カテゴリー「村上春樹」の52件の記事

2025年12月30日 (火)

【読】2025年に読んだ本(メモ)

今年2025年、あまり本を読めなかった。
年間57冊は、さびしい。

11月頃から、船戸与一さんの古い小説を読み続けている。
初読が多い。
「落ち穂拾い」と称している。

あとは、村上春樹の再読と初読。

三五館シンシャの「〇〇日記」シリーズも、夢中になって読んでいた。

【1月】
●2024/12/25~1/2 中村安希 『もてなしとごちそう』 大和書房 (2020/10/5) 255ページ
●1/2~1/13 角幡唯介 『地図なき山 日高山脈49日漂泊行』 新潮社 (2024/11/20) 281ページ
●1/15~1/31 中村安希 『愛と憎しみの豚』 集英社 (2013/1/30) 332ページ
【2月】
●2/5~2/6 内田正治 『タクシードライバーぐるぐる日記』 三五館シンシャ (2021/10/1) 204ページ
●2/8~2/10 須畑寅夫 『バスドライバーのろのろ日記』 三五館シンシャ (2023/6/1) 203ページ
●2/11~2/12 真山剛 『非正規介護職人ヨボヨボ日記』 三五館シンシャ (2021/5/10) 204ページ
●2/13~2/15 柏耕一 『交通誘導員ヨレヨレ日記』 三五シンシャ (2019/7/26) 207ページ
●2/15~2/16 南野苑生(みなみの・そのお) 『マンション管理人オロオロ日記』 三五館シンシャ (2020/10/1) 203ページ
●2/17~2/19 仁科充乃(にしな・よしの) 『コンビニオーナーぎりぎり日記』 三五館シンシャ (2023/8/20) 204ページ
●2/19~2/23 梅村達 『派遣添乗員ヘトヘト日記』 三五館シンシャ (2020/3/1) 203ページ
-10-
【3月】
●2/25~3/4 松本孝夫 『障害者支援員もやもや日記』 三五館シンシャ (2023/2/1) 204ページ
●3/5~3/8 安沼保夫 『警察官のこのこ日記』 三五館シンシャ (2025/2/1) 204ページ
●3/10~3/24 佐東しお 『介護ヘルパーごたごた日記』 三五館シンシャ (2024/9/1) 204ページ
●3/27~3/28 勢古浩爾 『77歳、喜寿のリアルーーやっぱり昔はよかった!?』 草思社 (2025/2/28) 174ページ
【4月】
●3/25~4/18 船戸与一 『非合法員』 小学館文庫 (2015/1/10) 483ページ
●4/19~4/22 内田樹 『沈む祖国を救うには』 マガジンハウス新書027 (2025/3/27) 227ページ
【5月】
●4/29~5/10 佐藤健太郎 『世界史を変えた新素材』 新潮選書 (2018/10/25) 230ページ
●5/11~5/21 中山茂大(なかやま・しげお) 『旅人思考でイスラム世界を知る本ーームスリムを理解するキーワード「ハビビ」』 言視舎 (2015/5/31)263ページ
●5/21~5/29 中山茂大 『ハビビな人々』 文藝春秋 (2010/2/10) 245ページ
【6月】
●5/29~6/8 片倉もとこ 『イスラームの日常世界』 岩波新書154 (1991/1/21) 227ページ
●6/9~6/29 大島直政 『イスラムからの発想』 講談社現代新書629 (1981/9/20) 196ページ
【7月】
●7/10~7/11 内田樹 『どうしたらいいかわからない時代に 僕が中高生に言いたいこと』 草思社 (2025/5/1) 94ページ
●7/10~7/29 池澤夏樹 『一九四五年に生まれてーー池澤夏樹 語る自伝』 岩波書店 (2025/7/3) 310ページ
【8月】
●8/2~8/4 村上春樹 『ねじまき鳥クロニクル 第1部 泥棒かささぎ編』 新潮文庫 (1997/10/1) 312ページ ※再読(初読2016/6)
●8/4~8/5 村上春樹 『ねじまき鳥クロニクル 第2部 予言する鳥編』 新潮文庫 (1997/10/1) 429ページ ※再読(初読2016/6)
●8/6~8/9 村上春樹 『ねじまき鳥クロニクル 第3部 鳥刺し男編』 新潮文庫 (1997/10/1) 600ページ ※再読(初読2016/6)
●8/2~8/9 沼野充義 『100分de名著 村上春樹 ねじまき鳥クロニクル』 NHKテキスト (2025/4/1) 123ページ
●8/26~8/29 インタビュー構成 稲熊均・嶋田昭浩 『昭和20年生まれからキミたちへ』 世界書院 (2025/8/5) 136ページ
【9月】
●8/23~9/19 村上春樹 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)』 新潮文庫 (2010/4/10) 471ページ
●9/20~9/23 村上春樹 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)』 新潮文庫 (2010/4/10) 410ページ
-30-
●9/23~9/24 村上春樹 『中国行きのスロウ・ボート』 中公文庫 (1986/1/10-2013/4/5 改版25刷) 288ページ
●9/24~9/25 村上春樹 『パン屋再襲撃』 文春文庫 (2011/3/10-2012/7/10 新装版第2刷) 234ページ
【10月】
●10/15~10/16 保坂正康 『平成の天皇皇后両陛下大いに語る』 文藝春秋 (2024/11/10) 181ページ
●9/26~10/16 村上春樹 『レキシントンの幽霊』 文春文庫 (1999/10/10/-2018/5/5 第32刷) 213ページ
●10/8~10/22 辻󠄀田(辻田)真佐憲 『「あの戦争」は何だったのか』 講談社現代新書2780 (2025/7/20-2025/9/19第五刷) 286ページ
●10/29~10/30 村上春樹 『TVピープル』 文春文庫 (1993/5/8) 210ページ
【11月】
●10/24~11/2 辻󠄀田(辻田)真佐憲 『ルポ 国威発揚 「再プロパガンダ化」する世界を歩く』 中央公論新社 (2024/12/10) 392ページ
●11/1~11/4 加藤典洋 『村上春樹は、むずかしい』 岩波新書1575 (2015/12/18) 259ページ
●11/7~11/8 辻󠄀田(辻田)真佐憲 『「戦前」の正体 愛国と神話の日本近現代史』 講談社現代新書2705 (2023/5/20) 298ページ
●11/8~11/12 辻󠄀田(辻田)真佐憲 『天皇のお言葉 明治・大正・昭和・平成』 幻冬舎新書547 (2019/3/30) 377ページ
-40-
●11/13~11/17 真藤順丈 『宝島 上』 講談社文庫 (2021/7/15) 448ページ
●11/17~11/18 真藤順丈 『宝島 下』 講談社文庫 (2021/7/15) 256ページ
●11/18~11/24 船戸与一 『山猫の夏』 講談社文庫 (1995/11/15) 726ページ
●11/24~11/27 船戸与一 『神話の果て』 講談社文庫 (1995/11/15 新装版) 538ページ
●11/27~11/30 船戸与一『伝説なき地 上』 双葉文庫 (2003/06/20) 587ページ
【12月】
●11/30~12/2 船戸与一『伝説なき地 下』 双葉文庫 (2003/06/20) 519ページ
●12/2~12/4 小松由佳 『シリアの家族』 集英社 (2025/11/30) 316ページ
●12/5~12/7 松竹伸幸 『<全条項分析>日米地位協定の真実』 集英社新書1055A (2021/2/22) 269ページ
●12/9~12/12 高野秀行 『酒を主食とする人々 エチオピアの科学的秘境を旅する』 本の雑誌社 (2025/1/23) 275ページ
●12/12~12/12 高野秀行 『世界のシワに夢を見ろ!』 小学館文庫 (2009/1/13) 237ページ
-50-
●12/13~12/15 吉田敏浩 『横田空域 日米合同委員会でつくられた空の壁』 角川新書 (2019/2/10) 285ページ
●12/16~12/17 船戸与一 『カルナヴァル戦記』 講談社文庫(新装版) (2016/11/15) 423ページ
●12/18~12/20 船戸与一 『緑の底の底』 徳間文庫 (2000/7/15) 566ページ
●12/21~12/22 船戸与一 『黄色い蜃気楼』 双葉文庫 (1995/9/15) 611ページ
●12/23~12/24 船戸与一 『祖国よ友よ』 徳間文庫 (1992/10/15) 313ページ
●12/24~12/27 船戸与一 『群狼の島』 徳間文庫 (1992/4/15) 375ページ
●12/27~12/30 船戸与一 『夜のオデッセイア』 徳間文庫 (1985/4/15) 376ページ ※解説:平岡正明
 12/30~ 船戸与一 『蛮賊ども』 角川文庫 (1987/11/25) 333ページ

