カテゴリー「日航123便墜落事故」の5件の記事

2024年10月 1日 (火)

【読】2024年9月に読んだ本(読書メーター)

9月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2426
ナイス数:96

JAL123便墜落事故 自衛隊&米軍陰謀説の真相JAL123便墜落事故 自衛隊&米軍陰謀説の真相感想
著者は元日航パイロットでボーイング747の操縦経験者。書名にあるように、自衛隊や米軍の関与を否定し、後部圧力隔壁破壊による(急減圧とは呼べないものの)ゆるやかな減圧を事故原因と主張。青山透子氏らの説を「陰謀論」「妄想」と一蹴する。自身でボイスレコーダーの音声も聞いたことがあり、不自然さを感じなかったというが、本当か? (改竄されていないと言い切れるのか)。また、事故調報告書別冊に書かれているはずの「異常外力着力点」については、まったく触れていない。著者が考えた海上着水のシミュレーションは迫力があったが…。
読了日:09月01日 著者:杉江 弘

日航ジャンボ機墜落: 朝日新聞の24時 (朝日文庫 あ 4-36)日航ジャンボ機墜落: 朝日新聞の24時 (朝日文庫 あ 4-36)感想
日航123便墜落事故発生当時の朝日新聞社記者たちの苦労話。さまざまな情報が錯綜するなかで、墜落現場の特定が遅れ、捜索が遅れ、記者たちも右往左往した様子がよくわかる。記者たちの所属・氏名が次々と出てきて、頭が痛くなった。墜落現場推定情報については、8月12日の午後8時過ぎ、通報者氏名不詳の「北相木村ぶどう峠付近」という怪情報(文庫版P.40)と「自衛隊が最後まで長野側を主張」(P.208)と記載されていて気になる。巻頭の無線交信記録が役に立った。1985年11月に単行本、この文庫版は1990年8月に刊行。
読了日:09月04日 著者:


私はヤギになりたい ヤギ飼い十二カ月私はヤギになりたい ヤギ飼い十二カ月感想
好著『カヨと私』(2022年・本の雑誌社)の続編。月刊「山と渓谷」連載「ヤギ飼い十二ヵ月」(2020年9月~2022年3月)をまとめたもの。なによりも、随所に挟まれた内澤さんによるカラー版イラストが、いい。そして、気取りのない文章にも好感がもてる。<小豆島の四季折々の雑草と雑木、畑の作物の盛衰をヤギを通じて眺める愉しみと、多頭飼いしているヤギたちの個性豊かな生きざま>(あとがき)が、伝わってくる。『カヨと私』同様、最寄りの図書館にリクエストして入れてもらった本だが、手元に置いておきたくなる良書。
読了日:09月07日 著者:内澤 旬子

日下を、なぜクサカと読むのか: 地名と古代語日下を、なぜクサカと読むのか: 地名と古代語感想
在野の民俗研究者による地名研究の本。小地名(小字)に注目し、現地の地形調査(フィールドワーク)を踏まえて語源を探る。地名考察の手法としてコトバの意味だけをあれこれ考える机上の空論を排し、地名にあてられている漢字に惑わされることなく、地形から語源を推察。目から鱗の考察、多々。全国津々浦々、現地踏査を重ねているところも凄い。ただ、地名がたくさん出てきて煩雑なきらいあり(読み流した)。この著者には、他にも”サンカ”やアイヌ語地名、古代語に関する著書がたくさんあるようで、読んでみたい気がする。
読了日:09月12日 著者:筒井 功

奴隷と家畜: 物語を食べる奴隷と家畜: 物語を食べる感想
難解なところも多かったが、とても刺激的な内容。著者の赤坂さんの論考が好きで、これまで何冊か読んできた。私が所属する市民団体(図書館友の会)で講演をお願いしたこともある。この本は内澤旬子さんのブログで偶然知った(内澤さんの『飼い喰い』が好意的に取りあげられていることに感謝する内容)。桐野夏生『燕は戻ってこない』が取りあげられているのも嬉しかった。他にも大江健三郎の初期の小説や『家畜人ヤプー』『自発的隷従論』『ロビンソン・クルーソー』などが取りあげられていて、これらの本を読んでみたい誘惑に駆られる。
読了日:09月20日 著者:赤坂憲雄

新装版 墜落遺体 御巣鷹山の日航機123便 (講談社+アルファ文庫 G 55-3)新装版 墜落遺体 御巣鷹山の日航機123便 (講談社+アルファ文庫 G 55-3)感想
1985年8月12日の日航123便墜落事故。墜落現場から次々と運ばれる遺体を”検屍”、身元確認を続けた現場の凄まじい状況。著者は当時、高崎署刑事官。遺体が運ばれた藤岡市民体育館の現場指揮官。事故直後は不眠不休に近い毎日を送った(8月14日から12月18日まで身元確認作業は続いた)。指一本だけとか、炭化して塊になった遺体…想像以上の惨状が細かく描写されている。機長の遺体の一部(下顎部と歯牙数本だけ)が8月29日に発見されたとの記述あり(p.251)。青山透子『隠された遺体』にある”新事実”との整合性は?
読了日:09月23日 著者:飯塚 訓

