カテゴリー「池澤夏樹」の92件の記事

2025年9月 1日 (月)

【読】2025年8月に読んだ本(読書メーター)

8月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1604
ナイス数:115

ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)感想
今から9年前、村上春樹の小説群を夢中になって読んでいた。この小説も、その頃、彼の作品集で通読している。NHKEテレの番組「100分de名著」(2025年4月放映)で取り上げられていたことから、読み直してみようと思った。手にしたのはブックオフに大量にあった文庫本。読み始めて、内容をうっすらと憶えていることに気づいた。この作品の核になっているノモンハンでの戦闘には関心がある。あらためて感心したのは「100分de名著」(解説:沼野充義)で指摘されているように、村上春樹が多用する「比喩」の巧みさだ。じつに面白い。
読了日:08月04日 著者:村上 春樹

ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編 (新潮文庫)ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編 (新潮文庫)感想
9年ぶりの再読。この第2部の内容は、ほとんど覚えていない。1994年、単行本で第1部と第2部が同時発売され、この第2部でいちおう終わりということになっていたという。95年11月号の雑誌「新潮」に村上春樹は「あの小説は閉じないことによって閉じるんだ」と強く思っていたと書いているそうだ(「100分de名著」による)。たしかにたくさんの謎を残したまま、この第2部は突然終わっている。読み終えて、不完全燃焼の感が否めない。村上春樹はその後「無性に続きが書きたくなって」第3部に着手したといういきさつを、今知った。
読了日:08月06日 著者:村上 春樹

ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)感想
ボリュームのある第3部。当初、第2部で終わるはずだったこの小説。第2部は、さまざまな「解かれない謎」を残したまま読者にポンと放り投げられたような印象だったが、この第3部で落ち着くところに落ち着いた感じ。『100分de名著』(沼野充義)によれば「数々の放置された謎に対して、自分で仕掛けた謎である以上、自分でそれに答えてみたいと思った」という。幻想的で非現実的な物語ではあるが、この終結には納得させられるものがあり、終章の笠原メイと岡田トオルの再会シーンには心温まるものがあった。村上春樹のひとつの傑作だと思う。
読了日:08月09日 著者:村上 春樹

村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』4月 (NHKテキスト)村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』4月 (NHKテキスト)感想
NHKテキスト。テレビ番組は録画したまま見ていない。『ねじまき鳥クロニクル』3部作(文庫)の再読と並行して読んでみた。複雑な構成の小説『ねじまき鳥クロニクル』をていねいにひも解いていて、役にたった。番組ならびに本書の執筆者:沼野充義(ロシア・東欧文学研究者、文芸評論家)の、やや深読み過ぎる感じも受けるが、村上春樹が本作について語っていること(「メイキング・オブ・『ねじまき鳥クロニクル』」:『新潮』95年11月号)からの引用もあり、なかなか興味ぶかい。
読了日:08月09日 著者:沼野 充義

昭和20年生まれからキミたちへ昭和20年生まれからキミたちへ感想
わずか130ページほどの薄い本(インタビュー集)だが、私にとって興味深い人たちばかりが登場。なかでも池澤夏樹さんの発言は心強い。辺野古問題についての発言――「埋め立てまでして新基地ができれば戦争を誘発しかねない。敵の攻撃を防ぐと言って武器や基地を用意するのは、裏を返せば挑発だ。お互いがそうやっていくうちに事態は悪化して、挑発を繰り返しエスカレートする」。あの戦争の終結の決断が遅すぎたために広島・長崎・沖縄の悲劇があったが、その責任は天皇にも及ぶと言い、敗戦とともに天皇は退位して改元すべきだった、とも。
読了日:08月29日 著者:稲熊均,嶋田昭浩

読書メーター

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2025年8月31日 (日)

【読】池澤夏樹さんは、村上春樹をどう評価しているのかな?

ひさしぶりの、このブログへの投稿。

ヘンなタイトルだが、私が敬愛している池澤夏樹さんが、村上春樹(ここでは「さん」付けを省略)をどのように評価しているのかが、とても気になる。

というのも、最近、村上春樹の初期の作品を読み直しているので。

『ねじまき鳥クロニクル 第1部 泥棒かささぎ編』(新潮文庫)
https://amzn.to/429MC27

『ねじまき鳥クロニクル 第2部 予言する鳥編』(新潮文庫)
https://amzn.to/41YjVFm

『ねじまき鳥クロニクル 第3部 鳥刺し男編』(新潮文庫)
https://amzn.to/3UTf8Bb

この三冊は、NHK Eテレの番組「100分de名著」で取り上げられていたので、読み返してみようと思ったのだ。

村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』4月 (NHKテキスト)
沼野 充義 | 2025/3/24
https://amzn.to/45FsAyQ