| | | コメント (0)

2025年11月 1日 (土)

【読】2025年10月に読んだ本(読書メーター)

2025年10月も、あまり読めないうちに過ぎてしまった。
9月から続いていた、村上春樹の古い短編の「落穂拾い」も、これぐらいにしておこうか。

10月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:920
ナイス数:78

平成の天皇皇后両陛下大いに語る平成の天皇皇后両陛下大いに語る感想
辻田真佐憲『「あの戦争」は何だったのか』講談社現代新書(こちらは読みかけ)で知った。新藤一利氏と保坂正康氏が、平成の明仁天皇・美智子皇后から御所に招かれて何度か「雑談」を交わしたという、その驚きの内容が、新藤氏亡き後、保阪氏によって記録された意義は大きい。私自身は「天皇制」について思うところもあるのだが、平成の天皇=現「上皇」と美智子妃の人柄、心情、その功績、そして「先の戦争」をどうとらえているかという歴史観、がよくわかる、いい内容だった。
読了日:10月16日 著者:保阪 正康

レキシントンの幽霊 (文春文庫 む 5-3)レキシントンの幽霊 (文春文庫 む 5-3)感想
このところ続いている、村上春樹の短編の落穂拾い。ずっと前、作品集に収録されていたものを読んでいるはずだが、ほとんど記憶に残っていない作品ばかり。文庫は初読。表題作「レキシントンの幽霊」は傑作だと思う。「トニー滝谷」「七番目の男」「めくらやなぎと、眠る女」(これは、ショートバージョンらしい)も、ちょっと不気味な味がする佳作。彼もまた短編の名手だという思いをあらたにした。
読了日:10月16日 著者:村上 春樹

「あの戦争」は何だったのか (講談社現代新書 2780)「あの戦争」は何だったのか (講談社現代新書 2780)感想
発売2ヵ月で10万部突破という人気。発売直後、品切れで手に入らなかったほど。「あの戦争」の呼称からして定まらないこの国。著者は「大東亜戦争」という、一見危うい呼び名がその実態を表す最適なものでは、と提唱している。読み進むうち、なるほどと思った。「八紘一宇」についても、鼻から否定せず、当時の三笠宮からの批判的言説なども紹介していて興味深い。被害を受けた側が「許そう、だが忘れない」と言っているのに、「忘れた」「知らなかった」で済ます姿勢はダメ、という記述(第四章P.225-226)には、ハッとした。いい本だ。
読了日:10月22日 著者:辻田 真佐憲

TVピープル (文春文庫 む 5-2)TVピープル (文春文庫 む 5-2)感想
村上春樹の古い短編の落穂拾い。この短編集は初読かも。帯に<怖い でも とても気になる六つの不思議な世界>とあるように、シュールな話が集められている。単行本は1990年。35年前だ。表題作「TVピープル」と巻末の「眠り」がとくに面白かった。「加納クレタ」は「ねじまき鳥クロニクル」の重要な登場人物に発展していったのだろう。文庫で出ている短編集は、あらかた読み終えてしまった。しばらくの間、彼の昔の短編集を読み直すことはないかな。『街とその不確かな壁』(新潮文庫・上下2巻)が手元にあるので、そのうち読んでみよう。
読了日:10月30日 著者:村上 春樹

