カテゴリー「松本清張」の3件の記事

2026/9/2追加

2026年9月 2日 (水)

【読】2026年8月に読んだ本(読書メーター)

今月になって、松本清張の作品を読むのは、いったん中断。
気になっていた所蔵本(積読本)を2冊読んだ。

8月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2109
ナイス数:95

西郷札 3版 (カッパ・ノベルス 松本清張短編全集 1)西郷札 3版 (カッパ・ノベルス 松本清張短編全集 1)感想
これも図書館の書庫でみつけたシリーズの一冊。有名な「西郷札」「或る『小倉日記』伝」を読みたくて借りてみた。この二作は、どちらもさすが。時代小説三作「啾々吟」「戦国権謀」「白梅の香」は、私にはピンとこなかった(時代小説に馴染みがないせいか)。「くるま宿」(明治時代の話)、「火の記憶」「情死傍観」は、それなりに面白かった。この短編シリーズには松本清張自身による「あとがき」(出版時)があって、それも興味深い。
読了日:08月01日 著者:松本 清張

戦い続けた男の素顔: 宮部みゆきオリジナルセレクション (松本清張傑作選)戦い続けた男の素顔: 宮部みゆきオリジナルセレクション (松本清張傑作選)感想
選者が宮部みゆきさんなので、期待して読んだ。巻末の宮部さんによる解説が面白い。宮部さんによれば「松本清張自身の出自や若い頃の勤労体験などを素にした私小説的な趣を持つ作品」が選ばれている。松本清張「初心者」の私には、こんな色合いの小説も書いていたのかと、なかなか興味深い。清張自身は、自分の半生を私小説にして描くことを嫌ったようだが(巻末解説:香山二三郎)、それでもこの一冊に収められた小説群に、若い頃の清張の影がうかがえるような気がする。このシリーズの残り二冊も、がんばって読んでみたい。
読了日:08月17日 著者:松本 清張,宮部 みゆき

悪党たちの懺悔録: 浅田次郎オリジナルセレクション (松本清張傑作選)悪党たちの懺悔録: 浅田次郎オリジナルセレクション (松本清張傑作選)感想
浅田次郎選のこの傑作集も面白かった。浅田次郎さんが書いているように、松本清張の文章は、けっして名文とは思えず、使っている言葉に首を傾げることも。それでも、読む者を引き付ける文章力・構成力は、さすがだ。この傑作選シリーズは中・短編ばかりが収録されているが、有名な長編も、この先、読んでいきたい。このシリーズの未読はあと一冊。
読了日:08月19日 著者:松本 清張,浅田 次郎

松本清張小説セレクション 第3巻 ゼロの焦点松本清張小説セレクション 第3巻 ゼロの焦点感想
言わずと知れた松本清張の長編ミステリーの傑作。これは読んでおかなくてはと、図書館から借りて一気に読了。清張がミステリーに手を染めてからの三作目という(巻末の阿刀田高による解説)。さすがに見事なストーリー展開だが、主人公の女性(結婚早々、夫の失踪にあう)が、探偵のように、その後の事件の顛末に巻きこまれながら真相を追っていく、その推理に、多少の無理が感じられたのだけが引っかかった。だが、終盤、悲劇的な結末に向かう描写は圧巻。映画化されて話題になったようだが、私は未見。まったく予備知識なく読んだのがよかった。
読了日:08月21日 著者:松本 清張

暗闇に嗤うドクター: 海堂尊オリジナルセレクション (松本清張傑作選)暗闇に嗤うドクター: 海堂尊オリジナルセレクション (松本清張傑作選)感想
新潮社刊のシリーズ「松本清張傑作選」全6冊もこれですべて読了。選者・海堂尊氏を私は知らなかったが、元医師の作家。この巻に集められた「医療小説」(海堂氏によれば「医学小説」とは微妙に違うという)は、なかなかに面白いものばかりだった。清張の多彩な作風をあらためて知った。清張には旧日本軍で衛生二等兵の経歴があることも知り、なるほどと思った。この巻はシリーズ6冊の中でもピカイチかも。そのなかでも「草」という中編がよくできていると思うが、海堂氏が指摘しているように、この傑作のタイトルは何とかならなかったのだろうか。
読了日:08月24日 著者:松本 清張,海堂 尊