日航123便墜落 圧力隔壁説をくつがえす日航123便墜落 圧力隔壁説をくつがえす感想
再読。外務省の公文書(事故当時の中曾根康弘首相とロナルド・レーガン大統領とのやりとり)に記載されていた「日航機墜落”事件”」のタイトルから、著者は、外務省では”事件”と認識していたはずという。もうひとつ、事故調査報告書の別冊(2013年2月、外務省のホームページで公開)にある「異常外力の着力点」(事故機垂直尾翼に強い外圧がかかったことを示唆)の発見。これらから、著者は、事故が自衛隊による誤射が垂直尾翼を破壊したことが直接の原因、という説を力説している。国産ミサイル開発の動きとの関連から自説を展開。
読了日:09月28日 著者:青山透子

クライマーズ・ハイ (文春文庫 よ 18-3)クライマーズ・ハイ (文春文庫 よ 18-3)感想
2003年8月発行、評判になった小説の文庫版(2006年発行)。遅ればせながら、日航123便墜落事故がらみで読んでみることにした。ストーリー展開が巧み。ぐいぐい引き込まれ、最後は一気読み。著者については、元・上毛新聞記者で映画化された『64』の原作者として知っていたが、初めて読む作家。地方新聞社の生き馬の目を抜くような社内権力争い、記者たちの気骨、暗い過去を引きずる主人公、等々、じつに巧みに描かれている。クライミング・シーンは、ちょっと迫力に欠ける印象。だが、ひさしぶりに小説を読んで涙が出る体験をした。
読了日:09月30日 著者:横山 秀夫

読書メーター

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2024年9月10日 (火)

【読】日航123便墜落の謎(続)

5月25日に書いた「【読】日航123便墜落の謎」
https://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2024/05/post-5b1d8a.html
の続編。

あの後も、日航123便墜落事故を扱った本を探しては読んでいる。
以下、「読書メーター」というサイトに投稿した内容を採録しておく。

JAL123便墜落事故真相解明: 御巣鷹山ファイルJAL123便墜落事故真相解明: 御巣鷹山ファイル感想
JAL123便墜落事故をネットで調べていて知った。墜落原因を自衛隊の無人標的機衝突による垂直尾翼破壊とし、さらに証拠隠滅のため自衛隊のミサイルによる”とどめ”とする、いちばん過激な説を展開。当時の新聞・週刊誌記事の引用などによって自説の裏付けをしているのだが、かなり強引な(見てきたような)記述が続く。なによりも文章と本の構成が稚拙――「である」の乱発にうんざり。それでも「あったかもしれない」説のひとつとして気にはなる。私自身は、無人標的機の衝突→垂直尾翼の破壊があったと思う(圧力隔壁説はウソだと思う)。
読了日:08月23日 著者:池田 昌昭

JAL123便は自衛隊が撃墜した: 御巣鷹山ファイル2JAL123便は自衛隊が撃墜した: 御巣鷹山ファイル2感想
ざっと流し読み。前作『御巣鷹山ファイル JAL123便墜落「事故」真相解明』(文芸社1998年1月)の続編。前作と比べて特に目新しさはなく、くどくどしい文章に嫌気がさして、著者の独白めいた部分は読み飛ばした。書名が示すように、著者はJAL123便の最後は自衛隊機によるミサイル射撃(右エンジンに命中)によって、いわば”とどめ”を刺された形で墜落したという(仮説だが、あたかも真相のように断定)。せっかく当時の新聞記事を引用しているのだから、もっと綿密な検討経緯がわかる記述にすればいいのに。構成がめちゃくちゃ。
読了日:08月24日 著者:池田 昌昭

JAL123便空白の14時間: 御巣鷹山ファイル3JAL123便空白の14時間: 御巣鷹山ファイル3感想
シリーズ3冊目。これも、ざっと流し読み。帯に「…ボイスレコーダーを無人標的機の接触から墜落までを独自の仮説で大胆に再現!」とあるが、著者の大胆な仮説――自力でなんとか不時着しようとしていたところを自衛隊機から発射されたミサイルによって”撃墜”された――の裏付けが希薄。「第Ⅱ部 仮説・ボイスレコーダー」も著者の妄想でしかなく、読み飛ばし。挿入されている図表の説明もなく、どこまで裏付けに基いているのかも不明。この著者の本を知るきっかけになったネット記事にも「眉唾」との評があったが、同感。参考資料として読んだ。
読了日:08月25日 著者:池田 昌昭