読書メーター

| | | コメント (0)

2025年10月 1日 (水)

【読】2025年9月に読んだ本(読書メーター)

9月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1374
ナイス数:87

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)新装版 (新潮文庫)世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)新装版 (新潮文庫)感想
9年前、講談社刊「村上春樹全作品 1979~1989 (4)」で読んで以来の再読。内容をほとんど憶えていない作品だが、ところどころ、作品が醸し出している雰囲気というかイメージを思い出しながら読んだ。村上春樹の長編は、たしかに一筋縄ではいかない(つかまえきれない)のだが、そこが魅力なのだな、という思いを深くする。下巻でどんな展開が待っているのか楽しみ。文庫化された『街とその不確かな壁』(未読作品)を本屋でみかけて購入したことがきっかけで、この小説を読んでいる。事情があって少しずつしか読めず、時間がかかった。
読了日:09月19日 著者:村上 春樹

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)新装版 (新潮文庫)世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)新装版 (新潮文庫)感想
下巻は数日でいっきに読み終えた。博士の長口舌(25)には頭が痛くなったが、やみくろが跋扈する暗黒の世界から地上に戻ってくる顛末は、じつに面白かった。「閉じない世界」が村上春樹の長編小説の特徴だと思うのだが、妙に物静かなエンディングは悪くない。池澤夏樹さんが自伝的なインタビューの中で、この小説の名前を出していたのが、再読にきっかけだった。今から40年前、1985年に、これほど優れた小説が世に出ていたのだなと、あらためて感心した。この先、再再読はないと思うが。
読了日:09月23日 著者:村上 春樹

中国行きのスロウ・ボート中国行きのスロウ・ボート感想
この作家の1980年から82年までの初期短編集。試行錯誤の跡がうかがえる。池澤夏樹さんが、その「個人編集 日本文学全集」に取りあげた「午後の最後の芝生」(初出:「宝島」82年8月)の完成度が高いと私も思う。(『一九四五年に生まれて――池澤夏樹 語る自伝』岩波書店 2025年7月刊行)
読了日:09月24日 著者:村上 春樹

 

新装版 パン屋再襲撃 (文春文庫)新装版 パン屋再襲撃 (文春文庫)感想
表題作「パン屋再襲撃」と「象の消滅」「ファミリー・アフェア」の三作が、殊のほか面白かった。「ねじまき鳥クロニクル」の原型となった「ねじまき鳥と火曜日の女たち」も、なんだか懐かしい。1985年から86年に発表された短編集。この時期の彼の短編は、脂がのってきたと思う。
読了日:09月25日 著者:村上 春樹

読書メーター

| | | コメント (0)

2025年9月 1日 (月)

【読】2025年8月に読んだ本(読書メーター)

8月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1604
ナイス数:115

ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)感想
今から9年前、村上春樹の小説群を夢中になって読んでいた。この小説も、その頃、彼の作品集で通読している。NHKEテレの番組「100分de名著」(2025年4月放映)で取り上げられていたことから、読み直してみようと思った。手にしたのはブックオフに大量にあった文庫本。読み始めて、内容をうっすらと憶えていることに気づいた。この作品の核になっているノモンハンでの戦闘には関心がある。あらためて感心したのは「100分de名著」(解説:沼野充義)で指摘されているように、村上春樹が多用する「比喩」の巧みさだ。じつに面白い。
読了日:08月04日 著者:村上 春樹

ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編 (新潮文庫)ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編 (新潮文庫)感想
9年ぶりの再読。この第2部の内容は、ほとんど覚えていない。1994年、単行本で第1部と第2部が同時発売され、この第2部でいちおう終わりということになっていたという。95年11月号の雑誌「新潮」に村上春樹は「あの小説は閉じないことによって閉じるんだ」と強く思っていたと書いているそうだ(「100分de名著」による)。たしかにたくさんの謎を残したまま、この第2部は突然終わっている。読み終えて、不完全燃焼の感が否めない。村上春樹はその後「無性に続きが書きたくなって」第3部に着手したといういきさつを、今知った。
読了日:08月06日 著者:村上 春樹

ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)感想
ボリュームのある第3部。当初、第2部で終わるはずだったこの小説。第2部は、さまざまな「解かれない謎」を残したまま読者にポンと放り投げられたような印象だったが、この第3部で落ち着くところに落ち着いた感じ。『100分de名著』(沼野充義)によれば「数々の放置された謎に対して、自分で仕掛けた謎である以上、自分でそれに答えてみたいと思った」という。幻想的で非現実的な物語ではあるが、この終結には納得させられるものがあり、終章の笠原メイと岡田トオルの再会シーンには心温まるものがあった。村上春樹のひとつの傑作だと思う。
読了日:08月09日 著者:村上 春樹

村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』4月 (NHKテキスト)村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』4月 (NHKテキスト)感想
NHKテキスト。テレビ番組は録画したまま見ていない。『ねじまき鳥クロニクル』3部作(文庫)の再読と並行して読んでみた。複雑な構成の小説『ねじまき鳥クロニクル』をていねいにひも解いていて、役にたった。番組ならびに本書の執筆者:沼野充義(ロシア・東欧文学研究者、文芸評論家)の、やや深読み過ぎる感じも受けるが、村上春樹が本作について語っていること(「メイキング・オブ・『ねじまき鳥クロニクル』」:『新潮』95年11月号)からの引用もあり、なかなか興味ぶかい。
読了日:08月09日 著者:沼野 充義

昭和20年生まれからキミたちへ昭和20年生まれからキミたちへ感想
わずか130ページほどの薄い本(インタビュー集)だが、私にとって興味深い人たちばかりが登場。なかでも池澤夏樹さんの発言は心強い。辺野古問題についての発言――「埋め立てまでして新基地ができれば戦争を誘発しかねない。敵の攻撃を防ぐと言って武器や基地を用意するのは、裏を返せば挑発だ。お互いがそうやっていくうちに事態は悪化して、挑発を繰り返しエスカレートする」。あの戦争の終結の決断が遅すぎたために広島・長崎・沖縄の悲劇があったが、その責任は天皇にも及ぶと言い、敗戦とともに天皇は退位して改元すべきだった、とも。
読了日:08月29日 著者:稲熊均,嶋田昭浩

読書メーター

| | | コメント (0)

2025年8月31日 (日)

【読】池澤夏樹さんは、村上春樹をどう評価しているのかな?

