カテゴリー「村上春樹」の46件の記事

2024年4月 1日 (月)

【読】2024年3月に読んだ本(読書メーター)

2024年3月。
月末になって、まとまった読書ができなかった。
今、複数の本を並行して読んでいる。

■3/25~ 今井むつみ・秋田喜美
『言語の本質 ―ことばはどう生まれ、進化したか』
 中公新書 (2023/5/25) 277ページ
■3/27~ ベフルーズ・ブチャーニー/オミド・トフィギアン(英訳)/一谷智子・友永雄吾(監修・監訳)
『山よりほかに友はなしー―マヌス監獄を生きたあるクルド難民の物語』
 明石書店 (2024/2/29) 443ページ
■3/28~ 野呂邦暢/岡崎武志(編)
『夕暮の緑の光 野呂邦暢随筆選』(大人の本棚)
 みすず書房 (2010/5/7) 227ページ
■3/31~ 野呂邦暢 『野呂邦暢小説集成3 草のつるぎ』
 文遊社 (2014/5/1) 595ページ

3月の読書メーター

読んだ本の数:8
読んだページ数:1893
ナイス数:160

サバイバル登山家サバイバル登山家感想
再読。15年ほど前に読んだはずだが、内容の記憶はまったくない。著者が20代から30代の頃の山行記録。初々しさを感じる。「日高全山ソロサバイバル」(2003年8月2日~26日)の記録が圧巻。この頃はまだ、文明の利器(時計、ヘッドランプ、ラジオなど)を携帯。それでも常人には為し得ない、きわめてハードな山歩きだ。ほぼ無人の日高山系で出会った登山者から携帯電話を借りて自宅に電話したときの、奥さん(服部小雪さん)の反応がおかしい。開口一番「生きてたの……」と。そんな奥さんやお子さんたちにも、あとがきで感謝している。
読了日:03月05日 著者:服部 文祥

山旅犬のナツ山旅犬のナツ感想
2016年に服部家にもらわれてきて、”山旅犬”として文祥さんのサバイバル登山や狩猟の相棒となっている”ナツ”。つい最近、そのナツが失踪したというが、見つかったようだ(大ケガをしていたらしい)。カラー写真満載。文祥さんの文も、いい。いい顔してるな、ナツ。
読了日:03月06日 著者:服部 文祥

 

アイヌもやもや: 見えない化されている「わたしたち」と、そこにふれてはいけない気がしてしまう「わたしたち」の。アイヌもやもや: 見えない化されている「わたしたち」と、そこにふれてはいけない気がしてしまう「わたしたち」の。感想
書名にひかれて読んでみたが、横書きの本が、これほど読みにくいものだとは思わなかった。著者は樺太アイヌ・北海道アイヌ・和人(和民族という呼び方をしている)をルーツに持つ。1976年生まれと、まだ若いが、北海道大学アイヌ・先住民研究センターの教授。「アイヌ問題」と正面切って構えずに「アイヌもやもや」とした姿勢はよい。もう少し、著者自身の体験に基づく事例があると、もっとよかったと思う。巻末の参考文献が役立ちそうだ。
読了日:03月08日 著者:北原モコットゥナシ

ガザとは何か~パレスチナを知るための緊急講義ガザとは何か~パレスチナを知るための緊急講義感想
パレスチナの歴史的な背景、現状をあらためて知る。イスラエル建国の経緯についても、シオニズムが必ずしもユダヤ人の多数の支持を集めていたのではないという指摘に、ハッとした。今のパレスチナはイスラエルによる不当な占領、植民地主義的な侵略、というストレートな主張にも頷ける。「憎しみの連鎖」「暴力の連鎖」と捉える考え方は、他人事として判断停止することだと。巻末の参考文献なども読み、ファクトチェックしながら、これからも”正しい”理解を深めていきたい。2023年10月の講演録ということもあり、タイムリーな良書だと思う。
読了日:03月10日 著者:岡 真理

デヴィッド・ストーン・マーティンの素晴らしい世界デヴィッド・ストーン・マーティンの素晴らしい世界感想
さすが、ジャズをこよなく愛する村上春樹。まさに”ジャケ買い”の極致。デヴィッド・ストーン・マーティン(DSM)という、ジャケット・デザイナーの雰囲気のあるジャケットの絵と、アルバム内容の紹介(”ジャケ買い”なので、村上氏の評価は必ずしもいいとは限らないが)は、おおいに参考になる。ビリー・ホリデイと秋吉敏子のアルバム(ともにLP)などは、たまたま私も持っているので、それだけで嬉しくなった。膨大な美しいジャケット写真を見ていると、ネット販売サイトを探して、思わずポチっとしそうになる。あぶない、あぶない。
読了日:03月12日 著者:村上 春樹

もひとつ ま・く・ら (講談社文庫)もひとつ ま・く・ら (講談社文庫)感想
三年ほど前に読んだ『ま・く・ら』の続編。小三治師(十代目)は、私が前編を読んだ数か月後、2021年10月7日、惜しくも亡くなった。私より、ちょうど一回り上、1939年生まれ。もっともっと、あの独特の語り口の「まくら」を聞きたかった。私は生で聞いたことはなく、それも心残り。あとがきにあるように「厚い本だからと先を急がないで」「黙読でも、私(小三治師)がおしゃべりしてるのと同じ速度で」味わいながら読みたい本。
読了日:03月15日 著者:柳家 小三治

本は眺めたり触ったりが楽しい (ちくま文庫 あ-15-4)本は眺めたり触ったりが楽しい (ちくま文庫 あ-15-4)感想
どこで知ったのか覚えていないが(あるいは書店で見かけたのか)、書名に魅かれて買った。買う本の方が読む本(読める本)よりも多い私には「本の読み方は自由なんだよ」「眺めたり触ったりするだけでもいいんだよ」と言われているようで、うれしい。知的障がいのある子どもが、図書館で本を眺めているだけで楽しそうにしている、それを見た図書館司書が「本は読まなきゃダメ」とえらそうに言う。この司書に著者はフンガイする。あるいは「ダイジェスト版はうちの図書館に置かない」と言い切る、やはり図書館司書に対しても苦言を呈する。いいなあ。
読了日:03月16日 著者:青山 南