日航123便墜落事件 隠された遺体日航123便墜落事件 隠された遺体感想
青山透子さん(ペンネーム)の最新刊。第二章「看護婦が見た隠された遺体」で新事実が明らかにされる。JAL123便の機長の遺体が8月12日の事故後の翌々日14日(検死の初日)に発見され、遺体安置所に運ばれて検死を受けていたこと。機長の制服もない丸裸だったこと。乗客が付ける酸素マスクが付けられていたこと。一般乗客とは別の出入口から安置所に搬入・搬出されたこと。これらが当時、検死にあたっていた看護婦の証言から明らかにしている。事故機機長の遺体が闇に葬られたということで、いよいよ墜落原因隠蔽工作が疑われる。
読了日:08月30日 著者:青山 透子


今月(2024年9月)に入ってからも、下記の2冊を読んだ。
これも「読書メータ」に投稿した感想文。
255文字までという制約があるため、思いを言い尽くせていないのだが。
「読書メーター」の月別の「まとめ」は、翌月(10月)にならないと作れないため、上記の体裁と異なる。
書影のサムネイルもない。

『JAL123便墜落事故 自衛隊&米軍陰謀説の真相』 杉江 弘
 宝島社 (2017/12/22) 223ページ

著者は元日航パイロットでボーイング747の操縦経験者。書名にあるように、自衛隊や米軍の関与を否定し、後部圧力隔壁破壊による(急減圧とは呼べないものの)ゆるやかな減圧を事故原因と主張。青山透子氏らの説を「陰謀論」「妄想」と一蹴する。自身でボイスレコーダーの音声も聞いたことがあり、不自然さを感じなかったというが、本当か? (改竄されていないと言い切れるのか)。また、事故調報告書別冊に書かれているはずの「異常外力着力点」については、まったく触れていない。著者が考えた海上着水のシミュレーションは迫力があったが…。

朝日新聞社会部編 『日航ジャンボ機墜落―朝日新聞の24時』
 朝日文庫 (1990/8/20) 331ページ

日航123便墜落事故発生当時の朝日新聞社記者たちの苦労話。さまざまな情報が錯綜するなかで、墜落現場の特定が遅れ、捜索が遅れ、記者たちも右往左往した様子がよくわかる。記者たちの所属・氏名が次々と出てきて、頭が痛くなった。墜落現場推定情報については、8月12日の午後8時過ぎ、通報者氏名不詳の「北相木村ぶどう峠付近」という怪情報(文庫版P.40)と「自衛隊が最後まで長野側を主張」(P.208)と記載されていて気になる。巻頭の無線交信記録が役に立った。1985年11月に単行本、この文庫版は1990年8月に刊行。


ネットでも、興味ぶかいサイト記事をみつけた。
よく調べあげたと感心するし、綿密な考察がおおいに参考になるので、紹介したい。

JAL123便事件:その1 JA8119 離陸から異常発生まで
http://www.diskdig.com/asl/2/musika_2.htm

JAL123便事件:その2 「そのとき」何が起きたのか?
http://www.diskdig.com/asl/3/musika_3.htm

JAL123便事件:その3 事故調説の完全崩壊と最初の「へんだ!」
http://www.diskdig.com/asl/4/musika_4.htm

JAL123便事件:その4 事故調報告書によるCVR全記録
http://www.diskdig.com/asl/5/musika_5.htm

もうひとつ、黒田匠という方の一連の記事。

ブログ記事一覧|日本航空123便墜落事故 検証の記録 黒田 匠
https://ameblo.jp/b18c3773/entry-12800837169.html


私自身、この墜落事故が果たして「事件」だったのかどうか、いまだに確証を持てないが、隠蔽され続けている”何か”があると感じている。
いまだ公開されていないボイスレコーダーの生音源(文字起こしされたものや、流出した音源の一部はあるが)の、第三者による専門的な解析と、フライトレコーダーとの照合・分析が行われないものだろうか。
このまま闇に葬られてしまうことに危惧をおぼえる。

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2024年6月 1日 (土)

【読】2024年5月に読んだ本(読書メーター)

日航機123便墜落事故(事件かもしれない)の関連本を、読み漁った。

きっかけは、森永卓郎の最新刊『書いてはいけない』だった。

調べれば調べるほど、疑惑が深まる。

5月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2430
ナイス数:136

隠された証言―日航123便墜落事故 (新潮文庫)隠された証言―日航123便墜落事故 (新潮文庫)感想
日航123便墜落事故の真相を探る本を、また一冊読んだ。著者は事故当時、日航パイロットで航空事故調査も担当していたところから、事故直後に現場の御巣鷹山スケノ沢(生存者が発見された場所)に駆けつけている。事故現場の凄惨な様子の描写がすごい。事故原因については、青山透子氏などが唱える「ミサイル誤射説」を珍説・風説として一蹴するが、事故調査会の結論「圧力隔壁破壊」説には真っ向から異を唱え、その根拠をていねいに説明している。事故調の内部告発者から調査資料の提供を受けている。それが「隠された証言」というわけだ。
読了日:05月05日 著者:藤田 日出男