100de

このテレビ番組も、録画しておいて見たが、面白かった。

さて、冒頭の話に戻る。

池澤夏樹さんは、河出書房新社から「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」というユニークな全集を出している。

いかにも池澤さんらしいセレクション(作家・作品の選び方)で、いつか読んでみたいものばかり。
ついでに言うと、同じ出版社から「池澤夏樹=個人編集 世界文学全集」も出ている。

池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第1集|シリーズ|河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?ser_id=87400

池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第2集|シリーズ|河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?ser_id=87401

池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集|シリーズ|河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?ser_id=87402

話はさらに横道にそれる。

このブログのひとつ前の投稿(2025年7月に読んだ本)にあげた本。
『一九四五年に生まれて 池澤夏樹 語る自伝』(岩波書店)のなかで、上にあげた文学全集にふれている。
https://amzn.to/4mFsjBU

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インタビュアーの尾崎真理子さんに答えるかたちで、池澤さんは次のように語っている。
(上掲書 267ページより)

<村上春樹作品をどうするか。読者から講演会場で尋ねられたこともありましたね。ぼくの評価が知りたかったのでしょう。結果として「午後の最後の芝生」というよい短編を「近現代作家集Ⅲ」に収録しました。『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』をポンと入れたってよかったんですよ。でも、そういうアリバイ作りのような編集をしたら失敗してたでしょう。だって、ぼくの作ったリストだけ手にして、書店で文庫版を買えばいいんだもの(笑)。それはぼくが選んだ名作リストにはなっても、文学全集ではない。そういう普通のラインナップに逆らおう、本当に自分の判断で作品を集めようという気持ちは最初から最後までありました。>

なるほど。
池澤さんが編集した文学全集がユニークで、興味深いセレクションなのは、こういうことなんだ。
と同時に、池澤さんが村上春樹をどのように評価しているのか、ぼんやりとわかる発言だ。

池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 全30巻|シリーズ|河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?ser_id=87453

ちなみに、この全集の「近現代作家集 Ⅲ」に収録されている作品情報は、次のとおり。
(河出書房新社のサイトより)

明治から現代までの作家の名品を、作品の時代背景順に収める『近現代作家集』。Ⅲ巻には日本文学の未来を切り拓く18篇を集成。内田百閒、村上春樹、津島佑子、筒井康隆など。

昭和から平成、「3・11」、そして宇宙へ。
日本文学の未来を切り拓く名品18篇

編者が同時代人として発表ごとに読んできた作家と作品。日本の小説は大きく変わった。
(池澤夏樹)

内田百閒 日没閉門
野呂邦暢 鳥たちの河口
幸田文 「崩れ」(抄)
富岡多惠子 動物の葬禮
村上春樹 午後の最後の芝生
鶴見俊輔 イシが伝えてくれたこと
池澤夏樹 連夜
津島佑子 鳥の涙
筒井康隆 魚籃観音記
河野多惠子 半所有者
堀江敏幸 スタンス・ドット
向井豊昭 ゴドーを尋ねながら
金井美恵子 『月』について、
稲葉真弓 桟橋
多和田葉子 雪の練習生(抄)
川上弘美 神様/神様2011
川上未映子 三月の毛糸
円城塔 The History of the Decline and Fall of the Galactic Empire

村上春樹の「午後の最後の芝生」は、たしかに「よい短編」だった。
彼の短編は、長編小説に劣らず、「いい」と私も思う。

 

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2025年8月 1日 (金)

【読】2025年7月に読んだ本(読書メーター)

7月も2冊しか読めなかった。

池澤夏樹さんの本(インタビュー形式)に時間がかかった。
池澤さんの幼少期から80歳を迎えた最近の生活まで、よく知ることができ、読み応えがあった。

読書メーターの制限文字数(255文字)では書ききれないほどの感想があるのだが……。

7月の読書メーター
読んだ本の数:2
読んだページ数:424
ナイス数:63

どうしたらいいかわからない時代に僕が中高生に言いたいことどうしたらいいかわからない時代に僕が中高生に言いたいこと感想
内田樹さんは私にとって好ましい書き手。この新刊を何かで知り図書館から借りてきた。ちいさな本なのですぐに読み終えた。最初の、大阪の高校生を前にした講演録。高校生たちをどれぐらい惹きつけたのかな?(あるいは、中高生が最後まで読み通すか?)むしろ親世代を啓蒙する内容かも。後半の、修学旅行生を前にした講演の方が、彼らの胸にストレートに入った様子がわかる(「助けて」を聴き取ることが大切なんだよ、というシンプルな話)。自身の若い頃の経験談が興味深い。奥さんが能楽師(知らなかった!)を職業に選んだ理由も面白い。
読了日:07月11日 著者:内田 樹