ユーカラおとめユーカラおとめ感想
1922年5月に上京、金田一京助宅で「アイヌ神謡集」を完成させた直後の9月18日、心臓麻痺で急逝するまでの知里幸恵を描いた小説。金田一の妻・静江と中條百合子(のちの宮本百合子)が意地悪気に、金田一京助がなんとも頼りなげに、描かれている。幸恵の内面のつぶやき、葛藤は、いかにも作者のたくましい想像力のたまもの。桐野夏生が「ナニカアル」で描いた林芙美子を思い出した。巻末に参考資料としてあげられている藤本英夫氏の著作を、ずっと前に読んだことがあり、知里幸恵に深い関心を持ってきた。藤本氏の本を読み直してみようかな。
読了日:03月20日 著者:泉 ゆたか

読書メーター

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2021年10月 5日 (火)

【読】村上さんのところ

新型コロナウイルスのせいで、あまり外に出なくなった。
ライブや映画祭からも、すっかり遠ざかっていて、ネット配信で視聴したり。

そんな中、家で本を読むことが多い。
気になる本を買うことも多くなった。

難しい本に手こずったとき、それを脇に置いて、別の軽い内容の本を読んだりしている。
ずっと前に買って、そのままになっていた『村上さんのところ』(新潮社、2015年)も、そういう本。
なかなか面白い。

村上春樹 『村上さんのところ』 新潮社 (2015/7/24) 253ページ

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e-honサイトより

https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033309262&Action_id=121&Sza_id=C0

要旨
世界中から届いた3万7465通のメールを、たったひとりで完全読破し、せつせつと書き連ねた3716の回答から、笑って泣いて考えさせられる473の問答を厳選!フジモトマサル描き下ろしイラスト満載の愛蔵版!

おすすめコメント
1億PVの超人気サイトが早くも書籍化! 描き下ろしイラスト満載の愛蔵版。4ヶ月限定の質問・相談サイト上で、村上春樹が答えた約3700問の中から、笑って泣いて考えさせられる名問答473問を厳選。日常のお悩みから、ジャズ、恋愛、生き方、翻訳小説、社会問題、猫、人間関係、そして愛するスワローズまで。落ち込んだとき、迷ったときに何度でも読み返したい「人生の常備薬」。

村上春樹は、わりと好きで、いっとき、まとめて読みふけった時期もあった。
5年ほど前のことだった(自分のブログを見返してわかった)。

【読】読了、村上春樹作品集 2016年6月16日 (木)
https://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/post-c6c5.html

今読んでいるこの本に、興味深いことが書かれていた(村上さんが回答していた)ので、メモしておこう。

・村上さんは、インターネットやブログ、SNSから、できるだけ距離を置くようにしているという。
 私には、なかなかできないことだが、それもひとつの見識かなと思う。

・本は金を出して買って読んでほしい、図書館から借りて読まれるのは困る、と言う作家がいるらしい。
 村上さんは、「買って本棚に置いたまま、というよりは図書館で借りたり、友達に借りたりして実際に手にとって読んでもらえる方がずっといい」と言う。「いちばん望ましいのは、図書館で借りて読んだけど、やっぱり自分の手元に置いておきたいので、書店で買い直しました」と言われるような本を書きたいと。

こういうところが、好きだな。

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2017年12月30日 (土)

【読】2017年に読んだ本

常日頃、読んだ本をPCのメモ帳に記録している。
そうしないと、いつ頃どんな本を読んだのか、すぐに忘れてしまうから。

今年(2017年)一年間に読んだ本は82冊。
毎年、100冊ぐらいは読みたいと思っていても、そうそうたくさん読めるものではない。
集中して読めば、もっとたくさん読めるのだけれど。

今年、印象に残った本をあげてみたい。

※読書メーターというSNSを利用して、感想などを書いています。
 よろしければ、ご覧ください。
https://bookmeter.com/users/466409/books/read

【木村友祐さんの本】

三年ほど前に読んだ『イサの氾濫』(白﨑映美さん主演の芝居「まつろわぬ民」のモチーフになった小説)。
この作者である木村友祐さんの本を何冊か読み、感銘を受けた。

『野良ビトたちの燃え上がる肖像』 新潮社 (2016)
『海猫ツリーハウス』 集英社 (2010)
『聖地Cs』 新潮社 (2014)

いずれも図書館から借りて読んだ。

今年、新刊がでたというので、さっそく図書館にリクエストした。

【長倉洋海さんの本】

たくさんの写真集や書籍を出版している長倉洋海さん。
今年は、図書館から借りてきたり、手持ちの本を、まとめて読んだ。

『私のフォト・ジャーナリズム ―戦争から人間へ』 平凡社新書 558 (2010)
『フォト・ジャーナリストの眼』 岩波新書 223 (1992)
『ワタネ・マン ―わたしの国アフガニスタン』 偕成社 (2002)
『北の島 グリーンランド』 偕成社 (2011)
『南の島 カピンガマランギ』 偕成社 (2011)
『アフガニスタン ぼくと山の学校』 かもがわ出版 (2014)
『アフガニスタン 敗れざる魂 ―マスードが命を賭けた国』 新潮社 (2002)
『若き獅子マスード アフガン1983-1988』 河出書房新社 (1989)
『地を這うように 長倉洋海全写真1980-95』 新潮社 (1996)
『獅子よ瞑れ アフガン1980-2002』 河出書房新社 (2002) 大判写真集
『子どもたちのアフガニスタン』 岩波ブックレット559 (2002)
『人間が好き アマゾン先住民からの伝言』 福音館書店 (1996)

【池澤夏樹さんの本】

池澤夏樹さんは、私が愛読する作家のひとり。
過去の作品を図書館から借りて読んだ。

『双頭の船』 新潮社 (2013)
『骨は珊瑚、眼は真珠』 文藝春秋 (1995)
『アトミック・ボックス』 毎日新聞社 (2014)
『キトラ・ボックス』 角川書店 (2017)

『アトミック・ボックス』と『キトラ・ボックス』の連作がよかった。

池澤さん個人編集の日本文学全集が面白そう。
これは近くの図書館で揃えてくれているので、いつか全巻読破に挑戦したい、なんて思っている。
一冊だけは自分で購入した。

『日本語のために』 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 30) 河出書房新社 (2016)