疑惑 JAL123便墜落事故 このままでは520柱は瞑れない疑惑 JAL123便墜落事故 このままでは520柱は瞑れない感想
1985年の日航123便事故から8年後に出版された本。著者は、私が先に読んだ『隠された証言』(新潮社)の著者でもある藤田日出男氏ら日航のパイロットからも話を聞いている。この本では、後部圧力隔壁破損による急減圧が事故の原因とする「事故調」報告を否定。ミサイル標的機説をあげている。さらに、破損・迷走していたジャンボ機がミサイルによって撃たれたのでは、という大胆な仮説まで。事故調や日航がボイスレコーダーの生の音声の公開を拒絶し続ける裏には、やはり、何かありそうだ。もう世間は忘れ去ろうとしているが、大事なことだ。
読了日:05月09日 著者:角田 四郎

日航123便墜落 圧力隔壁説をくつがえす日航123便墜落 圧力隔壁説をくつがえす感想
青山透子さんの「日航123便墜落」事件(筆者は、今や、事件と断定する)に関する本を、立て続けに読んでいる。事故調・日航・政府(当時の中曽根政権)が主張する(根拠が薄弱な)「圧力隔壁説」は、どう見ても整合性のないことがわかる。ただ、著者が想像する「機長共犯?説」(自衛隊出身の機長が自衛隊と打ち合わせのうえでミサイル試射に協力した)は、さすがに”トンデモ説”、”陰謀説”のきらいがあると思う。もう2冊、この著者の本が手元にあるので、読んでみたい。それにしても、これほど”闇”に葬られようとしている事件の不思議。
読了日:05月11日 著者:青山透子

あの航空機事故はこうして起きた (新潮選書)あの航空機事故はこうして起きた (新潮選書)感想
少し前に読んだ同じ著者(日航の元パイロット、2008年死去)の『隠された証言 日航123便墜落事故』新潮文庫に続いて2冊目。日航123便墜落事故の他、世界中で起きた7つの航空機事故について、専門家らしく詳しく、わかりやすく解説している。日航123便事故については、事故調の「後部圧力隔壁説」を真っ向から否定(もっともだ)。この本を読むと航空機事故の多さに驚くが、著者は「ミスはつきもの、その原因を探って再発を防ぐ努力がたいせつ」と力説する。日本の事故調査報告の酷さがわかり、もっと海外に学ばなければと痛感した。
読了日:05月13日 著者:藤田 日出男

日航123便 墜落の波紋: そして法廷へ日航123便 墜落の波紋: そして法廷へ感想
日航123便墜落事故を追う、この著者の4冊目に出版された本。「青山透子」がペンネームであり、本名は非公開ということを、この本で知った。もう一冊の『日航123便墜落事件 JAL裁判』(2022年)も、図書館から借りて手元にあるので読んでみようと思う。森永卓郎『書いてはいけない』(2024年3月)や、青山透子『日航123便 墜落の新事実
目撃証言から真相に迫る』(河出文庫、2020年6月、解説:森永卓郎)など、40年近く前の日航機事故が注目を浴びているのだろうか。私は、ある地域FMの番組を聞いて知ったのだが。
読了日:05月16日 著者:青山透子

JAL裁判JAL裁判感想
日航123便墜落事故(著者は事件と言い切る)に関する、私が読んだ何冊目かの本。2021年6月から22年10月(判決)までの墜落事故被害者による日航を相手どった裁判(ボイスレコーダー、フライトレコーダーの開示請求訴訟)の詳細が書かれていて読むのはしんどかった。現行法に基づく開示請求には無理(限界)があるようだが、今後の控訴審の行方を追っていきたい。JALが所持しているボイスレコーダー、フライトレコーダーの内容を隠す(開示しない)理由は何もない。後ろめたいところがないのなら、開示して事故原因を明らかにすべき。
読了日:05月24日 著者:青山透子

新書885日航機123便墜落 最後の証言 (平凡社新書 885)新書885日航機123便墜落 最後の証言 (平凡社新書 885)感想
著者は共同通信社の米国特派員。米国駐在という地の利を生かして、日航123便墜落の米国関係者多数と、日本国内の関係者を取材した内容。著者は、あくまでも「圧力隔壁原因説」を支持するが、「撃墜説」をとる青山透子氏へもインタビューしていて、ほう、と思った。海底に眠っている事故機の残骸引き上げが不徹底だったことも指摘している。ただ、青山氏の「垂直尾翼を破壊するほど大きな減圧がなかった」との指摘には触れていない。なんとなく事故調や米国関係者が出している事故原因(修理ミス→圧力隔壁破損)を肯定している印象を受けた。
読了日:05月26日 著者:堀越 豊裕