ひさしぶりの、このブログへの投稿。

ヘンなタイトルだが、私が敬愛している池澤夏樹さんが、村上春樹(ここでは「さん」付けを省略)をどのように評価しているのかが、とても気になる。

というのも、最近、村上春樹の初期の作品を読み直しているので。

『ねじまき鳥クロニクル 第1部 泥棒かささぎ編』(新潮文庫)
https://amzn.to/429MC27

『ねじまき鳥クロニクル 第2部 予言する鳥編』(新潮文庫)
https://amzn.to/41YjVFm

『ねじまき鳥クロニクル 第3部 鳥刺し男編』(新潮文庫)
https://amzn.to/3UTf8Bb

この三冊は、NHK Eテレの番組「100分de名著」で取り上げられていたので、読み返してみようと思ったのだ。

村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』4月 (NHKテキスト)
沼野 充義 | 2025/3/24
https://amzn.to/45FsAyQ

100de

このテレビ番組も、録画しておいて見たが、面白かった。

さて、冒頭の話に戻る。

池澤夏樹さんは、河出書房新社から「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」というユニークな全集を出している。

いかにも池澤さんらしいセレクション(作家・作品の選び方)で、いつか読んでみたいものばかり。
ついでに言うと、同じ出版社から「池澤夏樹=個人編集 世界文学全集」も出ている。

池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第1集|シリーズ|河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?ser_id=87400

池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第2集|シリーズ|河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?ser_id=87401

池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集|シリーズ|河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?ser_id=87402

話はさらに横道にそれる。

このブログのひとつ前の投稿(2025年7月に読んだ本)にあげた本。
『一九四五年に生まれて 池澤夏樹 語る自伝』(岩波書店)のなかで、上にあげた文学全集にふれている。
https://amzn.to/4mFsjBU

20250710-114916_20250831154101

インタビュアーの尾崎真理子さんに答えるかたちで、池澤さんは次のように語っている。
(上掲書 267ページより)

<村上春樹作品をどうするか。読者から講演会場で尋ねられたこともありましたね。ぼくの評価が知りたかったのでしょう。結果として「午後の最後の芝生」というよい短編を「近現代作家集Ⅲ」に収録しました。『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』をポンと入れたってよかったんですよ。でも、そういうアリバイ作りのような編集をしたら失敗してたでしょう。だって、ぼくの作ったリストだけ手にして、書店で文庫版を買えばいいんだもの(笑)。それはぼくが選んだ名作リストにはなっても、文学全集ではない。そういう普通のラインナップに逆らおう、本当に自分の判断で作品を集めようという気持ちは最初から最後までありました。>

なるほど。
池澤さんが編集した文学全集がユニークで、興味深いセレクションなのは、こういうことなんだ。
と同時に、池澤さんが村上春樹をどのように評価しているのか、ぼんやりとわかる発言だ。

池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 全30巻|シリーズ|河出書房新社
https://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?ser_id=87453

ちなみに、この全集の「近現代作家集 Ⅲ」に収録されている作品情報は、次のとおり。
(河出書房新社のサイトより)

明治から現代までの作家の名品を、作品の時代背景順に収める『近現代作家集』。Ⅲ巻には日本文学の未来を切り拓く18篇を集成。内田百閒、村上春樹、津島佑子、筒井康隆など。

昭和から平成、「3・11」、そして宇宙へ。
日本文学の未来を切り拓く名品18篇

編者が同時代人として発表ごとに読んできた作家と作品。日本の小説は大きく変わった。
(池澤夏樹)

内田百閒 日没閉門
野呂邦暢 鳥たちの河口
幸田文 「崩れ」(抄)
富岡多惠子 動物の葬禮
村上春樹 午後の最後の芝生
鶴見俊輔 イシが伝えてくれたこと
池澤夏樹 連夜
津島佑子 鳥の涙
筒井康隆 魚籃観音記
河野多惠子 半所有者
堀江敏幸 スタンス・ドット
向井豊昭 ゴドーを尋ねながら
金井美恵子 『月』について、
稲葉真弓 桟橋
多和田葉子 雪の練習生(抄)
川上弘美 神様/神様2011
川上未映子 三月の毛糸
円城塔 The History of the Decline and Fall of the Galactic Empire

村上春樹の「午後の最後の芝生」は、たしかに「よい短編」だった。
彼の短編は、長編小説に劣らず、「いい」と私も思う。

 

| | | コメント (0)

2024年12月27日 (金)

【雑】高円寺にあったジャズ喫茶「サンジェルマン」

ジャズ喫茶の話。

村上春樹さんが若い頃経営していた「ピーターキャット」というジャズ喫茶があった。
国分寺駅南口から東に少し行ったと先のビルの地下だった。
このビルは今もあるはず。
私は、かつて通勤駅として国分寺駅を使っていたことがあり、南口のバス停で、住まいからのバスを乗り降りしていた。
バス停から見える位置に、そのビルはあった。

「ピーターキャット」のことが、つい最近、Facebookに投稿された記事に書かれていた。

https://www.facebook.com/taguchi.yukimitsu/posts/9770011353025158
【ずっと昔に国分寺にあったジャズ喫茶の村上春樹の話】

この記事には、1975年、まだ20代(彼は1949年生まれ、私よりも2年ほど年長)の村上さんの写真も掲載されている。
「※写真は「jazz 1975年5月特別増大号」より」と注記されている。

そこで思い出したのは、その1975年頃の自分のこと。
二十歳過ぎてから上京してきて、友人宅を転々と居候していた頃。
高円寺南口にあったジャズ喫茶を友人が教えてくれて、通ったことがあった。