【村上春樹さんの新作】

図書館では予約待ちで、いつになったら借りられるのかわからないため、ブックオフで古書を購入して読んだ。読みおえた本は、図書館に寄贈。

それなりに面白かったが、私は、彼の中編・短編のほうがいいと思う。

『騎士団長殺し 第一部 顕れるイデア編』 新潮社 (2017)
『騎士団長殺し 第二部 遷ろうメタファー編』 新潮社 (2017)

【岡崎武志さんの新刊】

出版記念イベントで、サインしていただいた。
この本で佐野洋子さんの面白さに目ざめ、何冊か佐野さんの本も読んだ。

『人生散歩術 ―こんなガンバラナイ生き方もある』 芸術新聞社 (2017)

【佐野洋子さんの本】

佐野洋子/西原理恵子/リリー・フランキー 『佐野洋子対談集 人生の基本』 講談社 (2011)
佐野洋子 『右の心臓』 小学館文庫 (2012)
佐野洋子 『シズコさん』 新潮社 (2008)
佐野洋子 『がんばりません』 新潮文庫 (1996)

【印象に残った新書】

小熊英二 『生きて帰ってきた男 ―ある日本兵の戦争と戦後』 岩波新書1549 (2015)
平岡昭利 『アホウドリを追った日本人 ―一攫千金の夢と南洋進出』 岩波新書1537 (2015)
金坂清則 『イザベラ・バードと日本の旅』 平凡社新書754 (2014)

【イザベラ・バードをめぐって】

イザベラ・バードの研究家・金坂清則さんのきれいな写真集。

この金坂さんが『完訳 日本奥地紀行』(全4巻)を翻訳している。
図書館から借りて読んでいるが、活字の小さいのが、つらい。
これは年越しになる。

イザベラ・バード/金坂清則(訳注) 『完訳 日本奥地紀行1 横浜―日光―会津―越後』 平凡社東洋文庫819 (2012)

目が悪くなる前に、これからも本を読み続けたい。
楽しみとして。

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2017年6月29日 (木)

【読】村上春樹『騎士団長殺し』を読む

蒸し暑い日が続く梅雨の真っ盛り。

ひと月あまり、ブログから遠ざかっていた。
ちかごろは手軽なFacebookに、ちょこちょこと書いていたため、ブログはほったらかしだった。

一年前の今ごろは、村上春樹の小説をまとめて読んでいた。
7月に『女のいない男たち』を読み終えて、ひと区切りついたのだった。

今年2月末、満を持して、という感じで彼の新作長編小説が発売された。
『騎士団長殺し』という奇妙なタイトル、書店に並んだ二冊の本の装幀、読み応えのありそうな厚み。
気にはなっていたが、なかなかお金を払って買おうという気にならなかった。

私がよく行く近所の新刊書店の並びにブックオフがある。
そこの書棚に、この本が並んでいたので、迷った末に購入。
定価の30%オフだった。

村上春樹
 『騎士団長殺し 第一部 顕れるイデア編』
  新潮社 2017/2/25 505ページ
 『騎士団長殺し 第二部 遷ろうメタファー編』
  新潮社 2017/2/25 541ページ

じつに面白い小説だった。

欲を言えばきりがないが、村上春樹らしい物語世界。
夢中になって一週間ほど、のめりこんでいた。

読み終えた本は、近くの図書館に寄贈。
この人気作家の新刊は、予約待ちが何十人もいるので、副本に加えてもらった。
図書館は喜んで受け取ってくれた。

この小説の前に、気になっていた村上春樹がらみの本を二冊読んだ。
こちらは、図書館ですぐ借りることができた。

川上未映子・村上春樹
 『みみずくは黄昏に飛びたつ』 新潮社 2017/4/25 345ページ

川上未映子という人は名前しか知らなかったが、この芥川賞作家による村上春樹のロング・インタビュー。
ちょうど『騎士団長殺し』が上梓された直後で、この小説の生い立ちを、実際に読む前に知ってしまったわけだ。
それでも、小説を読むうえで不都合(いわゆる”ネタバレ”による興味喪失)はなかった。

村上春樹が好きな人には、おすすめ。

村上春樹
 『職業としての小説家』 スイッチ・パブリッシング 2015/9/17 313ページ

村上春樹が講演スタイルで自作や小説家としてのスタンスを語っている。
なかなか興味深い内容。

村上春樹は読者によって好き嫌いが分かれる作家のようだ。
もう読むのはやめた、という人もいる。
が、私は好きだ、というか、嫌いではない。
何度も読み返すほど熱心なファンではないが。

これからも新刊がでれば読むことだろうし、まだ読んでいない対談やエッセイは、ひまを見つけて読もうと思う。

小澤征爾との対談も文庫本で持っていて、いつか読もうと、置いてある。

 

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2016年12月31日 (土)

【読】2016年総集編 今年読んだ本

今年も、目標の100冊読破を達成できず、読み終えたのは89冊。

村上春樹のエッセイ類を除く全作品を通して読んだことは、私にしては珍しい読書体験だった。

古山高麗雄の小説・エッセイ類も、まとめて読んだ。

宮里千里目取真俊という、沖縄の二人の書き手の本にも出会った。

いい読書体験ができた年だったと言えよう。

年末には、高橋美香さんという魅力的な写真家に出会い、出版記念イベントに参加した。
パレスチナについての講演会をお願いしたいな、などと目論んでいる。

煩雑になるが、今年読んだ本を下にあげておこう。
【図書館】とあるのは、近隣の図書館から借りて読んだ本だが、気に入って購入したものもある。
村上春樹は、作品集を借りてきて読んだ。
今年も、図書館にはお世話になった。

■2016年に読んだ本

■1月
・石牟礼道子 『苦海浄土』 河出書房新社 (池澤夏樹個人編集 世界文学全集 Ⅲ-04) (2011/1/20) 771ページ 【図書館】
・礫川全次 『独学の冒険 ―浪費する情報から知の発見へ』 批評社 (2015/10/31) 219ページ 【図書館】
・高橋源一郎×SEALDs 『民主主義ってなんだ?』 河出書房新社 (2015/9/30)
・高橋源一郎 『ぼくらの民主主義なんだぜ』 朝日新書 514 (2015/5/30) 255ページ
・都築響一 『独居老人スタイル』 筑摩書房 (2013/12/10) 351ページ 【図書館】
・ビートたけし 『たけしのグレートジャーニー』 新潮社 (2014/5/15) 238ページ 【図書館】
・安島太佳由(やすじま・たかよし) 『日本戦跡を歩く』 窓社 (2002/7/24) 201ページ 【図書館】
『口語訳 古事記 [神代篇]』 三浦佑之 訳・注釈 文春文庫 (2006/12/10) 313ページ
『口語訳 古事記 [人代篇]』 三浦佑之 訳・注釈 文春文庫 (2006/12/10) 521ページ

