【読】2025年8月に読んだ本(読書メーター)
8月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1604
ナイス数:115
ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)の感想
今から9年前、村上春樹の小説群を夢中になって読んでいた。この小説も、その頃、彼の作品集で通読している。NHKEテレの番組「100分de名著」(2025年4月放映)で取り上げられていたことから、読み直してみようと思った。手にしたのはブックオフに大量にあった文庫本。読み始めて、内容をうっすらと憶えていることに気づいた。この作品の核になっているノモンハンでの戦闘には関心がある。あらためて感心したのは「100分de名著」(解説:沼野充義)で指摘されているように、村上春樹が多用する「比喩」の巧みさだ。じつに面白い。
読了日:08月04日 著者:村上 春樹
ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編 (新潮文庫)の感想
9年ぶりの再読。この第2部の内容は、ほとんど覚えていない。1994年、単行本で第1部と第2部が同時発売され、この第2部でいちおう終わりということになっていたという。95年11月号の雑誌「新潮」に村上春樹は「あの小説は閉じないことによって閉じるんだ」と強く思っていたと書いているそうだ(「100分de名著」による)。たしかにたくさんの謎を残したまま、この第2部は突然終わっている。読み終えて、不完全燃焼の感が否めない。村上春樹はその後「無性に続きが書きたくなって」第3部に着手したといういきさつを、今知った。
読了日:08月06日 著者:村上 春樹
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)の感想
ボリュームのある第3部。当初、第2部で終わるはずだったこの小説。第2部は、さまざまな「解かれない謎」を残したまま読者にポンと放り投げられたような印象だったが、この第3部で落ち着くところに落ち着いた感じ。『100分de名著』(沼野充義)によれば「数々の放置された謎に対して、自分で仕掛けた謎である以上、自分でそれに答えてみたいと思った」という。幻想的で非現実的な物語ではあるが、この終結には納得させられるものがあり、終章の笠原メイと岡田トオルの再会シーンには心温まるものがあった。村上春樹のひとつの傑作だと思う。
読了日:08月09日 著者:村上 春樹
村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』4月 (NHKテキスト)の感想
NHKテキスト。テレビ番組は録画したまま見ていない。『ねじまき鳥クロニクル』3部作(文庫)の再読と並行して読んでみた。複雑な構成の小説『ねじまき鳥クロニクル』をていねいにひも解いていて、役にたった。番組ならびに本書の執筆者:沼野充義(ロシア・東欧文学研究者、文芸評論家)の、やや深読み過ぎる感じも受けるが、村上春樹が本作について語っていること(「メイキング・オブ・『ねじまき鳥クロニクル』」:『新潮』95年11月号)からの引用もあり、なかなか興味ぶかい。
読了日:08月09日 著者:沼野 充義
昭和20年生まれからキミたちへの感想
わずか130ページほどの薄い本(インタビュー集)だが、私にとって興味深い人たちばかりが登場。なかでも池澤夏樹さんの発言は心強い。辺野古問題についての発言――「埋め立てまでして新基地ができれば戦争を誘発しかねない。敵の攻撃を防ぐと言って武器や基地を用意するのは、裏を返せば挑発だ。お互いがそうやっていくうちに事態は悪化して、挑発を繰り返しエスカレートする」。あの戦争の終結の決断が遅すぎたために広島・長崎・沖縄の悲劇があったが、その責任は天皇にも及ぶと言い、敗戦とともに天皇は退位して改元すべきだった、とも。
読了日:08月29日 著者:稲熊均,嶋田昭浩
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