書いてはいけない――日本経済墜落の真相書いてはいけない――日本経済墜落の真相感想
第3章『日航123便はなぜ墜落したのか」を読みたくて購入(図書館では予約待ちの行列だったので)。経済アナリストの森永氏の本題である「日本経済墜落の真相」については、正直、理解するのが難しかった。日航機の墜落原因については、青山透子氏と、この本で紹介されている小田周二氏の『永遠に許されざる者』の説に依るところが多い。「撃墜説」が、とんでもない「謀略説」とは思わない。日航が隠し続ける飛行記録(ボイスレコーダー、フライトレコーダー)の生データを公開すれば「撃墜説」の真偽が明白になるのに、と、あらためて思う。
読了日:05月27日 著者:森永 卓郎

524人の命乞い 日航123便乗客乗員怪死の謎524人の命乞い 日航123便乗客乗員怪死の謎感想
森永卓郎『書いてはいけない』で紹介されていた日航123便墜落事故の遺族が書いた本(数冊のうちの一冊)。自衛隊無人標的機がぶつかったことによる垂直尾翼崩壊、という説には同意できる。横田基地への不時着が自衛隊機(事故機を追尾していたとされる)によって阻止され、最後は自衛隊機F-15Jが発射したサイルが第4エンジンを破壊して墜落させられた(つまり撃墜された)という説には、もっと裏付けが必要と思う。著者が断定する説を肯定するにも否定するにも、隠蔽されているボイスレコーダーの不明とされている部分の公開、解析が必要。
読了日:05月31日 著者:小田 周二

読書メーター

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2024年5月27日 (月)

【読】日航123便墜落の謎

きっかけは、ある地域FMの番組で聞いた話だった。

「あの、日航123便墜落の真相は……こうだったらしい……」

パーソナリティをつとめる、私がよく知るTさんの話に出てきたのが「森永卓郎」の名前だった。
ネットで調べてみて、青山透子という人がたくさんの著作を出していることを知った。
今年4月のことだ。

以下、私が利用している「読書メータ」というサイトに残した、私の感想を転載しておく。
(読んだ順番ではなく、私の関心に沿った順序で)
「読書メータ」は、ひとつの投稿が255文字までという制限があるため、言いたいこと(感想)を書ききることが難しいのだが。

■5/2~5/27読了
森永卓郎 『書いてはいけない 日本経済墜落の真相』
三五館シンシャ (2024/3/20) 203ページ ※2024/5/2購入
【単行本 Amazon】
https://amzn.to/3yMpDPk

<第3章『日航123便はなぜ墜落したのか」を読みたくて購入(図書館では予約待ちの行列だったので)。経済アナリストの森永氏の本題である「日本経済墜落の真相」については、正直、理解するのが難しかった。日航機の墜落原因については、青山透子氏と、この本で紹介されている小田周二氏の『永遠に許されざる者』の説に依るところが多い。「撃墜説」が、とんでもない「謀略説」とは思わない。日航が隠し続ける飛行記録(ボイスレコーダー、フライトレコーダー)の生データを公開すれば「撃墜説」の真偽が明白になるのに、と、あらためて思う。>

※図書館から借りようとしたら、たいへんな予約待ち行列だったので、自腹を切って購入。
経済アナリストの専門分野の本だったので、「日本経済墜落の原因」と著者が言う、経済分析部分は私にはよく理解できなかった。第3部が「日航123便はなぜ墜落したのか」という、私が興味を持ったテーマ。
この本を購入する前、(この本でも取り上げられている)青山透子さんの本を知り、図書館で探して読み始めた。
全部で5冊。他にも著作があるが、私にしては、よく続けて読んだと思う。

■4/19~4/23読了
青山透子
『日航123便墜落の新事実 目撃証言から真相に迫る』
河出書房新社 (2017/7/20) 205ページ 【図書館本】
【文庫版 Amazon】
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<単行本で読んだ。衝撃の内容。日航機123便の悲惨な事故は、いまでもはっきり記憶している。たしかに、遺体の惨状は航空燃料が燃えたことでは説明がつかないと、今になって思う。多くの目撃証言や事故現場の様相、墜落場所が確定できなかった(公表までに不自然に時間がかかった)謎、等々。綿密な状況証拠から、自衛隊と米軍がからんだ事故という仮説を実証しようとしている。この著者の他の本も読んでみたい。なかでも、昨年文庫化された『日航123便墜落 遺物は真相を語る』。これほどの重大事故の真相が真面目に追及されないのが不思議。 >

※このときは地元図書館の単行本を読んだが、のちに、隣接市の図書館に文庫版のあることを知り、借りてみた。
解説を森永卓郎氏が書いている。文庫は2020年6月20日初版。私は、この文庫版と次の『遺物は真相を語る』の二冊の文庫を、のちに購入した。