■2月
『古事記』 池澤夏樹訳 河出書房新社(池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 01) (2014/11/20) 397ページ 【図書館】
・三浦佑之 『古事記を読みなおす』 ちくま新書 876 (2010/11/10) 301ページ
・常岡浩介 『イスラム国とは何か』 旬報社 (2015/2/25) 210ページ
・朴裕河(パク・ユハ) 『帝国の慰安婦 植民地支配と記憶の闘い』 朝日新聞出版 (2014/11/30) 324ページ 【図書館】
・岩波書店編集部 編 『私の「戦後民主主義」』 岩波書店 (2016/1/27) 185ページ【図書館】
・岩波書店編集部 編 『私の「戦後70年談話」』 岩波書店 (2015/7/3) 198ページ【図書館】
・古山高麗雄 『二十三の戦争短編小説』 文藝春秋 (2001/5/15) 574ページ【図書館】
・古山高麗雄 『反時代的、反教養的、反叙情的』 ベスト新書 (2001/7/1) 261ページ【図書館】

■3月
・古山高麗雄 『妻の部屋 遺作十二篇』 (2002/9/15) 397ページ【図書館】
・シャーウィン裕子 『戦争を悼む人びと』 高文研 (2016/2/8) 250ページ【図書館】
・室井尚 『文系学部解体』 角川新書 (2015/12/10) 238ページ
・和賀正樹 『これが「帝国日本」の戦争だ』 現代書館 (2015/11/30)127ページ【図書館】
・古山高麗雄 『断作戦』 文藝春秋 (1982/11/30) 323ページ【図書館】
・一ノ瀬俊也 『旅順と南京 日中五十年戦争の起源』 文春新書 605 (2007/11/20) 244ページ【図書館】
・古山高麗雄 『龍陵会戦』 文藝春秋 (1985/11/30) 365ページ【図書館】

■4月
玉居子精宏 『戦争小説家 古山高麗雄伝』 平凡社 (2015/8/5) 279ページ 【図書館】 のち購入
・村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (1)』 講談社 (1990/5/21) 254ページ 風の歌を聴け/1973年のピンボール 【図書館】
・村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (3) 短篇集(1)』 講談社 (1990/9/20) 356ページ 中国行きのスロウ・ボート/他13篇(貧乏な叔母さんの話/ニューヨーク炭鉱の悲劇/カンガルー通信/午後の最後の芝生/土の中の彼女の小さな犬/シドニーのグリン・ストリート/蛍/納屋を焼く/めくらやなぎと眠る女/踊る小人/三つのドイツ幻想/雨の日の女#241・#242) 【図書館】
・村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (2)』 講談社 (1990/7/20) 376ページ 羊をめぐる冒険 【図書館】
・村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (8) 短篇集(3)』 講談社 (1991/7/22) 275ページ パン屋再襲撃/パン屋襲撃/象の消滅/ハイネケン・ビールの空き缶を踏む象についての短文/ファミリー・アフェア/双子と沈んだ大陸/ローマ帝国の崩壊・1881年のインディアン蜂起・ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界/ねじまき鳥と火曜日の女たち/眠り/トニー滝谷/人喰い猫 【図書館】
・村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (4)』 講談社 (1990/11/20) 591ページ 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 【図書館】
・ジャン・ジオノ/寺岡襄(訳)・黒井健(絵) 『木を植えた男』 あすなろ書房(あすなろセレクション) (2015/10/30) 77ページ【図書館】
・村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (6)』 講談社 (1991/3/20) 419ページ ノルウェイの森 【図書館】

■5月
・村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (5) 短篇集(2)』 講談社 (1991/1/21) 426ページ 32篇 カンガルー日和/四月のある晴れた朝に 100パーセントの女の子に出会うことについて/眠い/タクシーに乗った吸血鬼/彼女の町と、彼女の緬羊/あしか祭り/鏡/1963/1982年のイパネマ娘/窓/五月の海岸線/駄目になった王国/32歳のデイトリッパー/とんがり焼の盛衰/チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏/スパゲティーの年に/かいつぶり/サウスベイ・ストラット――ドゥービー・ブラザーズ「サウスベイ・ストラット」のためのBGM/図書館奇譚//あしか/月刊「あしか文芸」/書斎奇譚/おだまき酒の夜//はじめに・回転木馬のデッド・ヒート/レーダー・ホーゼン/タクシーに乗った男/プールサイド/今は亡き王女のための/嘔吐1979/雨やどり/野球場/ハンティング・ナイフ//沈黙 【図書館】
・村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (7)』 講談社 (1991/5/20) 591ページ ダンス・ダンス・ダンス 【図書館】
・磯田道史 『天災から日本史を読みなおす』 中公新書 2295 (2014/11/25) 221ページ
・小倉志郎 『元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ』 彩流社 2014/7/1発行 206ページ 【図書館】
村上春樹 『村上春樹全作品 1990~2000 (1) 短篇集(1)』 講談社 (2002/11/20) 307ページ 44篇 【図書館】
村上春樹 『村上春樹全作品 1990~2000 (2) 』 講談社 (2003/1/20) 501ページ 国境の南、太陽の西/スプートニクの恋人 【図書館】
・三浦しをん 『舟を編む』 光文社文庫 (2015/3/20) 347ページ