1945年に生まれて──池澤夏樹 語る自伝1945年に生まれて──池澤夏樹 語る自伝感想
時間がかかったが読み終えた。すぐれたインタビュアー尾崎真理子との4時間×8回の取材でできた本。実父福永武彦のこと、母原條澄子のこと、自身の配偶者と娘たちのことなど、巻末の「系図」とともに興味深い(過去に一度離婚・再婚、それぞれ4人の娘をもうけたことも「系図」で知った)。私はそれほどたくさんの池澤作品を読んでいないが、ウマが合う作家として敬愛してきた。『静かな大地』(同じ北海道出身ということもあり、この小説がいちばん好き)、近作『科学する心』『ワカタケル』『また会う日まで』などの誕生の裏も知ることができた。
読了日:07月29日 著者:池澤 夏樹

読書メーター

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2024年9月23日 (月)

【読】ガルシア・マルケス『百年の孤独』文庫版が出た

話題になっている文庫。
二か月ほど前のこと、新刊書店のレジ前に平積みされているのを見て、すぐに購入した。

十数年前になるだろうか、当時住んでいた小平の図書館で単行本を借りて、がんばって読んだことを思い出す。

図書館の貸し出し窓口で、図書館員から
「全部読んだんですか? 私は読めないまま、家にまだあります」
と言われたことも、忘れられない。(詳細は下記リンク先のブログ記事に)

自分のブログ記事を見返してみたところ、2005年11月のことだった。
今から19年前、まだ、会社に勤めていた頃だ。

2005.11.25
【読】百年の孤独: やまおじさんの流されゆく日々
https://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2005/11/post_aa66.html

2005.11.26
【読】地区図書館で: やまおじさんの流されゆく日々
https://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2005/11/post_6c84.html


ガブリエル・ガルシア=マルケス 『百年の孤独』
鼓直(訳) 新潮文庫(2024/6/26) 672ページ

https://amzn.to/3TGQlQK

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この文庫、買ったままで、まだ読めないでいるが、池澤夏樹さん監修の「読み解き支援キット」というA3版のペーパーが挟まれている。
「読み解き」が必要なほど、たしかに読むのが難しい本だった。
長く複雑な物語なので、いつか気合を入れて向き合ってみよう。


こんど出た文庫版は、ずいぶんと話題になっているらしい。
今日も、ネットでこんな記事をみつけた。

「著者はボケ倒してるのにツッコミなし」
直木賞作家・小川哲が『百年の孤独』を語る | 対談・鼎談 | Book Bang -ブックバン-

https://www.bookbang.jp/review/article/783768

https://www.bookbang.jp/review/article/783768/2

 

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2024年7月 1日 (月)

【読】2024年6月に読んだ本(読書メーター)

6月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2290
ナイス数:150

三省堂国語辞典から 消えたことば辞典三省堂国語辞典から 消えたことば辞典感想
「新明解国語辞典」(新解)は、よく知っていて、面白いなと思っていたが、その前身に「明解国語辞典」(明国)→「三省堂国語辞典」(三国)という歴史があったとは、知らなかった。「明国」「三国」という略称も、おかしい。いずれも編者の個性(編集方針)が色濃く出ている辞典。そこから消えたことばも、懐かしかったり、時代に密着したものだったり。言葉は時代とともに生きているものだと、あらためて痛感。面白い一冊だった。図書館本。
読了日:06月02日 著者:見坊 行徳,三省堂編修所

もっと悪い妻もっと悪い妻感想
一年ほど前に出た桐野さんの新刊。といっても、次の新刊がもうすぐ出るらしい。新古書店で見かけて、よほど買って読もうかと思ったが、ページ数の割には高かったので、図書館に予約。順番がまわってくるまで、ずいぶん時間がかかった。桐野さんらしく、日常生活に潜む不気味さを抉り出す、よく出来た短編集(雑誌連載)だったが、いまひとつ満足できなかったのは残念。やはり長編で力を発揮する作家なのかもしれない。図書館から借りてきて、あっという間に読み終えた。
読了日:06月02日 著者:桐野 夏生

墜落の夏―日航123便事故全記録 (新潮文庫)墜落の夏―日航123便事故全記録 (新潮文庫)感想
日航機123便墜落事故から1年後に書かれた本。ずいぶん前に読んだかもしれないが、憶えていない。あらためて? 読んでみた。まだ事故調査報告書が出されていない時期(報告書「案」は出ていた)。事故原因と言われていた圧力隔壁破損説に基いて書かれているものの、それが尾翼破壊につながったとされることには、疑問を呈している。520人の死者とその遺族の境遇を(毎日新聞記事1985/9/12を引きながら)詳述していたり、生存者・落合さんへの単独インタビュー、関係者からの聞き取りなど、取材の丁寧さが光る。
読了日:06月09日 著者:吉岡 忍