ヨシアキは戦争で生まれ戦争で死んだ (講談社文庫 お 108-1)ヨシアキは戦争で生まれ戦争で死んだ (講談社文庫 お 108-1)感想
懇意にさせていただいているドキュメンタリー写真家・小松由佳さんが強く推奨していた本。購入したままだったが、ようやく読むことができた。<戦後数多く生まれた、日本人女性と米兵との混血孤児。その一人ヨシアキは米国人家庭の養子となり…>(本書カバー)その後”アメリカ人”としてベトナム戦争で若くして戦死。彼が幼くして預けられた日本の施設や、アメリカに渡ってからの彼を取り巻く人々との触れ合いが淡々と描かれている。著者の夫(テレビプロデューサー)故・面高昌義氏の遺志を継いで書かれたノンフィクションの好著。
読了日:08月26日 著者:面髙 直子

どうせ死ぬなら北極でどうせ死ぬなら北極で感想
少し前に買ってあった贔屓の作家・極地旅行家(本書肩書)の角幡唯介さんの新刊。雑誌「ビーパル」連載エッセイ2018年から2023年掲載分。コロナ禍から遠く離れたグリーンランドでの体験(犬橇の試み)に始まり、第二子誕生(私は知らなかった)などご家族のこと、日本の世相へのやんわりとした批判、等々。いつもながら、やや理屈っぽいと私には感じられるものの、説得力ある文章が好ましい。この前に読んだ(図書館本)『エベレストには登らない』の姉妹作。北海道に移住して犬橇狩猟生活をしたいという願いは、その後どう進展したのか。
読了日:08月31日 著者:角幡 唯介

読書メーター

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2026年8月 1日 (土)

【読】2026年7月に読んだ本(読書メーター)

7月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2106
ナイス数:83

眠れぬおまえに遠くの夜を眠れぬおまえに遠くの夜を感想
愛読している作家・桐野夏生さんの最新刊(2026年4月発売)。それほど待つことなく図書館から借りられた。あいかわらず巧みな物語展開で、いっきに読ませる傑作。描かれているのが韓国の芸能界のリアルな世界だが、日本の芸能界を彷彿とさせる。主人公で俳優の「僕」(語り手)、彼がかつて発見した才能あふれる破滅的なアイドル、それに「僕」の友人の俳優(彼もスキャンダルで芸能界を去る)、それぞれが魅力的。初出は「文藝春秋」2024年9月号~2025年9月号。桐野夏生さんの創作活動が衰えていないことを確認できて、嬉しい。
読了日:07月02日 著者:桐野 夏生

世界の台所の間取り (書籍)世界の台所の間取り (書籍)感想
この著者は知らず、はじめて読んだが(図書館本)面白かった。イラスト(世界各地の台所の間取り図)が丁寧で、じつに綺麗。食にかける熱意は、世界中どこも同じと思わせられたが、そろぞれの土地柄が感じられ、あらためて世界は広いなあと感じ入った。著者には同様の著作が多数あるようだが、うーん、これ一冊でお腹いっぱいかな。
読了日:07月05日 著者:岡根谷 実里

ファンキー中国: 出会いから紡がれることファンキー中国: 出会いから紡がれること感想
ネット記事だか新聞書評だかで知り、興味をもって購入。他の本と並行して少しずつ読み進めたため、読了まで時間がかかった。13人の”中国通”筆者たちの文章が集められていて、自らの体験に基づいて、それぞれの視点から”中国の今の人々”を描いていて好感が持てる。馴染みのある執筆者は宮里千里とOKIだけだったが、ペンネーム”無常くん”が紹介する「おじさん動画」と、武田雅哉の「のんしゃらんチベット放浪記」が、ことに面白かった。中国(中国人)って面白いな。国としての中国は何かと問題があるけれど、そこに生きる人々は興味深い。
読了日:07月13日 著者:井口 淳子,山本 佳奈子,広岡 今日子,長嶺 亮子,無常くん,宮里 千里,二村 淳子,大友 良英,多田 麻美,中山 大樹,OKI,濱田 麻矢,武田 雅哉

