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2024年12月 1日 (日)

【読】2024年11月に読んだ本(読書メーター)

11月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:1970
ナイス数:77

上京する文學 (ちくま文庫)上京する文學 (ちくま文庫)感想
文庫版再読。単行本で読んだのは記憶していたが、この文庫も一度読んでいたのだった。あらためて、とりあげられている作家たちへの岡崎さんのリスペクト(敬愛)を感じた。岡崎さんが熱愛する野呂邦暢が追加されているのも、いい。あとがきにある「読書のすすめ」――ここに紹介された作家や作品に興味を持ってくださって、それじゃあひとつ読んでみようかという気――になった。なにしろ村上春樹以外は、ほとんど読んでいないので。なかでも山本周五郎の小説群は、いつか読んでみたい(長い入院生活にでもなれば、きっと夢中になって読みそうな)。
読了日:11月02日 著者:岡崎 武志

中学生から知りたいウクライナのこと中学生から知りたいウクライナのこと感想
「中学歳から――」というので、もっと易しい内容かと思ったが、なかなか手強い。藤原辰史さんは『トラクターの世界史』を読んで関心があった人。ミシマ社主催のオンラインイベントで討論された内容がまとめられている。小山哲さん(ポーランド史が専門)による周辺国(ポーランド、ドイツなど)との中世からの歴史的な関係には目を見開かされた。NATOやヨーロッパ諸国も、今のロシアを非難できない歴史を背負っているという藤原さんの話にも。今や日本も当事者なのだ、という藤原さんの悲鳴に似た言葉。いくつか興味深い本も紹介されている。
読了日:11月07日 著者:小山哲,藤原辰史

中学生から知りたいパレスチナのこと中学生から知りたいパレスチナのこと感想
前作『中学生から知りたいウクライナのこと』の続編。2024年7月発行。タイムリー。京大での公開セミナー、ミシマ社主催のオンラインイベント、それに非公開の鼎談から構成されている。ハッとさせられる”気づき”ばかりで、付箋だらけになったが、図書館本なので返却しなければ。何度か読まないと大事なことを見落としそうな気がして、じぶんでも購入することに。日本史・東洋史・世界史という、これまでの歴史学の枠組みから自由になって”グローバルヒストリー”の視点から、パレスチナのことも理解し直すことが大切、ということを学んだ。
読了日:11月11日 著者:岡真理,小山哲,藤原辰史

ベルリンに一人死すベルリンに一人死す感想
二段組み600ページの大作だったが、物語の展開に引き込まれて読了。実話をベースにした小説だというが、ナチス政権下のドイツ国民の生活が、じつにリアルに描かれている。主人公夫婦をとりまく人間たちが、それぞれ個性的。悲惨な結末ではあるが、人間の矜持を失わなかった二人の姿が胸を打つ。最後に挿入されている、更生した元不良少年の逸話にも救われる。原題「誰もが一人で死んでいく」は意味深い。感動的な、いい小説に出会えた(藤原辰史さんの著作で知った本)。
読了日:11月17日 著者:ハンス・ファラダ

食べものから学ぶ世界史: 人も自然も壊さない経済とは? (岩波ジュニア新書 937)食べものから学ぶ世界史: 人も自然も壊さない経済とは? (岩波ジュニア新書 937)感想
3年前に読んでいた本の再読。今年2024年1月に出版された同じ著者の『食べものから学ぶ現代社会』(岩波ジュニア新書)といっしょに購入。ほとんど内容を覚えていなかったが、示唆に富む好著。コロナ禍のパンデミック直後(2021年7月)に出版されたため、気候変動とパンデミックを現代世界の危機と捉え、資本主義のカラクリをわかりやすく説いている。食べものから世界経済の歴史を学ぶことができる。参考文献も豊富。それにしても、私たちの日常の食生活を支える食品が、これほど危ういものだったとは。上にあげた続編も、これから読む。
読了日:11月27日 著者:平賀 緑

食べものから学ぶ現代社会──私たちを動かす資本主義のカラクリ (岩波ジュニア新書 980)食べものから学ぶ現代社会──私たちを動かす資本主義のカラクリ (岩波ジュニア新書 980)感想
前著『食べものから学ぶ世界史』が産業革命後の世界史から「食」と「資本主義」を語っていた。本書では「現代社会」の問題点(その根本は「資本主義」の本質である「成長主義」「発展主義」にあった!)を平易に(ジュニア新書が対象としている高校生にもわかるように)説いている。コンビニやスーパーに大量に置かれている「食品・食材=商品」にからめとられている自分の食生活。考え込まされる。この本では、総合商社や金融が果たしている役割(あまり表に出ないし、一般には意識されていない)について、知るところが多く、勉強になった。
読了日:11月29日 著者:平賀 緑

世界の半分が飢えるのはなぜ?: ジグレ-ル教授がわが子に語る飢餓の真実世界の半分が飢えるのはなぜ?: ジグレ-ル教授がわが子に語る飢餓の真実感想
平賀緑『食べものから学ぶ世界史』で知った本。20年以上前の出版(原著は1999年刊行)だが、世界の飢餓状況(世界の半分が飢えている)は、ますます深刻化している。最近読んだ平賀さんの2冊の岩波ジュニア新書でも指摘されているように「金融資本」「商社」が支配する世界、「市場原理主義」から脱却できない世界。どう考えてもおかしい今の世界。この本のエピローグで著者が提示している、この世界状況からの脱却への道筋は、説得力がある。『資本主義って悪者なの? ジグレール教授が孫娘に語るグローバル経済の未来』という本もある。
読了日:11月30日 著者:ジャン ジグレール,Jean Ziegler

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