「サンジェルマン」という店で、見かけはいかついが優しいマスターと、個性的なお姉さんが応対してくれた。
煙草の煙が充満する、暗くて狭かったが、いい店だった。
この店に行かなくなってから、閉店して別の場所で開業した頃、一度だけ訪ねたことがあった。
その店も、もうないことだろう。

懐かしくなって、「高円寺 サンジェルマン」でGoogle検索してみたところ、いくつか記事をみつけた。
いずれリンク切れになるかもしれないが、自分のためのメモにもなるので、書いておこう。

音楽に感謝!: スイングするライオン 中西光雄のblog
http://mid-west.cocolog-nifty.com/blog/2006/04/post_8ad4.html
※「サンジェルマン」のマスターのことが書かれている。

初めての東京は高円寺|おがわしょうじ (note)
https://note.com/damedashi/n/na70725bdf575

KOBAのジャズ青春記 第6回 -Jazz Freaks
https://jazz-freaks.com/2019/02/kobas_jazzessay6/

【ジャズ喫茶について】私が学生時代に(’70頃)下宿の有った高円寺南に、「サン... - Yahoo!知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14103443679

ついでに、「jazz 1975年5月特別増大号」を検索してみたところ、みつけた記事。
永山則夫が特集されていて、三上寛の写真も。

COLUMN#93 SUGITA:JAZZTOKYO
https://www.archive.jazztokyo.org/column/sugita/column_93.html

「サンジェルマン」のマッチの画像もあった。
よもや著作権があるとは思えないが、リンクを貼っておくにとどめる。
あのマッチ、とっておけばよかった。
https://images.app.goo.gl/7hUTkV9BFtEqYpTLA

【追記】
「Felo」というAI検索エンジンがある。
ここで、試しに<高円寺にあったジャズ喫茶「サンジェルマン」のことを知りたい>と尋ねてみたら、こんな回答が帰ってきた。かなり詳しいことがわかった。


高円寺にあったジャズ喫茶「サンジェルマン」は、1966年にオープンし、1982年に閉店した老舗のジャズ喫茶です。この店は、特にハードバップ系の音楽を中心に流しており、訪れる客にとっては心地よい音楽空間を提供していました。
店舗の特徴
場所: 高円寺駅南口のエトワール通りに位置していました。
雰囲気: 店内は落ち着いた雰囲気で、常連客が多く、マスターはいつもニコニコとした笑顔で迎えてくれたといいます。アナログレコードから流れる柔らかな音色が特徴で、訪れる人々はリラックスした時間を過ごすことができました。
音楽の選曲: ジャズの名盤が多くかかり、特にコルトレーンやマイルス・デイヴィスなどの影響を受けた音楽が流れていましたが、時にはフュージョンやラテン音楽も取り入れられていたようです。
歴史と影響
「サンジェルマン」は、大学生や若者たちにとっての憩いの場であり、多くの人々が音楽を通じて交流を深める場所でもありました。特に、大学生の頃に通った人々にとっては、思い出深い場所であり、ジャズの魅力を学ぶ場でもありました。
このジャズ喫茶は、閉店後も多くの人々の記憶に残り、当時の音楽文化を象徴する存在として語り継がれています。サンジェルマンでの体験は、訪れた人々にとってかけがえのない思い出となっていることでしょう。


いろんなことを思い出した。
店に入ると、いつも、マスターがしゃがれ声で「いらっしゃい」と迎えてくれたこと。
ちょっと小太りだったが愛嬌のあるウェイトレス(私たちは秘かに”白ぶたちゃん”と言っていた)がいたこと。
店は狭く、通路の両側に椅子とテーブルの席がぎっしりあり、奥の一画が受付兼厨房で、そこにマスターが立って注文を受けたり、店内に流すレコードのリクエストを受けていたりしたこと。

まさしく、「サンジェルマンでの体験は、訪れた人々にとってかけがえのない思い出となっている のだ。

上のAI検索エンジンの回答を読んで、ふと思ったこと。
コルトレーンの音楽、村上春樹さんの店では絶対にかけなかっただろう(コルトレーンのレコードは一枚も店に置かなかったというから)。村上春樹さんがコルトレーンを嫌っているのはわかるが、なんとも微笑ましい。

「サンジェルマン」は1982年に閉店したことも知った。
その頃、私は立川の団地に住んでいて、高円寺からは足が遠くなっていた。
私にとってあの店は、まさに”青春のひとこま”だったんだな。

| | | コメント (0)

2024年4月 1日 (月)

【読】2024年3月に読んだ本(読書メーター)

2024年3月。
月末になって、まとまった読書ができなかった。
今、複数の本を並行して読んでいる。

■3/25~ 今井むつみ・秋田喜美
『言語の本質 ―ことばはどう生まれ、進化したか』
 中公新書 (2023/5/25) 277ページ
■3/27~ ベフルーズ・ブチャーニー/オミド・トフィギアン(英訳)/一谷智子・友永雄吾(監修・監訳)
『山よりほかに友はなしー―マヌス監獄を生きたあるクルド難民の物語』
 明石書店 (2024/2/29) 443ページ
■3/28~ 野呂邦暢/岡崎武志(編)
『夕暮の緑の光 野呂邦暢随筆選』(大人の本棚)
 みすず書房 (2010/5/7) 227ページ
■3/31~ 野呂邦暢 『野呂邦暢小説集成3 草のつるぎ』
 文遊社 (2014/5/1) 595ページ

3月の読書メーター

読んだ本の数:8
読んだページ数:1893
ナイス数:160

サバイバル登山家サバイバル登山家感想
再読。15年ほど前に読んだはずだが、内容の記憶はまったくない。著者が20代から30代の頃の山行記録。初々しさを感じる。「日高全山ソロサバイバル」(2003年8月2日~26日)の記録が圧巻。この頃はまだ、文明の利器(時計、ヘッドランプ、ラジオなど)を携帯。それでも常人には為し得ない、きわめてハードな山歩きだ。ほぼ無人の日高山系で出会った登山者から携帯電話を借りて自宅に電話したときの、奥さん(服部小雪さん)の反応がおかしい。開口一番「生きてたの……」と。そんな奥さんやお子さんたちにも、あとがきで感謝している。
読了日:03月05日 著者:服部 文祥

