【読】2025年10月に読んだ本(読書メーター)
2025年10月も、あまり読めないうちに過ぎてしまった。
9月から続いていた、村上春樹の古い短編の「落穂拾い」も、これぐらいにしておこうか。
10月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:920
ナイス数:78
平成の天皇皇后両陛下大いに語るの感想
辻田真佐憲『「あの戦争」は何だったのか』講談社現代新書(こちらは読みかけ)で知った。新藤一利氏と保坂正康氏が、平成の明仁天皇・美智子皇后から御所に招かれて何度か「雑談」を交わしたという、その驚きの内容が、新藤氏亡き後、保阪氏によって記録された意義は大きい。私自身は「天皇制」について思うところもあるのだが、平成の天皇=現「上皇」と美智子妃の人柄、心情、その功績、そして「先の戦争」をどうとらえているかという歴史観、がよくわかる、いい内容だった。
読了日:10月16日 著者:保阪 正康
レキシントンの幽霊 (文春文庫 む 5-3)の感想
このところ続いている、村上春樹の短編の落穂拾い。ずっと前、作品集に収録されていたものを読んでいるはずだが、ほとんど記憶に残っていない作品ばかり。文庫は初読。表題作「レキシントンの幽霊」は傑作だと思う。「トニー滝谷」「七番目の男」「めくらやなぎと、眠る女」(これは、ショートバージョンらしい)も、ちょっと不気味な味がする佳作。彼もまた短編の名手だという思いをあらたにした。
読了日:10月16日 著者:村上 春樹
「あの戦争」は何だったのか (講談社現代新書 2780)の感想
発売2ヵ月で10万部突破という人気。発売直後、品切れで手に入らなかったほど。「あの戦争」の呼称からして定まらないこの国。著者は「大東亜戦争」という、一見危うい呼び名がその実態を表す最適なものでは、と提唱している。読み進むうち、なるほどと思った。「八紘一宇」についても、鼻から否定せず、当時の三笠宮からの批判的言説なども紹介していて興味深い。被害を受けた側が「許そう、だが忘れない」と言っているのに、「忘れた」「知らなかった」で済ます姿勢はダメ、という記述(第四章P.225-226)には、ハッとした。いい本だ。
読了日:10月22日 著者:辻田 真佐憲
TVピープル (文春文庫 む 5-2)の感想
村上春樹の古い短編の落穂拾い。この短編集は初読かも。帯に<怖い でも とても気になる六つの不思議な世界>とあるように、シュールな話が集められている。単行本は1990年。35年前だ。表題作「TVピープル」と巻末の「眠り」がとくに面白かった。「加納クレタ」は「ねじまき鳥クロニクル」の重要な登場人物に発展していったのだろう。文庫で出ている短編集は、あらかた読み終えてしまった。しばらくの間、彼の昔の短編集を読み直すことはないかな。『街とその不確かな壁』(新潮文庫・上下2巻)が手元にあるので、そのうち読んでみよう。
読了日:10月30日 著者:村上 春樹
読書メーター
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