■4/23~4/30
青山透子
『日航123便墜落 遺物は真相を語る』
河出文庫 (2023/8/10) 227ページ 【図書館本】
【文庫版 Amazon】
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<前著『墜落の新事実』に続いて読んだ。ほとんど報道されることもなく、私も全く疑っていなかった「事故原因」が、真相を隠すための方策だったことは、この本に記された証言、証拠から疑いないと思う。隠され続ける闇。事故ではなく事件の真相が明らかになることを願う。裁判の行方を追いたい。>

※この本で、著者の青山氏は、事故現場の遺留物(金属)の成分を調べて、飛行機燃料ケロシンからは検出されないはずの成分を見つける。火炎放射器に使われる、ガソリンとタールを混合したゲル状の燃料に含まれる成分だ。
事故直後、現場に捜索にかけつけた消防団員の証言として、「ガソリンとタールのような強い臭いがした」というものがある。青山氏の推論は、ちょっと信じがたいものだが、あてずっぽうではなく、すべてに”裏”をとっている(目撃者証言や専門家の意見も聞いてのうえでの推論)なので、信頼性が高いと思う。

■5/9~5/11読了
青山透子
『日航123便墜落 圧力隔壁説をくつがえす』
河出書房新社 (2020/7/20) 229ページ 【図書館本】
【単行本 Amazon】
https://amzn.to/3AqSM38
文庫版あり

<青山透子さんの「日航123便墜落」事件(筆者は、今や、事件と断定する)に関する本を、立て続けに読んでいる。事故調・日航・政府(当時の中曽根政権)が主張する(根拠が薄弱な)「圧力隔壁説」は、どう見ても整合性のないことがわかる。ただ、著者が想像する「機長共犯?説」(自衛隊出身の機長が自衛隊と打ち合わせのうえでミサイル試射に協力した)は、さすがに”トンデモ説”、”陰謀説”のきらいがあると思う。もう2冊、この著者の本が手元にあるので、読んでみたい。それにしても、これほど”闇”に葬られようとしている事件の不思議。>

※事故調査委員会(事故調)の報告書で結論付けられ、一般的に支持されている(あるいは信じ込まされている)事故原因は、墜落事故の7年前に起こした”しりもち事故”の後、後部圧力隔壁の修理の際の、ボーイング社の修理ミス。
その後の(接合部の)金属疲労によって、飛行中に圧力隔壁が破損。そこから噴き出した機内の高圧の空気が、垂直尾翼を破壊したことだという。
青山氏は、専門家の意見を収集、垂直尾翼を破壊するほどの噴出があったとは思えない、と言う。尾翼の構造は、それほど貧弱なものではなく、尾翼を破壊するほどの噴出(減圧)があったなら、機内の乗客や物が、機外に飛び出るほどの勢いだったはず。また、機内の乗客の鼓膜に異常が生じるほどの、気圧の急激な変化がなければ、おかしいと。
このあたりの推論は、科学的で説得力があると思う。

■5/13~5/16読了
青山透子
『日航123便 墜落の波紋 そして法廷へ』
河出書房新社 (2019/7/20) 205ページ 【図書館本】
【単行本 Amazon】
https://amzn.to/3yNPW7J

<日航123便墜落事故を追う、この著者の4冊目に出版された本。「青山透子」がペンネームであり、本名は非公開ということを、この本で知った。もう一冊の『日航123便墜落事件 JAL裁判』(2022年)も、図書館から借りて手元にあるので読んでみようと思う。森永卓郎『書いてはいけない』(2024年3月)や、青山透子『日航123便 墜落の新事実 目撃証言から真相に迫る』(河出文庫、2020年6月、解説:森永卓郎)など、40年近く前の日航機事故が注目を浴びているのだろうか。私は、ある地域FMの番組を聞いて知ったのだが。>

■5/17~5/24読了
青山透子
『日航123便墜落事件 JAL裁判』
河出書房新社 (2022/11/20)373ページ 【図書館本】
【単行本 Amazon】
https://amzn.to/4dtTN8X

<日航123便墜落事故(著者は事件と言い切る)に関する、私が読んだ何冊目かの本。2021年6月から22年10月(判決)までの墜落事故被害者による日航を相手どった裁判(ボイスレコーダー、フライトレコーダーの開示請求訴訟)の詳細が書かれていて読むのはしんどかった。現行法に基づく開示請求には無理(限界)があるようだが、今後の控訴審の行方を追っていきたい。JALが所持しているボイスレコーダー、フライトレコーダーの内容を隠す(開示しない)理由は何もない。後ろめたいところがないのなら、開示して事故原因を明らかにすべき。>

※遺族を原告とする、日航を相手どった裁判の詳細な記録。地裁によって原告の訴えが認められない判決が出ている。
その後、知ったのだが、高裁でも敗訴。最高裁まで行っているようだ。