だからあれほど言ったのに (マガジンハウス新書)だからあれほど言ったのに (マガジンハウス新書)感想
タイトルにも魅かれて読んだ図書館本。内田樹が書いた本(文章)が好きだ。実際に会ったことも話を聞いたこともない人だけれど、”武芸者”らしい?率直な文章が好ましい。何よりも様々な気付きを与えてくれる。雑多な文章が集められた中では、子どもたちを「決して傷つけず『無垢な大人』に育て上げる」ことの大切さ、というテーマに共感。また、村上春樹の創作の秘密を解き明かす「村上春樹が描く『この世ならざるもの』」には思わず膝を打った。「日本国憲法は”空語”」「日本(政府)はアメリカの言いなり」などは、いつもの”内田節”。同感。
読了日:06月10日 著者:内田樹

一日一考 日本の政治 (河出新書)一日一考 日本の政治 (河出新書)感想
うるう年の2月29日を含む1年366日、1日ごとに「日本の政治」を考えるヒントになる短い文章(著名人や無名人)を挙げ、著者による短いコメントを付したもの。1日分が新書の1ページにまとめられているので、ときどき開いて読み続けた。6月18日(連合赤軍事件の公判、永田洋子の死刑判決の日)の項、桐野夏生『夜の谷を行く』から引用された部分。原武史さんと桐野夏生さんの対談を思い出した。天皇・皇室関係が多いのも、原武史さんらしい。引用された文章には、知らなかった人物も多く、刺激を受けた。
読了日:06月13日 著者:原武史

書くことの不純 (単行本)書くことの不純 (単行本)感想
今年1月に出た角幡さんの新刊。元新聞記者の角幡さんの文章は、論理的でしっかりしているのだが、私にはなかなか難しい内容だった。加藤典洋、三島由紀夫、開高健らの作品・文章を引きながら、行為と表現にまつわる彼自身の悩みを縷々、書き綴っている。三島由紀夫『金閣寺』を読み込んでいることに、驚いた。読書家なんだな。角幡さんの登山観・冒険観が出ている部分は興味ぶかく、なかでも「羽生と栗城」の章が面白かった。夢枕獏『神々の山嶺』は私の愛読書なので。
読了日:06月17日 著者:角幡 唯介

ノイエ・ハイマートノイエ・ハイマート感想
池澤さんのファンなので、この新刊を知って図書館から借りてきた。「短編と詩、引用などからなる雑多な構成」は意図的なもの。いかにも池澤さんらしい試みだ。”難民”をテーマに、フィクションでありながらリアリティーがあり、胸に迫る。なかでも、満州からの引揚者(これも難民)を描いた『艱難辛苦の十三個月』と、レバノンからの難民(密航者)を描いた『サン・パピエ』の2編がよかった。池澤さんのいい読者ではないが、過去の作品をあらためて読んでみようと思う。メルマガをまとめた『新世紀へようこそ』(正・続2冊)も読むつもり。
読了日:06月19日 著者:池澤 夏樹

オパールの炎 (単行本)オパールの炎 (単行本)感想
桐野夏生さんの新作。「中ピ連」(中絶禁止法に反対しピル解禁を要求する女性解放連合)の活動で、いっとき有名になった榎美沙子がモデル――ということを知らずに読み始めた。最後に明かされる”執筆者”(40歳のノンフィクションライター)が、主人公・塙玲衣子の関係者を取材して得られた証言を積み重ねて行く構成。桐野さんらしい凝った仕掛けだ。巻末の謝辞にある木内夏生氏は、どうやら榎美沙子の夫だった人物(ネット検索でどういう人物なのかわかる)。実名小説にしなかったのは、本人を含め関係者が存命だからか。面白い小説だった。
読了日:06月27日 著者:桐野 夏生

九十歳。何がめでたい九十歳。何がめでたい感想
上映中で評判になっている映画を、昨日観た。映画が面白かったので、原作を読んでみようと図書館から借りてきた。地元の図書館には6冊収蔵されているのだが、かろうじて1冊、貸し出されていないものがあった。佐藤愛子さんが書いた本は、たぶん初読。軽妙なエッセイ集。今日借りてきて、あっという間に読み終えた。8年前に週刊誌に連載されたものだが、90歳とは思えない元気な様子(今年、100歳を超えている!)。さわやかな読後感。この人の小説も読んでみようかなと思う。
読了日:06月30日 著者:佐藤愛子

読書メーター

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2023年5月12日 (金)