■6月
・村上春樹 『村上春樹全作品 1990~2000 (4) ねじまき鳥クロニクル1』 講談社 (2003/5/20) 563ページ ねじまき鳥クロニクル (第1部 泥棒かささぎ編/第2部 予言する鳥編) 【図書館】
・村上春樹 『村上春樹全作品 1990~2000 (5) ねじまき鳥クロニクル2』 講談社 (2003/7/20) 434ページ ねじまき鳥クロニクル (第3部 鳥刺し男編) 【図書館】
・村上春樹 『村上春樹全作品 1990~2000 (6) アンダーグラウンド』 講談社 (2003/9/20) 699ページ 【図書館】
・村上春樹 『村上春樹全作品 1990~2000 (7)』 講談社 (2003/11/20) 395ページ 約束された場所で/村上春樹、河合隼雄に会いにいく 【図書館】
・村上春樹 『村上春樹全作品 1990~2000 (3) 短篇集(2)』 講談社 (2003/3/20) 275ページ 【図書館】
・村上春樹 『海辺のカフカ(上)』 新潮社 (2002/9/10) 397ページ 【図書館】
・村上春樹 『海辺のカフカ(下)』 新潮社 (2002/9/10) 429ページ 【図書館】
・村上春樹 『アフターダーク』 講談社 (2004/9/7) 288ページ 【図書館】
・村上春樹 『東京奇譚集』 新潮社 (2005/9/18) 210ページ 【図書館】
・清水良典 『村上春樹はくせになる』 朝日新書 004 (2006/10/30) 236ページ 【図書館】
・村上春樹 『1Q84 BOOK1』 新潮社 (2009/5/30) 554ページ 【図書館】
・村上春樹 『1Q84 BOOK2』 新潮社 (2009/5/30) 501ページ 【図書館】

■7月
・村上春樹 『1Q84 BOOK3』 新潮社 (2010/4/16) 602ページ 【図書館】
・村上春樹 『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 文藝春秋 (2013/4/15) 370ページ 【図書館】
・村上春樹 『女のいない男たち』 文藝春秋 (2014/4/20) 285ページ 【図書館】
・加藤典洋 『村上春樹は、むずかしい』岩波新書(新赤版) 1575 (2015/12/18) 259ページ
・薬師寺克行 『公明党 創価学会と50年の軌跡』 中公新書 2370 (2016/4/25) 274ページ

■8月
・須知徳平 『北の詩(うた)と人 アイヌ人女性・知里幸恵の生涯』 岩手日報社 (2016/5/20) 429ページ 【図書館】のち購入
・菅野完(すがの・たもつ) 『日本会議の研究』 扶桑社 (2016/5/1) 302ページ
・鈴木邦男 『<愛国心>に気をつけろ!』 岩波ブックレット 951 (2016/6/3) 71ページ
・前泊博盛(編著) 『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』 創元社  (「戦後再発見」双書2)(2013/3/1) 397ページ
・吉田敏浩・新原昭治・末浪靖司 『検証・法治国家崩壊』 創元社  (「戦後再発見」双書3)(2014/7/20) 347ページ
・内田樹・鈴木邦男 『慨世の遠吠え―強い国になりたい症候群』 鹿砦社 (2015/3/20) 277ページ 【図書館】
・内田樹・白井聡 『日本戦後史論』 徳間書店 (2015/2/28) 245ページ  【再読】

■9月
・礫川全次 『雑学の冒険―図書館にない100冊の本』 批評社 (2016/6/10) 223ページ 【図書館】
白崎映美 『鬼うたひ』 亜紀書房 (2016/7/9) 199ページ 【図書館】
・内田樹・福島みずほ 『「意地悪」化する日本』 岩波書店 (2015/12/15) 198ページ 【図書館】
・久生十蘭 『従軍日記』 講談社 (2007/10/4) 426ページ 【図書館】
・竹村公太郎 『水力発電が日本を救う 今あるダムで年間2兆円超の電力を増やせる』 東洋経済新報社 (2016/9/1) 190ページ 【図書館】
・渡辺豪 『日本はなぜ米軍をもてなすのか』 旬報社 (2015/10/25) 230ページ 【図書館】
・佐伯啓思 『経済学の犯罪―稀少性の経済から過剰性の経済へ』 講談社現代新書 (2012/8/20) 326ページ
・徳間書店出版局編(渡辺豪) 『この国はどこで間違えたのか―沖縄と福島から見えた日本』 ・徳間書店 (2012/11/30) 309ページ 【図書館】 内田樹/小熊英二/開沼博/佐藤栄佐久/佐野眞一/清水修二/広井良典/辺見庸
池澤夏樹 『沖縄への短い帰還』 ボーダーインク (2016/5/25) 334ページ
・宮里千里 『島軸紀行―シマサバはいて―異風南島唄共同体』 ボーダーインク (1993/12/15) 234ページ 【図書館】

■10月
・宮里千里 『ウーマク!―オキナワ的わんばく時代』 小学館 (2000/7/20) 223ページ 【図書館】
・宮里千里 『沖縄 時間がゆったり流れる島』 光文社新書 097 (2003/5/20) 241ページ 【図書館】
・目取真俊 『水滴』 文藝春秋 (1997/9/30) 188ページ 【図書館】
・大田昌秀 『戦争と子ども―父から戦争を知らない子たちへ』 那覇出版社 (1980/3/3) 175ページ 【図書館】
・宮里千里 『シマ豆腐紀行―遥かなる<おきなわ豆腐>ロード』 ボーダーインク (2007/8/30) 247ページ 【図書館】
・池澤夏樹 『カデナ』 新潮社 (2009/10/30) 434ページ 【図書館】
・宮下奈都 『神さまたちの遊ぶ庭』 光文社 (2015/1/20) 281ページ 【図書館】

■11月
・浅田次郎 『帰郷』 集英社 (2016/6/30) 252ページ 【図書館】
・目取真俊 『目取真俊短編小説集3 面影と連れて(うむかじとぅちりてぃ)』 影書房 (2013/11/20) 365ページ 【図書館】
・目取真俊 『目取真俊短編小説集1 魚群記』 影書房 (2013/3/28) 330ページ 【図書館】
・目取真俊 『目取真俊短編小説集2 赤い椰子の葉』 影書房 (2013/7/5) 386ページ 【図書館】
・草野真一 『SNSって面白いの? ―何が便利で何が怖いのか』 講談社ブルーバックス (2015/7/20) 254ページ

■12月
・大岡敏昭 『幕末下級武士の絵日記 ―その暮らしと住まいの風景を読む』 相模書房 (2007/5/24) 201ページ 【図書館】
高橋美香 『パレスチナ・そこにある日常』 未来社 (2010/10/30) 222ページ 【図書館】
・中村尚弘 『現代アイヌ文化とは ―二風谷アイヌ文化博物館の取り組み』 東京図書出版会 (2009/6/29) 100ページ 【図書館】
『これならわかる ―パレスチナとイスラエルの歴史Q&A』 大月書店 (2005/2/18) 142ページ 【図書館】