ここまでが、青山透子氏の著作。
これらを読む合間に、他の筆者による本も読んでみた。
いずれの著者も、基本的には「圧力隔壁説」には疑いを挟んでいない。
そこが、私には不思議なのだが、青山氏らの主張は、「とんでも説」「陰謀説」と、厳しい批判を浴びているのも事実。

ただ、日航が公開を拒絶し続けている「ボイスレコーダー」「フライトレコーダー」の生データは、なぜそこまで隠さなければいけないのか。生データに、何か、公開してはまずい内容があるのではないのか? という疑惑は、至極当然だ。

■5/4~5/5読了
藤田日出男 『隠された証言 日航123便墜落事故』
新潮文庫 (2006/8/1) 341ページ 【図書館本】
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<日航123便墜落事故の真相を探る本を、また一冊読んだ。著者は事故当時、日航パイロットで航空事故調査も担当していたところから、事故直後に現場の御巣鷹山スケノ沢(生存者が発見された場所)に駆けつけている。事故現場の凄惨な様子の描写がすごい。事故原因については、青山透子氏などが唱える「ミサイル誤射説」を珍説・風説として一蹴するが、事故調査会の結論「圧力隔壁破壊」説には真っ向から異を唱え、その根拠をていねいに説明している。事故調の内部告発者から調査資料の提供を受けている。それが「隠された証言」というわけだ。>

■5/5~5/9読了
角田四郎 『疑惑 JAL123便墜落事故』
早稲田出版 (1993/12/28) 432ページ 【図書館本】
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<1985年の日航123便事故から8年後に出版された本。著者は、私が先に読んだ『隠された証言』(新潮社)の著者でもある藤田日出男氏ら日航のパイロットからも話を聞いている。この本では、後部圧力隔壁破損による急減圧が事故の原因とする「事故調」報告を否定。ミサイル標的機説をあげている。さらに、破損・迷走していたジャンボ機がミサイルによって撃たれたのでは、という大胆な仮説まで。事故調や日航がボイスレコーダーの生の音声の公開を拒絶し続ける裏には、やはり、何かありそうだ。もう世間は忘れ去ろうとしているが、大事なことだ。>

■5/11~5/13読了
藤田日出男 『あの航空機事故はこうして起きた』
新潮選書 (2005/9/20) 207ページ 【図書館本】
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<少し前に読んだ同じ著者(日航の元パイロット、2008年死去)の『隠された証言 日航123便墜落事故』新潮文庫に続いて2冊目。日航123便墜落事故の他、世界中で起きた7つの航空機事故について、専門家らしく詳しく、わかりやすく解説している。日航123便事故については、事故調の「後部圧力隔壁説」を真っ向から否定(もっともだ)。この本を読むと航空機事故の多さに驚くが、著者は「ミスはつきもの、その原因を探って再発を防ぐ努力がたいせつ」と力説する。日本の事故調査報告の酷さがわかり、もっと海外に学ばなければと痛感した。>

■5/24~5/26読了
堀越豊裕 『日航機123便墜落 最後の証言』
平凡社新書885 (2018/7/13) 326ページ 【図書館本】
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<著者は共同通信社の米国特派員。米国駐在という地の利を生かして、日航123便墜落の米国関係者多数と、日本国内の関係者を取材した内容。著者は、あくまでも「圧力隔壁原因説」を支持するが、「撃墜説」をとる青山透子氏へもインタビューしていて、ほう、と思った。海底に眠っている事故機の残骸引き上げが不徹底だったことも指摘している。ただ、青山氏の「垂直尾翼を破壊するほど大きな減圧がなかった」との指摘には触れていない。なんとなく事故調や米国関係者が出している事故原因(修理ミス→圧力隔壁破損)を肯定している印象を受けた。>

最後に。
森永卓郎氏の『書いてはいけない』で紹介されていた、小田周二さん(123便の墜落で、ふたりのお子さんと親族を亡くしている)が書いた本が隣接市の図書館にあったので、借りてきて、これから読むところだ。

小田周二 『524人の命乞い 日航123便乗客乗員怪死の謎』
文芸社 (2017/8/12) 250ページ 【図書館本】
【単行本 Amazon】
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青山透子氏と同様の主張を続けている方だ。
森永卓郎氏の本で引用されている
『永遠に許されざる者 日航123便ミサイル撃墜事件及び乗客殺戮隠蔽事件の全貌解明報告』
(文芸社、2021年)
も、隣接市の図書館にあったのだが、貸出中なので、後日、借りてみようと思う。


【追記】
事故調の報告書に、後日、「別冊」として追加された図表の中に「異常外力着力陸点」が記された図がある。
ネットで公開されているのを、私も見た。
青山透子氏の著作や、森永卓郎氏の『書いてはいけない』にも掲載されている図(下記リンク)だ。
「航空事故調査報告書付録(JA8119に関する試験研究資料)」
P.116に掲載の図

https://www.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/download/62-2-JA8119-huroku.pdf