メソポタミアのボート三人男メソポタミアのボート三人男感想
敬愛・愛読している高野秀行さんの新刊が出たことを知り、すぐに購入。じっくり味わわせてもらった。「バックラフト」という、まるで子ども用のボートのような(高野さん自身の形容)でメソポタミアのティグリス・ユーフラテス川源流を下る旅。同行する「隊長」こと山田高司さんとの珍道中が楽しい。隊長の素人離れしたイラスト、その博識ぶりにも舌を巻く。クルド人との出会い、彼らと交流する姿もいい。高野さんの父上(ギリシャ神話にめっぽう詳しい)のことは、本書で初めて知った。最後の旅の前に85歳で亡くなられたのがほんとうに残念。
読了日:07月22日 著者:高野 秀行

時刻表を殺意が走る: 原武史オリジナルセレクション (松本清張傑作選)時刻表を殺意が走る: 原武史オリジナルセレクション (松本清張傑作選)感想
これまでほとんど読んでいない松本清張を読んでみようと思い、図書館の書架でみつけたシリーズ。この原武史をはじめとして、桐野夏生、浅田次郎、佐藤優、宮部みゆき、海堂尊といった錚々たる選者による傑作選。まずは有名過ぎる「点と線」が収録されている鉄道関係の作品集を読んでみた。「点と線」は、さすが松本清張の出世作、面白く読んだが、ミステリーのトリックがやや凝り過ぎ、最後の種明かしも冗長に感じられた。他の短編4作も、それぞれ凝った内容。その中では「拐帯行」の意外な結末に驚いた。次は、桐野夏生選の一冊を読んでみよう。
読了日:07月23日 著者:松本 清張,原 武史

松本清張傑作選 憑かれし者ども 桐野夏生オリジナルセレクション松本清張傑作選 憑かれし者ども 桐野夏生オリジナルセレクション感想
「松本清張傑作選」の2冊目。桐野夏生選。4編の短編と1編の中編が収録されている。なかでも中編「馬を売る女」が面白かった。松本清張の膨大な著作の全貌は、私には見えないが、ここまで読んだ「傑作選」2冊に収められているのは、どれも「清張の犯罪小説志向」(巻末解題:香山二三郎)の色が濃い。この選集でも、選者・桐野夏生による巻末解説がいい。このシリーズは癖になりそうで、次は佐藤優選の一冊を借りてきている。清張作品の中では”渋い”セレクションだが、こういう選集も選者の個性が出ていて面白いものだ。
読了日:07月27日 著者:松本 清張

黒い手帖からのサイン: 佐藤優オリジナルセレクション (松本清張傑作選)黒い手帖からのサイン: 佐藤優オリジナルセレクション (松本清張傑作選)感想
選者・佐藤優らしいといえば、らしいセレクション。有名な「張込み」は、私にはそれほどいいとは思えず、「声」が面白かった。私には以外の感があった「服中の敵」「群疑」「山師」の三作の時代小説のなかでは「山師」の話が面白かった。それにしても多作の作家、これほどバリエーションに富む作品群を生み出した松本清張に驚いている。
読了日:07月29日 著者:松本 清張,佐藤 優

読書メーター

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2024年1月 1日 (月)

【読】2023年12月に読んだ本(読書メーター)

12月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:4168
ナイス数:175

チンギス紀 三 虹暈 (こううん)チンギス紀 三 虹暈 (こううん)感想
物語の舞台が大きく広がり、モンゴル族とその周辺から西域、さらに遠い南の地までのつながりが明かされてくる予感。たとえば、岳飛伝に登場する甘藷糖。なによりも「玄翁」という謎の人物が気になる。いずれ正体が明かされるのだろうが。狩りのシーン、戦闘シーン、食い物の話が、じつに生き生きしていて、これぞ北方ワールドという感じ。この巻は、ほぼ一日で一気に読んだ。
読了日:12月01日 著者:北方 謙三