山旅犬のナツ山旅犬のナツ感想
2016年に服部家にもらわれてきて、”山旅犬”として文祥さんのサバイバル登山や狩猟の相棒となっている”ナツ”。つい最近、そのナツが失踪したというが、見つかったようだ(大ケガをしていたらしい)。カラー写真満載。文祥さんの文も、いい。いい顔してるな、ナツ。
読了日:03月06日 著者:服部 文祥

 

アイヌもやもや: 見えない化されている「わたしたち」と、そこにふれてはいけない気がしてしまう「わたしたち」の。アイヌもやもや: 見えない化されている「わたしたち」と、そこにふれてはいけない気がしてしまう「わたしたち」の。感想
書名にひかれて読んでみたが、横書きの本が、これほど読みにくいものだとは思わなかった。著者は樺太アイヌ・北海道アイヌ・和人(和民族という呼び方をしている)をルーツに持つ。1976年生まれと、まだ若いが、北海道大学アイヌ・先住民研究センターの教授。「アイヌ問題」と正面切って構えずに「アイヌもやもや」とした姿勢はよい。もう少し、著者自身の体験に基づく事例があると、もっとよかったと思う。巻末の参考文献が役立ちそうだ。
読了日:03月08日 著者:北原モコットゥナシ

ガザとは何か~パレスチナを知るための緊急講義ガザとは何か~パレスチナを知るための緊急講義感想
パレスチナの歴史的な背景、現状をあらためて知る。イスラエル建国の経緯についても、シオニズムが必ずしもユダヤ人の多数の支持を集めていたのではないという指摘に、ハッとした。今のパレスチナはイスラエルによる不当な占領、植民地主義的な侵略、というストレートな主張にも頷ける。「憎しみの連鎖」「暴力の連鎖」と捉える考え方は、他人事として判断停止することだと。巻末の参考文献なども読み、ファクトチェックしながら、これからも”正しい”理解を深めていきたい。2023年10月の講演録ということもあり、タイムリーな良書だと思う。
読了日:03月10日 著者:岡 真理

デヴィッド・ストーン・マーティンの素晴らしい世界デヴィッド・ストーン・マーティンの素晴らしい世界感想
さすが、ジャズをこよなく愛する村上春樹。まさに”ジャケ買い”の極致。デヴィッド・ストーン・マーティン(DSM)という、ジャケット・デザイナーの雰囲気のあるジャケットの絵と、アルバム内容の紹介(”ジャケ買い”なので、村上氏の評価は必ずしもいいとは限らないが)は、おおいに参考になる。ビリー・ホリデイと秋吉敏子のアルバム(ともにLP)などは、たまたま私も持っているので、それだけで嬉しくなった。膨大な美しいジャケット写真を見ていると、ネット販売サイトを探して、思わずポチっとしそうになる。あぶない、あぶない。
読了日:03月12日 著者:村上 春樹

もひとつ ま・く・ら (講談社文庫)もひとつ ま・く・ら (講談社文庫)感想
三年ほど前に読んだ『ま・く・ら』の続編。小三治師(十代目)は、私が前編を読んだ数か月後、2021年10月7日、惜しくも亡くなった。私より、ちょうど一回り上、1939年生まれ。もっともっと、あの独特の語り口の「まくら」を聞きたかった。私は生で聞いたことはなく、それも心残り。あとがきにあるように「厚い本だからと先を急がないで」「黙読でも、私(小三治師)がおしゃべりしてるのと同じ速度で」味わいながら読みたい本。
読了日:03月15日 著者:柳家 小三治

本は眺めたり触ったりが楽しい (ちくま文庫 あ-15-4)本は眺めたり触ったりが楽しい (ちくま文庫 あ-15-4)感想
どこで知ったのか覚えていないが(あるいは書店で見かけたのか)、書名に魅かれて買った。買う本の方が読む本(読める本)よりも多い私には「本の読み方は自由なんだよ」「眺めたり触ったりするだけでもいいんだよ」と言われているようで、うれしい。知的障がいのある子どもが、図書館で本を眺めているだけで楽しそうにしている、それを見た図書館司書が「本は読まなきゃダメ」とえらそうに言う。この司書に著者はフンガイする。あるいは「ダイジェスト版はうちの図書館に置かない」と言い切る、やはり図書館司書に対しても苦言を呈する。いいなあ。
読了日:03月16日 著者:青山 南

ユーカラおとめユーカラおとめ感想
1922年5月に上京、金田一京助宅で「アイヌ神謡集」を完成させた直後の9月18日、心臓麻痺で急逝するまでの知里幸恵を描いた小説。金田一の妻・静江と中條百合子(のちの宮本百合子)が意地悪気に、金田一京助がなんとも頼りなげに、描かれている。幸恵の内面のつぶやき、葛藤は、いかにも作者のたくましい想像力のたまもの。桐野夏生が「ナニカアル」で描いた林芙美子を思い出した。巻末に参考資料としてあげられている藤本英夫氏の著作を、ずっと前に読んだことがあり、知里幸恵に深い関心を持ってきた。藤本氏の本を読み直してみようかな。
読了日:03月20日 著者:泉 ゆたか

読書メーター

| | | コメント (0)

2021年10月 5日 (火)

【読】村上さんのところ

新型コロナウイルスのせいで、あまり外に出なくなった。
ライブや映画祭からも、すっかり遠ざかっていて、ネット配信で視聴したり。

そんな中、家で本を読むことが多い。
気になる本を買うことも多くなった。

難しい本に手こずったとき、それを脇に置いて、別の軽い内容の本を読んだりしている。
ずっと前に買って、そのままになっていた『村上さんのところ』(新潮社、2015年)も、そういう本。
なかなか面白い。

村上春樹 『村上さんのところ』 新潮社 (2015/7/24) 253ページ

Photo_20211005203201

e-honサイトより

https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033309262&Action_id=121&Sza_id=C0

要旨
世界中から届いた3万7465通のメールを、たったひとりで完全読破し、せつせつと書き連ねた3716の回答から、笑って泣いて考えさせられる473の問答を厳選!フジモトマサル描き下ろしイラスト満載の愛蔵版!