事故機の垂直尾翼の、ちょうど海底に沈んでしまって回収できていない破壊部分に、外部から何か強い力が加わった形跡を事故調も認めていて、青山氏らの「自衛隊の(おそらく)ミサイル標的機が尾翼に衝突したのでは?」という説を裏付ける。
海底から、ついに引き上げられなかった(引き上げなかった)事故機残骸の調査も必要だった。
引き上げなかったのは、金がかかり過ぎるというのが理由だが、諸外国に比べても、日本の事故調査の不徹底さ(不透明さ)がうかがえる。
このことは、私が読んだ上掲の(青山氏以外の)著者の何人かも指摘している。

(2024/5/27 記)


【2024/8/19 追記】
なぜだか、この古いブログ記事が、多くの人に読まれているようだ。
参考までにAmazonのリンクを追記した。
なかには高額になっているものもある。
購入するかどうかは、ブログ読者の判断でお願いしたい。
図書館本で読むことを薦めたい。

日航123便墜落事故に関する本は、その後も読み続けているし、ネットでもあれこれ検索し続けている。
いずれまた、記事として、このブログに投稿したいと思っている。

ただ…センシティブな事案なので、あまり目立ちたくはないのだが…。
なにしろ、証拠や証言が公にされておらず、出版されている膨大な著作物に書かれていることの真偽を判断することが難しい。
ひとつ言えることは、さまざまな隠蔽の意図が見え、このまま闇に葬られることには異議を唱えたい。

 

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2024年5月 1日 (水)

【読】2024年4月に読んだ本(読書メーター)

2024年4月、完全に読み終えたのは4冊だけ。

4月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1064
ナイス数:109

黒い海 船は突然、深海へ消えた黒い海 船は突然、深海へ消えた感想
”フォーク者・イサジ式”という名前で演奏活動をしている人のライブにゲストとして呼ばれていた詩人・齋藤貢さんの話で知った本。イサジ式の「冬のノオト(犬吠埼沖350km)」にも歌われている海難事故。2008年6月23日、犬吠埼の沖合350kmに碇泊中の漁船”第58寿和丸”が突然の衝撃後、あっという間に転覆、沈没。5800メートルの深海に沈んだ。17名の死者・行方不明者を出し生存者は3名のみ。原因は荒波によるものとされているが潜水艦の当て逃げの疑いが濃厚。著者は関係者や専門家への取材を丹念に続けた。いい本だ。
読了日:04月13日 著者:伊澤 理江

言語の本質-ことばはどう生まれ、進化したか (中公新書 2756)言語の本質-ことばはどう生まれ、進化したか (中公新書 2756)感想
敬愛する高野秀行さんが絶賛していることと、私が所属している図書館友の会の読書会で課題本になったことで読んでみた。私には、ややハードルが高く、読み終えるまで時間がかかった。終章にエッセンスがまとめられているが、そこに至るまでの著者たちの推論は、難解な専門用語もあって理解するのに苦労した。オノマトペ、”記号接地問題”をキーワードに、最終的に言語の本質とは何かという大問題に結論を出すという労作。具体例がたくさん出てきて面白かった(幼児のいい間違いの例とか)。もう一度ぐらい読み直せば、もっと理解が深まるのかも。
読了日:04月14日 著者:今井 むつみ,秋田 喜美

日航123便 墜落の新事実: 目撃証言から真相に迫る (河出文庫 あ 34-1)日航123便 墜落の新事実: 目撃証言から真相に迫る (河出文庫 あ 34-1)感想
単行本で読んだ。衝撃の内容。日航機123便の悲惨な事故は、いまでもはっきり記憶している。たしかに、遺体の惨状は航空燃料が燃えたことでは説明がつかないと、今になって思う。多くの目撃証言や事故現場の様相、墜落場所が確定できなかった(公表までに不自然に時間がかかった)謎、等々。綿密な状況証拠から、自衛隊と米軍がからんだ事故という仮説を実証しようとしている。この著者の他の本も読んでみたい。なかでも、昨年文庫化された『日航123便墜落 遺物は真相を語る』。これほどの重大事故の真相が真面目に追及されないのが不思議。
読了日:04月23日 著者:青山 透子

日航123便墜落 遺物は真相を語る (河出文庫)日航123便墜落 遺物は真相を語る (河出文庫)感想
前著『墜落の新事実』に続いて読んだ。ほとんど報道されることもなく、私も全く疑っていなかった「事故原因」が、真相を隠すための方策だったことは、この本に記された証言、証拠から疑いないと思う。隠され続ける闇。事故ではなく事件の真相が明らかになることを願う。裁判の行方を追いたい。
読了日:04月30日 著者:青山 透子

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