チンギス紀 四 遠雷チンギス紀 四 遠雷感想
凄惨な戦いがあった。あっと驚く戦法がとられる、北方謙三らしい戦闘シーンだった。山中に鉄を作り出す拠点が作られるあたりは「岳飛伝」の南方の拠点を思い起こさせる。「狗眼」と呼ばれる隠密を生業とする一族が登場。「大水滸伝」の世界と似てきて、ますます面白くなってきた。だんだん読むペースが速くなってくる(笑)。
読了日:12月02日 著者:北方 謙三

 

チンギス紀 五 絶影チンギス紀 五 絶影感想
ついに、梁山泊との繋がりが明かされた。うすうす感じていた玄翁の正体。楊令から胡土児へと受け継がれた吹毛剣。それが、なんとテムジンの手に。思えば、第2巻にその伏線はあった。年老いた宣凱が、それでも生きていたとは! 史実にとらわれず、自由に構想を膨らませる北方謙三ならではの仕掛けだ。これぞ小説(物語)の醍醐味。「大水滸伝」三部作を読んでおいて、よかった。それにしても、まだ5巻目。残り12巻の展開に期待が高まる。
読了日:12月04日 著者:北方 謙三

チンギス紀 六 断金チンギス紀 六 断金感想
テムジンが統べる領域が戦によって拡大。その領域内部も充実し、交易にも手を出して、これはまるで梁山泊の再現のよう。周辺国、部族との軋轢が強まり、風雲急を告げる。次巻の展開に期待が高まる。
読了日:12月09日 著者:北方 謙三

 

チンギス紀 七 虎落チンギス紀 七 虎落感想
テムジン軍が負けるはずはないのだが、苦しい戦に勝利して、モンゴル族の領地をすべて手に入れる。それにしても、大水滸伝と同様に、大規模な戦闘シーンの騎馬隊の動きは、なかなかイメージできない。テムジンがやろうとしていることが、いよいよ梁山泊に重なってきた。全17巻の折り返し点が次巻かぁ。好漢ジャムカの末路が気になる。この先、どこかで登場するのだろうか。
読了日:12月12日 著者:北方 謙三

まんが パレスチナ問題 (講談社現代新書)まんが パレスチナ問題 (講談社現代新書)感想
2005年1月刊行。2001年の9.11までのパレスチナをめぐる中東の複雑な状況が、わかりやすく書かれている。歴史のおさらい、再確認、深掘りができたと思う。続編(2015年8月刊行)では、直近のパレスチナ、アラブの状況が書かれているようなので、続けて読んでみたい。
読了日:12月14日 著者:山井 教雄

 

続 まんが パレスチナ問題 「アラブの春」と「イスラム国」 (講談社現代新書)続 まんが パレスチナ問題 「アラブの春」と「イスラム国」 (講談社現代新書)感想
前作に続き、2005年から2015年までの中東・アフリカ・アラブ世界でのさまざまな動きが、わかりやすく書かれている。「アラブの春」がチュニジアに始まり、エジプト、リビア、シリアへと広がっていった様子や、ISが生まれた背景など、勉強になった。そして、パレスチナでは、2006年から2014年にかけてのイスラエルとパレスチナとの争いが、今年になってまた、激しさを増している。著者は漫画家のようだが、掲載されている漫画は挿絵的なもので、歴史的なポイントはしっかり押さえられていると思う。
読了日:12月16日 著者:山井 教雄

まるごとわかるびっくり!日本ふしぎ探検百科 2 遺跡・建造物のふしぎ探検まるごとわかるびっくり!日本ふしぎ探検百科 2 遺跡・建造物のふしぎ探検感想
図書館本。北海道から沖縄まで、日本全国の「ふしぎ」を「探検」する児童向け図鑑シリーズ全3巻の2巻目。1巻目:自然・風景。3巻目:動物・植物。この2巻目では、遺跡・建造物が集められている。江戸東京博物館の建築史家・米山勇さん監修と知って借りてみた。米山さんは、これまで一般向けの講座を何度も開催していて、おもに建築物に関するマニアックな話を興味深く聴講してきた。この本では、建築に限らず、建造物や遺跡が網羅されていて、興味深い。実際に訪ねてみたいものが多数あった。
読了日:12月18日 著者:米山勇