【読】池澤夏樹=個人編集 世界文学全集

今日、図書館の書架をなんとなく眺めていて、読んでみようと思い立ち、借りてきた本。

池澤夏樹個人編集=世界文学全集 Ⅰ-08
『アフリカの日々/ディネセン・やし酒飲み/チュツオーラ』
河出書房新社 (2008/6/20) 560ページ

https://amzn.to/3ZJbPzV

これまで、池澤夏樹さんが書いた本をたくさん読んできたが、彼が編集した文学全集も、いい。

日本文学全集と世界文学全集が、河出書房新社から出版されている。

名作を網羅する文学全集の編集方針をあえて避けて、独自の視点で収録作品を選んでいるところが池澤さんらしい。
日本文学全集なら、古事記や源氏物語に代表される古典をベースに、ユニークな作家・作品群。
漱石・鴎外はあっても、太宰治などは、ハナから除外している。
中上健次や石牟礼道子、吉田健一、須賀敦子といった、どちらかというと地味な作家に、それぞれ一巻をあてたり、堀辰雄・福永武彦・中村真一郎を一巻に集めているところなど、憎いではないか。

池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 全30巻|シリーズ|河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?ser_id=87453

世界文学全集は、古典的な名作を避けて、現代の問題作品を網羅している。

池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第1集|シリーズ|河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?ser_id=87400

池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第2集|シリーズ|河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?ser_id=87401

池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集|シリーズ|河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?ser_id=87402

装幀も洗練されている。
一冊ずつカバーが色分けされていて、カラフル。

なにしろ膨大な全集なので、私が所蔵しているのは三冊だけ。
(たぶん、本棚の奥に眠っているハズ)。

図書館から、たまに借りてきて読む程度だが、一生ものの全集。
「一生もの」というのは、死ぬまで読み続ける本がある「有難さ」ということだが。

内容はほとんど覚えていないものの、強烈な印象が残っているのが、これ。
ずいぶん前に、図書館から借りて読んだ。
(『アブサロム、アブサロム!』は、同じ訳を別の単行本で読んだ記憶が)

池澤さんは、全集を編む過程のハナシを、別の本で披露している。
これらも手元にある。
まだ、きちんと読んでいないけれど。

https://amzn.to/41pDw1D

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2023年5月 1日 (月)

【読】池澤夏樹『また会う日まで』読了

池澤夏樹『また会う日まで』 感想

朝日新聞出版 2023年3月30日発行

723ページ 3,960円(税込)

池澤夏樹の新刊小説。朝日新聞朝刊に2020年8月1日から2022年1月31日まで長期連載されていたので、ご存じの方も多いと思う。700ページを超す長大な小説。ためしに測ってみると、本文の厚さ4cm、重さ750グラム。読み応えあり。

題名の「また会う日まで」が讃美歌405番の一節であることを冒頭で知る。

主人公は池澤さんの大伯父(母方の祖母の兄)秋吉利雄(1892-1947)。彼が死を目前にして自らの半生を語る形の物語。

秋吉利雄は、海軍兵学校、海軍大学校を経て東京帝国大学で天文学を学ぶ。海軍では南洋諸島のローソップ島で日食観測を成功させ、新聞で大きく報じられた。その後は海図を作製する「水路部」に終戦まで勤務(最後は海軍少将)。

彼は敬虔なクリスチャンでもあった。軍人としては特異な人物。クリスチャンとして戦争での殺戮を強く忌避し、戦争の終結を願いながら、いっぽうで軍人としての職務(実戦に加わらなかったが、それでも戦争遂行の一翼を担う)に悩み、信仰との折り合いをつけようとする。

しかし、彼は「科学の徒」であった。信仰と科学はなんら矛盾しないという強い信念を持っていた。科学者の眼で、米国にはとうてい勝てないことを早くから見越していた。

大正から昭和20年にかけて、この国が勝ち目のない戦争の泥沼にはまっていく様子が、(好戦的ではない)海軍軍人の眼を通して描かれ、日々悪化する戦況への危惧、戦争指導部への批判的心情が吐露される(ここには作者自身の思いも垣間見える)。

秋吉利雄の妹の長男で彼の甥にあたるのが作家の福永武彦(1918-1979)。つまり池澤夏樹の実父。この小説には福永武彦の生い立ち、結婚の経緯、さらに長男・夏樹の誕生(1945年7月7日、終戦の直前)なども描かれている。