■読みかけの本
・草野真一 『メールはなぜ届くのか ―インターネットのしくみがよくわかる』 講談社ブルーバックス (2014/5/20) 213ページ
高橋美香 『それでもパレスチナに木を植える』 未来社 (2016/11/30) 230ページ 【図書館】 のち購入
・川上量生(かわかみ・のぶお) 『鈴木さんにもわかるネットの未来』 岩波新書1551 (2015/6/19) 343ページ
・寒川旭 『歴史から探る21世紀の巨大地震―揺さぶられる日本列島』 朝日新書392 (2013/3/30) 283ページ
・北原糸子 『日本災害史―復旧から復興への歩み』 ちくま新書 1210 (2016/9/10) 334ページ

他にも、欲しくて買ったものの、まだ読めない本がたくさんある。

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2016年6月26日 (日)

【読】「わかると思う」

この4月から村上春樹の作品(おもに小説)を読み続けて、ようやく『1Q84』にたどりついた。

ひとつ気づいたことがある。
彼の小説の登場人物(主人公の男性が多い)がよく口にする言葉。
口ぐせのようなものだ。

「わかると思う」

わが身を振り返ると、人から「わかる?」と聞かれたときの私の答えは「わかる」「わからない」「よくわからない」の三種類ぐらいか。
他の人はどうか知らないが、私は「わかると思う」という言葉は口にしない(と思う)。

「わかると思う」には、「わかる」と断定しない、ある種の誠実さのようなものが感じられる。
それがどうしたということもないのだけれど、思いついたので書いておく。

『海辺のカフカ』以降に読んだもの。
ようやくここまで来た、という感じ。

6/15~6/16 村上春樹 『海辺のカフカ(上)』 新潮社 (2002/9/10) 397ページ
6/16~6/18 村上春樹 『海辺のカフカ(下)』 新潮社 (2002/9/10) 429ページ
6/18~6/19 村上春樹 『アフターダーク』 講談社 (2004/9/7) 288ページ
6/19~6/20 村上春樹 『東京奇譚集』 新潮社 (2005/9/18) 210ページ
6/21~6/21 清水良典 『村上春樹はくせになる』 朝日新書 004 (2006/10/30) 236ページ
6/22~6/26 村上春樹 『1Q84 BOOK1』 新潮社 (2009/5/30) 554ページ

どれも、近くの図書館から借りてきた。

村上春樹についての評論(作家論・作品論)が図書館に並んでいたが、あまり読む気はしない。
ただ一冊、清水良典という文芸評論家が書いた『村上春樹はくせになる』(朝日新書)は、読んでよかった本だ。

この新書版では『海辺のカフカ』までしか扱われていないが、その後出版された朝日文庫版(増補版)では、『1Q84』『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』についての評論が追加されている。

上の最近作二作品を読んだら、増補版に追加された部分を読んでみたいと思い、文庫版も入手した。

清水良典 『増補版 村上春樹はくせになる』 朝日文庫 (2015/9/7) 285ページ

https://amzn.to/4g4vcbE

 

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2016年6月16日 (木)

【読】読了、村上春樹作品集

4月から二ヶ月かけて、村上春樹の作品集(第一期8巻、第二期7巻)を読み終えた。
きのうのことだ。

村上春樹全作品 1979~1989 講談社
1 「風の歌を聴け・1973年のピンボ-ル」
2 「羊をめぐる冒険」
3 「短篇集(1)」
4 「世界の終りとハ-ドボイルド・ワンダーランド」
5 「短篇集(2)」
6 「ノルウェイの森」
7 「ダンス・ダンス・ダンス」
8 「短篇集(3)」

村上春樹全作品 1990~2000 講談社
1 「短篇集 I」
2 「国境の南、太陽の西/ スプートニクの恋人」

3 「短篇集 II」
4 「ねじまき鳥クロニクル1」
5 「ねじまき鳥クロニクル2」

6 「アンダーグラウンド」
7 「約束された場所で/村上春樹、河合隼雄に会いに行く」

すぐ近くにある市立図書館に最後の巻を返却して、作品集以降に発表された単行本を借りてきた。

まずは、『海辺のカフカ』(上・下 2002年、新潮社刊)から。
これがとても面白い。

まったくの予備知識なしで読みはじめたのがよかった。

図書館にあったのは単行本。
多くの人に読まれた痕跡がある。

短篇・長篇小説と、いくつかのエッセイ集・雑文集は読んでみようと思っている。

 

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2016年6月 6日 (月)

【読】村上春樹はむずかしい――のか?

4月はじめから読み続けている村上春樹の作品群。

これまで、ほとんど関心がなかった(少しは読んでいたが)この作家の作品集(主に小説群)に手を染めてみると、止まらなくなってしまった。

そもそものきっかけは、所属している団体(小平図書館友の会)の読書サークルで、村上春樹を扱った評論が課題本に選ばれ、その本を読みはじめたことだった。
しかし、オリジナルテキスト(村上春樹の作品)を読んでいないことには話にならない、と感じた。

加藤典洋 『村上春樹は、むずかしい』
 岩波新書(新赤版) 1575 2015/12/18発行 259ページ
 800円(税別)

https://amzn.to/4ePuIW6

この新書は、途中まで読んで中断。
読書会にも出席しなかった(課題本を読み終えていないまま出席するのも業腹だった)。

その代わり、というのもおかしいが、講談社から刊行されている「全作品」という全集を読みはじめたのだった。
近くの図書館に揃っていたので。

この作品集には、巻ごとに作者自身の「解題」――作品の生い立ちについて書かれている――があるのが良い。

 村上春樹研究所
 http://www.haruki-m.com/

  村上春樹さんの全作品一覧【村上春樹研究所】
  http://www.haruki-m.com/works/zensakuhin.html

村上春樹全作品 1979~1989 講談社
1 「風の歌を聴け・1973年のピンボ-ル」
2 「羊をめぐる冒険」
3 「短篇集(1)」
4 「世界の終りとハ-ドボイルド・ワンダーランド」
5 「短篇集(2)」
6 「ノルウェイの森」
7 「ダンス・ダンス・ダンス」
8 「短篇集(3)」