チンギス紀 八 杳冥チンギス紀 八 杳冥感想
全17巻の折り返し。ケレイト王国の主トオリル・カンと息子のセングムがテムジン軍へ反逆を企てるも失敗。逆に討ち取られて、テムジンの支配領土が拡がる。敗軍の将ジャムカ、領土を失って彷徨うタルグダイとラシャーンの行方が興味をそそる。梁山泊残党の子孫・候春も登場して、いよいよ物語のスケールが広がってきた。残り9巻が楽しみだ。
読了日:12月19日 著者:北方 謙三

チンギス紀 九 日輪チンギス紀 九 日輪感想
ついにテムジンがチンギス・カンを名乗る。モンゴル族の長たちが集まる大会議で正式に”カン”と認められるのだ。テムジンの敵だったメルクト族のトクトアが、タイチウト氏の長だったタルグダイとその妻ラシャーンを匿い、さらにジャンダラン氏の長ジャムカの息子マルガーシも匿うことになる。このあたりのつながりを見せる展開が憎い。梁山泊の残党だった宣凱が死に、息子の宣弘とテムジンとの繋がりが濃厚に。大水滸伝「岳飛伝」で描かれた世界との連続が明かされてきた。そして、巻末、とうとうジャムカとの決着が…。この巻末部分、感動的だ。
読了日:12月22日 著者:北方 謙三

マゼラン船団 世界一周500年目の真実: 大航海時代とアジアマゼラン船団 世界一周500年目の真実: 大航海時代とアジア感想
毎日新聞書評(2023/12/2)で池澤夏樹氏が絶賛しているのをみて、図書館本を読んでみた。スペイン、ポルトガルといったヨーロッパ列強からみた「大発見時代」を、”発見された”側からの「大航海時代」と呼び変えたのは、日本の増田義郎(当時、東大助教授)らだったことを知る(本書終章)。マゼラン船団の「世界一周」も、マゼランがフィリピンで客死した後、船長エルカーノが率いる少数の生き残りだった。欧米では今もって「大発見時代」が使われている、そんな風潮に異議を唱える筆者ならではの、目から鱗の知見が得られる良書。
読了日:12月28日 著者:大野 拓司

砂の器(上) (新潮文庫)砂の器(上) (新潮文庫)感想
2024年1月、趙博(パギやん)の一人芝居(声体文藝館)で、この小説を原作として演じる予定。その予習の意味で、図書館から借りて読んでみた。事前知識として、ハンセン病がこの小説の内容にからんでいると知り、がぜん興味がわいた。上巻397ページをいっきに読了。松本清張の作品には馴染みがなかったが、さすがに物語の展開が上手い。犯人捜しというよりも、犯罪の背景を追う展開に、下巻425ページ(本文)を読むのが楽しみだ。余談だが、私の好きな現代作家の桐野夏生さんが清張ファンらしい。
読了日:12月29日 著者:松本 清張

砂の器(下) (新潮文庫)砂の器(下) (新潮文庫)感想
図書館本を三日間で読み切った。松本清張作品をまともに読んだことがなかったのだが、さすがだ。この小説は1961年刊行。当時の国鉄の列車事情は私にも馴染み深いものがあり、懐かしい。この長編を読んでみようと思ったきっかけは、上巻の感想に書いた。来年1月に観る予定のパギやん(趙博さん)の一人芝居は、たぶん映画化された内容に基づくものだろう。映画(1974年・松竹・野村芳太郎監督)も未見だが、DVDかネットで観てみたくなった。松本清張の他の代表作も、今さらだが、読んでみようかと思う。
読了日:12月30日 著者:松本 清張

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