伝記(史伝)小説風だが、作者の歴史観・文明観・戦争観がいたるところに顔を出す(池澤さんも大学の理系学部に進んだ科学の徒)。

池澤さんには『静かな大地』(2003年/朝日新聞社)という、自らの先祖(母方の曽祖父一族)をモデルにした長編小説がある。これも、かつて感銘を受けた一冊だ。

■池澤夏樹『静かな大地』

<明治初年、北海道の静内に入植した和人と、アイヌの人々の努力と敗退。日本の近代が捨てた価値観を複眼で見つめる、構想10年の歴史小説。> -Amazon より-

■もう一冊 池澤夏樹『科学する心』

(2019年/集英社インターナショナル)

科学の徒・池澤夏樹の面目躍如のエッセイ集。先ごろ出版された文庫版(2023年/角川ソフィア文庫)の解説は中村桂子さん。

<大学で物理学科に籍を置いたこともある著者は、これまでも折に触れ、自らの作品に科学的題材を織り込んできた。いわば「科学する心」とでも呼ぶべきものを持ち続けた作家が、最先端の人工知能から、進化論、永遠と無限、失われつつある日常の科学などを、「文学的まなざし」を保ちつつ考察する科学エッセイ。> -e-hon より-

https://amzn.to/3OLJimU

https://amzn.to/4gpwaj3

https://amzn.to/3ZJc4Ll

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2023年4月25日 (火)

【読】池澤夏樹さんの新刊『また会う日まで』

池澤夏樹さんの新刊が出た。

700ページを超える大作で、値も張る(税込3600円)。
このところ本代が嵩んでいるので、本屋では眺めるだけ。
地元の図書館にリクエストしたところ、それほど待たずに借りられた。

池澤夏樹 『また会う日まで』
 朝日新聞出版 (2023/3/7) 728ページ

https://amzn.to/3ZqXpmD

Amazonより

軍軍人、天文学者、クリスチャンとして、明治から戦後までを生きた秋吉利雄。
この三つの資質はどのように混じり合い、競い合ったのか。著者の祖母の兄である大伯父を主人公にした伝記と日本の近代史を融合した超弩級の歴史小説。
『静かな大地』『ワカタケル』につづく史伝小説で、円熟した作家の新たな代表作が誕生した。朝日新聞大好評連載小説の書籍化。
(目次から)

終わりの思い 海軍兵学校へ 練習艦隊 第七戒 海から陸へ、星界へ 三つの光、一つの闇 チヨよ、チヨよ ローソップ島 ベターハーフ 潜水艦とスカーレット・オハラ 緒戦とその先 戦争の日常 立教高等女学校 笠岡へ 終戦/敗戦 希望と失意 主よ、みもとに コーダ

かつて『静かな大地』を読んで、深く感銘を受けた。
たしか、単行本で二度、その後、文庫版で再読した。

池澤さんの先祖を題材にして、「開拓」時代の北海道が舞台の小説。

このブログでも、「静かな大地」というカテゴリーを作って、あれこれ書いたほど、入れ込んだ作品だ。

https://amzn.to/4g2eCcR

https://amzn.to/3D37puG

静かな大地: やまおじさんの流されゆく日々
https://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/cat20103693/index.html

※池澤さんの『静かな大地』というタイトルは、花崎皋平(はなざき・こうへい)『静かな大地 松浦武四郎とアイヌ民族』に倣っている(花崎氏の許諾をえているはず)。私のブログ記事でも、花崎氏の本や松浦武四郎について、たくさん触れている。

【読】長い物語: やまおじさんの流されゆく日々
https://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2005/10/post_570d.html

この新作『また会う日まで』も、池澤さんの祖母の兄(大伯父)・秋山利雄が描かれているようだ。
まだ、はじめの70ページほどを読み始めたばかりなので、秋吉利雄という人の生涯を追うのは、これから。

池澤さんの文章が好きなので(『静かな大地』は、かなり凝った文体だったが)、この小説は楽しめそうだ。

ネタバレになりそうだが、新聞の書評を紹介しておこう。

今週の本棚:湯川豊・評 『また会う日まで』=池澤夏樹・著 | 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20230318/ddm/015/070/008000c

池澤夏樹が3作目の歴史小説「また会う日まで」で描いた大伯父の3つの顔 現在と重なる日本の戦中史:東京新聞 TOKYO Web
https://www.tokyo-np.co.jp/article/242514

 

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2023年2月23日 (木)

【読】目取真俊『水滴』――パギやん一人芝居

今週土曜日、狛江のホールで、”パギやん” こと趙博(チョウ・バク)さんの一人芝居がある。

声体文藝館 水滴 (Facebookイベントページ)
https://www.facebook.com/events/1192902334674197

浪花の歌う巨人、パギやん一人芝居
徳正の足が突然膨れ出したは六月の半ば、空海雨の暑い日差しを避けて、奥座敷の簡易ベットで昼寝をしているときだった。……
原作:目取真俊
脚本・演出・演戯:趙博
オープニング・アクト:高山正樹、隈本吉成
2023年2月25日(土)18:30開場 19:00開演
木戸銭 弐千円
主催:M.A.P.
ご予約・お問合せ
03-3489-2246(M.A.P.)