村上春樹全作品 1990~2000 講談社
1 「短篇集 I」
2 「国境の南、太陽の西/ スプートニクの恋人」

3 「短篇集 II」
4 「ねじまき鳥クロニクル1」
5 「ねじまき鳥クロニクル2」

6 「アンダーグラウンド」
7 「約束された場所で/村上春樹、河合隼雄に会いに行く」

第一期(1979~1989)が全8巻、第二期(1990~2000)が全7巻。
15巻の全集だが、このうちの12冊(上の赤字)を読み終えた。

2001年以降も話題作が出版されているので、この作品集を読み終えたら単行本で追っていこうと思っている。

先は長い。

傑作、『ねじまき鳥クロニクル』(三部作、作品集では2巻)を、今日読み終えたところ。
今のところ、この小説がいちばん面白かった。
短篇にも面白いものが多いが。

このあと、3巻目の『短篇集II』は後回しにして、『アンダーグラウンド』を読みたいのだが、あいにく今日・明日は図書館が休館日。

しかたがないので、加藤典洋氏の新書(上掲)を頭から読み直している。
加藤氏は村上春樹を高く評価し、日本の近現代文学の伝統のなかに位置づけている。

深読みすぎるんじゃないか、と感じる部分もあるが、なかなか興味ぶかい評論だ。

たしかに「村上春樹は、むずかしい」――つまり、あなどれない作家なのだが、私としては難しく考えずに作品を作品として楽しんでいきたい。

それにしても、遅れてきた読者である私にとっては膨大な量だ。
いつまでかかることやら……。

 村上春樹さんの長編小説一覧【村上春樹研究所】
 http://www.haruki-m.com/works/long.html

 村上春樹さんの短編小説一覧【村上春樹研究所】
 http://www.haruki-m.com/works/short.html

【以下、覚え書きとしての読書記録】

01●4/4~4/5 村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (1)』 講談社 (1990/5/21) 254ページ 風の歌を聴け/1973年のピンボール
02●4/6~4/9 村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (3) 短篇集(1)』 講談社 (1990/9/20) 356ページ 中国行きのスロウ・ボート/他13篇(貧乏な叔母さんの話/ニューヨーク炭鉱の悲劇/カンガルー通信/午後の最後の芝生/土の中の彼女の小さな犬/シドニーのグリン・ストリート/蛍/納屋を焼く/めくらやなぎと眠る女/踊る小人/三つのドイツ幻想/雨の日の女#241・#242)
03●4/9~4/11 村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (2)』 講談社 (1990/7/20) 376ページ 羊をめぐる冒険
04●4/10~4/12 村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (8) 短篇集(3)』 講談社 (1991/7/22) 275ページ パン屋再襲撃/パン屋襲撃/象の消滅/ハイネケン・ビールの空き缶を踏む象についての短文/ファミリー・アフェア/双子と沈んだ大陸/ローマ帝国の崩壊・1881年のインディアン蜂起・ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界/ねじまき鳥と火曜日の女たち/眠り/トニー滝谷/人喰い猫
05●4/12~4/19 村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (4)』 講談社 (1990/11/20) 591ページ 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド
06●4/19~4/26 村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (6)』 講談社 (1991/3/20) 419ページ ノルウェイの森
07●4/27~5/4 村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (5) 短篇集(2)』 講談社 (1991/1/21) 426ページ 32篇 カンガルー日和/四月のある晴れた朝に 100パーセントの女の子に出会うことについて/眠い/タクシーに乗った吸血鬼/彼女の町と、彼女の緬羊/あしか祭り/鏡/1963/1982年のイパネマ娘/窓/五月の海岸線/駄目になった王国/32歳のデイトリッパー/とんがり焼の盛衰/チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏/スパゲティーの年に/かいつぶり/サウスベイ・ストラット――ドゥービー・ブラザーズ「サウスベイ・ストラット」のためのBGM/図書館奇譚//あしか/月刊「あしか文芸」/書斎奇譚/おだまき酒の夜//はじめに・回転木馬のデッド・ヒート/レーダー・ホーゼン/タクシーに乗った男/プールサイド/今は亡き王女のための/嘔吐1979/雨やどり/野球場/ハンティング・ナイフ//沈黙
08●5/4~5/11 村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (7)』 講談社 (1991/5/20) 591ページ ダンス・ダンス・ダンス
09●5/17~5/24  村上春樹 『村上春樹全作品 1990~2000 (1) 短篇集(1)』 講談社 (2002/11/20) 307ページ 44篇
10●5/24~5/31  村上春樹 『村上春樹全作品 1990~2000 (2) 』 講談社 (2003/1/20) 501ページ 国境の南、太陽の西/スプートニクの恋人
11●6/1~6/4 村上春樹 『村上春樹全作品 1990~2000 (4) ねじまき鳥クロニクル1』 講談社 (2003/5/20) 563ページ ねじまき鳥クロニクル (第1部 泥棒かささぎ編/第2部 予言する鳥編)
12●6/4~6/6 村上春樹 『村上春樹全作品 1990~2000 (5) ねじまき鳥クロニクル2』 講談社 (2003/7/20) 434ページ ねじまき鳥クロニクル (第3部 鳥刺し男編)

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2016年5月14日 (土)

【読】村上春樹、ひとやすみ

今日も初夏の陽気。
曇り空で湿度も高かったが、さわやかな風がここちよい。

街路樹のヤマボウシが咲きはじめた。


先月はじめから読み続けていた、村上春樹の初期(1979~89年)の作品集。
全8冊を読みおえた。

最後に読んだのは 『ダンス・ダンス・ダンス』 という、『羊をめぐる冒険』 の実質的な続編。
エンディングがいまひとつだったが、面白かった。

村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (7)』 「ダンス・ダンス・ダンス」
 講談社 1991/5/20発行 591ページ

ここまで読んだ作品、なかでも長篇は性描写が多く、またか、という感じだったが、そのあたりが好き嫌いのわかれるところかもしれない。


箸やすめといったところで、毛色のちがう新書を読んでいる。

磯田道史 『天災から日本史を読みなおす』
 中公新書 2295 2014/11/25発行 221ページ 760円(税別)

