈三娘と張清の戦死、など山場はあったが、戦はまだまだこれから。姚平と牛坤という若者が登場し、この先の役割が気になる。
読了日:04月03日 著者:北方 謙三

 


楊令伝 9 遥光の章 (集英社文庫)楊令伝 9 遥光の章 (集英社文庫)感想
最初の章は『楊令伝』の中間部のハイライトだろう。『水滸伝』からずっと、梁山泊軍に立ちはだかってきた宋禁軍の総帥・童貫との決戦。躍動感あふれる戦闘の描写。そして、ついに決着が…。感動的な章だ。さらに物語は、遠く日本や西域にまで広がっていく。この後の壮大なスケールが期待される。
読了日:04月05日 著者:北方 謙三

 

楊令伝 10 坡陀の章 (集英社文庫)楊令伝 10 坡陀の章 (集英社文庫)感想
梁山泊をとりまく情勢がめまぐるしく変動していく。楊令が率いる梁山泊も、遠く日本、西域(西夏)との交易に取り組んでいく。大きな戦はない(梁山湖への襲撃はあるが)。続編の主役となるだろう岳飛が魅力的。かつての楊令を髣髴とさせる。あとは、史進があいかわらず面白い人物。この先、梁山泊、金国、南宋、西夏のからみあいが楽しみだ。
読了日:04月10日 著者:北方 謙三


天路の旅人天路の旅人感想
分厚く読み応えのある本を一気に(といっても三日かかったが)読了。西川一三という魅力的な人物の足跡と人となりが、沢木さんらしい丹念な取材(取材を始めてから書き上げるまで25年)とケレン味のない読みやすい文章で、みごとに描かれている。一年のうち364日、店を休まず、岩手でひっそり生きた西川一三。<西川は、若き日、アジアの大陸に在って、多くを求めることなく、ひとりのラマ僧として、ただ旅を生きた。同じように、岩手の地でも、多くを求めることなく、一店主として、ただ日々を生きることを望んだ。>…こういう人もいたのだ。
読了日:04月13日 著者:沢木 耕太郎


楊令伝 11 傾暉の章 (集英社文庫)楊令伝 11 傾暉の章 (集英社文庫)感想
宋が実質的に滅び、南宋が国として立ち上がりつつあるのか。南宋時代の中国を記述した歴史書には岳飛の名があったので、実在の人物だったのだろう(楊令は作者の想像上の人物だろうが)。虚実あい混じった物語が、いよいよ佳境に。西域や日本との梁山泊の交易が興味ぶかい。残り4巻。『岳飛伝』への道は長い。この巻の解説(書評家・吉田伸子)、北方謙三へのオマージュに満ちていて、微笑ましい。
読了日:04月17日 著者:北方 謙三


十円玉の話 (ことばとえ 3)十円玉の話 (ことばとえ 3)感想
小平市在住の画家・牧野伊三夫さんの絵本。縁あって、6月に私が所属する小平市の図書館友の会で講演をしていただくことに。牧野さんの本は何冊か手元にあるが、これは図書館本。わずか29ページの絵本だが、牧野さんの味わい深い絵が見飽きない。同じ出版社(あかね書房)から今年発刊された牧野さんの『塩男』も読んでみたい。図書館にリクエスト中。
読了日:04月21日 著者:牧野伊三夫


楊令伝 12 九天の章 (集英社文庫)楊令伝 12 九天の章 (集英社文庫)感想
南宋という国が実体を持ち始める。西夏と金国の内部も複雑をきわめる。梁山泊の西への交易隊が金軍の一部に襲われるという意外な展開。物語が動き始める予感がする巻。あらためて思うのだが(前作の水滸伝でもそうだったが)、北方謙三が紡ぎだす物語では女性や少年たちが、じつに生き生きと描かれている。この巻では韓成と郤妁とのロマンスに人間臭さを感じる。王定六と鮑旭の死が悲しい。楊令と幹部たちとの”国”に対する考え方の違いが表面化してくる(呉用・宣賛・武松・公孫勝との激論が面白い)。岳飛と張俊の動きも気になる。
読了日:04月22日 著者:北方 謙三

楊令伝 13 青冥の章 (集英社文庫)楊令伝 13 青冥の章 (集英社文庫)感想
この巻で俄然、面白い展開に。国とは何か、民とは? 北方謙三が「大水滸伝」三部作で問いかけ続けるのは、そういうことかと。蕭珪材と岳飛との一騎打ちが圧巻。蕭珪材との戦に勝ったものの、大きな迷いに悩む岳飛が梁山泊を訪れ、楊令・花飛麟・張平と焚火を囲み、胸襟を開いて語りあうシーンが感動的。ずっと昔、楊令の一撃を馬を落ちながらもかわした子どもが、まだ少年だった岳飛だったのだが(楊令に「子どもか」と無視されたことを岳飛は忘れない)、楊令は覚えていないという設定も、いい。そして、南宋に取り込まれていく李英、危うし。
読了日:04月24日 著者:北方 謙三

また会う日までまた会う日まで感想
分量・内容ともに重厚な小説。作者自身の縁者(大伯父)の話なので力がはいっている。過去の作品『静かな大地』に通じる。主人公・秋吉利雄は敬虔なクリスチャンであり、天文学者でありながら海軍軍人という稀有な人物。彼の周辺(兄弟姉妹・二人の妻・子どもたち・軍や職場の同僚など)の人々がたくさん登場する。作者の父・福永武彦(主人公の甥にあたる)や作者・池澤夏樹自身も登場。大正から昭和20年の敗戦にかけての戦争の諸相が、海軍軍人の眼を通して描かれている点(そこには作者の歴史観・戦争観が垣間見える)も興味深い。
読了日:04月30日 著者:池澤 夏樹

塩男 (あじわう絵本 2)塩男 (あじわう絵本 2)感想
近隣にお住いの画家・牧野伊三夫さんの、こころあたたまる絵本。新作。なんども眺めて味わいたいような。
読了日:04月30日 著者:牧野伊三夫

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