パギやんについては、名前だけは知っていて、いつかその舞台・ライブを観たいと思い続けてきた。

昨年12月21日、恵比寿の「シアター・アルファ東京」という小劇場で、パギやんが出演する芝居を初めて観る機会があった。

新宿梁山泊 第73回公演
「奇妙な果実~マルコムXと金嬉老~」
 作:趙博 演出:金守珍

じつに刺激的で、音楽あり、歌ありのスケールの大きな芝居だった。
ビリー・ホリデイの「奇妙な果実」、マルコムX、そして金嬉老。
金嬉老役の演技に打たれ、パギやんの演奏・歌、マルコムXの演説・・・。
今もまだ、芝居で受けた感動がよみがえる。

この日の日記ブログ記事
2022年12月21日(水): やまおじさんの日記
https://yamaoji.cocolog-nifty.com/nikki/2022/12/post-d53964.html

さて、今週土曜日2/25の芝居。
原作の目取真俊『水滴』は、7年前に図書館から借りて読んでいる。
ブログ記事を探してみたところ、2016年年末の記事があった。
髙橋美香さんに出会ったのも、この年だったことを、あらためて思い出した。

【読】2016年総集編 今年読んだ本: やまおじさんの流されゆく日々
https://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/2016-0049.html

図書館から、目取真俊の本を借りてきた。
『水滴』は、今日休館の中央図書館にあるため、明日、受け取る。

この作家の小説群は、7年前にまとめて読んだのだが、その鮮烈な印象は、今も残っている。
土曜日のパギやんの一人芝居が楽しみだ。

【補足】 2023/2/25追記
目取真『水滴』が1997年上半期 第117回芥川賞を受賞した際の、選考委員たちの選評が読めるネット記事がある。
池澤夏樹氏が強く推している。

芥川賞-選評の概要-第117回|芥川賞のすべて・のようなもの
https://prizesworld.com/akutagawa/senpyo/senpyo117.htm

ちなみに、選考委員たちの顔ぶれは、以下(上記サイトより)。
池澤夏樹さんも、まだ50代だったんだ。

選考委員
丸谷才一 男 71歳
日野啓三 男 68歳
黒井千次 男 65歳
田久保英夫 男 69歳
河野多恵子 女 71歳
宮本輝 男 50歳
池澤夏樹 男 52歳
古井由吉 男 59歳
石原慎太郎 男 64歳
三浦哲郎 男 66歳

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2021年12月27日 (月)

【読】2021年 ぼちぼちいこうか総集編(今年読んだ本)その1

今年読んだ本は、88冊。
年間100冊が目標なのだけれど、なかなか。

分野別に書いておきたい。
日付は読了日。

■小説類■

桐野夏生という作家(女性、私と同じ年の生まれ)が好き。
多作の人なので、読みたい小説は山ほど残っている。
『日没』『インドラネット』の近刊2冊は、自腹で購入(読了後、ブックオフに売ってしまったが)。
過去の文庫の中古本が、本棚にたくさんある。

■6/27 桐野夏生 『日没』 岩波書店 (2020/9/29) 329ページ
■ 6/29 桐野夏生 『OUT(上)』 講談社文庫 (2002/6/15) 446ページ
■ 6/30 桐野夏生 『OUT(下)』 講談社文庫 (2002/6/15) 340ページ
■ 7/1 桐野夏生 『東京島』 新潮社 (2008/5/25) 281ページ
■ 7/3 桐野夏生 『女神記』 角川書店 (2008/11/30) 251ページ
■ 7/6 桐野夏生 『インドラネット』 角川書店 (2021/5/28) 373ページ
■ 10/29 桐野夏生 『ナニカアル』 新潮文庫 (2012/11/1) 589ページ

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今年、がんばって読んだのが、五木さんの『親鸞』全巻と、『青春の門』全巻。
『親鸞』は、新聞連載当時の挿画集(山口晃)を図書館にリクエスト、収蔵してもらったのを借りて、小説と照らし合わせながら読んだ。
大河小説『青春の門』は、かつて、自立篇あたりで読むのをやめたもの。
第十部(いつ出るかわからないが)で完結するそうだ。
青春篇、自立篇からは想像できなかった展開だった。