おすすめコメント
1億PVの超人気サイトが早くも書籍化! 描き下ろしイラスト満載の愛蔵版。4ヶ月限定の質問・相談サイト上で、村上春樹が答えた約3700問の中から、笑って泣いて考えさせられる名問答473問を厳選。日常のお悩みから、ジャズ、恋愛、生き方、翻訳小説、社会問題、猫、人間関係、そして愛するスワローズまで。落ち込んだとき、迷ったときに何度でも読み返したい「人生の常備薬」。

村上春樹は、わりと好きで、いっとき、まとめて読みふけった時期もあった。
5年ほど前のことだった(自分のブログを見返してわかった)。

【読】読了、村上春樹作品集 2016年6月16日 (木)
https://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/post-c6c5.html

今読んでいるこの本に、興味深いことが書かれていた(村上さんが回答していた)ので、メモしておこう。

・村上さんは、インターネットやブログ、SNSから、できるだけ距離を置くようにしているという。
 私には、なかなかできないことだが、それもひとつの見識かなと思う。

・本は金を出して買って読んでほしい、図書館から借りて読まれるのは困る、と言う作家がいるらしい。
 村上さんは、「買って本棚に置いたまま、というよりは図書館で借りたり、友達に借りたりして実際に手にとって読んでもらえる方がずっといい」と言う。「いちばん望ましいのは、図書館で借りて読んだけど、やっぱり自分の手元に置いておきたいので、書店で買い直しました」と言われるような本を書きたいと。

こういうところが、好きだな。

| | | コメント (0)

2017年12月30日 (土)

【読】2017年に読んだ本

常日頃、読んだ本をPCのメモ帳に記録している。
そうしないと、いつ頃どんな本を読んだのか、すぐに忘れてしまうから。

今年(2017年)一年間に読んだ本は82冊。
毎年、100冊ぐらいは読みたいと思っていても、そうそうたくさん読めるものではない。
集中して読めば、もっとたくさん読めるのだけれど。

今年、印象に残った本をあげてみたい。

※読書メーターというSNSを利用して、感想などを書いています。
 よろしければ、ご覧ください。
https://bookmeter.com/users/466409/books/read

【木村友祐さんの本】

三年ほど前に読んだ『イサの氾濫』(白﨑映美さん主演の芝居「まつろわぬ民」のモチーフになった小説)。
この作者である木村友祐さんの本を何冊か読み、感銘を受けた。

『野良ビトたちの燃え上がる肖像』 新潮社 (2016)
『海猫ツリーハウス』 集英社 (2010)
『聖地Cs』 新潮社 (2014)

いずれも図書館から借りて読んだ。

今年、新刊がでたというので、さっそく図書館にリクエストした。

【長倉洋海さんの本】

たくさんの写真集や書籍を出版している長倉洋海さん。
今年は、図書館から借りてきたり、手持ちの本を、まとめて読んだ。

『私のフォト・ジャーナリズム ―戦争から人間へ』 平凡社新書 558 (2010)
『フォト・ジャーナリストの眼』 岩波新書 223 (1992)
『ワタネ・マン ―わたしの国アフガニスタン』 偕成社 (2002)
『北の島 グリーンランド』 偕成社 (2011)
『南の島 カピンガマランギ』 偕成社 (2011)
『アフガニスタン ぼくと山の学校』 かもがわ出版 (2014)
『アフガニスタン 敗れざる魂 ―マスードが命を賭けた国』 新潮社 (2002)
『若き獅子マスード アフガン1983-1988』 河出書房新社 (1989)
『地を這うように 長倉洋海全写真1980-95』 新潮社 (1996)
『獅子よ瞑れ アフガン1980-2002』 河出書房新社 (2002) 大判写真集
『子どもたちのアフガニスタン』 岩波ブックレット559 (2002)
『人間が好き アマゾン先住民からの伝言』 福音館書店 (1996)

【池澤夏樹さんの本】

池澤夏樹さんは、私が愛読する作家のひとり。
過去の作品を図書館から借りて読んだ。

『双頭の船』 新潮社 (2013)
『骨は珊瑚、眼は真珠』 文藝春秋 (1995)
『アトミック・ボックス』 毎日新聞社 (2014)
『キトラ・ボックス』 角川書店 (2017)

『アトミック・ボックス』と『キトラ・ボックス』の連作がよかった。

池澤さん個人編集の日本文学全集が面白そう。
これは近くの図書館で揃えてくれているので、いつか全巻読破に挑戦したい、なんて思っている。
一冊だけは自分で購入した。

『日本語のために』 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 30) 河出書房新社 (2016)

【村上春樹さんの新作】

図書館では予約待ちで、いつになったら借りられるのかわからないため、ブックオフで古書を購入して読んだ。読みおえた本は、図書館に寄贈。

それなりに面白かったが、私は、彼の中編・短編のほうがいいと思う。

『騎士団長殺し 第一部 顕れるイデア編』 新潮社 (2017)
『騎士団長殺し 第二部 遷ろうメタファー編』 新潮社 (2017)

【岡崎武志さんの新刊】

出版記念イベントで、サインしていただいた。
この本で佐野洋子さんの面白さに目ざめ、何冊か佐野さんの本も読んだ。

『人生散歩術 ―こんなガンバラナイ生き方もある』 芸術新聞社 (2017)

【佐野洋子さんの本】

佐野洋子/西原理恵子/リリー・フランキー 『佐野洋子対談集 人生の基本』 講談社 (2011)
佐野洋子 『右の心臓』 小学館文庫 (2012)
佐野洋子 『シズコさん』 新潮社 (2008)
佐野洋子 『がんばりません』 新潮文庫 (1996)