ひところ話題になった 『武士の家計簿』(新潮新書)の著者。
本書で第63回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞している。

わかりやすく、興味ぶかい内容。
著者の母親が二歳のときに体験した「昭和南海地震」(1946年)の大津波の話や、同じ場所での森繁久彌の地震・津波体験が、胸に迫る。

― Amazonより ―
豊臣政権を揺るがした二度の大地震、一七〇七年の宝永地震が招いた富士山噴火、佐賀藩を「軍事大国」に変えた台風、森繁久彌が遭遇した大津波――。
史料に残された「災い」の記録をひもとくと、「もう一つの日本史」が見えてくる。
富士山の火山灰はどれほど降るのか、土砂崩れを知らせる「臭い」、そして津波から助かるための鉄則とは。
東日本大震災後に津波常襲地に移住した著者が伝える、災害から命を守る先人の知恵。
【目次】
まえがき――イタリアの歴史哲学者を襲った大地震
第1章 秀吉と二つの地震
 1 天正地震と戦国武将
 2 伏見地震が終わらせた秀吉の天下
第2章 宝永地震が招いた津波と富士山噴火
 1 一七〇七年の富士山噴火に学ぶ
 2 「岡本元朝日記」が伝える実態
 3 高知種崎で被災した武士の証言
 4 全国を襲った宝永津波
 5 南海トラフはいつ動くのか
第3章 土砂崩れ・高潮と日本人
 1 土砂崩れから逃れるために
 2 高潮から逃れる江戸の知恵
第4章 災害が変えた幕末史
 1 「軍事大国」佐賀藩を生んだシーボルト台風
 2 文政京都地震の教訓
 3 忍者で防災
第5章 津波から生きのびる知恵
 1 母が生きのびた徳島の津波
 2 地震の前兆をとらえよ
第6章 東日本大震災の教訓
 1 南三陸町を歩いてわかったこと
 2 大船渡小に学ぶ
 3 村を救った、ある村長の記録
あとがき――古人の経験・叡智を生かそう


すぐ近くの図書館へ行き、予約していおいた本を受けとってきた。
原発事故がらみの本。

小倉志郎 『元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ』
 彩流社 2014/7/1発行 206ページ 1,700円(税別)

図書館の日本文学の書架に、「村上春樹全作品 1990-2000」があるのをみつけた。
自宅から500メートルほどのところにある図書館なので、これはありがたい。

村上春樹を読むのをしばらく休もう思っていたのだけれど、つい、一冊目を借りてきてしまった。

村上春樹 『村上春樹全作品 1990-2000 (1) 短篇集(1)』
 講談社 2002/11/20発行 307ページ

このシリーズは、著者自身による「解題」が付いているのが、ありがたい。

「TVピープル」他、44篇収録。

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2016年5月 4日 (水)

【読】まだまだ、村上春樹

今日も南風が強い。
気温は軽く25度を超えて、陽射しが強い。

近くの図書館(東村山富士見図書館)へ行き、借りていた本を返却。
かわりに1冊借りてきた。

20160504140303

ひと月前からずっと読みつづけている、村上春樹の小説群。

このところ、本を読む時間があまりとれなくて、一週間かけて短篇集を読みおえたところ。

村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (5) 短篇集(2)』
 講談社 1991/1/21発行 426ページ

そして、今日、借りてきたのがこれ。

村上春樹 『村上春樹全作品 1979~1989 (7)』 ダンス・ダンス・ダンス
  講談社 1991/5/20発行 591ページ

「村上春樹全作品 1979~1989」 全8巻を、ほぼ順番に読みつづけてきたが、ようやくこれが最後の一冊。
われながら、よくやった(と、自分をほめてやりたい、なんちゃって)。

1 「風の歌を聴け・1973年のピンボ-ル」
2 「羊をめぐる冒険」
3 「短篇集 (1)」
4 「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」
5 「短篇集(2)」
6 「ノルウェイの森」
7 「ダンス・ダンス・ダンス」
8 「短篇集(3)」

「ダンス・ダンス・ダンス」 は、1988年に刊行された長篇だが、私には何の予備知識もない。
どんな小説なのか、読んでのお楽しみ、というところ。

これまで読んだ作品は、どれも面白かった。
不思議な世界が描かれていて、慣れてくると、この作家の世界にはまりこむのだろう。

まあ、人によって好き嫌いのわかれる作家ではあるだろう。

私は、文句なしのファンになったというほどでもないが、面白味を感じる作家だとわかった。

一人の作家の作品をこれほど読むのは、高校のときの北杜夫、若い頃にはまった五木寛之、その後たくさん読んだ池澤夏樹や船戸与一ぐらいのものだ。

そうそう、こんな本も買って拾い読みしてみたが、面白い。

『村上さんのところ』
 答えるひと 村上春樹 / 絵 フジモトマサル
 新潮社 2015/7/24発行 255ページ 1,300円(税別)

― Amazonより ―
選りすぐりの名問答をセレクトして、フジモトマサルのイラストを加えた愛蔵版
何度でも読み返したい「人生の常備薬」

期間限定サイト「村上さんのところ」上で、村上春樹が3か月半にわたって続けた回答は、じつに3765問! その中から、笑って泣いて考えさせる「名問答」を473問を村上さんご自身がセレクトし、可愛くてちょっとシュールなフジモトマサルのイラストマンガ約51点を加えた待望の書籍版!
こんな内容の質問が掲載されています。

文章が上手くなるには?/ノーベル賞候補と騒がれる気分は?/なぜ人を殺してはいけない?
『1Q84』に続編はあるの?/同性婚は賛成ですか?/無駄に話が長い上司をどうする?
村上作品は純文学? 大衆文学?/批判に対する心構えは?/不登校の娘をどうすればいい?
英語上達法を伝授して下さい/好きなタイプの女優は?/子どものやる気を引き出すには?
いい手紙を書くコツは?/原発はNOですか?/奥さんの機嫌が悪い時は?
生きている意味って何?/感受性の磨き方を教えて下さい/もし芥川賞をとっていたら?
映画のベスト3は何ですか?/老境で幸せに生きるには?/本当につらいときに強くなるには?
日本は戦争に近づいてるようで不安です/立派な大人になるために必要なことは?

村上さんのところ/村上春樹 期間限定公式サイト
http://www.welluneednt.com/

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