■ 8/17 五木寛之 『親鸞(上)』 講談社文庫 (2011/10/14) 365ページ
■ 8/19 五木寛之 『親鸞(下)』 講談社文庫 (2011/10/14) 371ページ
■ 8/21 五木寛之 『親鸞 激動篇(上)』 講談社文庫 (2013/6/14) 340ページ
■ 8/23 五木寛之 『親鸞 激動篇(下)』 講談社文庫 (2013/6/14) 375ページ
■ 8/25 五木寛之 『親鸞 完結篇(上)』 講談社文庫 (2016/5/13) 380ページ
■ 8/26 五木寛之 『親鸞 完結篇(下)』 講談社文庫 (2016/5/13) 408ページ
■ 8/26 山口晃 『親鸞 全挿画集』 青幻社 (2019/2/11) 695ページ

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■ 8/30 五木寛之 『青春の門 第一部 筑豊篇』(改訂新版) 講談社文庫 (1989/12/15) 559ページ
■ 9/2 五木寛之 『青春の門 第二部 自立篇』(改訂新版) 講談社文庫 (1989/12/15) 553ページ
■ 9/4 五木寛之 『青春の門 第三部 放浪篇』(改訂新版) 講談社文庫 (1990/1/15) 479ページ
■ 9/6 五木寛之 『青春の門 第四部 堕落篇』(改訂新版) 講談社文庫 (1990/1/15) 549ページ
■ 9/9 五木寛之 『青春の門 第五部 望郷篇』(改訂新版) 講談社文庫 (1990/2/15) 583ページ
■ 9/10 五木寛之 『青春の門 第六部 再起篇』(改訂新版) 講談社文庫 (1990/5/15) 553ページ
■ 9/15 五木寛之 『青春の門 第七部 挑戦篇』 講談社文庫 (2011/3/15) 697ページ
■ 9/17 五木寛之 『青春の門 第八部 風雲篇』 講談社文庫 (2016/12/15) 442ページ
■ 9/20 五木寛之 『新青春の門 第九部 漂流篇』 講談社 (2019/9/26) 556ページ

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五木さんの初期作品を読み直したくなり、2冊読んでみた。
作品集1は、なぜか手元にあった。
デビュー直後の五木さんの小説には、勢いがあったと、あらためて思った。

■ 9/23 五木寛之 『五木寛之作品集1 蒼ざめた馬を見よ』 文藝春秋 (1972/10/5) 352ページ
 さらばモスクワ愚連隊/蒼ざめた馬を見よ/こがね虫たちの夜/艷歌/天使の墓場/デラシネの旗 (解説:川崎彰彦)

■ 9/25 五木寛之 『五木寛之作品集2 霧のカレリア』 文藝春秋 (1972/11/20) 351ページ
 GIブルース/霧のカレリア/夏の怖れ/白夜のオルフェ/ヴァイキングの祭り/夜の斧/望郷七月歌/聖者が街へやってきた/夜の世界 (解説:虫明亜呂無)

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町田康さんのこの2冊が、とても面白かった。
義経が現代の言葉で独白するという、奇想天外な発想。じつに新鮮。

■ 7/12 町田康 『ギケイキ 千年の流転』 河出文庫(解説:大塚ひかり) (2018/6/10) 395ページ
■ 7/18 町田康 『ギケイキ2 奈落への飛翔』 河出書房新社 (2018/7/20) 379ページ

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以下は小説ではないが、私の好きな著作者の本。
池澤夏樹さんのエッセイ集で知った、河田桟さん(与那国島で与那国馬と暮らす)の3冊がよかった。
これまでの通説をひっくり返す『土偶を読む』には、びっくりした。

■ 9/7 植田康夫 『白夜の旅人 五木寛之』 ブレーン (2012/1/10) 267ページ
■ 9/26 五木寛之 『作家のおしごと』 東京堂出版 (2019/1/30) 321ページ
■ 12/10 五木寛之 『回想のすすめ 豊潤な記憶の海へ』 中公新書ラクレ695 (2020/9/10) 200ページ

■ 3/25 池澤夏樹 『終わりと始まり2.0』 朝日新聞出版 (2018/4/30) 254ページ
■ 3/26 河田桟(文と絵) 『馬語手帳——ウマと話そう』 カディブックス (2012/1/15) 121ページ
■ 4/4 河田桟(文と絵) 『はしっこに、馬といる――ウマと話そうⅡ』 カディブックス (2015/3/20) 229ページ
■ 4/7 河田桟(文と絵) 『くらやみに、馬といる』 カディブックス (2019/10/20) 115ページ

■ 4/18 田中優子/石山貴美子(写真) 『鄙への想い 日本の原風景、そのなりたちと行く末』 清流出版 (2014/3/26) 245ページ
■ 6/22 竹倉史人 『土偶を読む 130年間解かれなかった縄文神話の謎』 晶文社 (2021/4/25) 347ページ

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(続く)

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