【印象に残った新書】

小熊英二 『生きて帰ってきた男 ―ある日本兵の戦争と戦後』 岩波新書1549 (2015)
平岡昭利 『アホウドリを追った日本人 ―一攫千金の夢と南洋進出』 岩波新書1537 (2015)
金坂清則 『イザベラ・バードと日本の旅』 平凡社新書754 (2014)

【イザベラ・バードをめぐって】

イザベラ・バードの研究家・金坂清則さんのきれいな写真集。

この金坂さんが『完訳 日本奥地紀行』(全4巻)を翻訳している。
図書館から借りて読んでいるが、活字の小さいのが、つらい。
これは年越しになる。

イザベラ・バード/金坂清則(訳注) 『完訳 日本奥地紀行1 横浜―日光―会津―越後』 平凡社東洋文庫819 (2012)

目が悪くなる前に、これからも本を読み続けたい。
楽しみとして。

| | | コメント (0)

2017年6月29日 (木)

【読】村上春樹『騎士団長殺し』を読む

蒸し暑い日が続く梅雨の真っ盛り。

ひと月あまり、ブログから遠ざかっていた。
ちかごろは手軽なFacebookに、ちょこちょこと書いていたため、ブログはほったらかしだった。

一年前の今ごろは、村上春樹の小説をまとめて読んでいた。
7月に『女のいない男たち』を読み終えて、ひと区切りついたのだった。

今年2月末、満を持して、という感じで彼の新作長編小説が発売された。
『騎士団長殺し』という奇妙なタイトル、書店に並んだ二冊の本の装幀、読み応えのありそうな厚み。
気にはなっていたが、なかなかお金を払って買おうという気にならなかった。

私がよく行く近所の新刊書店の並びにブックオフがある。
そこの書棚に、この本が並んでいたので、迷った末に購入。
定価の30%オフだった。

村上春樹
 『騎士団長殺し 第一部 顕れるイデア編』
  新潮社 2017/2/25 505ページ
 『騎士団長殺し 第二部 遷ろうメタファー編』
  新潮社 2017/2/25 541ページ

じつに面白い小説だった。

欲を言えばきりがないが、村上春樹らしい物語世界。
夢中になって一週間ほど、のめりこんでいた。

読み終えた本は、近くの図書館に寄贈。
この人気作家の新刊は、予約待ちが何十人もいるので、副本に加えてもらった。
図書館は喜んで受け取ってくれた。

この小説の前に、気になっていた村上春樹がらみの本を二冊読んだ。
こちらは、図書館ですぐ借りることができた。

川上未映子・村上春樹
 『みみずくは黄昏に飛びたつ』 新潮社 2017/4/25 345ページ

川上未映子という人は名前しか知らなかったが、この芥川賞作家による村上春樹のロング・インタビュー。
ちょうど『騎士団長殺し』が上梓された直後で、この小説の生い立ちを、実際に読む前に知ってしまったわけだ。
それでも、小説を読むうえで不都合(いわゆる”ネタバレ”による興味喪失)はなかった。

村上春樹が好きな人には、おすすめ。

村上春樹
 『職業としての小説家』 スイッチ・パブリッシング 2015/9/17 313ページ

村上春樹が講演スタイルで自作や小説家としてのスタンスを語っている。
なかなか興味深い内容。

村上春樹は読者によって好き嫌いが分かれる作家のようだ。
もう読むのはやめた、という人もいる。
が、私は好きだ、というか、嫌いではない。
何度も読み返すほど熱心なファンではないが。

これからも新刊がでれば読むことだろうし、まだ読んでいない対談やエッセイは、ひまを見つけて読もうと思う。

小澤征爾との対談も文庫本で持っていて、いつか読もうと、置いてある。

 

| | | コメント (0)

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

【山】山日誌 【楽】音楽日誌 【歩】散歩日誌 【演】演劇・映画・演芸日誌 【観】観察日誌 【読】読書日誌 【遊】おでかけ日誌 【雑】きまぐれ日誌 【震】震災日誌 あの戦争 こんな本を手に入れた こんな本を読んだ こんな音楽を聴いた ちょっと遠くへ アイヌ民族・アイヌ語 アフガニスタン山の学校支援の会 サイボク・まきばの湯 トムラウシ山遭難事故 上々颱風 中島みゆき 中村安希 五十一 五木寛之 今尾恵介 内村剛介 内澤旬子 内田樹 加藤登紀子 勝沼大雅園 勢古浩爾 北方謙三 南方熊楠 古山高麗雄 古本 吉本隆明 吉村昭 呉智英 四季 冬 四季 夏 四季 春 四季 秋 図書館 国分寺 light house 国分寺界隈 塩山 BUN BUN Bear 塩見鮮一郎 多摩 夢枕獏 宇井眞紀子 宮本常一 宮沢賢治 宮部みゆき 小平図書館友の会 小平界隈 小松由佳 小熊英二 小金井公園 小金井界隈 山崎ハコ 山田風太郎 山野井泰史 岡崎武志 岸本完司 平岡正明 府中 郷土の森 日帰り温泉 日航123便墜落事故 星野道夫 服部文祥 杏's cafe 村上春樹 東大和界隈 松岡正剛 松本清張 松浦武四郎 柳田国男 桂枝雀 桐野夏生 椎名誠 江戸東京たてもの園 江戸東京博物館 池澤夏樹 沖浦和光 沖縄 沢木耕太郎 浅川マキ 浅田次郎 浅草弾左衛門 渋・辰野館 満州 澤地久枝 狭山公園 田中優子 白崎映美 百名山 知里幸恵・真志保 石光真清 石原吉郎 石川英輔 美瑛 船戸与一 菅江真澄 萱野茂 西川郷子 西牟田靖 角幡唯介 赤坂憲雄 長倉洋海 間宮林蔵 関野吉晴 阿部謹也 青梅・奥多摩・五日市 静かな大地 須藤もん 高橋美香 高田渡 高野秀行 鳥の歌 鶴見和子